俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

昨日に引き続きずっとブルーライトを浴びたおかげで、凄く目が痛いです

それではご覧ください。


20日目

1ヶ月半という、とても短い夏休みが終わってしまい、今日から2学期が始まる。1ヶ月足りない!また気の抜けない日々が始まる。・・・・・いや、いっそ気を全力で抜いてみたらどうだろう。抜き過ぎて完全に空気化という偉業を成し遂げられるかもしれない。

 

それか、今目の前に何故かある鋭利なカッターで首を切り、目が覚めると夏休み初日に戻るという事にはならないだろうか・・・。はい、現実逃避はそこまでだ。

 

さっき言ったように、今日は気を完全に抜いて、過ごしてみようかな。よし、寝よう。

 

 

 

 

4限の終わりを告げるチャイムを目覚ましに、意識が戻った俺は、目をこすりながら黒板の方を見た。

 

「はい。それでは文化祭の役割はこれで全員決まりました」

 

文化祭?・・あー、そういやもうすぐだったな。ていうかやばいな。俺寝てたから勝手に面倒なところに入れられているかもしれない。焦った俺は黒板を凝視すると、驚き半分嬉し半分の光景が映った。

 

なんと俺の名前がないのだ。先生はこれで全員と言った。結論を言おう。俺はとうとうこのクラスから亡き者にされている。

 

もうここまでくると清々しいな。いいな、誰にも気づかれてないって。もう影が薄いを超えて幻影と化したんじゃないか俺。なにそれ超カッコいい。

 

そんなわけで、俺は仕事をしなくて済む。んじゃ、いつもの場所で飯を食うとしますか。

 

 

 

「どうしたの?そんなにニコニコして。傍から見ると結構危ない人だよ?」

 

「うるせぇよ・・・」

 

太宰がこちらに来ることが日常となり、開口一番がまさかの罵倒。別に傷つかないよ。つきすぎてこれ以上傷入れる場所なんてないから。

 

「何かいい事でもあった?」

 

「ふっ、ついに俺は幻影の覇者になったんだ」

 

「・・・病院行く?」

 

ガチだった。ガチのトーンでさらに本気で心配してる目で見られた。

 

「別に病気じゃねぇよ」

 

「じゃあ、どうしたの?そんな厨二くさい事言って」

 

「文化祭の仕事の役割で、おそらく全員仕事をするらしかったんだ。でも、俺だけが黒板に書かれていなかったんだ」

 

「そ、それって・・・」

 

「そう。俺はとうとうクラスの空気を超え、幻の存在となったんだ」

 

胸を張りながら、強い口調で自慢してやった。太宰は呆気にとられ、ため息をついている。

 

「そう言う太宰は何やるんだ?」

 

「C組はお化け屋敷。私は午前中だけの受付」

 

「楽だな」

 

「比企谷君に比べたら忙しいよ」

 

「仕事ない奴と比べてもな・・・」

 

「それもそっか・・・」

 

お化け屋敷か。以前小学生の時、家族と行ったことがある。ああ、あの時はまだ俺に甘かったのに・・・。今はそんなこといいや。あの時、俺と小町は叫びをあげながら、通路を進んでいったんだ。そんでいざ終わったとなると・・・。

 

『怖かったよ!パパ』

 

『そうか。ハハッ、よく頑張ったな小町』

 

小町の場合がこれ。

 

『あー、怖かった・・・』

 

『あっはははは!八幡、お前凄かったな!あっはははは』

 

俺の場合がこれ。初めて人を殴りたいと思った瞬間だった。

 

「比企谷君って、お化け役向いてそうだよね。その眼」

 

ちょっとぉ、ただでさえ嫌な事思い出してたのに、追い打ちしないでよ。

 

さすがの俺も黙っちゃいないぞ。お返しだ。

 

「ほぅ。言うじゃねぇか。なら、怖がらせてやるよ。・・・どうだ?」

 

俺は少し顔を太宰に近づけ、濁った眼で太宰の目を見た。

 

「え・・あっ・・・ちょ」

 

ん?あれ?人間って怖がるとき顔赤くするっけ?そして何故そっぽを向いた?寧ろ怖がられるよりずっと酷いよそれ。

 

「ち、違うよ!怖くなかったし。そっぽ向いたのは、その、ええと・・・」

 

傷心中の俺を慰めようとしているのか、慌てながら弁解しようとする太宰。

 

「そうだな。所詮俺はゾンビだよ。くさった死体だよ・・・」

 

「す、拗ねないでよ!本当にそんなこと思ってないから!」

 

手をぶんぶんと振っている、太宰が面白い。

 

「そ、それよりさ。比企谷君、午後って暇?」

 

急に話題を切り替えたな。そんで、さっき言った通り、仕事がないため、四六時中暇だ。なんなら、帰ってもいい。

 

「忙しい」

 

「いやさっき仕事ないって胸張って言ってたよね!?・・・それでさ、私も午後から特に仕事ないんだ」

 

「それで?」

 

「文化祭さ、一緒に回らない?」

 

「友達と行けばいいだろ?」

 

こんな幻の存在な俺と一緒より、断然昔から仲のいい友人といた方が絶対に楽しいと思うぞ?

 

「最初は友達誘ったんだけど、午後から仕事らしくて・・・」

 

成程。妥協して俺というわけか。・・・・うわぁ、なんか普通よりもダメージが大きい。誘わないとかよりずっと酷い。

 

「太宰がいいなら、別にいい」

 

「うん。やった!」

 

・・・ねぇ、妥協だよね?とても嘘とは思えない喜び方だよ?俺と行きたいからって、嘘ついてない?さすがに自意識過剰でした。

 

「(さすがに嘘ついたのは、罪悪感があるな。でも、比企谷君にはこうでも言わないと、一緒にいてくれなさそうだし・・・)」

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

また明日。

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