総統が鎮守府に着任しました!   作:ジョニー一等陸佐

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 これから登場させていく予定の人物

 エルンスト・レーム(突撃隊幕僚長)
 ラインハルト・トリスタン・ハイドリヒ(親衛隊大将)
 ハインリヒ・ヒムラー(親衛隊全国指導者)
 パウル・ハウサー(武装親衛隊上級大将)
 エーリッヒ・フォン・マンシュタイン(ドイツ陸軍元帥)
 ゲオルギー・ジューコフ(ソ連邦元帥)
 アンデルセン神父は・・・保留にしておこう。

 他に登場させてほしい人がいたら作者の活動報告『総統閣下の質問箱』にどんどんコメントしてください。


39話 勝手な改装~ドイツの皆さんごめんなさい~

 東京都、防衛省。

 日本の防衛をつかさどる省庁にして自衛隊の司令塔であるが深海棲艦が跋扈し自衛隊が彼女らとの死闘を始めて以来、国民からは『大本営』とも呼ばれていた。

 その巨大な本棟の幹部用の部屋で部下からの報告を聞く一人の男がいた。

 「・・・現在敵の活動は沈静化しているものと考えられており、これを機にわが軍の戦力増強および反撃作戦の計画を立てることを決定しました。現在、硫黄島の要塞化も進められており遅くとも秋ごろには・・・」

 椅子に座る男に報告する部下らしき人物は禿げ頭に丸メガネと役人か官僚のような風貌であった。しかし服装はかつての旧日本軍のものでありその階級章から彼が陸軍大将・参謀長というかなりの権力を持った人物であることが窺えた。

 「また、キスカ島からの師団撤退作戦、及びゲルマニア鎮守府の艦娘救出作戦も成功し戦況は総じて落ち着いております」

 「東條」

 報告する人物を東條、と呼んだ男はこれまた丸メガネに七三分けの髪型に旧日本軍の制服を着ており、なんというか軍人というより学者のようであった。

 が、その雰囲気はどこか気高さと神々しさを漂わせていた。

 「何でございましょう、陛下」

 「君の話を聞く限り、現在の戦況が落ち着いているこということは分かった。だが一つ気になることがある」

 陛下と呼ばれた男は東條に対して言った。

 「朕はまず何よりも、国民の状態を知りたい。国民は飢えることなく普通に暮らしているだろうか?」

 「陛下、心配なさることはありませぬ。大陸からの輸出入路に加え、現在東南アジア方面のシーレーンの確保、食糧自給率の上昇により現在に状況でまず飢え死にするということはあり得ませぬ。ひどく飢えている国民はそうそういないでしょう」

 「・・・そうか。それはよかった」

 陛下と呼ばれた男――かつての激動の昭和の日本を象徴する人物である昭和天皇はわずかに顔をほころばせながら頷いた。が、すぐに表情を硬くする。

 「・・・深海棲艦が現れてから十数年になるな」

 「・・・陛下」

 昭和天皇に報告をしていた男――元陸軍大臣・内閣総理大臣東條英機は昭和天皇の顔をじっと見た。

 「奴らが現れて以来我が国は苦しい状況に置かれている。この状況はいずれ打開せねばならぬ。日本のためにも、国民のためにも」

 「・・・」

 「かつての朕には・・・あの戦争を、あの状況を御する力はなかった・・・だが、今また、こうしてこの世にいる。現在の地位にいる」

 昭和天皇は東條の顔をじっと見た。

 「東條、反撃の作戦の計画を立てると言ったな。君達に我が国の未来がかかっている。頼んだぞ」

 「はっ」

 昭和天皇は東條の様子に頷きながら机の引き出しから紙の束を取り出した。

 その表紙に書かれた文章に東條は目を丸くする。

 「陛下、それはもしや・・・」

 「朕もある程度の作戦を考えた・・・せめて参考程度になればと。東條、朕にも出来ることがあれば何でも言ってくれ・・・国民の未来がかかっているのだ」

 「・・・ははっ」

 東條は昭和天皇に恭しく礼をし、退出していった。

 今度こそは、陛下のご期待に応える、この国を導いて見せると決意して。

 

 

 ゲルマニア鎮守府、総統執務室。

 「KO☆RO☆SU」

 いきなりヒトラーの物騒な声が響くとともにミレニアム大隊所属の武装ss隊員がMP40をフェーゲライン達に照準し連射した。

 「はい死んだ!」

 「何で青葉もおおおおおおおお!?」

 「ちょ、このクソ総統何すんのよ、ってぎゃあああああああああ!?」

 短機関銃弾をまともに食らったフェーゲライン、青葉、曙の三人がピロリーン♪という謎の音と共に床に崩れ落ちた。

 その様子を見てドイツ陸軍大将アルフレート・ヨードルは呆れた顔で言った。

 「総統・・・早速デイリーとはいったい何をやらかしたんですか?」

 「うん?なに、単に総統である私に悪い態度をとったお仕置きを与えただけだが?」

 「・・・はぁ」

 ヨードルは溜息をついた。

 そんな変な空気を破ったのはクレープスの声だった。

 「総統閣下、取り込み中失礼しますが本題に移らせていただきます」

 「おお、そうだったな・・・今回諸君らに集まってもらったのにはこのゲルマニア鎮守府にやってきた山口らを今後どのように扱うかということだな」

 先の救出作戦において、加賀をはじめとする第一艦隊のみならず山口多聞や魔王ルーデル、デーニッツも救出できたことはヒトラー達にとって望外の戦果であった。

 今後彼らの処遇をどうするか、ということはゲルマニア鎮守府のみならず大本営にとっても重要な問題であったが、ひとまずゲルマニア鎮守府の方針だけでも決めておこうということになった。

 ブルクドルフは頷いた。

 「まずルーデルとデーニッツはわが鎮守府がいただきましょう。彼らさえいればこの戦争、勝ったも同然です」

 「そうだな、ルーデルは何としてもわが鎮守府に引き留めておきたい」

 ボルマンがヒトラーに報告する。

 「総統、それに関してよいお知らせがあります。ハンス・ウルリッヒ・ルーデル、及びカール・デーニッツともに我がゲルマニア鎮守府で総統閣下のもとで戦いたいと」

 ヒトラーは笑顔で頷いた。

 「それは良いことだ。山口やムッソリーニはどうする?」

 「アドミラル・ヤマグチに関してはそうですな・・・」

 ヒトラーと将軍たちが議論を始めた時、ゲッベルスが思い出したように言った。

 「そういえば将軍たちとともに新しい艦娘も手にれたな」

 ヒトラーも顔を上げた。

 「おお、イタリア海軍のローマとわがドイツ海軍のU-511のことか。特にU-511が来てくれたことは嬉しかったな。まったく、私としたことが同胞のことを忘れるとは・・・彼女は今どうしている?」

 ヒトラーのその言葉にブルクドルフはクレープスをチラっと見た。クレープスは口をつぐみ始めた。

 「えっと・・・その総統閣下。デーニッツが連れてきたU-511のことなんですが・・・」

 クレープスの言いにくそうな様子にヨードルが助け舟を出す。

 「U-511はドクを始めとする技術部による改装を受けて呂500、つまり日本海軍の潜水艦になりました。それがこちらです」

 ヨードルはそっと資料の紙をヒトラーに差し出した。

 そこには二つの写真があった。

 ビフォーと書かれた写真には銀髪のゲルマン風美少女・・・U-511が。アフターと書かれた写真には銀髪にスクール水着、日焼けして小麦色になった肌とゲッベルスが見たら発狂状態になること間違いなしの少女・・・呂500が写っていた。

 「こんなにすっかり変わってしまいました。改装なのでもう元に戻せません。デーニッツはショックのあまり寝込みました」

 しばらくの間執務室に沈黙が流れた。

 が、ヒトラーは震える手でかけていたメガネをはずし、沈黙を破った。

 「・・・この改装にかかわった馬鹿者は残りなさい。アンポンタン」

 次々と執務室から人が出ていく。

 残った人物は言うまでもなくブルクドルフ、クレープス、カイテル、ヨードル、ゲッベルス、ボルマンの6人だった。

 しばらく痛い沈黙が流れていたが、その沈黙を破ったのもヒトラーだった。

 「・・・なんてことしてくれたんだ!我が鎮守府初の海外艦なのに!!」

 ヒトラーの怒号が鎮守府中に響いた。

 「いいか!そもそもあのU-511の魅力は何と言っても蒼い目に銀髪、あのゲルマン風の容姿だ!!我々第三帝国に相応しい艦娘!!そして何よりようやく手に入れた海外艦だってのに何早速明らかに不健全な褐色幼女に改装しちまってんだ、お前らなんか大っ嫌いだ!!」

 ヒトラーの激しい怒りにブルクドルフも負けじと応戦する。

 「総統閣下、我々も嬉しくてつい手が滑って・・・」

 「黙れ、大っ嫌いだ!!そんなん言い訳になるかバーカ!!」

 「総統閣下、これもこれで良いのになんでそんなに怒るんですか!?」

 ヒトラーは呆れと怒りの混じった顔でブルクドルフ達に怒りをぶちまけ続けた。

 「何度も言うが我が第三帝国に相応しいゲルマン少女であり、我がドイツが誇る最高の潜水艦だったんだぞ!?それをお前らは台無しにしやがった!!」

 ヒトラーは持っていた鉛筆を一気にテーブルに叩き付けた。

 衝撃で鉛筆が割れるのと同時にヒトラーは思いっきり叫んだ。

 

 「畜生めぇ!!!」

 

 ヒトラーの怒りは続く。

 「いいか、問題はそれだけじゃない・・・この明らかに不健全なエロい褐色幼女をゲッベルスが見たらどうなると思う?もうすでに発狂し始めてるじゃないか!?ドイツの技術の取得に初のゲルマン民族の艦娘、そしてゲッベルスの反応・・・そこらへんの判断力がお前らには足らんかった・・・これがスターリンだったらお前ら即SYU☆KU☆SE☆Iだったぞ!!」

 ブルクドルフがゲッベルスを見てみると、そこには改装後のU-511・・・もとい呂500の写真を見て「か、褐色少女・・・なんて美しいんだ・・・ハァハァ・・・」と呼吸を乱して興奮している男がいた。そこにはプロパガンダの天才としての面影は微塵も無くただの変態のオッサンのオーラしかなかった。

 なんだかヤバいと判断したボルマンがゲッベルスの服の襟をつかんで引き摺りながら一緒に執務室から退出していった。

 ブルクドルフはゲッベルスを部屋から追い出したボルマンに感謝した。ボルマン、GJ。

 ヒトラーの怒りはなおも続いた。

 「・・・もっと言えばだ・・・せめて改装するんなら、幼女にではなくもっと大人びたものにしてほしかった・・・私の求めていたものはこんな貧乳の褐色幼女じゃない!私が求めていたのは武蔵のような、褐色の目に刺さるような!おっぱいぷるーんぷるんだ!!だがもうその可能性は潰えてしまった!!断固私は柴田さんに責任を取ることを要求する!!」

 ブルクドルフはクレープスを見た。「柴田って誰よ?」「いや俺に聞かれても」

 ヒトラーの猥談は執務室の外にも響いていた。

 ヒトラーの妻、エヴァはただ呆然として立ち尽くし、潮に至ってはえぐえぐと泣いていた。

 ユンゲは泣きじゃくる潮を慰めた。

 「総統もロリコン大臣のこと言えないわよね・・・十分変態だわ」

 執務室の中ではヒトラーは怒ることにも疲れたのか、椅子に座り項垂れていた。

 「とにかくだ・・・よくよく考えたら褐色幼女も悪くはないかもしれん・・・でも初の海外艦だったんだぞ・・・初のゲルマン民族の艦娘だったんだぞ・・・」

 ヒトラーの目にはわずかに涙が浮かんでいた。

 ヒトラーは部下たちに向き直り言った。

 「私は決めたぞ、こうなったらこのゲルマニア鎮守府を滅ぼしてでもドイツ艦娘を手に入れてやる・・・お前たち、すぐに準備にかかれ」

 こうして、ゲルマニア鎮守府設置以来2回目となる大型建造を行うことが決定された。

 

 

 そのころ、医務室では、U-511のあまりの変貌ぶりに、そして自慢のUボートを失ったショックと悲しみからデーニッツは医務室のベッドで寝込み、半ば発狂しかけていた。

 「・・・Uボートが1隻・・・Uボートが2隻・・・Uボートが3隻・・・あ、西から太陽がのぼってらぁ・・・あははは・・・」

 「で、デーニッツ提督、お気を確かに・・・」

 呂500が必死にデーニッツを看病していたが、しばらく治りそうになかった。

 ・・・鎮守府は今日も平和であった。多分・・・




 ルークとヤンの超テキトーあとがき

ヤン「ヤン坊ー」
ルーク「ルークのー」
ヤン&ルーク「あとがきー」
ルーク「このssもう39話だってさー」ウンコブリブリー
ヤン「ふーん、すごいねーあんちゃーん」ヨダレダラダラ
ルーク「だからなんだって話だよなーほんとー」ウンコモグモグ
ヤン「さすがあんちゃん言うこと違うー」ハナミズダラダラ
ヤン&ルーク「なーんでー♪こんな面倒なことせにゃならぬー♪
       おっぱいみんなで揉みましょー♪
       好きなものは各個撃破と紅茶ですー♪
       でも知らない人に足撃たれるのは超嫌よー♪あとうんこ」
ヤン「ところで私は燃やされました」
ルーク「喰われました。ワンちゃんに」
ヤン「大変だねー。兄ちゃん、頭についてるのなにー」
ルーク「きゃー」ワンチャンアタマガブー

 おしまい

 ふざけてすんません


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