IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

30 / 107
今回でトーナメント終了です


第30話

 

 

どうも篠ノ之箒だ

私の相方であるラウラがじゃじゃ馬すぎるぞ・・・

ん?何?私もじゃじゃ馬だって?う、煩い!!

それはさておき連携をしてくれないぞ

 

箒はラウラと一緒に控室にいた

 

「次は決勝だなラウラ」

 

「・・・」

 

ラウラはどこかここにあらずであった

 

「黒と白が気になるか?」

 

「・・・いや、そうではない」

 

「ならどうした」

 

「・・・私は何者なのだろうか」

 

「お前はラウラ・ボーデヴィッヒだろうが」

 

「それは分かっている」

 

「ならなんだというのだ?」

 

「・・・分からない」

 

「そうか」

 

(あの双子にも言われた通りだ・・・私は織斑千冬(ブリュンヒルデ)を崇拝していたに過ぎなかった。きっかけとしてはあの試合だろうな。一方的に攻撃を食らい負けた織斑千冬(ブリュンヒルデ)を見てからというものの力に依存しすぎてしまっていた。これからどうしていけばいいのだ・・・)

 

ラウラは考えに耽っていると箒に声をかけられる

 

「聞いているのかラウラ!!」

 

「!?・・・すまない思いに耽っていた」

 

「試合が始まるから行くぞ」

 

「わかった」

 

2人は控室を出ていく

 

 

 

この頃、黒と白は外でタバコを吹かいていた

 

「さて今頃どうしているんだかねぇ」

 

「ボーデヴィッヒさんですか?」

 

「そそ、空っぽになっててくれると楽なんだがなぁ」

 

「そこは分かりませんね」

 

「そうだな。この話はまた後でだ」

 

「どうしました?」

 

「今回はガチでいくわ」

 

「そうですね。仮にも相手は軍人と弟子ですからね」

 

「そゆこと。先に行ってるわ」

 

白はタバコを消しアリーナに向かう

 

「空っぽか・・・私も言えた口ではありませんね」

 

「黒?」

 

黒は後ろから声をかけられ振り向く

 

「おや簪さん」

 

「ホントにタバコ吸ってたんだ」

 

「ええ、少し悩み事をしながらですけど」

 

「何かあったの?」

 

「・・・簪さんから見て私はどう見えますか?」

 

「どう・・・超人だけど、どこか怖がっている?」

 

「怖がっているですか」

 

「うん。私と同じ。他人に一定の距離を置いてるように感じる」

 

「・・・そうですか」

 

(なんだろう、今の黒はとても怯えてる?)

 

「・・・まだ決心はできていないですね」

 

「なにがあったのかは知らないけど・・・黒のままでいたらいいと思うよ」

 

「・・・そうですね。ありがとうございます簪さん」

 

黒はアリーナへと向かう

 

「どうしたんだろ黒?」

 

 

 

白は1人ピットにいた

 

「今回はカーレン、修羅刃、カーリー、細鳳かね」

 

「はー君、会いに来たよ~」

 

どこからともなく束が現れた

 

「どうした束?」

 

「はー君成分の補充だよ~」

 

束は白に抱き着く

 

「そかそか」

 

「あぁ~心がぴょんぴょんするんじゃ^~」

 

「さすがウサギさんだこと」

 

「えへへ~」

 

「そうだ束、少し話があるがいいか?」

 

「なに~?」

 

「俺らアイドルになるから」

 

「いいんじゃないかな~」

 

「随分と軽い返事だな?」

 

「はー君とくー君を縛るわけにいかないからね」

 

「ありがとうな束」

 

白は束の頭を優しく撫でる

 

「えへへ~///」

 

「白昼堂々とイチャついてますね。お2人さん」

 

黒がピットに到着した

 

「おう兄貴、俺は兵装を決めたから」

 

「そうですか。では今回はSMでリベリオンにアグニ&ルドラ、カリーナ=アン、ショットガンで行きます」

 

「完全に近接型だね、くー君」

 

「そうですね偶にはいいでしょう。」

 

「んでラウラはどうすんよ?」

 

「私がやります」

 

「了解、さてそろそろだ束」

 

「うん、頑張ってね!!」

 

「行きますよシュヴァルツ」

 

「ヴァイスよ。我が主の為、いざ行かん!!」

 

白と黒はピットから出ていく

 

「は~君!!く~君!!頑張ってね~!!」

 

大きく手を振る束であった

 

 

 

黒と白がピットから出ていくと既にラウラと箒がいた

 

「待たせたなお2人さん」

 

「いや今来た所だ」

 

「そうですか。ラウラさん少しよろしいですか?」

 

「・・・なんだ」

 

「今あなたは今の自分を見てどう思いますか?」

 

「・・・なにも残っていない。そんな感じだ」

 

「・・・寂しいですね」

 

(ああ・・・かつての私を見ているようで嫌になりますね。私の場合は弟がいてくれたので何とかなりましたが。これは私が助けるべきですね)

 

黒はリベリオンを展開する

 

「さてやりますか」

 

白はカーレンと修羅刃を展開する

 

「ラウラ、こいつらは一筋縄ではいかないぞ」

 

「私1人で片づける」

 

ラウラは両肩のレールカノンを黒と白に向ける

 

「・・・はぁ」

 

箒は近接用のブレード<葵>を展開する

 

「かかってこい!!」

 

「んじゃあ行かせてもらうぜ!!」

 

「貴様の相手は私だ!!」

 

白は箒に突撃するがラウラのレールカノンの砲撃で阻まれる

 

「面倒だな」

 

「余所見をするなよ!!」

 

箒は白に突撃する

 

「おぉう・・・さすが剣道小町、剣撃が重いな!!」

 

「それで私を呼ぶなぁ!!」

 

「あ、そう」

 

「貴様!!私を無視「スティンガー!!」んなぁ!?」

 

ラウラは背後から近づく黒に気付つけずに黒に刺突される

 

「無視はしていませんよ?」

 

「貴様やるな」

 

「ラウラさんには負けるわけにはいきませんのでね」

 

「ならこれで!!」

 

ラウラはワイヤーブレードを発射してくる

 

「比較的線ですね」

 

「なぜ当たらない!?」

 

「知りませんよ」

 

「ならば!!」

 

ラウラはワイヤーブレードを箒の方に進路を変更し箒を巻き付けた

 

「何!?ラウラ、貴様!!」

 

「邪魔すんなや!!」

 

箒と戦っていた白は修羅刃で箒に巻き付いたワイヤーブレードを切り裂いた

 

「助かった」

 

「と思っているのかね?残念だな、零閃」

 

シャリンという音と共に箒のSEを0にした

 

-篠ノ之箒SE0、戦闘続行不可能、アリーナから退場してください-

 

「悪いな。これが戦いだ」

 

「気にするな。油断していたこちらが悪いのだ」

 

箒はISを解除し退場していく

 

「さて、後はあんただけだぜ」

 

「私1人でも勝てる」

 

「そうですか」

 

黒は新たにカリーナ=アンを展開し発射する

 

「効かん!!」

 

ラウラはAICを使用しカリーナ=アンの弾頭を止める

 

「今ですよ」

 

「どらぁ!!」

 

いつの間にか白はラウラの背後に回り修羅刃で一閃を浴びせる

 

「ごはぁ!!」

 

「終いです。テムペスト!!」

 

AICが切れたラウラに瞬時加速で接近しアグニ&ルドラで炎と風の竜巻を起こし攻撃する

 

「がぁぁぁ!!」

 

「終わりですね」

 

「SEも0だしな」

 

「ま・・・まだだ」

 

SEが0になり倒れたはずのラウラが立ち上がる

 

「兄貴やっちまったな」

 

「恥ずかしい限りです」

 

「ん?な、なんだこれは!?やめろ!!うわぁぁぁぁ!!」

 

立ち上がったラウラに異変が起こる

 

「ラウラはなにしてんだ?」

 

「嫌な予感がしますね」

 

「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」

 

シュヴァルツェア・レーゲンが溶けてラウラが黒い人型の何かに包まれ、放送がなる

 

-緊急事態発生、生徒ならびに来場者は避難してください-

 

「なんだよ?」

 

「隠し兵器ですかね?」

 

黒と白に個人秘匿通信回線が入る

 

『双葉兄弟、速やかな避難をしろ』

 

「せんせー、あれなんすか?」

 

「分からん」

 

『あれはVTS(ヴァルキリー・トレース・システム)だよ、はー君』

 

千冬とはまた別に通信が入る

 

「VTSだぁ?」

 

「ISの世界大会『モンド・グロッソ』の優勝者の性能をトレースできるシステムだよ。ただ使用者は尋常ではないダメージを負う。もしかしたらあの娘が死ぬかもしれない」

 

「ふざけんなや!!兄貴!!」

 

「わかってますよ」

 

「「あんな模造品に誰も殺させん!!」」

 

黒はリベリオンを展開し接近する

 

『なにをしている双葉兄弟!!』

 

「「人命救助だ!!」」

 

黒と白は回線を切った

 

「今助けますよ、ボーデヴィッヒさん」

 

「・・・」

 

「答えれませんか。言葉は不要みたいですね」

 

「・・・」

 

「弟よ、スイッチで行きますよ」

 

「ああ。俺の零閃はいつでも出撃可能だ」

 

白は修羅刃を納刀し腰を低くする

 

「それではドライブ!!」

 

黒はリベリオンで衝撃波を放つもVTSの剣で払われてしまう

 

「胴が空いてますよ?ソードピアス!!」

 

次は目にも止まらないスピードでリベリオンを投擲しVTSの剣を弾き飛ばす

 

「今です!!」

 

「零閃編隊・五機」

 

黒は後退し白が光速の居合を5連撃しVTSを斬りつける

 

「やっべ。やりすぎた」

 

「・・・弟は後ろで待機していなさい」

 

黒はVTSに近づき、斬りつけた痕に手を伸ばす

 

「兄貴!?」

 

手を伸ばすとVTSの中からラウラが出てきて、黒の腕の中に納まる

 

「・・・ん・・・私は・・・」

 

「大丈夫ですよ。今は休みなさい」

 

ラウラは気絶した

 

「・・・気を失っているみたいですね」

 

「そうみたいだな。兄貴戻ろうぜ」

 

「・・・これは織斑先生の説教ですね」

 

「戻りたくねぇぇ!!」

 

「腹を括りなさい弟よ」

 

2人はピットに戻っていく

 

 

 

ピットには千冬、麻耶、束に医務班がいた

 

「ただいま戻りました」

 

「・・・医務班、ボーデヴィッヒを」

 

黒は医務班の方にラウラを預ける

 

「せて貴様らは何をしたか分かっているのか?」

 

「分かってますよ」

 

「双葉兄は今回も問題を起こしたな」

 

「本当に問題行動でしたか?」

 

「ああ」

 

「では質問しますけれども私たち以外にVTSを止められましたか?」

 

「ああ」

 

「1人の死傷者無しにですか?」

 

「・・・それは分からん」

 

「私たちはあれぐらい簡単に止められて皆に被害がいかないようにできました」

 

「それは結果論だろう」

 

「そうですな先生。でもそれはラウラを除くだけどな」

 

「なんだと?」

 

「VTSはブリュンヒルデの性能を真似る模造品だ」

 

「そうですよ!!」

 

「落ち着いてくださいな山田先生。こっちからすると、たかが模造品だな」

 

「本人ではありませんので最大限の性能は出なかったみたいです」

 

「そうだね~」

 

「・・・はぁ」

 

「それに本当に罰せられるはドイツではないですか?」

 

「・・・それもそうだな。しかし貴様らにも罰を与えよう。反省文10枚だ」

 

「「了解」」

 

「黒君、今回も心配させて!!」

 

「すみません、ですがこれが性分ですので」

 

「心配したよ、はー君」

 

「悪いな束」

 

白は束を抱き寄せる

 

「すまんな。でも目の前で誰かが死ぬのはもう嫌なんだよ」

 

「・・・もう心配させないでね」

 

「ああ」

 

「・・・甘ったるいな」

 

「そ、そうですね織斑先生」

 

「弟と束さんはそっとしておきましょう」

 

「それが一番だな。いくぞ山田先生」

 

「は、はい」

 

黒、麻耶、千冬はピットを出ていく

 

「ねぇ、はー君」

 

「なんだ束」

 

「はー君とくー君がいなくなっちゃいそうで怖かったよ」

 

「ごめんな。俺はいなくならないよ」

 

白は束の頭を優しく撫でる

 

「んん~///」

 

「さて今日は疲れたな」

 

「そうなの?」

 

「今日だけで3戦してるのにEXステージだぞ。俺だって疲れるわ」

 

「そうだったね」

 

「悪いが今日は帰るわ」

 

「うん。じゃあねぇ~」

 

天井からでていく束

 

「・・・あそこから来たのか。さて1本吸ってから帰るか」

 

白もピットから出ていく

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

うぷ主の頭はおかしくなってきました(いい方向で)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。