IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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今回から第6章です


第6章 -学園祭編-
第70話


 

どうも双葉黒です

今日から新学期ですがまた多忙な日々が始まるのですか・・・憂鬱ですよ

取り敢えず頑張りましょうか

 

新学期早々に朝会が開かれた。理由は新しく赴任した教師の説明だそうで司会は千冬が担当した

 

「これより新しく赴任した教員を紹介する」

 

壇上にナターシャが上がるとマイクを調整し話し始める

 

「私はナターシャ・ファイルスよ、現アメリカ代表だけど優しく接してくれると嬉しいわ」

 

「彼女はアメリカから派遣されこちらに赴任した。担当は1年だ。それと1年の代表候補生は諸事情により1組に入ってもらう」

 

騒めき始めるがお構いなしに千冬はそのまま朝会が終了しそれぞれクラスに戻っていくと簪と鈴も1組に入っていくと黒板には1枚の紙が貼ってありどうやら席替えのようだった。黒は窓側の1番後ろでその隣にはクロエが座りラウラとセシリアは窓側の1,2番前の席に座る。白は廊下側の1番後ろにその隣に本音が座る簪とシャルロットは廊下側の1,2番前の席に座る。一夏、箒、鈴はど真ん中で一夏を挟むような形となった

 

「これより2学期に入るがまず一番最初に貴様らにしてもらうことはISの訓練だ、1組以外ではナターシャが行うがこのクラスはこのクラスだけで行う。今日は第1アリーナだそれでは解散!!」

 

朝のSHRが終わると黒と白、一夏は更衣室に向かいISスーツに着替えてから第1アリーナに到着すると鐘が鳴り授業が開始される

 

「それでは授業を開始する。今日からは本格的に戦ってもらうことになるがまず専用機持ちの戦いを見てもらう。織斑に凰、自由に戦ってくれ」

 

「「はい」」

 

一夏と鈴はISを展開すると飛び上がり待機する

 

「それでは開始!!」

 

「「はぁぁぁ!!」」

 

一夏は雪片弐型を鈴は双天牙月を展開し鍔迫り合いを開始する

 

「双葉兄弟、解説するところがあったら頼む」

 

「へーい」

 

「この試合は一夏が負けるでしょうね」

 

「どうしてだ黒」

 

箒は黒に訪ねてくる

 

「考えても見てください。一夏は二次移行してから戦った回数が4回と少なすぎます」

 

「武装の癖もつかめていないでしょうね」

 

「そういうこった」

 

今度は一夏と鈴は荷電粒子砲と龍砲を撃ちあうが一夏はペース配分を考えずに撃ち続ける

 

「あれは撃ち過ぎかな」

 

「解説しますね荷電粒子砲は威力こそ高いものSEを馬鹿のように食います。ですので撃ちすぎるとSE切れを起こしやすいのです」

 

解説が終わると同時に一夏の動きが遅くなり鈴の双天牙月で叩き落されSEが0になった

 

「こんな風にな」

 

「見事な状況説明になったね」

 

「今のが手本になったか知らんがこのようなことをしてもらう。出席番号順にそれぞれ専用機持ちのところにつけ」

 

千冬の号令でバラバラに散ると黒のところにクロエと本音と2人の生徒が来る

 

「知ってると思いますが名前を教えてください」

 

「布仏本音だよ~」

 

「クロエ・クロニクルです」

 

「谷本 癒子でーす」

 

「か、鏡ナギです」

 

「ありがとうございます。それではISは何がいいですか?」

 

「ラファールでお願いしまーす」

 

「分かりました」

 

黒はトイフェル・シュヴァルツを展開しラファールを持ってくる

 

「さてまずはクロエから始めます」

 

「分かりました」

 

「DSで行きますよ」

 

黒は閻魔刀を展開するとクロエはラファールを纏う

 

「今日は銃やブレードを本格的に使ってみて感覚を掴むのが本題です」

 

「「「「はーい」」」」

 

「それではクロエかかってきなさい」

 

「それでは行きます!!」

 

クロエはアサルトライフルを展開し黒に発砲してくるが黒は閻魔刀を回転させ弾丸を受け止めていく

 

「まずまずですね。まだ反動を受けきれていませんよ」

 

「黒様もおかしいですよね!?」

 

「「「うわぁ・・・」」」

 

待機している後ろの3人は黒がしたことに対して驚きを隠せず引いていた

 

「手が止まってますよ」

 

黒は閻魔刀を納刀する

 

「さて終いですよ次元斬」

 

「え!?」

 

黒はクロエがアサルトライフルを持っていた手を遠距離から斬りアサルトライフルを弾き飛ばす

 

「クロエ交代です」

 

「え?あ、はい」

 

「すっごーい!!くろぽん今なにしたの~?」

 

「本音さんぜひ体験してください」

 

「遠慮したいな~」

 

「「私も遠慮します」」

 

「いいですがもっとえげつなくなるだけですよ?」

 

「「「鬼!!悪魔!!双葉黒!!」」」

 

「さてもっとえげつなくしますか」

 

「「「いやぁぁぁぁ!!」」」

 

「優しくしてあげてください黒様」

 

「これでも優しくしたほうですよ?」

 

「これで優しいって・・・」

 

「さぁお次は誰ですか?」

 

この後時間が許す限り対戦していった

 

 

 

今日の授業が全て終了し放課後となると黒は本音と一緒に生徒会室に来ていた

 

「失礼します」

 

黒は扉をノックした後入ると既に楯無と虚がいた

 

「お疲れ様です」

 

「早かったわね」

 

「終わってからすぐこちらに来ましたので」

 

「そう、黒君あなた夏休みにフランスで何かした?」

 

楯無は黒に問いかけると黒は首をかしげる

 

「くろぽん何かしたの~?」

 

「私は何もしてないですよ」

 

「それではなぜフランスのIS委員会から苦情が大量に来るのですか?」

 

「ですから()()何もしてませんよ」

 

黒は自分の椅子に座り机に向かうと虚が紅茶を出してくれる

 

「虚さんありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

「だから何をしたのよ?こっちは処理に困ってるのよ」

 

「・・・あちらも馬鹿だらけなんですかね?」

 

「あちらで何かあったのですか?」

 

「端的に言いますと門前払いされました」

 

「門前払い?」

 

「ええ」

 

「なんで~そんなことしたの?」

 

「さぁ?」

 

「てことは責任を押し付けてきてるわけね」

 

「そういうことです」

 

「黒さんも大変でしたね」

 

「久しぶりにキレて廃人1歩手前までやってしまいましたよ」

 

「「「うわぁ・・・」」」

 

3人は引くような表情をする

 

「門前払いした挙句に今度は来なさいとかほざくんですよ?私だってキレますよ」

 

「くろぽんお疲れ~」

 

本音は黒に近づき頭を撫でる

 

「ありがとうございます本音さん」

 

「それじゃ今の話を参考に処理しとくわ」

 

「お願いします」

 

「わかったわ」

 

「それと楯無さん重要な話があるのですがいいですか?」

 

黒は机に両肘をつけ手を組み口を隠すように楯無に話しかける

 

「なにかしら?」

 

「亡国機業をご存知ですか?」

 

「「な!?」」

 

虚と楯無は黒の単語に反応するように驚くと黒は話し続ける

 

「その反応は肯定とみなし話をしますね」

 

「接触したの!?」

 

「ええ、正確には謝罪しに来ました」

 

「嘘はつかないでちょうだい」

 

「嘘ではありませんよ。私のことについてと組織内の過激派の行動に対する謝罪でした」

 

「・・・話を続けて」

 

3人は話の内容を察したようで黙って黒の話を聞く

 

「まず私の生まれ方と改造についての話でしたがそれは個人情報なので割愛します。本題ですが私たちが何者から狙われているかご存知ですか?」

 

「今のところでは亡国機業と女性権利団体です」

 

「接触した方曰くもう1つありました」

 

「それはどこかしら?」

 

「IS委員会です」

 

「・・・確かにその線は疑っていたけど優先度は低めだったわね」

 

「真実かどうかはわかりません。ですが接触してきた方は穏便派みたいですし多少なりとも信憑性はあると思われますよ」

 

「確証無しの情報をどこまで信用していいものやら、黒君話は終わりかしら?」

 

「今ので終わりですよ」

 

「わかったわ。それじゃ仕事するわよ」

 

「楯無かいちょ~熱でもあるんですか~?」

 

本音は楯無の言葉に対して首を傾げながら問いかける

 

「本音、私もそう思いましたが言っていいことと悪いことがありますよ」

 

「2人とも酷いわね」

 

「日頃の行いではないでしょうかね?」

 

黒は楯無に向かって辛辣な言葉を投げかける

 

「黒君のせいなのよ?」

 

「楯無さんが職務怠慢したせいでは?」

 

「うぐ・・・」

 

この後生徒会の仕事をこなしていく3人であった。書類仕事の中には明らかに生徒会がやるものではない書類が含まれていたのであった

 

 

 

書類仕事も終わり部屋に戻るとクロエ、セシリア、ラウラがいた

 

「黒様お疲れ様です」

 

「おや皆さんお集まりでどうしたのですか?」

 

「黒さんとご一緒したかったのですわ」

 

「そうでしたか、遅くなってすみませんでした」

 

「黒兄貴もしなければいけないことがあったのだろ?」

 

「ええ」

 

「夕飯はもうできていますのでお着替えください」

 

「わかりました」

 

黒は部屋着を持ってシャワールームにある更衣室で部屋着に着替え外に出ると料理がテーブルに用意されており黒を待つように3人は座っていたので黒は急いで制服をハンガーにかけ椅子に座る

 

「待たせてしまいましたね」

 

「いいのですよ」

 

「それではいただきます」

 

「「「いただきます」」」

 

4人はそれぞれ今日の夕食を食べていく

 

「黒兄貴、昨日私たちに渡すものがあると言われたがそれはなんだ?」

 

「プレゼントですよ」

 

「そうなのか!!」

 

「ええ」

 

「それではさっさと食べるとするぞ」

 

「焦らなくていいのですよ。プレゼントは逃げません」

 

「そうだな」

 

夕食をとり終わりゆっくりと過ごしていく4人

 

「それではそろそろ渡すとしましょう」

 

「「おお~」」

 

「セシリアには昨日渡したので無いのですがね」

 

「そうなのですか?」

 

「セシリアだけズルいぞ」

 

「昨日クロエとラウラは先に寝てしまったでしょうに」

 

「そうですわよ」

 

「ぐぬぬ・・・」

 

「それでは渡しますね。個人的なセンスで選んだのであまり期待はしないでくださいね」

 

黒はクロエとラウラに包装された小包を渡すと開け始める

 

「ブレスレットか?」

 

「この模様綺麗ですね」

 

「わたくしもつけておりますわよ」

 

セシリアは左手首を見せると黒が渡したブレスレットをつけていた

 

「みんな同じなのか?」

 

「ええ」

 

「黒さんらしいですわよね」

 

「そうですね」

 

「気に入ったぞ黒兄貴!!」

 

「私もです!!」

 

2人は右手首にブレスレットをつけると嬉しそうに眺め始める

 

「そういってもらえるとありがたいです」

 

「黒兄貴は私たちが渡したドッグタグはつけてるのか?」

 

「今は外してますがつけていますよ」

 

「そうか」

 

「・・・すみませんが織斑先生に用事があったのを忘れていましたので少し私は離れますね」

 

黒は自分の机の引き出しからスコールから渡された茶封筒を持って部屋を出る

 

 

 

黒は寮長室に着くと扉をノックする

 

『誰だ』

 

「双葉黒です。話したいことがあるので少し外に行きませんか?」

 

『少し待ってろ』

 

しばらくするとラフな格好に上着を1枚羽織った千冬が出てくる

 

「屋上にでも行きましょうか」

 

「わかった」

 

2人は屋上に行くと黒は誰もいないことを確認すると話し始める

 

「織斑先生の家族は一夏だけですよね?」

 

「そんなことか?」

 

「妹さんはいましたか?」

 

「・・・いたさ」

 

千冬は空を見上げながら思いつめたような表情をする

 

「そうですか」

 

「なぜ貴様がそんなことを言い出す?」

 

「手がかりみたいなものをいただきました」

 

「なに?」

 

「こちらです」

 

黒は千冬に茶封筒を渡すと中身を確認し始めると千冬は1枚の写真を取り出し見る

 

「これは・・・」

 

「先生によく似ていますよね」

 

「なぜ貴様がこれを持っていた」

 

「謝罪と言われてそれを渡されました」

 

「謝罪だと?」

 

「ええ」

 

「双葉兄ありがとう」

 

「その言葉は再開した時に言ってください」

 

「そうさせてもらう」

 

「名前はなんと言うのですか?」

 

「マドカだ」

 

「そうですか」

 

「一夏の1つ下の妹でな。私が知っている限りでは甘えん坊だったよ」

 

「ですが何かしらの理由で離ればなれになったと」

 

「そうだ」

 

「先生も大変でしたね」

 

「大変な思いをしたのはマドカだろう」

 

「どうなんですかね?お互いに大変だったと思いますよ」

 

「それもそうだな。そろそろ消灯時間だ戻るぞ」

 

「もうそんな時間でしたか」

 

2人は屋上から出ていき部屋に戻るのであった。黒が部屋に戻るとセシリアとラウラは既に部屋に戻ったらしくクロエは寝ていたので黒もシャワーを明日浴びることにし眠りについた

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

徐々に終わりに近づいてきました
ですがリメイクして続編を出していこうかと思います

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