原作知らないけど私に係わらないで!!   作:白だるま

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明日仕事なのに無理して書きました…白だるまです

今回は原作4話の内容となってます…(戦闘は無しです)

書き直しがあるかもしれません

この先の展開どうしよう…

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書き忘れを発見しましたので修正

次回エピソードを7から6に修正

9/18

誤字修正を適用しました


エピソード5「私が余計な事をしなければ…」

私はどうしたらいいか分からなかった…

 

戦闘があった場所では強奪されたネフシュタンの鎧を装着した少女が逃走していくところを確認した事

響ちゃんが無事ではあるけど……なんで?

 

なんで!風鳴さんが絶唱を使っているの!

 

猛スピードでやってきた車が止まり、中から弦十郎さんと白衣を着た女の人が出て来てボロボロになった風鳴さんの所へ向かっていく…この後の響ちゃんの風鳴さんを呼ぶ声が耳から離れなかった…

 

私は二人の事が心配だったのでジークとヒルデに無理を言って幻影魔法を使って後を追った。

 

着いた病院に緊急搬送された風鳴さんは、その後の処置が早かったので助かったみたいだけど…

 

ここに来るまでに二人にこの事態になる前の話を聞いていたけど…

 

〔すまないマスター…まさか絶唱を使うとは思わなくてな…急ぐように言うべきだった〕

 

〔私もです…未来さんとのお話に横やりを入れてはいけないと思い戦況報告を後回しにしていました…〕

 

二人とも気にしていたようだけど…「気にしないで」と言ったが、これは私のミスだ…

 

どうやらノイズの撃退後にまた響ちゃんと風鳴さんが言い争いになって、その時にネフシュタンの鎧を装着した少女が襲撃してきたらしい…

驚くことにノイズを操って響ちゃんを拘束していたらしい…そして完全聖遺物の力の前に力負けしていた風鳴さんが、あの時の責任を取る為に絶唱を使った…二人の報告に私は自分の考えが甘すぎた事を後悔していた。

 

弦十郎さんが執刀医に頭を下げてお礼を言った後に数人の黒服を着た調査員と共に現場検証へ向かったけど、その時に彼と目が合ったのだ。しかし気にしないように出て行ったけど…私に気を遣ってくれたの?

そんな弦十郎さんの心遣いに感謝した。

 

私は響ちゃんの居る休息コーナーまで行ったけど、近くにあの若い男の人もいた。

 

響ちゃんは落ち込んでいるみたいだったけど「あなたが気に病む必要はありませんよ…翼さんが望んで歌ったのですから」と男の人は慰めていた。この時響ちゃんのおかげでこの男の人が緒川さんという名前だと知った。

 

私は壁越しに二人の会話を聞いていたけど…あまりにも重すぎる風鳴さんの生い立ちや今までの話を聞いてしまった。

 

あの時は私が絶唱を使って奏さんを助けられたけど、長年のLiNKERの投与を伴う戦闘による後遺症と、あの事件の時にLiNKERをあまり投与せずに戦った事による負荷で入院したらしい…その後の検査で分かったらしいが、ガングニールとの適合ができなかったらしい…

あの時私が介入しなければ奏さんは確実に死んでいただろうと話していた

風鳴さんは、その事を「自分が未熟だったが為に奏を守れなかった」と……

その後一人でノイズの掃討をして、そして今回のネフシュタンの鎧を装着した少女に対し、あの時の責任を果たす為に絶唱を使った。人類守護の剣としての役目を果たしたのだ…命を懸けて

 

だから…彼女の歌は寂しかったのか…

 

私が初めてリディアンで彼女を見かけたとき、「風鳴さんの事を昔の自分を見ているようだった」と思えたのは、前世での自分と彼女の姿を重ねたからかもしれない。

中学時代に一人暮らしを始める時まで娯楽を知らずただ両親の言いなりに過ごしていた。

後で兄に聞いて知ったのだが…「適当に権力を持つ男に嫁がせればいい」という理由で育てられていた。

私は両親からの愛情はなかったが兄は違ったのは幸いだった。

あとずっと近くにいてくれた幼馴染もいたからこそまだマシだったし…その後二人の友達のおかげで今の自分がいると思っている。

 

風鳴さんの家族については語られなかったけど…奏さんに対しての態度を見ればどれだけ大切な人かがわかった…

その話を聞いた後響ちゃんは泣いていた…

 

「翼さんの事を知らないで一緒に戦いたいだなんて…奏さんの代わりに戦うなんて…私は…」

 

私もあの時は響ちゃんの事で感情的になっていた事もあったので責任を感じていたけど

 

「僕もあなたが奏さんの代わりだなんて思っていません…誰もそんなことは望んではいません」と緒川さんが響ちゃんに優しく言った。その後「僕からお願いがあります」と言った後

 

「翼さんを嫌いにならないでください…翼さんを世界に一人ぼっちにさせないでください」

 

その言葉に響ちゃんは「はい…」と言っていたけど…落ち込んでいるみたいだった。

 

 

 

 

 

 

響ちゃんが寮へ帰る為に送迎の車で去った後も、私は残っていた…

 

私がいる事を知っていた緒川さんが私に話しかけてきた

 

「そろそろ姿を見せても大丈夫ですよ。ここには僕しかいません」

 

本当に弦十郎さんといい、この人も規格外の人間だけど…響ちゃんはいい大人の人に恵まれてるわね……

 

「お気遣い感謝します…あと姿を消して話を聞いていた事を謝罪いたします」

 

私はヒルデのバリアジャケットの姿で幻影魔法を解除し姿を現した。バイザーは付けて素顔を見られないようにしたけど警戒はされなかった。普通なら警戒されてもいいのに

 

「いえ…気にしなくてもいいですよ」と緒川さんは穏やかに言ってくれた。

 

「今回の事ですが…私が余計な事をしなければ…」

 

「こんな事にはならなかったかもしれない」と言い終わる前に緒川さんが遮るように

 

「響さんと同じ事を言いますが…翼さんが自分で望んでやった事ですから、責任を感じる事はないですよ」

 

と言ってくれたけど…私なりに責任を感じていた。

 

「今回の戦闘に関しても、私が早く二人に合流できていればここまでの被害はありませんでした…」

 

「もし、あなたが合流していたとしても翼さんの事ですから響さんの事をあなたに任せてあの襲撃者(ネフシュタンの鎧を装着した少女)と戦っていたでしょう…気にすることはありません」

 

「私は…風鳴さんの事を誤解していました…ただガングニールを受け継いだあの娘の事が気に入らないだけだと…。本当は違いました…彼女にも守りたい物が…意地があったのですね…本当に不器用ですね…」

 

「ええ…あなたも守りたいと思えたから強くなれたのでしょう。前に翼さんが言っていましたよ『戦闘に慣れてはいないようだったが、彼女は強く、そして迷いが無かった』と…僕に言ってくれましたよ…」

 

「私は…奏さんの事も、あの時戦った事も感情的に動いてしまっただけで強くなんて…」

 

「思っていない」と否定的に答えようとした時、緒川さんは私の否定することを分かっていたのか、私にその一言を遮るように言った。

 

「なぜあの時に、奏さんの代わりに絶唱を歌ったのですか?命の危険も顧みずに…翼さんはその自分の事を犠牲にしてまで絶唱を歌った。そんな覚悟を持ったあなただから強いと翼さんは言ったのですよ」

 

覚悟か…私はあまり深くは考えていなかったけど「友達を救いたい」と「この日常を守りたい」だけだったんだけど…私はあのような結末(前世の事件)を防ぎたかっただけかもしれない…今も悪夢として思い出させる幼馴染が殺された事件とその後の最悪の結末を…

 

「あと、翼さんの歌が寂しいと言ったそうですが、あなたに指摘された後に気にするようになりました。奏さんにも話していましたが…『今更分かってる事に気がつかなかったのか?』とぼやいていましたよ」

 

緒川さんは苦笑しながら話してくれるけど、風鳴さんは良い人に恵まれてる…私がこれ以上気にしていたら逆に周りの支えてる人と本人に失礼かな…全快した後に一言謝罪しよう…

 

私は気になったあることを緒川さんに言った。その内容に少し険しい顔に変わったけどそちらでも分かっていた事なのだろう。私はその内容を弦十郎さんと信頼できる人に言うように補足したが緒川さんも分かってくれた。

今回の事を謝罪した後、私は幻影魔法を展開しその場から立ち去った…

 

私は気になる事も聞いてしまった…

 

それは緒川さんが私の情報の対価として教えてくれたことだ。

 

ネフシュタンの鎧を装着した少女の目的は…響ちゃんの拉致…

 

これが何を意味しているのかを知るのはこの後の事だった。

 

___________________________________________

 

 

特機部二(とっきぶつ)の司令室で緊急招集がかけられ、この先の事についての話し合いが始まった。

 

ネフシュタンの鎧を装着した少女の目的が立花響の拉致…「これが何を意味しているのかは不明」と了子は言ったが、弦十郎は最低限、相手側が聖遺物関連の機密事項を知っていることが分かっている為内通者の可能性も窺っていたが、響はまだ落ち込んでいた。

それは翼の覚悟と自分自身の事だった

 

守りたい物があるがそれに似合う力が発揮できない響

奏が戦えなくなりたった一人で戦い続け、その孤独の中人に心の弱さを見せないように耐え続けた翼の覚悟

 

この二つの事で響は悩んでいた

 

アームドギアが構成されないのは自分が未熟だから…

 

話し合い後もその事を引きずるようになっていた

 

屋上で一人で考えていたが答えは見つからない…

 

その時に響は自分を呼んでいる声に気がついて振り向いてみると、未来がいて「どうしたの?最近一人でいる事が多いんじゃない」と聞かれた。「一人だと何も出来ないし」から始まって不安を誤魔化そうとしていたが、やっぱり長い付き合いで、それが嘘だという事も未来には分かってしまう。

 

未来も心配していたが、響は自分で考えて答えを出さなければならないことだった

 

未来はその言葉を聞くと「わかった」と一言言った後、自分が思っていた事を素直に響に話した

 

それは何を悩んでいるかは聞かないがどんな結果になろうとも出した答えで一歩前進したとしても響は響のままで成長してほしい…

その後の未来の言葉はあの時グラムの言っていた言葉と似ていた。

 

「響の代わりなんていないんだから…いなくなって欲しくないから」

 

その一言で自分がどのように強くなって守りたい物を守るのか…その考えが少しまとまったような気がした。

 

未来を見つめると笑顔で返してくれた。その後翼が入院している施設を見て響は自分の中のある答えが見えたような気がした。

 

「ありがとう。私のままで歩いて行けそう」と未来に礼を言った。

 

未来は響に少し明るさが戻ったのが嬉しかったのか、携帯をポケットから出し「こと座流星群の動画を撮ってあるけど観る?」と聞いてきたので響もその動画を見ようとするが何も映っていない…光力不足で流れ星が見えなかったのだ。

 

その事がおかしくて響が大笑いして、それにつられ未来も笑ってしまった。その後に、「ちょっと聞いて欲しい歌があるの」と言って未来は携帯をいじり「本当は全部聞かせたかったんだけど…急だったから」と言ってその音声データを再生した

 

その歌声を響は聞いたことがあった。優しく、まるで励ましてくれるような歌だった。

 

「この歌…もしかして月華ちゃん?なんで?」

 

未来はその経緯を話した。

 

響と流星群が見られず落ち込んでいた所を励まされた事

 

あとこの流れ星と友達の事を思ったこの歌を未来に歌った事

 

そしてこれは本題だった

 

未来は響に微笑みながら言った

 

「響…実は内緒にしていたわけじゃないけど、月華とは数回話しているの…。月華もあの事(一方的な絶交)を気にしてるのと他に理由があるみたいだけど…今でも響の事を『友達じゃない』って言ったことを後悔してる…」

 

響が携帯から流れる歌を聞きながら思った事は、あの時「泣き顔を滅多に見せた事の無い」月華が泣いて響を責め立て、彼女に絶交された時の事だった。

 

やっぱりあの時はああしなければいけない理由があったとわかったのだ…

 

「だからね響…あきらめないでね!月華も本当は仲直りしたいって思ってる…その歌が終わった後私が『また聞かせてね。今度は響も一緒だけど』って言った後なんて言ったと思う?」

 

未来はあの時の事を思い出し苦笑する…響はその言葉を聞いた後に笑顔が戻った

 

「月華は好き嫌いは、判りやすく言うからわかると思うけど『努力するわ』って言ったの…だから『友達じゃない』って言ってるのにこの前のレポートの資料なんて渡してくれないと思うわ…今でも響の事を月華に話すと、少し嬉しそうに話してくれるから」

 

響はその事を聞き、まだ月華とはやり直せる事を嬉しく思った。

 

 

その後二人で流星群を見に行こうと約束したが…二人ではなく、もう一人の幼馴染(月華)も誘ってこの時に歌った歌をまた聞かせて欲しい…それが二人の約束となった

 

響はそれをすぐに実行し、弦十郎の所に弟子入りをして戦い方を教えてもらっていたが…ある問題が発生した。

 

今は自分のやれることを頑張る事を優先しようとしたが…早めに月華と話すきっかけを作らなければいけなかった…リディアンに居ればいつでも会えるからその時に会って話せばいいと軽く思っていた。

 

その後…師匠こと弦十郎の厳しい指導と鍛錬、その他にも他の友達の付き合いなどで、全く機会が減り「早く仲直りしとけばよかった…私呪われてる…」と後悔するのは後の話…

 

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あの後、落ち込んでいた響ちゃんが忙しそうに帰ってしまったり、時には学校を休んでいるみたいだったので心配になった私は後を付けてみたら…何してるの?響ちゃん…(幻影魔法で姿を隠しているけど弦十郎さんには、ばれてる)

弦十郎さんに戦い方を教えてもらってるみたいだけど…何かどっかで見た事あるのよね…確かあの娘(前世の女友達)が見てたアクション映画の鍛え方を見ているようだったけど?

 

だけどこれが響ちゃんの答えなのだろう。

私は自分で答えを出せた響ちゃんを応援しよう…

 

しかしその後アクシデントが訪れる…。響ちゃんが帰った後に弦十郎さんに捕まり何故か素手での格闘戦での訓練をした。(結果はボロ負け…当たり前だけど生身の人間だから本気を出せなかったけど…)

その代わり、丁度報告したい重要な情報があったので、周りに人の気配がないか確かめた後、弦十郎さんに言った

 

「慎重にお願いします…この情報は危険だと思い直接言いに来ました」

 

弦十郎さんの顔色が緊迫したものに変わった…。私も「この他にもプランはあるみたいですので」とデータの入ったメモリーを渡し今日の事を感謝しその場を去った…

 

本当に厄介な事に巻き込まれたけど…響ちゃん平気なの?

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弦十郎は緒川から聞いたある事が気になっていた

 

病院から調査の為に部下を引き連れて現場へ向かう時に人の気配がしたが悪意を感じなかった為、あの少女だと思い見逃したが…その後、緒川からグラムと話したと聞いた。問題は話の内容だった

 

「米国政府がよからぬ事を考えている」

 

その後、響との特訓の後に見学していたグラムに頼み一戦してみたが…こちらが生身の人間という事で本気を出せなかったみたいだったが彼女がある格闘技を使用していた事が分かった…

 

その後彼女から伝えられた情報はかなり危険な情報だった…

 

「米国政府が今の防衛大臣の暗殺を計画しています…これによって有利になる組織が黒幕だと思ったのですが…心当たりはありますか?私も詳しい内容は知りません…」

 

グラムがハッキングしたその情報により、特機部二(とっきぶつ)内部に内通者がおり、デュランダルが狙われていることがはっきりした。

 

緒川には緘口令を出したので、彼ら以外にこの情報を知るのは実の兄である八紘だけである。

 

時期が来たらすべてを話す予定だが…グラムが警戒どころか信頼してくれている事は意外だった。

それと緒川からはグラムが「今回は私が早く来られたなら被害はここまではいかなかったかもしれません」と謝罪していた事も聞いていたが…この時の訓練の後に「気にしないでくれ…誰が悪いわけではない」の一言を言っておいた。

 

あのミーティングに決意を持った響が道場破りの如く弟子入りした為その特訓も効率よく考えなければならなかった。

 

「さて…子供ばっかりに負担をかけてはいかんな」

 

弦十郎は今後の事を慎重に考えながら計画を立てていた。

 

___________________________________________

 

 

学校へ行く通学路で響は未来に何も映っていない流星群の動画を見せて欲しいと言っていた

 

その動画を見ながら未来は今回動画を録画していた事と、月華と会っていた事を隠しているのが嫌だった事を言った。

 

「もう二度と隠し事したくないな…」

 

その未来の問いかけに響はこう答えるしか出来なかった…

 

「私も未来に隠し事なんて…ないよ」

 

それが大きな問題になることは響も…月華も予想していなかった。

 

 

 

 




次回 エピソード6「なんでこんな事になったの!!」

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