俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

13 / 42
はい、どうも、アイゼロです。

またまた深夜投稿。ちなみに明日もです。

それではご覧ください。


13日目

「~♪」

 

「春歌、最近上機嫌だね」

 

「え?そうかな?」

 

そろそろ夏本番。夏バテでだらける人が増える中、制服は夏用の半そでになり、夏休みまであと2週間という今日の昼休み。一緒にお弁当を食べている友達にそう聞かれた。

 

「そうだよ。何かいい事でもあったの?」

 

「それとも、前に言った男の子?」

 

「そうかもね。比企谷君といると楽しくってね」

 

「へぇ、比企谷君っていうんだ。どうやって知り合ったの?」

 

「え?・・あー、そういえば言ってなかったね」

 

私は入学式に比企谷君がナンパから助けてくれたことを友人に話した。

 

「へえー、カッコいいじゃん!」

 

「うん。そこから私が話しかけて、そこから関わるようになったんだ♪」

 

「春歌、楽しそうだね」

 

「え?」

 

言われて気付いた私は、いつの間にか笑顔になりながら比企谷君の話をしていた。友人曰く、すっごい嬉しそうな満面の笑みらしい。

 

「春歌、聞いておくけど」

 

「ん?」

 

「比企谷君の事、好きなの?」

 

・・・・好き、か。どうなんだろう。返答に困る質問をされちゃったな。

 

「私、人を好きになったことないから。よくわからないんだ」

 

「そっか・・・」

 

「でもね、比企谷君といると、何だか心が温かくてね。一緒にいて楽しいし、可愛いって言ってもらえて、凄く嬉しかったんだ」

 

私は素直にそう言って、自分でも分かるほどの優しい笑みを友達に向けた。

 

「「「・・・・」」」

 

3人は口を開けてポカーンとしてしまった。・・あ、あれ?私、何かおかしな事言っちゃったかな?ちょっと!何でそんなお母さんのような慈愛の目で見るの!やめて、恥ずかしい!

 

「そっかぁ。春歌は比企谷君のことが好きなんだ~」

 

「え?」

 

「そんな幸せそうに顔赤くして~」

 

「嘘!?」

 

「すっかり恋する乙女じゃん♪」

 

「も、もうやめて!」

 

あまりの恥ずかしさに両手で顔を押さえた。はい、凄く熱いです。人を好きになるという事が分からなかった私でも、友人に言われて自覚した。比企谷君の事を考えると、心臓の鼓動が速くなり、いつの間にか頬が熱くなる。

 

私は、比企谷君が好き・・・。

 

「春歌が恋かー。ちょっとびっくり」

 

「本当だね。今までそういうのに無関心だったし」

 

「いいなぁ」

 

「からかわないでよ!」

 

う~、どうしよう・・。なんか比企谷君に会いに行くたびに意識しそうだよ・・。どうしてくれるのー!

 

恋に無関心、人に対する好意というものを知らなかった私、太宰春歌は今日、友達のおかげで、恋愛を知ることができました。・・・・比企谷君って、私の事どう思ってるんだろう。

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

太宰春歌、恋する乙女にシフトチェンジ!ここから太宰視点が多くなるかも。

また明日。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。