フェーゲライン「はい死んだ!!」ズダダダダピロリーン♪
青葉「なんで青葉もおおおおおお!?」ズダダダダピロリーン♪
曙「ちょ、デイリーは二人の任務でってぎゃあああああ!?」ズダダダダピロリーン♪
ブルクドルフ「いきなりデイリー任務とか、ダサいし!!」
ヒトラー「うるせぇ!!これは俺の仕事だ!!神聖な使命だ!!おっぱいぷるーんぷるん!!」
今回のデイリー任務達成
「う、うわああああ!!逃げろおおお!!」
「逃げるな戦え!!ドイツ軍人の意地をここで見せあぐっ!?」
「ハンス!?ハンス!?目を開けてくれよ!?」
「駄目だ、そいつはもう死んでいる!」
「もう嫌だ、ここから出してくれ、俺は病気なんだ!!」
響く怒声と悲鳴。
爆音とともに砲弾が地面を穿ち、爆炎と衝撃波が地を舐めまわす。
バラバラになった死体が、血が、脳漿が、肉片がまき散らされる。
憎しみと絶望ですべてが満たされる。
南部戦線、フィリピン、ルソン島のとある高地。
その地を攻略し、フィリピン全域解放への新たな一歩を築こうとしたドイツ軍であったが、その地を占領する深海棲艦とソ連軍が築き上げた防御陣地は堅牢でなかなか攻め落とせずにいた。
それどころか敵は戦艦ル級やタ級をはじめとする戦艦群、無数のT-34戦車で逆襲に掛かり、攻撃側であるドイツ軍に多大な損害を与えていた。
大火力の16インチ砲のシャワーが降り注ぎ、傾斜装甲を備えたT-34の鉄壁のカーテンが迫る。
片やこちらは貧弱な火力のⅢ号戦車や、3.7cm対戦車砲や火炎瓶、手榴弾しかない。
こちらをはるかに上回る大火力の前に為す術もなく次々と倒れる戦友達。
最早状況は絶望的。
深海棲艦側は敵を嬲り殺しにしてくれようとほくそ笑み。
ドイツ軍は最早これまでと恐怖と絶望が蔓延していた。
だが。
いつの時代も、絶望を打ち破る英雄というものは存在する。
そしてそれは空からサイレンと共に現れた――
深海棲艦側の陣地
「フフフ・・・ニンゲンドモメ、ソノママ嬲リ殺シニシテクレル」
「いいぞ!!もっと撃ち込め!!ファシストを皆殺しにするのだ!!」
「絶望ヲ味ワイナガラ死ネエエエエエ」
タ級やル級、ソ連軍将校がいやらしい笑みを浮かべながら指揮を執っている。
彼らは敵であるドイツ軍を一方的に殺戮できることに喜びを感じていた。
砲弾を撃ち込むたびに敵がバラバラになりながら吹き飛び、戦車が死体を踏みつぶしながら戦場を蹂躙する。浮かぶドイツ兵の絶望の顔。彼らにはそのすべてがたまらなかった。
そして同時に、自分たちの勝利を信じて疑わなかった。
砲弾を撃ち込みながら、ソ連軍将校と会話する深海棲艦。その表情には余裕の笑みが浮かんでいる。
「敵ノ抵抗ガ弱マッテキタ。一気ニ行クベキダ」
「よし、このまま包囲して殲滅するのだ!!ファシストに死を!!」
「「「ypaaaa!!」」」
指揮官が前進を指示し、ソ連兵や深海棲艦が鬨の声を上げたその時。
ウウウーーーーーー!!!と。
ふと、プロペラ音が、そしてけたたましい不快なサイレンの音が上空から聞こえてきた。
「!?な、なんだ!?」
突然のことに驚いた指揮官が上空を見上げた次の瞬間。
ボンっ!!と。
突如ル級の頭が爆発、消滅し首から間欠泉のごとく血が噴き出した。
突然血のシャワーを浴びせられた周囲のル級やタ級は混乱状態に陥る。
「ナ、ナンダ!?」
「ナニガオキ・・・ガッ!?」
狼狽する次の瞬間、タ級の胴体が真っ二つに切断され、16インチ砲の天蓋に穴が穿たれる。
穴を穿たれた主砲は弾薬庫に引火したのか間髪を容れずに轟音と共に広範囲にわたり大爆発を起こした。
「うぎゃああああああ!?」
「アヅイイイイイイイイ!?」
「腕があああああ!?俺の腕があああああ!?」
「チクショウ!!魔女の婆さんの呪いか!?」
強烈な爆炎と衝撃波がタ級を、ル級を、ソ連兵を吹き飛ばしあらゆるものに死を与える。ある者は体ごとこの世から消滅し、ある者は炎に体を焼かれ、ある者は破片等で体を切り刻まれ、ある者は四肢を欠損し・・・
今までドイツ軍が味わってきた絶望や恐怖を今度は深海棲艦とソ連軍が味わった。
「な・・・なんだ・・・いったい何が」
血まみれになった指揮官が上空を見上げると・・・
そこには一機の急降下爆撃機の姿があった。
Ju-87、スツーカ。
ドイツ軍が生んだ傑作急降下爆撃機。
逆ガル翼の複座機が不快な、恐ろしいサイレンと共に地上の深海棲艦を狩っていた。
「あ・・・あ・・・」
しかもよく見ると。
翼下には37mm機関砲が取り付けられている。
その機体に、その機体を操縦する者に彼らは見覚えがあった。
「ル、ルーデルだ・・・スツーカの悪魔だああああ!!」
「逃げろおおおおおお!!」
そのスツーカを見た瞬間、ソ連兵達は一気に恐慌状態に陥り四方八方に蜘蛛の子を散らすように逃げる。
ハンス・ウルリッヒ・ルーデル。
それがそのスツーカを操る者の名であり、ソ連軍にとっては恐怖の存在、世界一の戦車撃破王、魔王でもあった。
スツーカの悪魔、魔王ルーデルは味方に希望を、敵に絶望を与えるべく今日も戦場に参上したのだった。
「見ろガーデルマン、イワンと深海棲艦の奴ら、怯えて蜘蛛の子散らすみたいに逃げてるぞ」
スツーカの操縦桿を握りながらルーデルは愉快そうに笑った。
彼にとって共産主義者イワンとそれに従う深海棲艦は憎むべきもの、殲滅すべきものであり、彼らがうろたえるさまは彼にとっては愉快なものだった。
後部機銃座席に座る相棒、ガーデルマンは冷静な口調でルーデルに問う。
「それで、どうするのです?残りもやるんですか?」
その問いにルーデルは子供のようにはしゃぎながら答えた。
「もちろんだガーデルマン!!こんなにイワン共が、たっぷりの獲物がいるのに狩らないのはもったいない!!残りも片付ける!!後ろは頼んだぞガーデルマン!!」
「了解」
ルーデルは操縦桿を押し、逃げるル級に向かって急降下した。
急降下と共にスツーカから不快なサイレン音が響き、敵に恐怖と絶望を与える。
スツーカとル級の距離が縮まっていく。地面すれすれまで近づきそして・・・
「今だ!!」
機関砲のスロットルを引く。
艦娘用の砲弾を発射できるように改造された機関砲から大和型戦艦用の46cm九一式徹甲弾が発射されル級に吸い込まれていく。
それはル級の体を真っ二つに切断し、主砲の天蓋をぶち抜き弾薬庫に着弾する。
次の瞬間弾薬庫が大爆発を起こしル級もろともあたりを吹き飛ばす。
爆炎があたりを舐めまわし、焼き尽くす。
周囲のソ連兵が焼かれていき、T-34戦車が大爆発の爆風に煽られ転倒し、または爆発する。
深海棲艦とソ連軍の間で一気に被害が拡大していく。
その様を見てルーデルが興奮したように叫ぶ。
「いいぞいいぞ、イワン共、もっと俺を愉しませろ!!そして死ねえええええええ!!ヒャッハー!!!」
「・・・こいつ大丈夫かな」
興奮してなんか頭がアレになりかけてルーデルを呆れたようにため息をつくガーデルマン。
急降下を繰り返しては深海棲艦やソ連軍を撃破していき、大地に死が広がっていく。
スツーカを落とそうと深海棲艦の戦闘機が背後から迫るが、後部座席に陣取ったガーデルマンの正確無比な射撃によって次々と撃墜されていく。
為す術もなく深海棲艦とソ連軍は撃破されていった。
そして・・・大地から動く者はいなくなった。
この日、ルーデルはスツーカ単独で高地を占領するソ連軍一個連隊と深海棲艦の戦艦タ級とル級をそれぞれ6隻撃破。
敵部隊は壊滅し撤退、高地には反撃に出たドイツ軍の鍵十字の旗が翻ったのであった。
もしどこかでドイツ軍が苦境に陥っていればそこには必ずスツーカに乗った英雄が現れるであろう。
もしどこかで深海棲艦とソ連軍が調子に乗っていたらそこには必ずスツーカの悪魔が現れるであろう。
敵を撃破するために、祖国と総統のために、何よりも戦争を愉しむために、今日もルーデルは相棒ガーデルマンと共にスツーカを駆って空を征く。
・・・そしてそのルーデルの無茶ぶり、キチガイな活躍っぷりと、ルーデルの度を越した常人離れした度重なる出撃によって早く減っていく資源に司令部ではチョビ髭がストレスのあまり唸り叫ぶのであった。
「畜生めぇ!!!」と。
次回は本編、佐藤・中村コンビ率いる東亜総統特務隊が出撃します。
中村「遂に俺の時代がやってきた・・・不肖この中村、祖国のために命を捨てる覚悟であります!!」
佐藤「中村ァ!!誰がお前の独壇場だと言った、エエ!?お前みたいな学も教養もネー奴にはモブキャラザコキャラがお似合いだ、このボケッ!!」
BLAM!
BLAM!
BLAM!
中村「チクショウ!!いつか殺してやる!!」