フェーゲライン「てかちょび髭の需要ってあんのかよww」
ヒトラー「KO☆RO☆SU」
フェーゲライン「はい死んだ!」ズダダダダピロリーン♪
青葉「なんで青葉もおおおおおお!?」ズダダダダピロリーン♪
曙「ちょ、デイリーは二人の任務でってぎゃあああああ!?」ズダダダダピロリーン♪
上陸した佐藤率いる東亜総統特務隊は敵の拠点の一つであるタネイトに向かって、鬱蒼と木々が生い茂るジャングルの中、道なき道を進んでいた。
「フェ、フェーゲラインさん・・・青葉、今さっき何か踏んでしまったような・・・」
「あ、青葉お前また地雷を踏んだのか・・・そのまま動くなよ」
「あわわ、佐藤二佐殿、自分も地雷を踏んでしまったでありまヘブッ!?」
「ドアホッ!これはただの缶詰だこのボケカス!くだらねぇことで部隊の足止めをするんじゃないぞ中村ァ!これだから学も教養もない奴は・・・」
「畜生、いつか殺してやる」
当然のことながらその道のりは平坦ではない。危険はいたるところに潜んでいる。
時折深海棲艦やソ連軍の偵察機が上空を飛んだり、敵の仕掛けた地雷やブービートラップに引っかかりそうになったり、逆にかつて深海棲艦が出現し猛威を振るったとき、フィリピンから撤退する部隊が足止め用にばら撒いた地雷や罠に引っかかりそうになったり・・・
・・・だが、脅威は人為的なものだけではない。自然にも驚異は存在する。
獰猛な肉食獣、猛毒を持つ蛇や昆虫、マラリアをはじめとする伝染病を媒介する蚊・・・
・・・そして、夜になると野生動物のけたたましい、奇妙で汚い鳴き声が眠りにつこうとする兵士たちの安眠を妨害し心を蝕んだ。
「アリガトナス!アリガトナス!」「ヌワアアアアンツカレタモオオオオン!」「ヤメタクナリマスヨ!ヤメタクナリマスヨ!」「イイヨ!コイヨ!ムネニカケテムネニ!イイヨ!コイヨ!ムネニカケテムネニ!」「アクシロヨ!アクシロヨ!」「ンアッー! (≧Д≦)ンアッー!(≧Д≦)」
夜な夜な響く、その五月蠅い、クッソ汚い野生生物の鳴き声は安眠し明日に備えようとし、しかし妨害された隊員達の怒りを爆発させた。
「だああああああっ!うるせえぞクルルァ!眠れないじゃないか!やってられるか、クソ!」
「本気で怒らせちゃいましたねぇ!青葉の事ねぇ!青葉の事本気で怒らせちゃいましたねぇ!」
「動くと当たらないでしょ?動くと当たらないでしょぉ!?」(曙が機銃を連射しながら)
あまりの五月蠅さにフェーゲが逃げ出そうとしたり。心が荒んだ青葉が主砲であたりを焼き払おうとしたり、曙がジャングルに潜むであろう野生生物めがけてなりふり構わず機銃掃射したりした。もちろん、そうなる前に佐藤の手によっていつものデイリー任務が執行され三人はほぼ毎日のようにデイリー処刑された。そして周囲の兵士たちも似たり寄ったりの状況であり、ジャングルの過酷な環境は彼らを確実に消耗させていった。しかし、逃げることは許されない。彼らは今の任務を遂行するよりほかにない。早く楽になりたければこのジャングルの道なき道を進むしかないのだ・・・
「ようやく着いたな。あれがタネイト基地だ」
しばらくの苦行の行軍の末、東亜総統特務隊の一行は遂に目的地をその目前にした。ジャングルや岩陰に隠れながら眼前に広がる敵の中継基地を偵察する佐藤達。
「さて、どう攻めるべきかな・・・」
敵主力への補給基地、中継基地だけあってその規模は非常に大きく、警備も厳重だ。
対戦車地雷と対人地雷が無数に埋められているであろう基地周辺の草原、基地の周辺をぐるりと囲む鉄条網と対戦車壕。基地内には対空機関砲に対戦車砲が無数に設置されている。T-34戦車も同様だ。
歩哨のソ連兵が軍用犬を連れてあたりを散策し、要所要所には大火力を発揮する戦艦級や重巡級の深海棲艦の姿がいる。
このまま少人数で突っ込んでもミンチに、良くてハチの巣にされるだけなのは確実だ。
任務はこの基地の破壊、後方攪乱だが、普通に突っ込んでは返り討ちに遭い任務の達成は不可能だ。
となると狙うべきは、一撃で、マッチの火を放り込むだけで大規模な被害を与えられる場所だ。そう、例えば・・・弾薬庫とか、燃料タンクだ。
「・・・あれか」
双眼鏡で基地を偵察するうちに佐藤は基地中央に存在する丸く、巨大な燃料タンクを見つけた。別の場所にはコンクリートの壁で覆われた弾薬庫らしき場所もある。あそこに爆弾を仕掛けるなり、艦娘の砲撃を加えるなりして一撃を与えれば大爆発を起こして敵に大変な被害を与えることができるだろう。うまくいけば大火災、大混乱を起こして、中継基地、補給基地として機能を大きく損なわせられるはずだ。
攻撃目標は決まった。燃料タンクと弾薬庫だ。
佐藤は早速脳内で作戦を組み立て始めた。