俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

一話先の話を投稿してしまうという失態を犯してしまいました。
というわけで再投稿です。

それではご覧ください。


17日目

「お兄ちゃん、いいよー」

 

「はいよ」

 

太宰との話が終わったのか、本の世界に入っていた俺を現実へと呼び戻した。

 

リビングに入ると、テーブルに突っ伏している太宰がいた。俺はその太宰の向かい側の席に座る。

 

「おーい」

 

「比企谷君!?」

 

「うお、悪い。驚かせたな。・・・顔赤いがどうした?小町が何かしたか?」

 

「ううん!何でもないし、されてもないよ。あはは・・・・」

 

「そうか」

 

うん、絶対に何かあったなこれは。

 

「それで、何でまたうちに来たんだ?」

 

「遊びに来た!」

 

「・・・もう忘れたのか?うちに遊び道具なんてそんな無いって・・・」

 

「いいのいいの。こうしてるだけで楽しいから!」

 

「はぁ、お前友達とかと遊びに行けばいいだろ?」

 

俺がそう言うと、うっ、と顔を固くし、視線を横に移した。

 

「み、皆それぞれ用事があるっていうから・・・」

 

「・・・・・暇人かよ」

 

「ちょっと!小声で言ったつもりだったんだろうけど、聞こえてるからね!それと比企谷君にだけは言われたくない」

 

「悪かった。そんなに怒るなよ。・・・んじゃ、そんな太宰にあるものを渡そう」

 

「ん?プールのチケット?」

 

「親父が友人からもらってな。そんで俺の手に渡ってきたんだ。でも俺、行く相手いねえし。友達連れて行ったらどうだ?この一枚だけで5人も入れる万能チケットだぞ」

 

最初は親父が、母ちゃんと小町で行こうと言っていたが、その2人に行かないと言われてしまったのだ。そして、傷心中の親父は、最初から俺をハブらせてたくせに、俺にあげてきたからな。ボッチにグループ専用のプールチケット渡すとか、どんな嫌がらせだよ。全く新しいぞ。

 

「もらって大丈夫なの?」

 

「ああ。俺が持っててもしょうがないしな」

 

「じゃあ、もらうね。ありがとう♪それじゃあ行こっか。比企谷君」

 

・・・・は?この子、今俺が言った事わかっているのだろうか。俺は友達と行けばいいと言ったんだが・・。あー、俺も友達だったか。でも、俺が言ったのは、太宰が普段から仲良くしてる女友達と行くといいって意味だ。

 

「いや、行かねえよ」

 

「えー!どうして!行こうよ。ていうか行って」

 

「命令形かよ。とにかく俺は行かない」

 

「こうなったら、恥ずかしいけど・・・・・。お願い?」

 

太宰は口元に手を添え、上目遣いでお願いをしてきた。

 

「あざとっ」

 

「くぅ!・・・・折角羞恥心を抑えたのに・・・。」

 

太宰、意外と粘り強いぞ。そこまでして俺を連れて行って何があるというのだ・・・。

 

「・・・・・小町ちゃんに言いつけるよ?」

 

「暴挙に出やがったなこの女郎が・・・。わーったよ!行きゃいいんだろ」

 

「よしっ!」

 

太宰は小さくガッツポーズをした。なんだろう、一瞬だけ子供のような可愛さを垣間見た気がする。

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

とある感想をいただきました。

『がはまさんが息してない!』

アイゼロ氏「させねぇよ!」

また明日。

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