俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

小町はあまり出さないと思います。個人的に小町の八幡を振り回す策略が、あまり好きではないので。


18日目

太宰に渡したはずのプールのチケットで、何故か俺まで行くことになった今日この金曜日。絶好のプール日和だというくらいに、クソ暑い。

 

そんな俺は、男だからすぐに着替え終え、今は太宰を待っている。ああ、このジリジリと皮膚が焼ける感覚は好きではない。テレビでよく見る日焼けしたい人の気持ちが全然分からない。焼いて何かあるの?それ。

 

「お待たせ~」

 

「やっとか・・・。そんじゃ、行こうぜ」

 

「え、ちょっと。何で顔逸らすの?」

 

お願いだ、察してくれ。太宰のそのビキニタイプの水着を見ると、緊張で俺が恥ずかしい思いをする。

 

「それで、どうかな?この水着?」

 

そんな願いは届かず、太宰は水着を俺の眼前にもってきた。クッソ、似合ってる。けど慣れてないせいで、口が上手く回らない。

 

「もしかして、変?」

 

太宰は眉を下げて、シュンと肩を下げた。

 

「あい、いや、そんなことない。似合ってるぞ?」

 

「本当?」

 

「おう・・・」

 

「そっかぁ・・・。ありがとう♪」

 

太宰は笑顔になり、遊ぼう!、と俺の手を掴んでプールサイドへと向かった。

 

 

※ここから太宰視点

 

 

ここのプールは、遊具の種類が豊富で有名な場所だ。それ故に、いつ来ても飽きないと評判なのだ。

 

定番のウォータースライダーは4種類あり、高さは6Mほどのロッククライミングまである。

 

流れるプールは、流れるだけで何したらいいか、お互い分からないため、遊具だけで遊ぼうと決めた。

 

「どこにするんだ?」

 

「やっぱりウォータースライダーかな」

 

ここのウォータースライダーは2人乗りが2種類あり、それぞれ違うコースとなっている。

 

「はい。では、次の方ー」

 

私たちの番になり、係員さんが2人乗り用の浮き輪を渡してきた。

 

「どっちに座るんだ?」

 

どうしようかな・・。やっぱり前の方がいいかな?・・・・・・あ、でも、私が後ろになれば自然に比企谷君にくっついていられる。でも、比企谷君そういうの嫌いそうだし。一体どうしたら!

 

「彼女さんが前で、彼氏さんが後ろの方が安全だと思いますよ~」

 

にこやかな営業スマイルの係員さんが、手招きでささっ!と、誘導している。

 

か、彼女か・・・。やっぱり周りからはそう見えてるのかな?

 

「いや、彼女じゃないんですが・・・」

 

「ほらほら、彼氏なんだからリードしないと!」

 

比企谷君が一度否定したけど、全く意に返さず言葉のマシンガンを浴びせている係員さん。

 

「太宰、俺が後ろでいいか?」

 

さすがの比企谷君も参ったらしく、係員さんの言う通りにしようと提案してきた。もちろんOK。

 

私が前、比企谷君が後ろに座り、準備万端となった。

 

「それでは、いってらっしゃーい!」

 

係員さんに押し出され、スタートした。そして、思いのほか、押し出す力が強かったため、その衝撃で比企谷君に背中を預ける状態になってしまった。

 

今すぐ態勢を立て直そうと試みたが、滑る勢いがやはり凄いため、着地までこの状態でい続けなければいけなかった。

 

 

「大丈夫か?太宰」

 

「うん。結構勢いあったね。でも楽しい!」

 

比企谷君の様子を見ると、勢いのせいで滑ってる途中の事は頭から離れているらしい。よかったのか悪かったのか、よくわからない心境です。

 

 

※ここから八幡視点

 

その後も、数あるウォータースライダーに乗り、楽しんだ太宰。時間も忘れ、遊んでいたため、もう夕方になっていた。遊び疲れたから、お互い結構ヘトヘト。

 

今は、太宰を家まで送っている。

 

「楽しかったね♪」

 

太宰は顔を覗き込む形で、そう言った。

 

「・・・・ま、たまにはこんなのも悪くないな」

 

「素直じゃないなぁ・・・」

 

「いや、本心なんだけどな」

 

まぁ、人と遊ぶことなんて全くしてこなかったから、どう楽しもうか結構探り探りなところもあったけど。・・あ、そういや小町から家を出る時何か渡されたな。でも、かなり小さく折りたたまれているため、中は何かわからない、何かのポスターっぽいけど・・。

 

開いてみると、それは毎年行われている夏祭りの宣伝ポスターだ。

 

・・・・・・これを俺にどうしろと?

 

「何見てるの?」

 

小町に渡されたポスターを呆然と見ていたら、横から太宰が覗き込んできた。

 

「なんか、小町が俺にこれを渡してきてな。今は小町の真意を推理中だ」

 

ポスターを見せながらそう言うと、太宰も腕を組みながら考えている。そして、数十秒後、突然ハッと目を見開き、顔を赤くしながら、笑顔で拝み始めた。

 

この謎の行動に、困惑するしかない俺。

 

「夏祭り、一緒に行こう」

 

「ええ・・・」

 

自分でも分かるほど、俺は面倒くさい顔をした。その態度に、太宰もご立腹。

 

「折角小町ちゃんが教えてくれたんだし」

 

「・・・でも、俺とでいいのか?」

 

「私は、比企谷君と行きたいな」

 

風に揺れるポニーテール、ほんの少し首を傾けながらの笑顔、バックには朱い夕日。今の太宰は、とても絵になっていて、思わず見惚れてしまった。

 

「・・・しょうがない。行くか」

 

「本当!楽しみだな~♪」

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

迷走中

また明日。

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