IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第73話

 

 

どうも更識楯無で~す

昨日は黒君が襲われちゃったけど問題はなかったわ。襲った生徒は黒君の事を化け物と言ったけど黒君はかなり強いけど化け物じゃないのにひどい話よね?・・・そういえばとても意味深なことを言ってたけどどういう意味かしら?

 

朝のSHRの前にクラスの女子6人は一緒に固まっていた黒と白、一夏に駆け寄ってくる

 

「ねぇ3人ともサイズ測っていい?」

 

「なんのだよ?」

 

「学園祭に向けての執事服を作るためだよ」

 

「いいですよ、今からですか?」

 

「放課後でいいよ~」

 

「わかりました」

 

「黒さんの執事姿・・・早く見てみたいですわね」

 

3人の固まっていたところにセシリアが割り込んでくる

 

「そんなに見てみたいのですか?」

 

「ええ黒さんでしたらお似合いでしょうね」

 

「おいおい兄貴だけかよ」

 

「弟はあまり興味なかったのでは?」

 

「あんまないが面白ければそれでいいんだよ」

 

「そんなのでいいのかよ」

 

「こんなんでいいんだよ」

 

「一番いい服を作るからね!!」

 

「ありがとうございます」

 

「貴様ら席に着け!!」

 

千冬と真耶が教室に入って朝のSHRが開始される

 

「えっと今日から9月になります。再来週の土日には学園祭が開始されますがちゃーんと準備してくださいね」

 

「「「「「はーい」」」」」

 

「織斑先生!!」

 

「なんだ?」

 

「今日の放課後に服を作るんでサイズを測らせてくださーい」

 

「はぁ・・・仕方ないがいいだろう」

 

「真耶先生もお願いしますね」

 

「はい」

 

「それでは朝のSHR終了し授業を開始する」

 

この後授業が開始されていく

 

 

 

放課後になり黒と白、一夏は執事服の寸法を測るためにISスーツを着て教室にいた。

 

「一夏君は大きいね」

 

「そうか?」

 

「白君も身長は一夏君より小さいけどがっちりしてるね」

 

「ちゃらんぽらんだが鍛えてるんでな」

 

「黒様は白君より細いけどしっかりとした肉付きだね」

 

「なぜ黒様呼びなのですか?」

 

3人はサイズを測られるが黒は自分の呼び方に疑問を持ち質問する

 

「たぶんクロエちゃんの呼び方が移ったのかも」

 

「仕方ないのかそうでないのかわからないですね」

 

「黒それは仕方ないのか?」

 

「慣れって怖いですよね」

 

「・・・黒が言うとなんか実感が篭ってる気がする」

 

「1学期は大変でしたよ。生徒会長がね」

 

「兄貴お疲れさん」

 

「今期も大変にならないことを祈りましょう」

 

「はい採寸終わったよ」

 

3人が雑談してるといつの間にか採寸が終了していた。その足で服作成組は教室から出ていく

 

「弟よ、食材の方はどうでしたか?」

 

「ああ大丈夫だ」

 

「もう注文したのか?」

 

「あそこは注文しとけばいつの間にか配達されてるから」

 

「どこだよそれ」

 

「たしか・・・スキマ商店だったと思われ」

 

「便利だなそこ」

 

「まぁな」

 

「さて私は特にすることもないので帰りますね」

 

黒はISスーツの上に制服を着てそのまま教室を出ていく

 

「待てよ黒!!」

 

「行っちまったな」

 

「そうだな」

 

「俺らも行こうぜ」

 

2人も制服を着て教室を出ていく

 

 

 

黒は寮に戻る途中に同じく寮に戻ろうとしていたラウラに会う

 

「ラウラさんではないですか」

 

「おお黒兄貴」

 

「ラウラさん今暇ですか?」

 

「暇だぞ」

 

「それでは少し話しませんか?」

 

「いいぞ」

 

「では屋上まで行きましょうか」

 

2人は寮に入り屋上に向かい屋上に出るとと誰もいなかった

 

「黒兄貴話とはなんだ?」

 

「ラウラさん」

 

黒はラウラに向かって真剣な眼差しを送るとそれを察したようにラウラも真剣な表情になる

 

「私はラウラの事を愛してると同時に信用してます」

 

「それは私とて同じだぞ」

 

「そうでしたね。もし、もしの話ですが私がこの学園からいなくなってしまってもみんなと力を合わせて生活してくださいね」

 

「悪い冗談はよしてくれ、心臓に悪いぞ」

 

「すみませんね」

 

「なぜそんなことを言い出したのだ?」

 

「・・・不安なんですよ」

 

「不安?」

 

「私はどうしても怖いのですよ」

 

「何が怖いのだ?」

 

「私が好きになった人や物、場所が壊れるのが嫌なのですよ。それを守るためなら私は鬼にでも悪魔にでもなります、死ぬ気はありませんがね」

 

「それであればいいのではないか?」

 

「それはわかりません。良し悪しを決めるのは結局は他人です」

 

「つまり黒兄貴が良いことをしたつもりが他人から見たら悪い行為だ、みたいな話か?」

 

「そういうことです」

 

「そんなのは勝手な都合だろう、気にしなければいい」

 

「世の中はそう簡単ではありません。みんながそういった面倒な柵の中を生きてるのですから私たちも従うほかありませんよ」

 

「それもそうか」

 

「長々と話してしまいましたね」

 

「私は別にいいんだ、だが黒兄貴がそれでどうしたいのだ?」

 

「私は・・・」

 

黒は少し考えたあとに苦笑いをしながら答えを出した

 

「なにがしたいんでしょうね?」

 

「ダメじゃないか!!」

 

ラウラは黒が出した答えに呆れたようで大声を上げる

 

「私とてただの人間に過ぎません。答えなんていつか見つければいいのですよ」

 

「意味がわからんぞ?」

 

「ラウラさんにもわかる時が来ますよ」

 

「そうなのか。確かに教官にも思う存分悩めと言われたな」

 

「人は悩む生き物です。思う存分一緒に悩みましょう」

 

「黒兄貴と一緒か、それも悪くないだろうな」

 

「そうですか」

 

「話は変わるが今もドッグタグつけてるのか?」

 

「ええ、ほら」

 

黒は首につけたチェーンごと制服の中からドッグタグを取り出す

 

「うむ似合ってるぞ」

 

「私は軍人ではないのですが」

 

「もう1度聞くが卒業したら我が部隊に入らないか?」

 

「お断りしますよ」

 

「そうか、では仕方ないな」

 

「もし職に困ったらご連絡しますよ」

 

「ああ!!」

 

「さて戻りましょうか」

 

2人は寮の中に入っていき部屋でゆっくりと休んでいく

 

 

 

黒は夕食を食べ終わるとセシリアの部屋に訪れていた

 

「セシリア嬢いますか?」

 

黒が部屋のドアをノックするとセシリアが出てくる

 

「黒さんどうなさいましたか?」

 

「少し話しませんか?」

 

「いいですわよ、それでは談話室に行きましょう」

 

2人は談話室に向かうとそこには誰もいなかった

 

「談話室に誰もいないなんて珍しいこともありますわね」

 

「ちょうどいいですよ。どうぞ座ってっください」

 

セシリアと黒は隣り合うように座るとセシリアは黒の腕に抱きつくように絡みついてくる

 

「どうなさいましたか?」

 

「久しぶりですのでこうしてたいですわ」

 

「いいですよ」

 

黒はセシリアの頭を撫でるとセシリアは少し顔を赤らめる

 

「セシリア話をしてもよろしいですか?」

 

「な、なんでしょう?」

 

「もしですが私がこの学園から消えてしまったらどうしますか?」

 

「何を言ってるのですか!?」

 

「Ifの話ですよ」

 

「それでも言って良いことと悪いことがありましてよ!!」

 

セシリアは黒に怒った表情を見せるがその時黒は今にも消えてしまいそうな顔をしていた

 

「わかった上での質問ですよ」

 

「黒さん何かあったのですか?」

 

「何もありませんよ。でもなぜか不安になったんですよ」

 

「大丈夫でしてよ」

 

セシリアは腕に抱きついていたのを解き今度は黒に抱きつく

 

「消えるなんてこと、このセシリア・オルコットがさせませんわ」

 

「・・・ありがとうございます」

 

「不安でしたらいつでも頼ってくださいまし」

 

「わかりました」

 

「黒さんには皆さんがついてますのよ。黒さんは頼ることをしてくださいまし」

 

「・・・これでも頼ってる方なんですがね」

 

「分かり辛いですわよ?」

 

「分かってもらおうとはしませんよ」

 

「せめてわたくし達3人には言ってください」

 

「そうですね」

 

「黒さんはお強いのはわかってますが1人で抱え込まないでくださいまし」

 

「なるべくそうさせていただきます」

 

「妥協ですわね」

 

セシリアが黒の返答に不満があったようで頬を膨らます

 

「誰しも秘密はあるものですよ。そんな顔をしても可愛いだけですよ」

 

「またそうやって誤魔化すのですね」

 

「さてどうなんでしょうかね」

 

「む~」

 

更に頬を膨らますセシリアだが黒はおどけたようにやれやれと首を振る

 

「セシリア」

 

「なんですの?」

 

「好きですよ」

 

「・・・わたくしもですわ///」

 

「ありがとうございます。さてそろそろ消灯時間ですので戻りましょう」

 

「はい」

 

2人は談話室から出ていき部屋に戻っていくのであった

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

これとは全然違いますが新作SSを2種書こうかと思ってます

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