俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

俺ガイルの特徴である、名字と名前を被らせるという要素を一度も使ったことがないです。

それではご覧ください。


27日目

11月の下旬。本格的に冬が始まり、肌寒くなった。そうなると、いつも外で飯を食ってる俺は、この寒さに耐えなければいけない。いや、暑さにも耐えられたんだから、厚着すれば問題ないか。

 

でも、おそらく太宰は来てくれないだろうなぁ。・・・別に寂しくなんかないし。

 

「比企谷君寒くないの?」

 

突然両頬に温かいもので包まれた。毛糸みたいな感触。手袋までして来てくれたのか太宰は。

 

「寒いぞ。ただここを離れたくないんだ」

 

「夏にも聞いたよそれ。・・・・はい」

 

太宰は首に巻いてるマフラーを少し俺に与えてきた。

 

「これ、結構長いから入ると思う。もう少しくっつくから」

 

「ああ、サンキュー」

 

もうこういうのにも、すっかり慣れてしまった。元々俺が意識しすぎたってのもあるんだけどね。だって最初何したらいいか全然分からなかったし。初恋人だったからね。・・あ、でも太宰もそうだったな。しかも、恋愛感情も疎かったし。・・・やっぱり俺が単純にヘタレだっただけなのか。

 

「さすがに外は誰もいないね」

 

「そうだな。冬となると、テニスの練習も控えるんだろう」

 

毎日、テニスボールのはじける音を聞いていたから、物足りなく感じてしまう。あの銀髪の可愛い小柄な人は、ほぼ毎日、汗を流して練習してたなぁ。そいつが男子更衣室に入った時は度肝を抜かれたけど。初めて神は意地悪だとも思った。

 

「・・・・2人きりだね」

 

「まぁ、こんな寒い中外出る奴なんて俺ら以外いないからな」

 

校庭や後ろの通路を見渡しても、誰一人いない。校内は暖房がガンガンに効いてるからな。

 

「何もしてくれないの?」

 

「何かされたいのか?」

 

「・・・・うん」

 

いや、うんって言われても・・。俺だってしたいと思ったこともある。でも嫌がられるかもしれないから、抵抗あるんだよ。

 

「ん?」

 

「今は、頭を撫でることくらいしかできないな。俺、ヘタレだし」

 

「そっか。これも悪くはないけど。・・・・じゃ、しばらくはこっちからしようかな♪」

 

そう言うと太宰は、俺の肩に手を置き、俺の頬にキスをしてきた。

 

「お、おい?」

 

「ふふーん。しばらくは私からこうするから」

 

くっ!世の彼女がいる男子はこうやって手玉に取られるのか、恐るべし。俺も男の意地を見せてやる。

 

今太宰の顔は間近にある。太宰の顔が俺から離れる前に、両手で優しく抑え、キスを返してやった。頬ではなく口に。

 

「あ、あれ?・・・え・・」

 

太宰は顔を真っ赤にして見事に混乱している。さっきまで自分が優勢だったから油断したな。俺だってやるときゃやる目の腐った男ですよ。

 

「さて、もう昼休み終わりだ。行こうぜ」

 

「ちょ、ちょっと待って!マフラーまだ巻き付いてるから!」

 

あ、完全に忘れてた。ていうか太宰今引っ張ったろ?苦しかったんだけど・・・。

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

この八オリシリーズは、ほんのり甘くを目標にしています。

また明日。

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