俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

いやぁ、なんだかんだ言って一ヶ月経ったねぇ。

それではご覧ください。


31日目

冬休みが終わり、幾日経って、現在は2月。まだまだ寒さは衰えない。

 

「お待たせ~、八幡」

 

「おう、待ってたぞ春歌」

 

いつになっても変わることは無い、このやり取り。中身などないが、これが無きゃ心地が良くない。

 

「ねえ、今日は何月何日だと思う?」

 

「は?2月14日だろ?俺そんな馬鹿に見える?」

 

「いや違うから。合ってるよ。それで、今日は何の日?」

 

何の日?今日って何か記念日でもあったのか?・・・日本の行事には少し疎いからよくわからない。

 

「キャプテン・クックが太平洋探検の第3回航海中にハワイで先住民とのいさかいによって落命した日、か?」

 

「何それ!聞いたことないんだけど!」

 

「違うのか?じゃあ、ペルー・ボリビアとチリの間で太平洋戦争が勃発」

 

「それも違うから。わざと?わざとそう言ってんの?」

 

「いや、ガチなんだが・・・」

 

俺がそう言うと、深いため息をつかれた。

 

「はい、これ」

 

春歌が渡してきたものは、四角い箱に綺麗にラッピングされたものだった。開封の許可をもらい、中を見て見ると、デコレーションされたチョコレートが入っていた。

 

「何でチョコレート?しかも見るからに手作りだな」

 

「・・・もしかして、本当に知らないの?」

 

「え?何?あと顔近いキスするぞ。え?そんなにおかしい?」

 

「全く。じゃあ教えてあげる。・・・って今さりげなくとんでもない事言ったよね!?」

 

とんでもない事って何のことだ?としらを切り、春歌から今日は好きな人にチョコを渡す、バレンタインデーという日だと教えてもらった。

 

「へぇ、そんな日があったんだな。どうりで毎年2月に入ると、チョコレートの広告が増えるわけだ」

 

「まさか日本人でバレンタインを知らない人がいるなんて思わなかったよ」

 

「ふぅん。なんか聞いてる限り、お菓子メーカーの陰謀のような気がするが・・・」

 

「何でそこだけ鋭いのよ・・・」

 

あ、当たってた。適当に予想を言っただけなのに。

 

「とにかく、ありがとな。すげぇ嬉しい」

 

「食べてから言って。折角の手作りだから」

 

「分かった」

 

では早速一口。・・・うん、美味い。甘さもちょうどよくて、いくらでも食べられる。

 

「す、すごい勢いで食べてるね。そんなに美味しかった?」

 

「ああ、全然飽きない。美味いぞ」

 

「よかった~。ありがとう」

 

「俺の方こそありがとな。ご馳走さん」

 

気付いたら箱の中が空っぽになってしまった。

 

「じゃ、お返しは楽しみにしてるよ」

 

「ん?お返し?金でも払えばいいのか?」

 

「違う!ああ、そっか。知ってるはずないもんね」

 

なんかさっきっから馬鹿にされてる気がする。別にいいじゃないか。リア充のイベントなんて今まで無縁だったのだから。

 

ちなみにお返しというのは、ホワイトデーと言って、チョコのお返しに何か菓子類とかを渡す日らしい。

 

「じゃあ、その日にお菓子を作ればいいんだな」

 

「え?作るの?」

 

「手作りには手作りだ。料理できる奴はお菓子も作れる。期待しとけ」

 

「じゃあ、凄く期待してるから、待ってるね」

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

ホワイトデーは書きません。

また明日。

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