俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

毎日投稿で一番恐ろしいのは、ネタが尽きる事。

それではご覧ください。


11日目

豪雨の日の翌日の土曜日。そう、今日は太宰春歌という人物が俺の家へ訪れる。これだけならまだいい。だが、両親は共働きで夜まで帰ってこない。小町は俺が家に太宰がくると知った途端、友達と約束しやがって夜までいない。つまり、この家は太宰と俺だけという、高校生には合ってはならない状況になってしまうのだ。いくら妹でも恨んでやる。あの策略した妹に報復を!

 

俺も意識しすぎだ。落ち着こう。いつものように、どんよりと、フラットに、ぶっきらぼうに・・・。悔しいがいつものように、ヘタレ気味に。

 

深呼吸と同時にピンポーンと家のインターホンが鳴らされた。ドアを開けると私服姿の太宰が笑顔で手を振ってきた。

 

「おはよう」

 

「お、おはよう。入っていいぞ」

 

「お邪魔しまーす♪」

 

スリッパを用意し、リビングへと案内した。冷蔵庫にあった飲み物を適当にコップに入れ、ソファに座っている太宰に渡した。

 

「ありがとう」

 

「おう。それで、何で俺の家に来たいなんて言ったんだ?」

 

「入ってみたかったし、比企谷君と遊びたかったから」

 

うわぁ、これまた随分と簡潔に理由を言われたな。しかも俺と遊びたいって、人生で初めて耳にした言葉だ。

 

「そうかい。・・でも、遊ぶっつっても1人用のゲームしかないぞ。ずっと1人だったからな」

 

「はい。自虐は禁止」

 

と、太宰に頬を引っ張られた。すっかり自虐ネタが癖になってしまっているから、自然と出ちゃうんだよなぁ。しかも、おそらくこれをするたびに頬を引っ張られるかもしれない。うっかり矯正されちゃいそうだな。

 

「でも、本当に何もないぞ。せいぜい映画とか本とかしか・・・」

 

「じゃあ、映画見ようよ!比企谷君のおすすめするやつ!」

 

「分かった。ちょっと待ってろ」

 

テレビ台の横にあるDVDやらBDが並んでいる棚を、右から順に調べている。親父は几帳面だからしっかりと50音順に並んでいるため、かなり見つけやすい。最初はSFにしようとしたが、ふと横目に置いてあったホラー映画が目に入り、それを取った。

 

「じゃあ、これにするか」

 

「え!・・そ、それは」

 

「一応俺の一押し映画なんだが・・・。もしかして、不満だったか?」

 

「う、ううん。そんなことないよ!それ、見よう・・・」

 

何やら焦っている太宰を横目にDVDをセットし、最初のわけのわからない予告を飛ばし、早速本編がスタート。・・・太宰、なんか徐々に近づいているのは気のせいか?

 

映画の内容は、謎の館に入り込んだ中学生4人が化け物から逃げながら、謎を解いて館から脱出するという物語だ。

 

出てくる化け物は神出鬼没、どこからでも出てくるという事で、恐怖が煽られるんだ。これが人気の秘密かもしれないな。

 

さらに、化け物が中学生を追いかけている時は、BGMが変わり、緊迫感が刺激される。

 

「うぅ・・・」

 

少しマニアックな映画だが、太宰はとても楽しんでいる。やっぱりホラーなんだから少しはオドオドしてた方が一層いいだろう。

 

俺の記憶だとそろそろ・・・。

 

『バキバキ!』

 

「ひゃあ!?」

 

「お、おい、太宰」

 

床を突き抜けて化け物が現れた途端、悲鳴をあげて、俺の腕に太宰が掴んできた。必死に離そうとするが全然離れてくれない。ていうか、力強い。

 

『きゃあああああああ!?』

 

テレビから叫び声が響いた瞬間、太宰は涙目で、掴みから抱き着きにシフトチェンジをしてきた。・・・やばい、映画に集中できなくなる。その2つの柔らかい物体が、俺の腕と精神を攻撃してくる。・・・た、耐えろ!俺!自称理性の化け物の底力を見せてやるんだ。

 

「おい、離れろ太宰」

 

「やだ~」

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

連日バイトは結構疲労。

また明日。

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