IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第80話

 

 

どうも織斑千冬だ

昨日は晟に会ったと思ったら今度は円華にも再開できて嬉しいの一言だったな

今日は・・・考えるのはやめておこう

 

黒は昨日と同じくデザートの制作を簪と今日から一緒にクロエも加わり3人で担当することになった

 

「みんな聞いてくれ、今日から先生も接客に入るからお客が昨日の比じゃなくなるかもしれない。でも頑張ってフリーパス目指して頑張るぞ!!」

 

「「「「「おぉー!!」」」」」

 

クラスの全員が声を上げて気合を入れると教室の扉が開きメイド服姿の千冬と真耶が入ってくる

 

「貴様ら騒ぐなよ」

 

「ど、どうですか?」

 

「写真撮っていいですか!!」

 

「勝手にしろ」

 

1人の生徒を皮切りにクラスの全員が千冬と真耶の写真を撮り始める

 

「は、恥ずかしいです///」

 

「さてそろそろ客が来るぞ、貴様ら準備しろ!!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

千冬の号令により一斉に準備を始める

 

「さてクロエに簪さん、今日も頑張りましょう」

 

「うん」

 

「わかりました」

 

「クロエ・・・たぶんここ・・・地獄だから」

 

「地獄ですか?」

 

「うん・・・昨日黒が・・・ここに来たとたん・・・仕事増えた」

 

「まさかですよね?」

 

「黒がいる・・・これにより・・・仕事増える」

 

「・・・頑張ります」

 

「仕事増やしてすみませんね」

 

「大丈夫・・・その分・・・働いて」

 

「了解です」

 

この後3人は来るお客に大量のデザートを要求され四苦八苦しながら作っていったのである

 

 

 

午前の仕事を終わらせた黒は適当に昼食を済ませ昨日と同じく校門の警備をしていた本音と交代しに行った

 

「くろぽ~んお疲れ~」

 

「本音さんお疲れ様です。交代ですよ」

 

「わ~い」

 

本音は万歳した後に校舎の方にかけていった

 

「行ってしまいましたね。さて私も昨日と同じように暇つぶし(警備)しますか」

 

黒はナイフを取り出し見えないように袖に隠すとそのまま警備にあたった

 

『旦那暇やな』

 

「仕方ありませんよ。警備は暇であるのが重要なのですから」

 

『そんなもんかね?まぁ俺の方でも警戒はしておくぜ』

 

「お願いしますね『D』」

 

『はいよ、たまにでいいからよお喋りに付き合ってくれや』

 

「はいはい」

 

黒は特に不穏な気配無く警備をしているといつもの時間とは全く違う時間にモノレールが来たのが見えた

 

「『D』この時間はモノレールって来ませんよね?」

 

『旦那警戒しておけ、それとサボり魔に連絡しな』

 

「了解です」

 

黒はトランシーバーで連絡を取ろうとするが一向に繋がらない

 

「故障ですかね?『D』個人秘匿回線で楯無さんに繋げれますか?」

 

『はいよ』

 

Dが個人秘匿回線で楯無と連絡を取ろうとするが一向に繋がらなかった

 

『旦那マズいぞ、俺のISコアネットワークが全て消えてるぜ』

 

「どういうことですか?」

 

『それぞれにチャンネルが行き渡らないし反応が掴めないと色々と面倒になった』

 

「要は孤立したってことですね」

 

『そういうこった、展開するか?』

 

「敵兵力を確認次第考えます」

 

黒は外壁に張り付き駅の方を確認すると30人以上がこちらに向かって歩いていた

 

「いつでも展開できるように準備しといてください」

 

『了解だ』

 

黒は校門の端に立つといつも通りに接客し始める

 

「いらっしゃいませ学園祭をお楽しみください」

 

「あんたここの警備してるのかい?」

 

「そうですよ」

 

「そら大変だな」

 

1人の男性が黒に近づいてくるとナイフを取り出す

 

「楽にしてやんよ!!」

 

「だまれ」

 

黒はナイフを持った男性を蹴り飛ばすとその男性と一緒に来た人達はサイレンサーをつけた拳銃やサブマシンガンをバッグから取り出す

 

「一斉掃射始め!!」

 

「面倒だDSで展開」

 

黒はトイフェル・シュヴァルツを展開し銃弾を受けながら幻影剣と閻魔刀を使い銃だけを破壊していく

 

「くそ!!やっぱりこうなったか!!」

 

「だから俺は反対したんだ!!」

 

「黙っててくれませんかね。手元が狂ってしまいますよ?」

 

相手が混乱して喚いてるところを黒は閻魔刀で遠慮なく切っていく

 

「て、撤退しろ!!」

 

「させるとお思いで?」

 

黒は銃器を無力化させた後に逃げ出そうとする相手を追いかけようとするが目の前に以前クラス代表戦で襲撃してきた無人機と同じ形状のISが5機が黒の目の前に立ちはだかる

 

『旦那やるぞ』

 

「仕方ありませんね、遠慮はしなくていいですよね」

 

黒はベオウルフを展開し無人機と思われるISの頭部を全力で破壊すると1機が完全に停止する

 

『今回も無人機だな、こんなの旦那の圧勝だな』

 

「コアだけでもおいしくいただきましょうか」

 

黒は完全に停止したISのコアを雑に取り出し量子化させ海に投げ捨てた

 

「あと4機ですか」

 

『旦那来るぜ』

 

無人機ISは黒に向かって極太レーザーを射出してくるが黒は瞬時加速で避けながら接近していく

 

「この際コアだけ狙いますか、その方が簡単です」

 

『ISコアは人間でいうなら心臓だからな』

 

「ハートキャッチ(物理)ですか」

 

『おー怖い怖い』

 

黒はレーザーを回避しながら無人機に接近し背後に回りISコアを奪取していくとまた量子化させ今度は地面に叩き落とす

 

「あと3機」

 

『もう消化試合だろ』

 

「否定はしませんよ」

 

黒は残った無人機のコアを引き抜いては地面に叩きつけていくと無人機は最後の1機になるとレーザーを射出するのをやめ黒に接近し自爆しようとするが黒は幻影剣で足止めし爆破させた。その際ISコアも一緒に粉々になってしまった

 

「呆気なかったですね」

 

『コアは4つゲットしたしどうすんよ?』

 

「・・・貰っておきますか」

 

『じゃあこの残骸はどうするよ?』

 

「とりあえず連絡してから考えましょう」

 

黒はISを解除し完全に停止したISの上に座りトランシーバーを使用すると今回は繋がり楯無に連絡を入れる

 

『ようやく繋がった!!何してたのよ!!』

 

「楯無さん落ち着いてください。通信妨害されてたのと襲撃がありました」

 

『騒がしいと思ってたらそういうことだったのね、今からそっちに行くわ』

 

「了解です」

 

黒は執事服に忍ばせていた煙草を取り出し火を付けて吸い始める

 

「お疲れ様です『D』」

 

『ホントにな。全く面倒事を増やしやがって』

 

「さてしばらく休憩してますか」

 

 

 

楯無が校門で見たのは黒が破壊したであろう大量の銃器とISの残骸の上に座りながら煙草を吸っている黒だった

 

「お待たせ黒君」

 

「意外に早かったですね。襲撃者は逃走させてしまいました」

 

「そ、そう」

 

「それと襲撃してきたISは()()でした。その内1機は自爆してしまいコアは回収できませんでした」

 

「分かったわ。それでどうしようかしらね?」

 

「いっそのこと面倒ですので廃棄しませんか?」

 

「そうしたいのは山々だけどそれはできないわね」

 

「ですよね、どうしますか?」

 

「ん~とりあえず織斑先生呼んでくる」

 

「それなら私に任せてください」

 

黒はスマホを取り出し電話を掛けるとしばらくしてから千冬が出た

 

「どうも双葉黒です」

 

『どうしたのだ?』

 

「校門で30人と無人機IS4機に襲撃されました。30人は捕獲できず無人機だけ全て撃墜しました」

 

『それはおかしい、ISが襲撃してきた場合は警報が鳴るはずだが鳴らなかったぞ』

 

「とりあえずこっちに来てもらえませんか?」

 

『少し待ってろ』

 

「分かりました」

 

電話を切るとスマホを終い煙草を消す

 

「なんでこんな目に遭うんですかね?正直やってられないですよ」

 

「今回はどうやって来たのかしら?」

 

「モノレールと上空からです」

 

「モノレールなら気付きにくいんじゃないかしら?」

 

「いつもとは違う時間に来たらさすがにわかりますよ」

 

「・・・意外に相手は馬鹿なのかしら?」

 

「かもしれませんね」

 

「それよりも上空から来たなら警報が鳴るはずなんだけど」

 

「そこはこの学園に敵勢力がいたのでしょうね。それならどうにかできますよね」

 

「全くもって面倒なことしてくれたわね」

 

「無性にこの残骸を破壊したいです」

 

「やめときなさい」

 

黒は飛び降り地面に着地すると残骸の方を向く

 

「次はこんなものでは済ませませんからね。たとえそれが搭乗者込みでも」

 

「そんなことにならないようにしてみせるわよ黒君」

 

「それじゃお願いしますね」

 

「ええ任せてちょうだい」

 

「待たせたな双葉兄・・・更識姉もいたのか」

 

校舎の方から千冬が歩いてやってきた

 

「これが今回の収穫です」

 

黒は量子化したISコアを()()取り出し千冬に渡す

 

「今回は4機だったんだよな、もう1つはどうした?」

 

「自爆して粉々になったんじゃないですか?少なくとも目視では見つけられませんでした」

 

「そうだったのか、ではこれは厳重に保管しよう」

 

「奪還されることは無いようにしてくださいね」

 

「ああ分かっている」

 

「織斑先生、この残骸はどうしましょう?」

 

「処理に困るな、かといって破壊はできないからどうしたもんか」

 

「ち~ちゃ~ん!!」

 

どこからともなく束が現れ千冬に抱きつこうとするが足蹴にされる

 

「ぐえぇ!!ひどいなちーちゃん!!」

 

「うるさいだまれそしてこれを何とかしろ」

 

「はいは~い任せてよね~」

 

「さてこれの処理は駄兎に任せて私は学園長と話してくる。楯無姉もついてこい」

 

「わかりました。それじゃまたね黒君」

 

「お疲れ様です」

 

千冬と楯無は校舎の方に向かって歩き始める。2人の姿が見えなくなると束がISを解体しながら黒に話しかけてくる

 

「ね~くー君、どうして殺さなかったの?」

 

「殺すだけ無駄でしたので」

 

「そうかえ?」

 

「正直面倒でした」

 

「ですよねー、そういやISコアもう1つ抜いてたよね?」

 

「見てましたか?」

 

「ふふーんこの束さんに隠し事はできないのだー!!」

 

「要は盗み見と」

 

「そだねーそのコアはくー君が使うのかい?」

 

「今は考えてないですがそのつもりです」

 

「専用機2機持ちなんて贅沢なことするね~」

 

「自力で得た物ですのでいいではないですか」

 

「否定はしないよ」

 

「ありがとうございます。それと束さん『D』のISコアネットワークが繋がらないみたいなんですがどうしたらいいですか?」

 

「え!?なにそれ怖い」

 

「『D』どうなんですか?」

 

『今も繋がんねぇな』

 

「とりあえずこっちでも原因を調べてみるから時間かかるけどいいかい?」

 

『俺は別にこれでもいいんだが旦那が困るから仕方ねぇな』

 

「『D』はツンデレかな?」

 

『ツンデレだぁ?なんだそりゃ』

 

「知らないならいいや、くー君も手伝ってー」

 

「はいはい」

 

この後2人でISの解体作業をしていき終わった頃には学園祭2日目も終了する寸前だった

 

「おわたー!!」

 

「それだと束さんがヤバいみたいな表現ですよ?」

 

「関係ないのだよ、しなやすしなやす」

 

「そうですか。これの運搬はどうしますか?」

 

「う~ん後で手伝ってほしーなー」

 

「いいですが明日の用意が終わってからであればいいですよ」

 

「くろぽ~んその必要はなくなったよ~」

 

黒が振り向くとそこにはメイド服の本音がいた

 

「おや本音さん」

 

「おっつ~明日なんだけど~今日の騒ぎの調査でなくなったよ~」

 

「そうでしたか」

 

「明日は~生徒会も何もないから~」

 

「了解です」

 

本音は黒にそう伝えると校舎の方に小走りで立ち去る

 

「くー君手伝ってねー」

 

「分かりましたよ」

 

黒はこの後日が完全に暮れるまで解体したISを束の研究室に運んで行ったのである

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

難産続きで辛いっす

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