IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第66話

 

 

どうもシャルロット・デュノアです

昨日は黒とクロエに武装開発をしたんですが流石篠ノ之博士の助手なのかな?クロエがいい案を連発するとは思わなかったな

 

黒とクロエはレストの運転する車に揺られIS委員会に向かっていた。今は10時少し前だ

 

「そういえば今日の対戦相手について調査するの忘れてましたね」

 

「大丈夫ですか?」

 

「その場しのぎで何とかしますよ」

 

「適当過ぎませんか?」

 

「いつもの事でしょう」

 

「今日のデータ取りに就く方は女性だけですのでハニートラップにはお気をつけてください」

 

「心配してくれてありがとうございます」

 

「いえいえ、黒様にクロエ様ご到着いたしました」

 

車が停止すると黒とクロエは車から降りるとレストが運転する車は発進していく

 

「さて入りましょうか」

 

「はい」

 

2人はIS委員会の建物構内に入っていき受付まで行く

 

「すみません」

 

「ん?男が何の用?」

 

「今日ここで実戦データ取りがあると聞いたのですが」

 

「確かあったわね。んで何の用?」

 

「呼ばれたのですが」

 

「とっとと帰りな、ここは女性の聖地なんだから」

 

「・・・わかりました、では帰らせていただきます。行きますよクロエ」

 

「いいんですか?」

 

「いいんですよ」

 

2人はIS委員会から出ていく

 

「本当に大丈夫なんですか?」

 

「記録は残ってるので大丈夫ですよ。ですよね『D』」

 

『相手さんの顔が青ざめるのが目に見えるな』

 

「さて歩いて帰りましょうか。ここが黒いことも分かりましたし」

 

「なんか嫌な感じでしたね」

 

「取り敢えずシャルロットさんに電話をしましょうか」

 

黒は歩きながらシャルロットに電話をかける

 

「もしもし双葉黒です」

 

『どうしたの黒?』

 

「これから戻りますね」

 

『データ取りはどうしたの!?』

 

「門前払いされました」

 

『なんで?IS委員会なら喜んで黒を迎え入れると思うんだけど』

 

「こちらの名前も聞かずに男性だからということで追い返されました」

 

『はぁ・・・』

 

シャルロットは電話越しで溜息をつく

 

「これであそこが黒いのが分かりましたので一応収穫はあったでしょう」

 

『なんでかなーこれから面倒にしかならない気がするよ』

 

「会話は録音してたのでどうとでもなりますよ」

 

『それでこれからどうするの?僕も出た方がいい?』

 

「いえ一旦そちらに戻りますのでシャルロットさんの居場所を教えてください」

 

『自分の部屋にいるよ』

 

「今日は仕事無いのですか?」

 

『今日は無いよ』

 

「分かりました、今からそちらに向かいますね」

 

『分かったよ。それじゃ待ってるね』

 

「はいそれではまた後で」

 

黒は電話を切るとクロエが手を繋いでくる

 

「行きましょう!!」

 

「そうですね」

 

黒はクロエの手を握り返しデュノア社に向かって歩き始める

 

 

 

この頃IS委員会では混乱が発生してた

 

「ねぇまだ来ないの!?」

 

「知らないわよ、受付にも来ないし連絡も来ないまったく男ってホントダメね」

 

「そうね、でもIS委員会って中立でなきゃダメなんじゃなかったっけ?」

 

「知らないわよ、それに私たちの後ろには女性権利団体様がいるんだもの」

 

「そうなんだ」

 

「それにしても遅いわね」

 

「もしかしてこの私に恐れて来るのを嫌がってるとか?」

 

「それは傑作ね!!」

 

「「あははははは!!」」

 

2人は受付で大笑いするが既に黒が1度来ていることを知らなかったのである

 

 

 

黒とクロエはデュノア社に着くとレストが近づいてくる

 

「黒様にクロエ様、もう戻ってこられたのですか?」

 

「いえいえ、門前払いされたので歩いて戻ってきました」

 

「そうなのですか!?」

 

「ええ」

 

「こちらから連絡いたしましょうか?」

 

「要りません。あちらには不要だと思われたのでしょうね」

 

「かしこまりました」

 

「そういえば喫煙所ってありますか?」

 

「こちらです」

 

2人はレストの後をついていくと寮の近くにあった喫煙所に案内された後レストと別れ一服した後にシャルロットの部屋へと向かう

 

「シャルロットさんいますか?」

 

『はーい』

 

黒は扉をノックするとシャルロットが部屋のドアを開けてくれた

 

「おかえり黒にクロエ」

 

「ただいま戻りましたよ」

 

「ただいまです」

 

2人は部屋の中に入るといい匂いが漂ってくる

 

「いい匂いですね」

 

「今日は手料理でも作ってみようかなって思ってね」

 

「そうですか」

 

「ささ2人とも手を洗って座って、もうできてるから」

 

「了解です」

 

2人は手を洗い椅子に座ると3人は昼食を取り始めた。昼食の内容はペペロンチーノに豚しゃぶサラダだった

 

 

 

3人は昼食を取り終え街中に出ていた。身バレしないようにシャルロットとクロエは帽子を被り黒はいつものハットを被っていた

 

「さーて久々のショッピングだよ」

 

「こちらに来てからは大変だったんですか?」

 

「うん、親のしたことについての取材だったりテストパイロットしたり開発したり大変だったんだよ?」

 

「お疲れ様ですね」

 

「そんな2人の為に今日は荷物持ちになってあげましょう」

 

「黒様大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だよクロエ、黒が提案してくるんだからいいんだよ」

 

「そうですが・・・」

 

「シャルロットさんの言う通りですよ。私は私でできることをやっているだけですよ」

 

「それにしてもやれること多い荷物持ちだね」

 

「否定しませんよ」

 

「さていくよ2人とも!!」

 

意気揚々とシャルロットは装飾店に入っていく

 

「いらっしゃいませ」

 

「今日はクロエおしゃれ大作戦だよ」

 

「私ですか!?」

 

「いいですね」

 

「黒様まで!?」

 

「クロエはこの手の事してこなかったでしょ?」

 

「それはそうですが」

 

「クロエ少しいい?」

 

シャルロットはクロエの手を引き黒と離れて黒に聞こえないような声で会話をする

 

「どうしたのですか?」

 

「クロエ、黒を誘惑したくない?」

 

「したいです!!」

 

「よろしいならばおしゃれだよ!!」

 

「はい!!」

 

「あのーお客様お静かにしていただけないでしょうか?」

 

いつの間にか大声になっていた二人は顔を赤くして店員に謝った後に黒の元に戻った

 

「2人はなにしてるんですか」

 

「「あはは・・・」」

 

「それで話は終わりましたか?」

 

「はい、黒様にシャルロットさんよろしくお願いします」

 

「任せてよね」

 

この後クロエは黒とシャルロットによっておしゃれという改造が施されたのであった。この時ひそかに黒は幾何学模様が刻まれたブレスレットを4つ買っていたのである

 

 

 

3人は寮に戻る途中だが黒はかなりの量の荷物を持っていた

 

「いやー結構買っちゃったね」

 

「黒様少し持ちましょうか?」

 

「心配してくれてありがとうございます。ですが大丈夫ですよ」

 

「無理だけはやめてくださいね?」

 

「クロエは心配性だね」

 

「シャルロットさんが黒様の心配をしなさすぎなんですよ!!」

 

「心配はしてるけど黒は無理なら無理って言うから安心してるんだよ」

 

「・・・なんか負けた気がします」

 

クロエは俯き落ち込んでしまう

 

「言いすぎですよシャルロットさん」

 

「そうかな?」

 

「うう~黒様~」

 

クロエは黒に抱き着いてくる

 

「これでもそう言えますか?」

 

「うん、ごめん」

 

「では後で謝っておいてください」

 

「分かったよ、さて着いたね」

 

3人はデュノア社に戻ると騒がしいのが分かった

 

「なにかあったのかな?」

 

「いたわよ!!」

 

3人に向かって2人の女性が走ってくる

 

「あんたが双葉黒ね」

 

「そうですがどうしましたか?」

 

「あんた今日のデータ取りすっぽかして買い物してたわね!!今から来てもらうわよ!!」

 

「私は帰れと言われたので帰っただけですよ?」

 

「なに言ってんのよ。誰もそんなこと言ってないわよ」

 

「そうですか?ではこちらをお聞きください」

 

黒は録音した音声を聞かせるとIS委員会の女性は青ざめる

 

「こ、こんなの嘘よ!!」

 

「嘘ではありませんよ、私は10時頃に行きましたがこのような返答をされましたので帰りました。ですので」

 

「誰よこんなこと言ったのは!?」

 

「受付でしたね」

 

「割り出して解雇してやるわよ、どれだけこっちが大変な思いをしてるかおもいしらせてやる!!」

 

「ふ、双葉黒さん、これからデータ取りさせてもらえないでしょうか?」

 

IS委員会の女性は下手に出て黒にお願いしてくる

 

「いやです」

 

「どうしてよ!!」

 

「どうしても何もいらない、そう私は受け取りましたのでその意思を尊重させていただきます」

 

「そんなことしたらどうなるかわかってるのかしら?」

 

黒は相手の態度の大きさに怒りをぶつける

 

「あなた方こそ分かってるのですね?いらないと言われたら今度は掌をひっくり返したように今度は来てくれ?そんなのおかしいですよね?こんな面倒な事したくなかったのに織斑先生の命令で来たというのに私がそっちに行ったら行ったで門前払いですよ?謝りもせずにそんな一方的に帰れだの言うところに手を貸すことはできると思いますか?できませんよね?その時確認を取らなかったあなた方が悪いんですよ!!」

 

「「すみませんでした!!」」

 

2人は黒に対して深く頭を下げる

 

「そんな謝罪なんていりません。とっとと消えてください」

 

「そんなぁぁぁぁぁ・・・」

 

2人の女性は膝から崩れ落ち呆然とする

 

「シャルロットさん行きましょうか。ここにいては本気でキレてしまいそうなので」

 

「う、うん」

 

3人は寮に戻っていった

 

 

 

部屋に戻ると黒は荷物を置くとベットの上に寝そべる

 

「あ~だるい」

 

「お、お疲れ黒」

 

「黒様お疲れ様です」

 

「溜まりに溜まった鬱憤を晴らしてやりましたよ」

 

「随分と溜まってたんだね」

 

「言いたいことも言えないようなこんな世の中じゃ~ポイズン」

 

「急に歌いだしましたね」

 

「はぁー」

 

「でも黒様も随分と優しいですね。抜け道は作ってましたよね」

 

「そうなの?」

 

「なんで私は名前を言わなかったのでしょうね?」

 

「そういえばそうだね」

 

「それでも研究員は女性だけ男性は私だけみたいでしたし結果は変わりませんけどね」

 

「そうなんだ」

 

「まぁ興味はないですけど」

 

「黒らしいのかな?」

 

「さぁ?」

 

「黒様があそこまではっきりと言うのは始めて見ました」

 

「仕方ないでしょう。悪いのはあっちです」

 

「そうだね」

 

「私は少し寝ますね」

 

黒は眠りにつく

 

「さーて片づけちゃおうか」

 

「そうですね」

 

2人は今日買ってきた荷物を片づけるが見覚えのない袋があった

 

「これは・・・黒様の物でしょうか?」

 

「どれどれ?」

 

シャルロットはクロエの持つ袋の中を見ると中には丁寧に包装された物が4つ入っていた

 

「うーん、私たちが買ったものじゃないってことは黒のものだね」

 

「それにしても4つですか」

 

「・・・あーなるほど」

 

「何かわかったんですか?」

 

「うん」

 

「では何で4つなのでしょう?」

 

「それは黒に聞いてね」

 

「教えてくださいよ」

 

「だーめ、これは黒の事だから僕には何もできないよ」

 

「むー」

 

クロエはこの袋の事が分からず膨れっ面になる

 

「怒らない怒らない」

 

「わかりました」

 

「クロエもだんだんと黒色に染まってきたね」

 

「黒色ですか?」

 

「そうだよ」

 

「黒色黒色・・・どこか黒いでしょうか?」

 

クロエは全身隈なく見るがどこも黒くなく不思議な顔になる

 

「そっちじゃないよー」

 

「ではどのようなことでしょう?」

 

「黒色ってね黒の事だよ。クロエは黒が好き過ぎることだよ」

 

クロエはとても顔を赤くし湯気みたいなものをたてる

 

「うん、やっぱりそうみたいだね」

 

「シャルロットさん!!///」

 

「ごめんごめん」

 

「・・・まぁいいですけど///」

 

「片付けも終わったし私達も休もうか」

 

「はい」

 

2人は休憩に入り休んでいくのであった

 

 


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