原作知らないけど私に係わらないで!!   作:白だるま

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本当に難産でした…更新できました

ここから少し原作とは異なる進み方になります。

原作5話の前半の内容になっています。

穴だらけの展開で申し訳ないです…

10/8

誤字報告を活用しました


エピソード6「なんでこんな事になったの!!」

「例の完全聖遺物の起動はどうなっている」

 

ある場所で、電話越しに米国政府に属する男性が、協力者である女性にとある聖遺物の起動実験の結果を求めていたが、彼女は「まだ起動していない」と報告していた

 

その報告は偽りではあったが、聖遺物関連は彼女に全面的に任せている状態だったのか、すでに使用されている事はばれていない様だった

 

〈ソロモンの杖〉

 

バビロニアの宝物庫へのゲートを開き、ノイズを任意で操作する事が可能となる完全聖遺物

 

その後も会話が続いていたが、彼らにある事を報告しておく必要があった

 

「それと、防衛大臣襲撃の計画が洩れていたみたいだけど、貴方たちのセキュリティーはそんなに脆いものなのかしら?」

 

「なるほど…あのグラムと名乗った装者にクラッキングされていたか…。そちらで対応するのではなかったのか?」

 

「こちらの方は身柄の確保は難しいと判断しているわ…。彼女もブラックアート(異端技術)に通じていることが原因のようね…」

 

「わかった…プランを変更するとしよう…。その為には君の協力も必要だ」

 

「わかったわ…実行のタイミングはそちらに任せるわ」

 

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響は学校を休み弦十郎の元で修行をしていた

未来には置手紙をしておいたので心配はないと思っていたが…その後その事で文句を言われたのは言うまでもなかった。

修行も順調で実力をつけ始めていた響は、今は地下司令部で休憩中だったがある疑問を聞いた。

これはノイズ、そして目の前の脅威と戦う事を決意したが、その時不思議に思っていたことだ。

 

それは、ノイズに対抗できる武器はないのか?という疑問だった。

 

その疑問に弦十郎は「現状では無いな」と言った

 

ノイズに対抗できるのは今のところシンフォギアのみとされており、日本では完全非公開となっている

 

響は戦闘の時に建物や公共物などを派手に壊していた事を思い出してやり過ぎていた事を言ったが「情報封鎖も私たちの仕事だから安心して」とあおいから言われ響はホッとした。

しかし、その情報封鎖で日本の閣僚から苦情が絶えない事と、もしノイズが根絶されたら、シンフォギアや異端技術を外交の有効な切り札として利用しようとしている事を近くにいた朔也が説明すると、響は「複雑なんですね…」と素直な気持ちで言ったが…もう一つ疑問があった。

 

それは、グラムがシンフォギアを使用せずにノイズと戦っていた事もあったことだ

 

「グラムのその力についてはまだ分かっていません。別の異端技術と推測されていますが……お手上げです」と苦笑して朔也は言った。

 

弦十郎が言うには、解析不能な力を使用し戦っているのが原因だが…聖遺物〈バルムンク〉はどうやって入手したのかが不明の為、グラムは最重要確保対象となっている事を説明した。

今現在もその命令は解かれてはいないが「異端技術による逃走により追跡不可」として処理されている

 

響は納得はしたものの少し気になっていたのだ…彼女が戦う理由を…

 

響はいつもだったらもうこの時間に居てもおかしくない了子がいない事に気がつきその事を聞いたが、了子は本部の防衛強化の必要性やその他の報告の為、永田町へ行っていたのだ

 

了子に連絡を取ろうと弦十郎が電話を掛けるが反応が無い…その時に指令室に通信が来たが、それは防衛大臣である広木 威椎からだった

 

理由は櫻井了子がまだ到着していない事だった。

 

いくらあの性格である了子でもおかしいと判断した弦十郎が至急了子との連絡と捜索を命令させた時、不審なメールが届いた

 

内容が強制時に表示され、弦十郎は部下を引き連れて現場に向かった。

 

メールにはこう書かれていた。

 

「正体不明の武装集団と戦闘中です 彼らの目的は櫻井了子の拉致 至急応援をお願いします グラム」

 

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何でこんな事になったの!!

 

私は今の防衛大臣の殺害計画を阻止する為にジークとヒルデに情報を集めるようにお願いしたけど…事態は意外な展開になってしまった。

 

それはジークが米国政府にハッキングして分かった事だった

 

本来であれば弦十郎さんか緒川さんに報告しなければならないのだが時間がなかったのだ。

二人に今わかった真実と万が一に備え連絡を任せた

 

私の集めた情報はすべて偽物だったのだ…

 

彼らの本当のターゲットは…櫻井了子

 

現在特機部二(とっきぶつ)に所属している聖遺物関連の研究者

 

私は急いで櫻井さんを助けに向かった…

 

私が襲撃されたと思われる現場に着いた時、櫻井さんだろうと思われる女性が拉致されそうになっている所を確認したため、今回はジークのバリアジャケットを展開し応戦することにした

 

まず櫻井さんを助け出す為に魔力で光弾を数個作り出して櫻井さんを取り押さえている襲撃者に放った

そこで数人を無力化した私は桜井さんを救出しその場を去ろうとしたが、銃で応戦されてしまい、櫻井さんをかばいながら空を飛んで逃げるのは不可能と判断した私は、固定武装である大剣を非殺傷設定に替え銃を構える襲撃者と戦う事になった。

 

距離を詰めてナイフで襲い掛かってきた襲撃者を大剣で攻撃して無力化させていくが、接近戦は無駄と判断されたのか銃で一斉射撃されてしまった。魔力でシールドを形成して銃弾の嵐から櫻井さんを守っていたが、数分経つと襲撃者たちは気絶した仲間を回収した後撤退していったけど…目的は一体何だったんだろう?

 

その後櫻井さんから盛大に抱き着かれお礼を言われたけど…何だろう?少し違和感を感じたけど…?

私はヒルデから〔特機部二(とっきぶつ)の捜査員たちがこちらにすぐに到着様です…撤退してください〕と警告されていた。弦十郎さんに今回の事を謝罪したかったのだが…仕方がないのでここから撤退することにした。

 

櫻井さんが大げさすぎるくらいにお礼を言ってくれたけど…あの違和感は何だったのかは…その後知ることになる

 

 

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翼は意識が戻り医師からの身体チェックが終わり、数日後には個室に移動することが決まっていた

 

翼は絶唱を使った時の事を思い出していた

 

使用すれば絶大な威力を持つ絶唱だが体の負荷が深刻に高く、死ななかっただけ運が良かったと言うべきなのだろうか…それとも無様に生き残ってしまったと思うべきか…

 

この様な状態になる絶唱をなぜためらいもなく奏とグラムは使おうとしたのか…

 

未だに考えていても答えは出なかった

 

ドアを開ける音が聞こえた。今は面会謝絶で誰も面会できないはずだったが…入ってきた人は意外な人物だった。

 

「翼!!意識が戻ったって聞いて…無茶しすぎだ!!」

 

そこにはかつての自分の片翼であった奏が目に涙をためて怒鳴っていた。

 

しかしその一言の後「生きてくれてて良かった」と涙を流しながら喜んでくれた

 

本来だったら退室しなければいけないのだが特別に許可して話す時間を少しつくってもらった

 

そして翼は現在の状況を奏から報告してもらっていたが…あの後、響が弦十郎の元で修行をしており戦い方を教わっている事や、あの襲撃者の目的と…グラムの事などを聞き、自分の思った事以上に深刻な事になっていたので、翼はあの時に絶唱を使用しなければ、ここまで深刻な事態にはならなかったのではと奏に言ったが

 

「真面目が過ぎるぞ…深く考えすぎるとポッキリ根元から折れるぞ…」

 

と彼女に呆れられるが「私はそんなに真面目じゃないから折れたりしないよ」と翼に言葉を返され、少し笑顔が戻りながら奏は少し安堵する。

 

翼は改めて奏に聞いた…奏は何のために戦っていたのかを…。奏は少し考えた後こう答えた

 

「初めは…ノイズに対しての復讐かもしれない…。だけどな…戦っている世界の裏側にまた違ったものがあるのを見て…それを守りたかったのかもしれない…。それが私の戦っていた理由かな…」

 

翼はそれが何だったのかを知りたかった

 

奏が抜けた後、1人でずっとノイズと戦い、この身を剣として戦ってきたが絶唱を使い瀕死の重傷を負い死ぬかもしれないと思った時に分かったのだ…自分の命は何も価値が無いと…

 

奏は答えを…教えなかった。自分で見つけなければ意味がないと判断しての答えだったが…

 

「奏はやっぱり私に意地悪だ」

 

と拗ねられたが、翼はその後「ありがとう…いつまでも甘えてばかりじゃだめだよね…」と謝ったが、その顔が憑き物が落ちたように安らかな笑顔だったのが奏にとっては救いだった。

 

前のように張りつめて悩んでいたら答えを言うしかないと思っていたが、これなら私がいなくとも自分で答えを見つけるだろう…。そしてその近くには、あの娘()がいるだろう…。そうなると寂しくなるのは自分か…と奏は寂しく思うが、翼の成長を見る事が出来るのは嬉しい事だった。

 

無理を言って面会させてくれた事もあり、奏が自分の病室に戻ろうとした時に翼は感謝の言葉ともう一言、言ったが奏はその一言の答えがいつ出るのかが、楽しみとなった

 

「私がその景色を見つけたら奏と一緒に見たい…それが私の答えだから」

 

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了子の拉致未遂事件の数日前の話、特機部二(とっきぶつ)の司令室で緊急招集がかけられグラムの提供した情報が公開された。

 

その内容は「現在の防衛大臣の殺害」と「完全聖遺物〈デュランダル〉の強奪」が明らかにされた事だった。

 

その後、グラムが提供してくれた情報はかなりの有力な証拠となり、強行捜査を実行し現在の防衛大臣の殺害の実行犯の逮捕を決行したが…結果は失敗だった。

 

現場の総指揮をしていた緒川によれば、数日前までは潜伏していたのを確認していたが、情報の公開をした後に撤退をしたらしい…

これは、内通者があの時の緊急招集された内の1人だという事が明らかになったことを意味していた。

 

それと、グラムのこの一言が気になっていた

 

「これによって有利になる組織が黒幕だと思ったのですが…心当たりはありますか?私も詳しい内容は知りません…」

 

内閣情報官の八紘の情報であることが分かった…

 

この件で得をする組織は自分たち…特機部二(とっきぶつ)であったことだ

 

現在の防衛大臣である広木 威椎は特機部二(とっきぶつ)本部の防衛強化の予算決議を先送りにしていた事が原因だった

しかし、それは国民の血税を用途不明で公開した時に、国民に不信を出さないようにする事と、膨大な資金を秘匿とされている組織に優先することによる国会内部の批判を回避する事が理由だった

 

その広木防衛大臣がもし失脚か死亡した場合は今の副防衛大臣が繰り上げとなるが、彼は「親米派」だったのだ。

その場合、この先米国政府の要求が通りやすくなる可能性が高い。

 

その話を聞いていた了子は「グラムって子は良い子ね~。命があってよかったわ」と気楽そうに言っていたが、命が狙われていたのが広木防衛大臣ではなく了子だったのが混乱の理由だった

 

グラムはこの件に対して「誤報をしてしまってすみませんでした」と謝罪のメールがあったが…弦十郎はそうだとは思っていなかった。

 

この事がきっかけとなり本部からデュランダルを、永田町に存在する記憶の遺跡に移送する計画が立てられていたが…これも情報が洩れている可能性がある。

 

響の修行中に彼女と会っていた時に、この先の事を考え、グラムには協力的ではあったが最重要の確保が命令されている為、弦十郎は「今回の件を最後に身を引いてくれ」とグラムに言ったが「ここで何もしなければ私は後で絶対後悔する…私にも協力させてください」と返されてしまったのだ。

 

弦十郎はこの会話で彼女も訳ありなのだと悟った

彼女も戦う理由があるのだ…自分の今の愛弟子のように

 

明日行われるデュランダルの移送計画で敵対組織の目的が分かるかもしれない…

 

弦十郎は本来であれば了子にも参加してもらう予定だったが、今回の武装組織の目的も分からない事が多く万が一の事を考え待機してもらう事になった。

 

この選択が…最悪の選択になろうとは弦十郎は予想していなかった。

 




次回 エピソード7「この身を犠牲にしても…」

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