「大型建造?」
「はい。通常建造では現れないよりレアな艦娘を手に入れることができます」
執務室のソファーに座りながらヒトラーはとなりで作業をしている加賀と話をしていた。
「もちろんその分大量の資源と開発資材を消費しますし、確率は低いですが・・・」
「レアな艦娘か・・・」
ヒトラーは加賀の話を聞きながら天井を見つめた。
「やってみる価値はありそうだな。ところで君」
加賀は作業の手を止めてヒトラーのほうを向いた。
「何でしょう」
「ずいぶんと若いね。年は・・・いくつかい?」
「なぜそんなことを?」
ヒトラーは笑った。
「なに、君には感謝しているんだ。君のおかげで戦闘も事務作業も楽に進めることができる。ただ・・・君はまだ若いのに無理をさせてしまっているような気がしてね」
加賀は静かに、無表情に答えた。
「私は艦娘です。私はあくまで国のために働く、いわば兵器ですから」
そこまで言ったところでヒトラーは加賀の手をそっと触った。
わずかに微笑みながら加賀の顔を見つめる。
「そんなことはない。君は私たちとともに笑って食べて一緒に寝ている。れっきとした人間であり仲間だ。まして君はまだお嬢さんだ。そんなに無理をしなくてもいい。少しぐらい休んでも誰も咎めはせん。君には本当に感謝している。」
ヒトラーは加賀の肩をぽんとたたいた。
「いつもすまないね。何かあったらいつでもいってくれ」
「・・・ありがとうございます」
加賀は小さな声でわずかに微笑みながら答えた。
「リア充爆発しろ!!」
突然執務室のドアが開いてヨードルたちが怒鳴りながら入ってきた。
さっきまでのいい雰囲気があっという間に消える。
「なに言ってんだお前ら!?」
「さっきから聞いてりゃ加賀さんとイチャイチャしやがって!禿の痛みも少しはわかってくれよ!!」
ヒトラーは反論した。
「い、いや、別にそういう関係じゃねーし!禿の恋愛事情なんか知らねえよ!!」
後ろにいたクレープスがため息をついた。
「で、その話はどうでもいいとして、今総統閣下は大型建造について話されていましたね」
ヒトラーは頷いた。
「ああ、やってみる価値はあると思うのだが・・・」
すると突然いつの間にか部屋に入っていたゲッベルスが声を張り上げた。
「私は大型建造に反対です、総統閣下!」
ゲッベルスは部屋にいるものすべてに話し始めた。
「諸君、大型建造はレア艦が出るだけにやりたくなるのは分かる、しかし建造は一種のくじのようなもので、そう簡単に当たるものではない!!資源の無駄だ!それよりも駆逐艦娘の増産、量産に努めよ!駆逐艦こそ最強にして至高、異論は認めん!!あの幼さゆえの美しさ、スケベェ要素は素晴らしい!!そしていつの日か私は島風と雪風を当てて、俺仕様改装して見せるんだ!!」
ゲッベルスは口角泡を飛ばしながら激論を展開した。
直後、ブーイングの嵐が巻き起こる。
「なぜ空母を認めない!!」
「怨怨!戦艦を崇拝せよ!!山城のムチムチボディは見ものだぞ!!」
「ふ、不幸だわ・・・」
「空母のダイナマイトボディを見てもまだそんなことが言えるかな?」
「ここは譲れません」
「摩耶ちゃん(*´Д`)ハァハァ」
「愛宕さん(*´Д`)ハァハァ」
「ゲシュタポさん、こいつらです」
「やっけくそー やっけくそー 」
「タピオカパン!!」
「何故にキーボードクラッシャー!?」
あまりの喧騒にヒトラーがドンと机をたたいた。
「お前ら少しは自重しろよ!!」
フェーゲラインが笑いながら言った。
「一番自重しないやつに言われてもww」
「KO☆RO☆SU」
「はい死んだ!」
直後、妖精たちの持っていたサブマシンガンがフェーゲラインに向かって連射され、フェーゲラインは悲鳴を上げながら倒れた。
どこからかピロリーンという音が響いた。
青葉がほっとした様子でため息をつく。
「ふぅ、今回は青葉巻き込まれなかったようで」
「何言ってるの?あなたも一緒に処刑されるのよ」
加賀が青葉に言った。
「え?」
加賀は笑いながら言った。
「KO☆RO☆SU」
「なんで青葉もおおおおおおおお!?」
妖精たちのサブマシンガンの銃声と青葉の悲鳴が鎮守府に響き渡った。
「なんでや!青葉関係ないやろ!!」
ヨードルがツッコむ。
「いや、フェーゲと青葉は処刑するもんなんだよ。我がゲルマニア鎮守府の名物だ」
「勝手に名物にすんじゃねぇ!!」
すでに執務室の中や外には騒ぎを聞きつけたゲルマニア鎮守府の艦娘達やドイツ軍人が集まっていた。
数時間後
「と、いうわけで私は大型建造をやる。何しろレア艦が当たるからな。戦力の補充や今後のためにはそうしたほうがよかろう」
総統執務室ではヒトラー達を中心に会議が行われていた。
クレープスが資料を見せながら説明する。
「ですが総統、現在我がゲルマニア鎮守府は資源がそれほど潤沢ではなくむしろ通常建造に抑えるべきではないかと思いますが。それに鎮守府内でも慎重論のほうが多いですし下手したら資源枯渇しますよ」
「なに、すぐには深海棲艦が襲ってくることはないだろうし駆逐艦娘や軽巡が多くいるのだ、うまく遠征や節約すれば問題ない、大丈夫だ」
ブルクドルフがクレープスをちらりと見る。
クレープスがあきれ顔で言った。
「ちょび・・・総統閣下、アンタ・・・」
ヨードルが続きを言った。
「お前そんなに大型建造にこだわって口では戦力増強、レア艦だの言ってるけどどうせほんとは武蔵とか大和とかおっぱい目当てなんだろ?」
執務室が沈黙に包まれた。
沈黙ののちヒトラーがプルプルと震える手でかけていた眼鏡をはずし言った。
「大型建造のロマンが解らない者はここに残れアンポンタン」
その言葉に従い艦娘達や軍人が執務室を出ていく。
残ったのはカイテル、ヨードル、クレープス、ブルクドルフ、ボルマン、ゲッベルスの6人。
しばしの沈黙ののちそれ破ったのはヒトラーの声だった。
「分かってないなお前ら!大型建造はいわばロマンなんだよ!男のな!」
ヒトラーが激論を始める。
「そもそも建造とは一種のくじのようなもの大型建造となればもうジャンボ宝くじのようなものだ!望みのものが当たる確率はあまりにも小さい!だがらこそそこにはロマンが存在し戦力の増強の意味でもやる価値は十分にある!それを理解してない奴なんか大っ嫌いだ!!」
ブルクドルフがすかさず反論した。
「総統閣下、大型建造は資源を大量消費します下手したら俺たちホームレスになっちまう!」
「うるせぇ!大っ嫌いだ!ロマンがわからん奴は、バーカ!!」
「総統、ロマンでは食えません!!」
「何故わからんのだ!!この魅力が!!」
ヒトラーは持っていた鉛筆を机にたたきつけた。
「畜生めぇ!!!」
ヒトラーの激論は続く。
「確かに大型建造は下手したら資源がウオッ!?ということになって無一文になりまともに戦えなくなる危険がある。いわばギャンブルのようなものだ!下手したらしまった判断力足らんかった~~ということになる!!そう、私がスターリンと戦った時のように!!」
ヒトラーはそのまま椅子に座りこんだ。
ぜぇぜぇと息が切れかかっているがまだ話を続ける。
「だがそれでもな・・・やる価値はある。装甲空母に一撃でどんな敵も一瞬で沈める超弩級戦艦、潜水空母・・・だが空母に関しては加賀さんが一番だ。加賀さんこそ最強の艦娘にして才色兼備のスーパーウーマン・・・大鳳みてぇな貧乳はいらない!」
ヒトラーは幹部たちを見た。
「分かった白状しよう!!私が大型建造にこだわる理由はな!目に刺さるような!おっぱいぷるーんぷるん!!武蔵を何としても手に入れるんだ!強いうえにあの超わがままなダイナマイトボディにエロい目と体・・・男として黙っていられずにはいられないっ!!そうだろ柴田さん!」
外ではえぐえぐと泣いている潮を大淀がなだめていた。
「だから柴田さんて誰なのよ・・・」
隣で加賀が顔をわずかに赤らめながら立っていた。
「そんな・・・私が一番だなんて、私なんかよりも赤城さんのほうが・・・」
「アンタも何照れているんだ」
執務室ではヒトラーがうつむいていた。
「とにかくだ・・・大型建造は私はなんとしてもやる。」
ヒトラーは幹部たちを見た。
「総統命令だ。武蔵を手に入れろ。あのダイナマイトボディお前らも見たいだろ。・・・解散してよし」
総統執務室に痛い沈黙が流れた。
あとがき
ルーズヴェルト「ルーズヴェルトだぜっ」
トルーマン「トルーマンだよ~」
ルーズヴェルト&トルーマン「二人合わせてホワイトブラザーズ!!」
ルーズヴェルト「思ったんだけどさ、艦これアメリカ艦、というより連合国の船異常に少ないよな」
トルーマン「まぁ、確かに日本海軍メインのゲームとはいえ枢軸国ドイツ、イタリアはビスマルクとかプリンツとかそれなりに数あるのに我々連合国はアメリカとイギリスでそれぞれ一隻もとい一人だけですからねアイオワと・・・何だたっけ?」
チャーチル「ウォースパイトだよ・・・同盟国なのにひでぇなオイ」
ルーズヴェルト「すまん、後でいっぱい奢るから」
トルーマン「でも深海棲艦の装備見ると我々連合軍モチーフにしているところがあるからなぁ・・・もしかすると我々連合国の艦船はもしかするとほとんど深海凄艦化しているのかもしれませんぞ」
チャーチル「結構恨み持たれてるのかもな」
ルーズヴェルト「みんな深海棲艦・・・悪夢だな。ここは運営に直接直訴して・・・いや、こうなったら連合国版艦これを作ってしまおう!アメリカに不可能はない!」
ニミッツ「著作権で訴えられると思いますが」
毛沢東「我々中国人お得意のパクりの仕方伝授しようか?」
ケネディ(PT109着任してほしいな・・・)
中曾根康弘(青葉ちゃん今頃どうしてるかな・・・)
!すでのな!いましお