超長くなりそうだったので(二万字超えそうだったので)分割しました
次回は早く出来そうです…
一応投稿しておきます…
本編8話の前半になっています…
未来は朝早くに目が覚めてしまった…
正確には昨日の幼馴染の二人の事を思うと余りよく眠れなかった。
そんな憂鬱な気持ちを表すかのように今日の天気は雨でさらに気分が沈んでいく。
本来であれば一緒に響と登校する所だが、昨日の事もあり朝早い時間だが着替えて一人で学院に行く事にした…
そんな時に、いつも飾っている響と二人で撮った幼い頃の写真の事を思い出していた。
実は月華と三人で撮った写真もあったのだが、響を刺激しないようにと実家で大切に保管しているが、この他に月華と撮った写真は少ないのだ。
理由は簡単で…
月華は写真に撮られた時の表情は大体不機嫌そうな顔だから、不快になるだろうと遠慮しているのが理由だが未来も響も気にしないでいいと言ったが頑固に聞かなかった。
確かに保管してある月華の表情は、笑顔を無理矢理に使った顔なので機嫌が凄く悪いように見えて「もう二度と写真はごめんだから…」と苦笑して言っていた事はいい思い出だ。
そんな月華も天罰と言ったが…
溺愛と言ってもいいほど可愛がられていた両親を失った悲しみと、響のいじめの裏でやっていた事の罪についての悩みを抱えここまで暮らした苦痛はどんなに言葉でも表せないのだろうと思った。
そんな話をしていたので結局は月華の大切にしているブレスレットの宝石を返せずにいた…
両親の形見でもあるのか出会った時から付けており、小中学生の時は流石に身に着けて登校はしなかったが、それ以外の時は肌に離さず身に着けていた…
そういえば…趣味でやっていたアクセサリー作りは今でもやっているのだろうか…
才能はあったみたいで誕生日にプレゼントされた指環は今でも宝物だ…
それと…暇さえあれば学校の屋上で一人で歌っていた事もあった…
そんな月華の話せない秘密はなんなのだろうか想像は出来なかった…
「私はその秘密が言えない…だから『友達と言う資格がない』って言ったのよ…未来ちゃん…私もね…こんな秘密が無ければ普通の友達でいられたのにって思った事があったわ…」
今にも泣き出しそうな顔で話した月華の事を思うと、「そんな秘密なんてどうでもいいと」と言った自分の言葉がどんなに月華を苦しめていたのかが分かってしまいさらに落ち込んでしまう…
いつもの商店街を歩いていた時に、未来はある違和感に気がついた…
目立たないビルの間に黒い塊があったが、問題はその場所には気絶した同年代の少女が居た事だった…
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ジークの情報で未来ちゃんが仲直りしていない事を知った。
朝早くに目が覚めたけど(と言うよりジークに叩き起こされた)私は、ジークから未来ちゃんが朝早くに出た事と、一番心配した事は…
〔マスター…ノイズが確認されたが少し前に反応がロストしている…未知の反応も確認している…俺の予想だが…その反応はシンフォギア装者で正体は昨日会った彼女だろう…理由としては、今回の事での失敗で黒幕から見限られて口封じの為にノイズに襲われていると予想している…念のためだが…マスター…朝早い所すまないが、未来の所まで来てほしい…今は平気だが万が一の事を考えた方がいい…〕
……ヒルデの文句を聞きながら私も、未来ちゃんの居る場所に行く事にしたけど…運よくノイズは出現しなかった。
私も昨日の事でかなり気まずいのだけど…ジークには〔そんなの知らん…マスターが勝手にやった事だ〕と冷たく言われ少し凹んだ…今回の事に関してはヒルデも口を出してはいたけど、私のやる事には反対はしなかった。
それと、ジークのおかげで未来ちゃんの居る場所もわかったので、偶然に会った事にして会おうと思っていた時、どうやらタイミングよく会えたけど…お好み焼き屋のおばさんも一緒に居たのは、ぐったりした見覚えがある人で
、どうやら一人では運ぶのは無理と判断したんだろう…助けられていたのは…昨日、お好み焼きを渡した彼女だった。
ぐったりした彼女をお店まで運び、おばさんは雨で濡れた服を脱がせた後に洗濯に行ってしまった。
つまりは…未来ちゃんと二人で彼女の看病をする事になってしまった事だけど…
未来ちゃんも昨日の事で私に話しかけづらい…仕方ないので私から話しかけた。
始めは、朝早く出た理由とかを聞いていたけど…あまり反応が良くない…
まあ…当たり前よね…昨日のような別れ方したら話ずらいので仕方ないので昨日の事を話すことにした。
「響ちゃんに昨日…すべてを話したわ…私のやった事…全てをね…」
未来ちゃんは、私がその事を話した事が意外だったのか「なんであの事を言ったの?」と聞かれた。
「私は…あんな事をした自分がまだ許せない…だからあの時も…今までも『あなたの友達じゃない』って言った…だからね…あの時の真実を話せば私は本当に響ちゃんとの縁は無くなるって…そう思っていたのに…未来ちゃんと同じで謝られちゃった…私の事追い詰めていたって…そんな事思っていないのにね…」
「そっか…月華は許してもらえたんだ…じゃあ仲直り出来たんだね…」
未来ちゃんは少し寂しそうだった…響ちゃんとの確執が無くなって友達に戻れたって思っているみたいだけど…本当の事言わないと…
「仲直りはしてないわよ…」
私の言葉に未来ちゃんは困惑しているみたいだった…
私は昨日私が考えていた本音を言った。
「未来ちゃんより先に仲直りするのは、私は納得しない…ここまで貴方が支えたから響ちゃんと友達に戻れるまで話すことが出来た。だから未来ちゃん…私は二人が仲直りするまでは響ちゃんの手は握らない…」
未来ちゃんは私の真意を分かってくれたのか…「ずるいよ…月華は…」とうつむいてしまった…
本当はヒルデには止められたけど、私は両手の包帯をほどいて未来ちゃんに、本来の大火傷を見せ
「それにね…こんな手で仲直りなんて嫌よ…まだ強く握られると痛いから…ちゃんと治してからにしたいだけ…深い意味は無いわ」
未来ちゃんは、予想以上に酷い火傷で驚いているみたいだったけど、私が気を遣っていると思ってくれたのか、苦笑に近いけど少し笑顔も見られた…
「月華らしいわ…そんな理由で仲直りしてないなんて言うなんて…もうとっくに仲直りしてるじゃない…」
「そうかもしれないわね…私ね…あの時の事件で、一方的に響ちゃんと縁を切ったと思っていたみたいだけどね…そう思っていたのは…私だけみたいだったわ…それに気が付けたのは未来ちゃんのおかげ…ありがとう」
未来ちゃんには本当に感謝していた…
未来ちゃんも何故か驚いた顔をしていたので、何故か聞いてみたら…
「月華が笑顔見せるなんて意外だったから」と言われて見て分かったけど…少し恥ずかしい…
そんなに私は…ぶすっとした顔してないのかな…
だからこそ…私も本音を言ったのだ…二人の為になる事を信じて…
私は……最悪の裏切りである秘密がある…友達に戻れない。
もう二度と仲直り出来ない前世の親友の事を思い出し苦笑してしまう…
後の問題は…彼女の事かな…なんでこんな事になってるのか…理由を知らなければ…
未来ちゃんに彼女の事を任せて、他に所有物があったら何かわかるかと思いおばさんの所へ行く事にした。
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未来は月華の本当の気持ちを聞いた…
両親が亡くなり本当に一人で、どんなふうに暮らしていたか知らないが、誰とも関わらずに孤独に耐えた強さは此処からくるものなのだろう…
両手の火傷の事もあそこまで重症で「大したことは無い」と言っていたが気を遣ってくれたのは未来を元気づける為だと思うと、さっきまで話ていた事で答えは出てしまっている事だが…今更どうすればいいのか分からない…
月華のブレスレットの宝石も返そうとしたが…
「響ちゃんと仲直り出来たら返してくれたらいいわ…」
と言って受け取らなかった…絶対に返してくれる自信から出た言葉に、未来は彼女なりの気遣いが嬉しかったが…響が許してくれるかの不安もあった…
それにあの両手の事も気になった…
趣味としてやっていたアクセサリー作りの為に、手を大きな怪我しないように警戒していた月華がポットの熱湯で両手を火傷するなんていうミスをするとは思えなかった。
もしかして、それが…月華の秘密に繋がるのだろうか?
そんな事を考えていた時に、うなされる声が聞こえたので振りかってみると助けた彼女が悪夢でも見ているのだろうか…
寝苦しそうにする彼女の額に浮かぶ汗を方向とした時に丁度目が覚めたらしく飛び起きていた…
此処が何所だか分からずに戸惑う彼女を安心させるために、状況を報告した後に衣服はびしょ濡れだったので未来が使用していた体操着の上着を使っていたが…
気に障ったのか「余計なお世話だ!!」と言って立ち上がり文句を言っていたが、彼女は未来がある事を言わなかったのでそうしたのが逆効果となった…
つまり…
「下着の替えは無かったから…」
その事実に気付いた彼女は掛け布団を被ってしまい少し気まずさを感じたが、彼女の服を洗濯した後心配してくれたおばちゃんが様子を見に来てくれた事でどうにかなった事は幸いした。
おばちゃんが服を干すと言うので手伝おうとするが、丁度その時月華も居て「私がするから彼女の事お願い…」看病の続きをするように言ったが、「アンタは…昨日の…」と月華の顔を見て驚いているみたいだが何処かで知り合っていたのだろうか?
その疑問を月華に聞く前におばちゃんの手伝いに行ってしまったので後で聞けばいいと思っていた。
酷くうなされていたので寝汗も掻いているだろうと、彼女の体を拭くことにしたが…着替えさせた時に思った事は、体中の痣を見て何か訳ありだとすぐにわかった事だった。
彼女の背中をタオルで拭いていた時に…
「何も…聞かないんだな…」
自分の体の痣の事、路地裏で気を失っていた事…聞きたい事はあるだろうと思っていた彼女が沈黙を破るように言ってきた。
「うん…私はそうゆう事苦手みたい…これまでの関係を壊したくなくて…なのに…一番壊したくない物を壊してしまった…」
すぐに察したみたいで大切な友達と喧嘩をした事を知った彼女は、その後も何も聞かずにいた。
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私は乾いた服を彼女の元に持って行った時に、彼女に前日に迷子の案内の後にお好み焼きを渡した事で知り合った事を未来ちゃんに知られた時に「月華が珍しいわね…初めて会った人にそんな事するなんて」と言われたけど…私は彼女が今回の騒動のきっかけを作った張本人なので、黒幕を誰なのかを知るためにやっただけで親切にしたわけではない…
偶然とはいえ響ちゃんの事をまだ狙っているのであれば、敵であることは間違いは無い…
だけど…何か訳ありのは感じていたし、昨日の事もある…
彼女の目的って何だったのだろう…私はそれが気になっていた。
彼女は未来ちゃんと何か話していたみたいだけど、どうやら響ちゃんと喧嘩した事を話していたみたいだ…
未来ちゃんは友達と喧嘩した事は無いのかを聞いた時に…彼女から吐き捨てる様に言ったのは…幼少期の大人による虐待と、その後この事件の首謀者に用済みで捨てられた事を言った事に、私もそうだが未来ちゃんも絶句してしまった。
だけど少し疑問に思ったのは…そのような状況になってしまったかが分からない事だ。
私の勘だけど…両親の事は好きだったのだろう…その後一人になった事と虐待体験を経て、この騒動の黒幕に何かを言われ協力していた…
響ちゃんとの喧嘩の話をした後、未来ちゃんに対しての仲直りの方法が「喧嘩の相手ぶっとばして、どっちが強いのかはっきりさせたらそれで終了してとっとと仲直り」って…
その回答に未来ちゃんは少し唖然となってうつむいて「出来ないよ」と言った時に未来ちゃんの顔を見ないで彼女は「わかんねぇな…」と言った時、それでも未来ちゃんは相談に乗ってくれた彼女に相談に乗ってくれた事に対しては良かったみたいだ…
気遣ってくれた事に対してお礼を言った後に、お互いの自己紹介まだだった事に気が付きそこで私は彼女が雪音クリスと言う名前を知った。
「優しんだね…クリスは」
そう言った時に雪音さんは少し動揺して未来ちゃんに背中を向けてしまった。
未来ちゃんは友達になりたいと優しく言った後に雪音さんの手を包み込むように両手で優しく握ったけど、その手を振り払った後に振り向くことなく「アタシはお前たちに酷い事をしたんだぞ…」と苦言を言ったけど、未来ちゃんは何の事だか分からない表情をしているけど、私は未来ちゃんを巻き込んだあの時の襲撃の事を後悔しているのだろう…
結果的に巻き込んだだけで、命令に従っていただけなら…雪音さんを使ってまで、響ちゃんをなんで拉致しようとしたのか?それと…米国政府とこんなバレバレのやり取りしてまでこんな事件を起こしているのは…誰なの?
そんな時だった…ノイズによる異常警戒のサイレンが鳴ったのは…
まさか…雪音さんの口封じでこの辺りにノイズを放ったっていうの!?
私達はおばさんの店から出た時に見たのは、ノイズから逃げようとする人々だった…
雪音さんはこの状況を把握していないみたいで「おい…一体何の騒ぎだ?」と何も知らないように言っていたのを、未来ちゃんはノイズが現れた事を知らせる警戒警報をを言った後、警戒警報を知らなかったのだろう…雪音さんは未来ちゃんが制止する言葉も聞かずに走り去ってしまう。
未来ちゃんがどうしようか迷っているけど…私ならノイズに対応できる…それに雪音さんはこの事件の真犯人を知る為には生きてもらわないといけない…
いや…言葉を変えよう…
未来ちゃんを元気づけてくれた事…その借りは返さないと…ね。
私は雪音さんを連れ戻してくると、未来ちゃんに言い走って後を追おうとした時にジークを返そうとしてくれたけど、響ちゃんとの仲直りの後に受け取ると言い受け取らなかった。
私は無茶はしないと未来ちゃんに言った後、雪音さんの元へ駆け出していた。
〔マスター…あまり戦闘に加わる事に賛成は出来ませんが…無理をしない程度にお願いします〕
ヒルデが心配するように言ってくれたけど本当の心配は未来ちゃんとおばさんだ…ジーク…頼むわよ…
次回 エピソード14「貴方は何で私を助けたの?」