Muv-Luv MUSHAの名を持つガンダム 作:アドベンチャー
ー京都 集積所医療エリアー
京都防衛戦から数日が経過したその日、上総は脚を思ったより悪く骨折していた為に今もベッドからは降りられない状態だが、幸いにも唯依は頭を打ったのと右脚にヒビが入っていた程度でリハビリをしていた時のことだった。
「あれは……おじ様?」
リハビリの為に集積所の周りを歩いて、テントに戻ろうとした時に何台かの黒い車と護衛であろうスーツを着た男性達とその真ん中には唯依が良く知っている人物『厳谷 榮二』がいた。
厳谷も唯依がいるのに気付いたのか、唯依の方に向かって歩いて来る。
「やぁ、唯依ちゃん。怪我の具合は大丈夫かい?」
「あ、はい。数日後には退院できるそうですが……中佐であるおじ様がこんな所でどうかしたのですか?」
そんな疑問を問う唯依に厳谷は少し真剣な表情で唯依に問う。
「その前に唯依ちゃん。煌月 大和少尉のことを知っているかい?」
「同じ隊だったので知っていますが途中で別行動になったので今、何処で何をしているのかは分からないですけど………大tじゃなくて煌月少尉がどうかしたのですか?おじ様」
やはりか……、といった表情で厳谷は唯依の問いに答えた。
「さっきの質問だが、今日は煌月 大和少尉のことを知っている人物から彼の情報を聞き出すのと彼と最も親しい人物、つまり唯依ちゃん。君を迎えに来たのだよ」
「わ、私をですか?」
厳谷はその問いに頭を縦に振る。
「此処ではなんだから場所を変えよう。詳しいことは
そう言うと、厳谷は来た黒い車へと向かう。その後を追いかけて唯依も続く。そして、続けて唯依が厳谷に問う。
「あの、おじ様。斯衛軍の少尉とは言え、どうして中佐であるおじ様が近衛軍の新人衛士を調べているのですか?」
そう。中佐と言う階級にある厳谷ならば部下に命じて1人の衛士ぐらい調べてさせることは簡単なはずだ。しかし、それは
「そのことなんだが唯依ちゃん。驚くことかもしれないが、良く聞くんだ」
「は、はい…」
「帝国の戸籍を調べてみたところ煌月 大和少尉いや、正確には煌月家と言う外様武家は
「……え?」
この時、唯依はその事実をただ単に驚愕するでしかなかったのであった。
ー愛知県 名古屋基地ー
京都防衛戦から武者ガンダムMK-2で集積所になっていた京都駅に向かい、大和は唯依と上総を無事に引き渡したまでは良かったのだが、強化装備服ではなくてZAFTのパイロットスーツだったのと武者ガンダムMK-2の存在が思った通りに悪い状況となり、大和と武者ガンダムMK-2はその場で拘束されると設備が
そして現在、大和は京都防衛戦で不知火と武者ガンダムMK-2で数多くのBETAを迎撃した功績から牢屋入りは免れたが、扉の前には銃を持った兵士がいる監視カメラ付きの士官用部屋で
「……と言うわけなのですが、信じてくれますか?」
『信じるも何も、微妙に違うけど自分が提唱した論文の実証とこの世界の常識を覆えす程の技術データを見せられたら信じるしかないでしょ?』
「理解が速くて助かります。
そう。現在、大和が通信で話しているのは自他共に認める天才で『因果律量子論』を提唱した人物にしてオルタネイティブⅣの最高責任者『香月夕呼』だ。
夕呼はどこから聞いたのか、京都防衛戦で戦っていた謎の戦術機『剣帝 武者ガンダムMK-2』と
『けどまぁ、いくら日本の為とはいえ、斯衛軍衛士養成学校のコンピューターにハッキングして潜入するとは無茶なことをするのねぇ〜。下手をすれば銃殺刑ぐらいはいくんじゃないかしら?』
「そうするしか無かったんですよ(と言うか女神様?学校へ行かせる為にコンピューターをハッキングしたのかよ?!)」
此処までに大和は転生ではなく異世界から来たという事と夕呼がおおいに興味を持ちそうな
そこで大和は夕呼にある提案をする。
「それよりも夕呼博士。自分と取引しませんか?」
『奇遇ね。私も同じことを考えていたわ』
大和は今までの状況を整理しながら夕呼に取引を掛ける。
「まず、異世界から来たと言っても同じ日本人です。ですから、自分の目的は地球からBETAを殲滅するということなのですが、これは夕呼博士も同じですよね?」
『肯定よ。それが私達の生き残る手段だもの』
「そして、その生き残る手段『オルタネイティブⅣ』を完遂させる為には
『そう言うことになるわね。技術を提供する変わりに煌月は帝国での国籍と近衛軍に復帰って所かしら?』
そう夕呼が大和に問いかける。
「それはそうなのですが、今は他の人に自分が異世界から来たということを信じてもらえる説明をして欲しいのと
『説明するのは良いけれど、一体だれと会いたいの?』
夕呼がそう聞き、大和は日本で一番偉い人の名を言う。
「この国のトップ、政威大将軍『煌武院悠陽』殿下です」
『……ソレ、絶対なの?』
「はい。殿下と会えれば、もしかしたら世界中にあるハイヴを攻略することが出来るぐらいの戦力が手に入るかもしれません」
『…はぁ、分かったわ。やってあげる』
「と言うことは……」
『ええ。交渉成立よ』
夕呼がそう言ったタイミングで大和がいる部屋の扉が開く。
「どうやら、お邪魔のようだったかな?」
「え?……」
突然、その声がした方向を向いてみると、そこには厳谷と京都にいるはずの唯依がいた。そして、唯依は
「……ねぇ、大和君。あなたは一体、何者なの?」
「その質問をするということは、煌月家と言う外様武家が存在しない事実まで分かったんだね」
そう言われると、唯依は頭を縦に振る。
「そうか……。なら、名乗るとしようか」
そうすると、大和は深く深呼吸をして真剣な表情になる。
「改めて名乗ろう。自分は斯衛軍所属 煌月大和少尉。そして、それと同時にこの世界とは違う世界からやって来たいわゆる異世界人だ」
「え?……」
この時、唯依は夕呼から説明を受けるまで絶句しているしかなかったのであった。
同時刻
ー無人島 地下格納庫ー
海を渡って日本に上陸したBETA によって島は地下格納庫への入り口を除いて焼け野原になっていた。そして、地下格納庫に収納されているガルダの内部で異変が起きた。
突然、ガルダの
『Present in purplerose and space a base.
By goddess』
次回予告
通信兵「BETAが再び侵攻を開始しました!」
唯依「篁 唯依、
再び侵攻を開始したBETA。それに立ち向かうのは新たなる機体。その機体の名は……
第10話 再来
どうでしょうか?少しアニメの次回予告を真似てみました。