IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第68話

 

 

どーも凰鈴音よ

昨日は散々だったわよ。どれだけあたしが2人が来るのに待たされたと思っているんだか仕返しに高価な料理ばっかり奢らせてやったわ。今日は黒のデータ取りだったわね。あいつがどんな戦い方するか見ものだわ

 

黒、クロエ、鈴の3人はIS委員会に既に到着してた。黒とクロエはこのデータ取りが終わり次第帰国するため荷物を持ってきていた

 

「もう10時よ、まだ始まんないの?」

 

「・・・もう帰っていいですかね?」

 

「黒様やめておきましょう。後が面倒です」

 

「それもそうですね」

 

「お待たせしました」

 

白衣を着た女性と如何にも拳法家が着ていそうな服を着た女性を連れて3人の前に来る

 

「ふむ、あなたが双葉黒だね?」

 

「そういうあなたは紅美鈴さんですね」

 

「おーよく知ってたね。私が美鈴だよ」

 

「今日はよろしくお願いします」

 

「こっちこそよろしく」

 

「これからデータ取りを開始しますので行きましょう」

 

5人はアリーナに向かって歩き出す

 

「そうですね。あと忠告しておきますね」

 

IS委員会の女性らしき白衣を着た女性に黒は告げる

 

「私の機嫌を損ねないでくださいね。損ねるようでしたら何をしでかすか分かりませんので」

 

「何を言ってるの?」

 

「あー黒が言ってるのはあたしやクロエに何かしたら容赦しないって言ってんのよ」

 

「そういうことです」

 

「私はそんなことはしませんよ」

 

()()()()ですか」

 

「少なくとも研究員はする理由がないので」

 

「・・・鈴さんおねがいしますね」

 

「何かあったら教えるわ」

 

「お願いします」

 

「そうだね真剣勝負に横やりを入れる奴には流石の私も容赦しないよ」

 

「2人とも血気盛んですね」

 

「フランスでやらかしてくれたので念のための注意ですよ」

 

「フランスで何かあったのかい?」

 

「黒様が呼ばれたのに門前払いされたのですよ」

 

「はい?」

 

「その後、夕方になってから呼び戻しに来て黒様がキレたのですよ」

 

「フランスも無茶苦茶だね」

 

「たった1人の行動で信用を全て失うなんて普通ですからね」

 

「それもそうだ」

 

「そういえば紅さん」

 

「美鈴でいいよ」

 

「それでは美鈴さんは拳法家ですか?」

 

「そうだよ。もっとも今はIS乗りだけどね」

 

「そうでしたね」

 

「黒さんは私についてきてください、美鈴さんはいつも通りに」

 

「はいはい」

 

4人は美鈴と別れピットに入る

 

「それでは準備しててください。アナウンスがなったら入場してください」

 

「分かりました」

 

白衣の女性を除いた3人はピットに入る

 

「さてと今回はベオウルフに幻影剣のセットをメインにしますか」

 

「そういえばDSって新しいスタイルよね?」

 

「そうですね」

 

「一夏に使ったやつなの?」

 

「いいえ」

 

「なんで使わないのよ?」

 

「使ってもいいですが織斑先生の説教が待っているので使いたくありません」

 

「それはいやね」

 

「そうでしょう?」

 

「黒様荷物をお預かりいたします」

 

「ありがとうございます」

 

黒はクロエに荷物を渡すとそのまま射出口まで向かう

 

「これで最後ですよ『D』」

 

『そうだな、さて拳法家にベオウルフとはミラーマッチでもすんのかい?』

 

「やってみたくなっただけですよ」

 

『旦那が最強だって教えてやんな』

 

「分かってますよ」

 

『それでは両者入場してください』

 

「それでは行きますよトイフェル・シュヴァルツ」

 

黒はトイフェル・シュヴァルツを展開しアリーナへと出撃していくと同時に美鈴も真紅の機体に翼状のスラスターを生やした朱雀を纏いピットから出てくる

 

「さぁ本気でぶつかろうじゃないか!!」

 

「私のベオウルフに勝てるでしょうか?」

 

美鈴が拳を構えると黒はベオウルフを展開する

 

「籠手に具足か」

 

「さぁ私たちの闘争を始めましょう」

 

『それではデータ取りの為の摸擬戦を開始する』

 

試合開始のブザーが鳴ると2人は瞬時加速しお互いの拳をぶつけ合う

 

「オラオラァ!!」

 

「無駄無駄ぁ!!」

 

何度も拳同士をぶつけ合うがやがて止まる

 

「黒、あんたやるね」

 

「美鈴さんこそ」

 

「ならこれでどうだい!!」

 

美鈴は翼状のスラスターを羽ばたかせると羽を散らしその羽を黒に向けて射出してくると黒は回避行動を取るが少しずつ被弾しSEが削られる

 

「くっ!!」

 

「まだまだいくよ!!」

 

翼を羽ばたかせたまま突進し黒を殴り飛ばし壁にぶつけると黒のSEが半分まで減る

 

「痛いですね」

 

「痛そうに聞こえないよ」

 

「さてこれからは勝ちにいかせていただきます」

 

黒は幻影剣を周囲に展開する

 

「ソードビットか」

 

「行きますよ」

 

黒は瞬時加速で一気に距離を詰めると幻影剣を翼状のスライサーの後ろに展開させ破壊し両拳を振り下ろし地面に叩き落すと急降下し踏みつけ地面に衝突させる

 

「ぐあっ!!」

 

「終いです。ヴォルケイノ!!」

 

黒は地面を殴りつけると爆発を起こして美鈴を打ち上げると拳を構える

 

「ディヴァインドラゴン!!」

 

渾身の力を込めて拳を美鈴に打ち上げるように殴りつけると美鈴のSEが0になる

 

『Rising dragon!!』

 

『SE0、勝者双葉黒』

 

打ち上げられた美鈴は地面に落ちるとISを解除し立ち上がる

 

「いやー見事だったよ」

 

「あれを食らってピンピンしてるとは」

 

「私はそれなりに頑丈だからね」

 

「そうですか、今日は楽しかったですよ」

 

「ああ私もだ」

 

2人は握手をするとそれぞれピットに戻る。黒が戻るとクロエが出迎えてくれる

 

「お疲れ様です」

 

「久しぶりに楽しかったですよ」

 

「近接型だと思ったら意外に近中型だったわね」

 

「ええ羽がいい感じに厄介でしたよ。早めに処理しておいて正解でした」

 

「そうね」

 

「それにしても黒様が押されるとは思いませんでした」

 

「中々見ない光景だったわよ」

 

「私も初めてでしたよ。近接オンリーなら互角じゃないでしょうか?」

 

「あの美鈴って奴も侮れないわね」

 

「それでも負ける気はなかったので閻魔刀を使ったでしょうね」

 

「あんたってつくづくおかしいわね」

 

「知らんな」

 

「黒様帰りますか?」

 

「そうですね、帰って寝ましょう」

 

「はい」

 

「あたしも一緒に学園に帰るわ。元々は黒とクロエを案内するだけに来たものだし」

 

「荷物は大丈夫ですか?」

 

「大丈夫よ、さぁ帰るわよ!!」

 

3人はピットから出てIS委員会を後にすると空港に向かう

 

 

 

3人は日本に戻ってIS学園に到着した時にはもう夕方であった

 

「私達は帰ってきました!!」

 

「黒、だいぶ疲れてるわね」

 

「仕方ないでしょう、ドイツでは訓練官をしてフランスでは言わずもがな最後に中国でデータ取りで締め、その間2週間ですよ?」

 

「うんあたしが悪かったわ」

 

「さて寝ますか」

 

「早い早い」

 

「んー眠いですぞ」

 

「なんで論者風なのよ」

 

「知らんよ、ねーむーいーぞー」

 

「黒様どうしたのですか!?」

 

「時間は無いのだが別に寝てしまってもいいのだろう?」

 

「ちょっと違うけどそれ死亡フラグ!!」

 

「いいではありませんか、とにかく眠いのです」

 

「キャラ崩壊してるわよ」

 

「一時的発狂の16偏執症です」

 

「「アウト!!」」

 

「私はとにかく寝ます。それでは!!」

 

黒は走って寮に向かっていく

 

「慌ただしいわね」

 

「黒様が・・・」

 

クロエは黒に手を伸ばすようにするが黒は既に走り去ってしまっていたので空を切って膝から崩れ落ちる

 

「クロエ、今は寝かせてやりなさい」

 

「そうですね」

 

さっきと打って変わって平然と立ち上がるクロエ

 

「さてアタシ達も部屋でゆっくりするわよ」

 

「私も少々疲れてしまいました」

 

「そうね。あたしの場合黒のせいでもあるんだけどね」

 

「あはは・・・」

 

「行くわよクロエ」

 

「はい」

 

2人も歩いて寮に向かっていったのである。クロエが部屋に入ると黒はちゃんと着替えてから既に寝ていた

 

「そこはしっかりしているんですね」

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

随分と急ピッチになってしまいました
これにて海外編終了です
夏休み編はもうちょっとでけ続くんじゃよ

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