IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第89話

 

 

はいはいどもっす双葉白っすよ

 

まぁだいたいはわかるよな?兄貴がいなくなってからというものの全員がお通夜ムードになっちまって正直やってらんねぇっすよ。気持ちはわからんでもないが

 

授業も終わり放課後になり白は第4アリーナに来ていた。理由としては一応訓練の予定だったからであるがいつまでたっても誰1人として来ないのである

 

「遅っせぇな・・・今日は訓練の日だってのにな、まぁあんな状態で来ても身に付くもんはないから仕方ないっつったら仕方ないか」

 

白は腰に携えた日本刀を手に取り抜刀すると鍔は菱形で持ち手には正三角形が縦方向に刻まれており刃にも同じ模様が入っていた

 

「そういや鈍も兄貴から貰ったんだっけか・・・それもこれも全て思い出か」

 

白が鈍を納刀すると打鉄2機とラファール2機がピットからやってくる

 

「・・・帰るか」

 

白が呆れた様子でアリーナから出るために振り返り歩き出すと足元に発砲される

 

「あら手元が狂ったわ」

 

「惜しいわよ」

 

「はぁ・・・てめぇらさっさと帰んな、今の俺は加減ができるかわかんねぇんだよ」

 

「ねぇねぇ今の聞いた?私たちのこと完全に舐めてるわよ?」

 

「私たちのことも聞いたことないみたいよ?」

 

「知らんし興味ない、それとも何か?俺を殺して名を売ろうってか?」

 

「そうよ、この神聖な場所(IS学園)に男なんていらないのよ」

 

「幸いにもあなたには後ろ盾なんていないんだから別に死んだり研究所送りになっても構わないわよね」

 

「そう思うんだったら勝手にしな、ただしその頃にはあんたたちは八つ裂きになっているかもしれないぜ?」

 

白は腰を落とし鈍に手を添えると空いた手で挑発するとラファール2機が白にアサルトライフルを構え発砲するとシャリンという音とともに後方に逸れる

 

「どうした?ここ目がげて撃ったんじゃなかったのか?」

 

白は自分の額に指を差すと相手は怒り狂って打鉄に乗った相手はブレードを展開し白に斬りかかるがいとも簡単に避けられまたしてもシャリンという音が聞こえる

 

「耳障りな音ね、いったい何なの・・・よ」

 

相手は肝心なブレードを構えるが刃の部分だけが一切なくなっていた

 

「脆いっすねそのブレード」

 

「仕方ないわね、出てきなさいゴーレム!!」

 

アリーナの上空からいつぞやの無人機が2機、アリーナのシールドを破壊し侵入し警報が鳴りシャッターが下りる

 

「これであなたの勝ち目はないわよ!!」

 

「・・・ふざけんじゃねぇよ!!」

 

白は目にも止まらぬ速さで無人機を鈍で一刀両断するともう1機の無人機の正面で拳を思いっきり振りかぶる

 

「この恨みここで晴らしてくれる!!だっしゃぁ!!」

 

白の拳は無人機を完全に破壊すると再び打鉄とラファールに乗った相手に殺意を向ける

 

「勝ち目が無いのは最初からお前らみたいだったようだな?相手の力量を間違えあまつさえも殺すと宣言した相手には情け容赦なくやるぜ」

 

腰に携えた鈍に右手を添えながら相手にゆっくりと近づいてゆく

 

「ションベンは済ませたか?神様にお祈りは?アリーナの隅でガタガタと震える準備はOK?」

 

「ひぃ!?」

 

「ば、化け物!!」

 

「謝るから許してぇ!!」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」

 

相手の4人の内1人はもう何も白を殺そうとする気がなくなったようで地面にへたり込む

 

「さぁ懺悔の時間だ、覚悟はいいな!!」

 

「「「いやぁぁぁぁ!!」」」

 

アリーナに相手の悲鳴が響き渡るがお構いなしにヴァイスを展開すると今度は何やら機械音で話しかけられる

 

『あなた、力は欲しい?』

 

「んだよ今は邪魔すんな!!」

 

『はいはいまた後でね』

 

機械音声が聞こえなくなると白は修羅刃を展開し斬りつけていくと装甲を破壊していきISを強制解除させるとどうやら上級生だった

 

「おうてめぇら自分が何をしたのか分かってんだよな?無論分かんねぇとかほざくなよ?」

 

「す、すみませんでした!!」

 

「なんでもするから許してください!!」

 

「ん?今なんでもするって言ったな?」

 

「は、はい!!」

 

「ならお前らがどうして無人機を扱うことができた?」

 

「そ、それ以外で・・・」

 

「そんな選択ができると思うか?」

 

苦虫を噛み潰したようような顔をし白に睨みつけてくるが白は鈍に右手を添えると観念したようで話し始める

 

「くっ・・・女性権利団体からこれを送るからあなただけを始末しなさいって」

 

「となるとだお前らは女性権利団体と関係があると・・・無人機込みでな」

 

「白君大丈夫でしたか!?」

 

アリーナの方から真耶と3名の教師がやってくる

 

「ん?あぁせんせーお疲れっす」

 

「大丈夫でしたか?」

 

「問題ないっすよ、今この殺人未遂者4人に尋問してただけっすよ」

 

「尋問って・・・それよりもあれって」

 

真耶は完全に破壊され動かなくなった無人機を指さす

 

「無人機っすよ、こいつらが召喚して俺がぶっ壊しました」

 

「そうですか、あなたたちは自分が何をしたのかが分かっていると思います。なのでこれから特別指導室に行ってもらいます」

 

「そ、そんな!?」

 

「後は学園長に掛け合ってあなたたちの処遇を決めていただきますのであしからず」

 

「こうなったら自棄よ!!」

 

1人の女生徒が拳銃を取り出し真耶に銃口を向ける

 

「おい双葉白、取引をしろ」

 

「あなたなんて物騒な物を「うるさい!!」!?」

 

拳銃を持った女生徒は威嚇射撃で脅してくる

 

「あんた死んで」

 

「はぁ?」

 

「じゃないとこの先生を撃つわよ」

 

「だ、ダメですよ白君!!」

 

「ダメも何もせんせーは自分の命が掛かってるんですよ?」

 

「だからといって生徒が死ぬのは嫌なんです!!」

 

「教師の鑑っすね、でもそんなこと聞く優良生徒じゃないんで俺」

 

白は何も動かない3人の教師を見た後鈍に右手を添える

 

「だ、ダメですよ!!」

 

「零閃」

 

シャリンという音と共に真耶は膝から崩れ落ち涙を流す

 

「私がどんくさいせいで・・・また生徒に犠牲を・・・」

 

「あー言っておきますけど死ぬの俺じゃないんで」

 

白の左肩から思いっきり血を流し鈍に血が垂れていってるのを見て吐き気を催したようで両手で口を押える

 

「さっさと死になさいよ!!じゃないと本当に撃つわよ!!」

 

「もう無理だぜ?零閃編隊5機」

 

白は再び鈍を握りシャリンという音を5回鳴らす

 

「またその音、いったい何なのよ!!」

 

「興味ないが今のお前には絶望の音だぜ?」

 

拳銃を持った生徒が引き金を引くが全く重みも反動も感じなかった、ふと拳銃を見ると5つに輪切りにされていた

 

「てめぇには強烈なお仕置きが必要みてぇだな!!」

 

「ひぃ!!」

 

「もうやめてください!!」

 

真耶は白に抱き着きこれから起きるであろうことを予測し止めに掛かった

 

「放してくれないっすか?」

 

「今放したらもっとひどいことになりそうで私、怖いんです!!」

 

「・・・はいはい分かりましたよ、やめるんで離れてください」

 

「約束ですよ!!」

 

「分かってますってば」

 

「それと確保お願いします!!」

 

真耶の号令で襲ってきた4人を3人の教員が連行していくと真耶は白から離れるが抱き着いたせいで服に血がべったりと付いていた

 

「ひぃ!!」

 

「斬りすぎたなこりゃ」

 

「今すぐにでも医務室に行きますよ!!」

 

真耶は白の左手を引きアリーナを出ていこうとする

 

「痛い痛い!!掴むなら反対の手にしてくださいせんせー!!血がさらに出てきたっすよ!!」

 

「あぁ!!すみません!!」

 

こうして2人はアリーナをでて医務室に向かったのである。2人がいなくなった後にピットから束が破壊された無人機を見下ろしていた

 

「許さないよ黒君の次には白君を殺そうとするなんて許せない!!これで証言が出たし後はどう料理するかだね・・・ふふふ、私の旦那さんとそのお兄さんに手を出すとどうなるか教えてあげるよ」

 

そう言い残し束はピットの中に消えていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

暗い話が続くかもしれませんが許してください

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