IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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今回から第5章です


第5章 -臨海学校編-
第39話


 

お久しぶりですわ。セシリア・オルコットですわ

この前は黒さんと白さんの誕生日会を開いたのですがその後の記憶があやふやですわ

みなさんに聞いても何も答えてはくれませんの。私は何をしたのでしょう

・・・そういえばプレゼントは渡したのでしたっけ?

 

1年1組のメンバー全員がバスに揺られ臨海学校に向けて走っていた。一夏の隣には箒が座って、黒の隣にはシャルロットがいて後ろにはセシリアとクロエ、白の隣にはラウラが座っている

 

「白兄貴、海が見えてきたぞ!!」

 

「お~綺麗やな~」

 

白の隣にはラウラが座っており海を眺めていた

 

「微笑ましいですわね」

 

「あの姿が本来のラウラさんなのでしょうね」

 

「転入当初は一夏に攻撃してきましたしね」

 

「黒兄貴その話はやめてくれ。今となっては反省しているのだ」

 

「それならいいのですよ」

 

「シャルも大変だったしな」

 

「転校初日でバレたしね」

 

「一夏、シャルロットと同室だったが何もなかったのだろう?」

 

「ああ何もなかったぜ」

 

「嘘だ~僕がシャワーを浴びてる所に入ろうとしてたじゃないか」

 

「どういうことだ一夏!!」

 

「あの時はシャワールームの扉に鍵をしてたから何もなかっただろ!!」

 

「覗きに来たんじゃなかったっけ?」

 

「一夏!!貴様!!」

 

「怒るなって!!みんな見てるぞ!!」

 

「そんなもの知らん!!」

 

「篠ノ之に織斑、煩いぞ」

 

「なんで俺まで!?」

 

「うるせえぞ、夫婦喧嘩すんなや」

 

箒は顔を赤らめ俯く

 

「ふ、夫婦だと!?わ、私と一夏は・・・///」

 

「そうだぞ白、箒は幼馴染なんだから夫婦じゃあないぞ」

 

「・・・」

 

顔を赤らめていた箒は顔を上げると一夏を睨む

 

「どうしたんだよ箒?」

 

「・・・鈍感」

 

「は?」

 

「ふん!!」

 

「これは酷いね」

 

「さすがにこれは」

 

「なんでみんな俺を睨むんだよ?」

 

「やーい、一夏はー、朴念神ー」

 

「これには肯定ですよ」

 

「黒と白も酷いな!?」

 

「そろそろ到着しますので降りる準備をしてくださいね」

 

「「「「「「「「はーい」」」」」」」」

 

「そろそろですか」

 

「そうですわね」

 

「ふぁ~、昨日は全然寝れなかったから眠いっすわ」

 

「白兄貴はどれくらい寝たのだ?」

 

「ざっと7時間ぐらいかね」

 

「・・・平均睡眠時間!?」

 

バスが停止する

 

「到着したぞ、さっさと出て整列しろ」

 

「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」

 

次々出ていき整列した

 

「本日から2泊お世話になる民宿『雪月花』だ」

 

「「「「「「「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」」」」」」」

 

「お元気ですね。こちらこそよろしくお願いします」

 

「まずは荷物を各自置いてこい、それからは自由時間とする。織斑と双葉兄弟はここに残れ」

 

次々と生徒が民宿の中に入っていく中、一夏、白、黒が残った

 

「貴様らとはこれから部屋に向かう」

 

「そういやどこなんすか?」

 

「織斑は私と同じ部屋だ」

 

「黒君と白君は私と同じ部屋ですよ」

 

「なんで千冬姉と同じ部屋なんだ?」

 

「ここでは織斑先生だ・・・女子が駆け寄ってくる部屋よりはマシだろう」

 

「そうっすね」

 

「それではいきましょう!!」

 

それぞれ荷物を置きに行き、水着に着替え浜辺に出た白と黒

 

「・・・暑い」

 

「何もする気が起きねぇ」

 

「黒様、白様///」

 

クロエが花柄のフリル付きの水着で現れる

 

「~♪、兄貴のチョイス?」

 

「クロエ、似合ってますよ」

 

「あう・・・///」

 

「黒さん!!」

 

セシリアがパラソルを持って現れる

 

「セシリア嬢も似合っていますよ」

 

「ありがとうございますわ」

 

「おーいみんなー」

 

一夏と鈴が走ってくる

 

「おすおす」

 

「箒さんはいないのですか?」

 

「どっかに行ったみたいだ」

 

「ねぇ一夏」

 

鈴が一夏に飛びつき肩車のようになった

 

「鈴、あぶねぇよ」

 

「鈴さんは、なにしてるのですか?」

 

「肩車、または移動監視塔ごっこ」

 

「鈴やめてくれ、みんな見てるから!!」

 

「はいはい」

 

鈴は一夏から降りる

 

「一夏に白、沖まで泳ぎに行くわよ!!」

 

「いいぜ」

 

「ならビリはカキ氷奢りな」

 

「いいわね」

 

「行ってくるぜ兄貴」

 

3人は沖に目指して泳ぎだす

 

「行ってしまいましたね」

 

「ええ・・・黒さんお願いがあるのですが」

 

「なんでしょうか」

 

「サンオイルを塗ってもらえないでしょうか?」

 

「可能な限りでよければいいですよ」

 

「ありがとうございますわ」

 

「く、黒様、私にもしてください!!」

 

「いいですよ」

 

セシリアはパラソルを開き、シートを敷くとそこに寝そべりビキニの紐を解く

 

「ではお願いしますわ」

 

「かしこまりましたセシリア嬢」

 

黒はサンオイルを手に馴染ませ温めてから背中に塗り始める

 

「・・・ん、お上手ですわね」

 

「一般教養ですよ」

 

「あぁん・・・そこぉ・・・」

 

「・・・心頭滅却、心頭滅却」

 

「く、黒さん・・・もっとぉ///」

 

「終わりましたよセシリア嬢」

 

「もっとぉしてくださいましぃ///」

 

「セシリアさん!!」

 

「は、はい!!」

 

クロエがセシリアに喝を入れると上半身だけ立ち上がる

 

「・・・心頭滅却、心頭滅却・・・」

 

「黒さん?」

 

「な、なんでしょ・・・少し後ろを向いてますね」

 

黒はセシリアに背を向ける

 

「どうなさいました?」

 

「セシリアさん・・・破廉恥ですよ」

 

「え?」

 

セシリアは思い返すと今ビキニを付けていないことを思い出す

 

「あぁぁ!!わ、わたくしはなんてことを!!///」

 

「・・・羨ましい」

 

「クロエさん!?」

 

セシリアはビキニを付け黒の前に出る

 

「く、黒さん・・・申し訳ありませんでしたわ///」

 

「・・・心頭滅却、心頭滅却」

 

「黒さん!!」

 

「は、はい!?」

 

「その・・・見ました?」

 

「・・・」

 

黒はセシリアから顔をそらす

 

「黒様、あれは事故ですので気にしない方がいいですよ」

 

「・・・はぁ」

 

「やってしまいましたわ・・・///」

 

「黒様、次は私にお願いしますね」

 

「・・・かしこまりました」

 

先ほどと同じくクロエにも塗り始める

 

「ああ・・・黒様の手、温かいです」

 

「・・・そうですか?」

 

「ええ・・・んん・・・えへへ///」

 

「・・・だらしない顔になってますよクロエ」

 

「いいじゃ、あぁん・・・ないですか」

 

「セシリア嬢もこんな感じでしたね」

 

「黒さん!?」

 

「クロエ、終わりましたよ」

 

「全身、くまなくしてくださいぃ///」

 

「・・・自分でしてください」

 

「いいじゃないですかぁ」

 

「・・・怒りますよ」

 

「・・・す、すみません」

 

「少し休ませていただきます」

 

「「すみません」」

 

「いいのですよ、クロエにセシリア」

 

「なぜですの?」

 

「好きになった人にこれくらいはさせてあげたいのですよ」

 

「ズルいです///」

 

「ありがとうございますわ///」

 

「それとクロエ・・・水着」

 

「あ・・・///」

 

クロエもセシリアと同じように顔を真っ赤にし目を回し気絶する

 

「セシリア、クロエのを」

 

「わかりましたわ」

 

セシリアはクロエの水着を直すと黒は自分の太ももにクロエの頭を乗せる

 

「クロエ、ゆっくりおやすみなさい」

 

「羨ましいですわね」

 

「それではセシリアにはこうしましょう」

 

黒はセシリアの頭を撫でる

 

「はう///」

 

「おーい黒ー?」

 

後ろからシャルロットの声がするがクロエに膝枕をしているため首を動かし後ろを見る

 

「おやシャルロットさんに簪さん・・・そのバスタオルミイラは?」

 

『わ、私だ。ラウラだ』

 

「ラウラこっちに来なさい」

 

『分かったぞ』

 

ラウラは黒に近づく

 

「どうしてそうなったのですか?」

 

「ラウラは・・・黒に見られたくないみたい」

 

「かわいいのに勿体ないよね」

 

「うん」

 

「そうですか・・・ラウラさん」

 

『な、なんだ?』

 

「そら!!」

 

黒はラウラのバスタオルを回すように巻き上げる

 

「目が回るぞ~」

 

「これが『よいではないか』ってやつなんだね」

 

「少し・・・違う」

 

バスタオルを巻き上げ終わると黒のフリル付きの水着を着たラウラがいた

 

「うう~」

 

「かわいいではありませんか」

 

「は、恥ずかしかったのだ!!」

 

「そうですか、でも私がやらなくても弟がやったでしょうね」

 

「白兄貴が?」

 

いつの間にかラウラの背後に立っていた白がラウラを持ち上げる

 

「おお~かわいいな~」

 

「白兄貴!?や~め~ろ~!!」

 

「あはは、白とラウラは兄弟みたいだね」

 

「そういえば一夏と鈴さんはどうしました?」

 

「一夏はカキ氷3つ買いにいった」

 

「ビリだったのですか」

 

「おーろーせー」

 

「すまんな、ほらよ」

 

白はラウラを降ろした

 

「酷いぞ白兄貴!!」

 

「あははー」

 

「そういえばクロエはどうしたの?」

 

「気絶してここで寝ていますよ」

 

「気絶・・・何をしたの?」

 

「サンオイルを塗ってあげたらいろいろとありましたわ」

 

「いろいろね~」

 

シャルロットは黒に近づくと耳打ちをする

 

「もしかして触ったの?」

 

「違いますよ」

 

「そう、残念だな~そうだったら言いふらしたのに」

 

「・・・世の中には、やっていい事と悪い事がありますよね」

 

「あるね」

 

「わざとですか・・・セシリア嬢クロエを頼みます」

 

黒はクロエをセシリアに渡しシャルロットをお姫様抱っこをする

 

「な、何をするのかな?」

 

「お仕置きです、海を散歩させてあげます」

 

黒は思いっきり走り海の上を走った

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うわぁ・・・」

 

「黒兄貴!!私もしてみたいぞ!!」

 

「なんだあれは?」

 

カキ氷を持った一夏と鈴が現れる

 

「あれは・・・お仕置き?」

 

「お仕置きって、シャルロットは何したのよ」

 

「黒さんに耳打ちをしたら怒って」

 

「そのままお仕置きか・・・本当に何したんだか?」

 

「降ろしてぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「こっちに向かってきてるな」

 

黒が白の近くで停止するとシャルロットは涙目になっていた

 

「ばーか、兄貴を怒らせっからだよ」

 

「うぅ、怖かったよぉ」

 

「知らんな」

 

「次は私にもやってくれ!!」

 

「いいですよ」

 

シャルロットをゆっくり降ろし、ラウラをお姫様抱っこをする

 

「では行きますよ」

 

シャルロット同様に海の上を走る

 

「早すぎるぉぉぉ!!」

 

「・・・これを受け入れられてる俺っておかしいか?」

 

「「「「大丈夫、みんな同じ気持ち」」」」

 

「ですよねー」

 

「戻ってくるわね」

 

またしても白の近くで停止する

 

「楽しかったぞ!!」

 

「・・・久しぶりにやると疲れますね。少し休憩させていただきます」

 

再びクロエを太ももに乗せセシリアの頭を撫で始める

 

「私もしてほしいぞ」

 

「ではこちらに来なさい」

 

「ああ」

 

ラウラは黒の隣に来ると黒は頭を撫でる

 

「黒兄貴の手は温かいな」

 

「兄貴も仲睦まじいことで」

 

「恥ずかしいですけど偶にはいいでしょう」

 

「ハーレム・・・男のロマン?」

 

「俺はお一人様限定だがな」

 

『一夏くーん、白くーん、黒さまービーチバレーしなーい?』

 

遠くから女生徒から遊びの誘いがかかる

 

「私はいけませんので皆さんで行ってきてください」

 

「分かった行ってくるぜ」

 

一夏達はビーチバレーの方に向かった

 

「ラウラさん」

 

「なんだ黒兄貴」

 

「今は楽しいですか?」

 

「ああ、楽しいぞ」

 

「それはよかったです」

 

「前の私は空っぽだったのに中身をくれたのは黒兄貴だからな・・・ありがとう///」

 

「こちらこそありがとうございました。あなたのおかげで全ての事に決心がついたのですし」

 

「決心だと?」

 

「私は所詮人殺し・・・今までも戦場を闊歩しISを破壊し搭乗者を殺してきたのですよ。ですがあなたを見て私も過去を受け入れ今を生きようと思えたのですよ」

 

「そうなのか」

 

「それで聞きますけどラウラさんは私が好きなのですか?」

 

「な!?・・・そうだぞ///」

 

「そうですか。私は誰か1人を決めることのできない優柔不断な人間です。それでもいいですか?」

 

「かまわない、私を幸せにしてくれるのだろう?」

 

「もちろんです」

 

「私ではありませんわ。私達ですわよラウラさん」

 

「そうだったな」

 

「なんだ惚気おって」

 

後ろから声を掛けられる

 

「きょ、教官」

 

「だから教官ではない。織斑先生だ」

 

「はい織斑先生」

 

「羨ましいですね」

 

「一夏でしたらあっちでビーチバレーをしてますよ」

 

「そうか」

 

「行くんですか?」

 

「偶には生徒との交流もいいだろう」

 

「そうですね、では行きましょう!!」

 

山田先生と織斑先生はビーチバレーの方に向かう

 

「ん・・・」

 

「おやクロエ起きましたか?」

 

「黒様?」

 

「いままで気絶していたのですよ」

 

「そうですか・・・って膝枕ですか!?」

 

クロエは飛び上がるように起きた

 

「申し訳ありませんでした黒様」

 

「かまいませんよ。私は疲れたので部屋に戻りますね」

 

「ええそれでは夕食で」

 

黒は部屋に戻っていく

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

そろそろあれですね・・・どうしましょう

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