IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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今回黒と千冬の手合わせです


第28話

・・・ん?もう始まっているのか。どうも織斑千冬だ

私の教え子(ボーデヴィッヒ)が暴走するが双葉弟が止めてくれたから大事無かったが私のしなかったことに気付かされた

さてどうしたらいいもんか・・・

 

 

 

黒と白は女生徒からの猛攻を耐え寮に戻ろうとするとラウラと千冬が会話していた

 

「なんでしょうね?」

 

「隠れて聞こうぜ兄貴」

 

黒と白は木の陰に隠れて会話を聞いていた

 

『なんだボーデヴィッヒ』

 

『なぜドイツ軍に戻ってこないのですか!!』

 

『私にもやらねばならんことがあるんだ』

 

『織斑一夏ですか・・・』

 

『それもある』

 

『あいつが!!』

 

『ボーデヴィッヒ、貴様何様のつもりだ。専用機を貰ったからといって、もう選ばれた人間と思っているのか?』

 

『い、いいえ!!そんなことは』

 

『それとだ、すまなかった』

 

千冬はラウラに頭を下げる

 

『え!?や、やめてください教官!!』

 

『私は一番重要なことを伝え忘れていた』

 

『なんでしょうか教官?』

 

黒が木陰から出る

 

「ちょ、兄貴!?」

 

「すまんな弟よ」

 

「!?き、貴様!!」

 

「双葉兄、盗み聞きは関心せんぞ」

 

「さて何のことですかね?」

 

「どうして貴様がここにいる!?」

 

「誰がどこにいようと関係ないですよ。それより織斑先生」

 

「なんだ?」

 

「明後日の夜、校庭にて待っています」

 

「そうか」

 

「貴様!!教官に何をするつもりだ!!」

 

「さてなんでしょうね?」

 

そう言い残して黒は立ち去る

 

「そろそろ行かせてもらうぞ」

 

「待ってください教官!!」

 

「すまない」

 

千冬も立ち去る

 

「教官は何を伝え忘れたのだろうか・・・」

 

「簡単なことだぜ嬢ちゃん」

 

「白か!!」

 

ラウラは声がした後方を向くが誰もいない

 

「・・・幻聴か」

 

「ところがぎっちょん!!そうじゃないぜ!!」

 

またも後方から声がし振り向くがまたしても誰もいない

 

「貴様!!どこにいる!?」

 

「俺はどこにもいてどこにもいないぜ」

 

「貴様はチェシャ猫か?」

 

「さてなお遊びはこれまでだ。俺はせんせーが何を言いたかったかわかるぜ」

 

「知っているのか!?」

 

「ああ知ってるとも」

 

「教えろ!!」

 

「面倒なんで明後日の夜、校庭に行けばいいよ」

 

「・・・わかった」

 

「そいじゃ俺は帰るわ」

 

この後、白の声は聞こえてこなかった

 

「あいつらは何者なんだ・・・」

 

 

 

時間は飛んで約束(手合わせ)の日の夜

 

黒は1人タバコを吹かし月明りに照らされながら校庭にいた

 

「さてそろそろですかね」

 

「待たせたな」

 

校舎側から千冬が現れる

 

「お待ちしておりました」

 

「少し待ってろ準備運動する」

 

千冬は準備運動を始める

 

「織斑先生、この試合では本気でいかせてもらいます」

 

「ああ本気でこい」

 

「それと武器の使用はありですか?」

 

「相手を傷つけなければ有りだ」

 

「了解です。あと賭け事しませんか?」

 

「なんだ?」

 

「もし私が勝ったら私たち兄弟のやること1つを受け入れてください」

 

「では、こちらが勝ったら美味い酒でも貰おうか」

 

「いいですよ」

 

「よし終わったぞ。さてやるぞ」

 

「その前に、白にボーデヴィッヒさん出てきたらどうです?」

 

木の陰から2人が出てくる

 

「いい機会ですね」

 

「貴様ら来たのか」

 

「教官の手合わせを見るために来ました」

 

「俺は面白そうなんで来ました」

 

「さて手合わせをする前に質問しますね」

 

「なんだ」

 

「あなたは私が以前に質問の意味がわかりましたか?」

 

「ああ白のおかげだが、これは私の落ち度だな」

 

「2つ目、あなたはその問題をどうしますか?」

 

「この試合が終わったらいうつもりだ」

 

「・・・わかりました。では始めましょう」

 

黒は左手に鐚を持ち、右手にはウロボロスを纏わせる

 

「左手のはいつぞやのか?」

 

「そうですよ」

 

「さてやるか」

 

千冬は拳を構える

 

「さていきますよ」

 

黒は自分に鐚を突き刺す

 

「おお~兄貴本気か」

 

「あいつは何をしてるのだ」

 

「あれはな鐚っつって兄貴の道具だ」

 

「いきますよ千冬さん」

 

「いつでもかかってこい」

 

「ではいかせてもらいます」

 

黒は千冬に向かって走った

 

「そこだぁ!!」

 

千冬は胴めがけて回し蹴りを放つ

 

「かがんでこうです」

 

白は回し蹴りの下に潜り足を掴みそのまま持ち上げ倒した

 

「くっ!!」

 

「牙鎌撃!!」

 

千冬を踏みつけようとするが転がるように回避される

 

「地面を陥没させる威力か」

 

「こんなのは序の口ですよ」

 

「では次はこっちからいかせてもらう!!」

 

千冬は黒に向かい走ってくる

 

「こうしますか」

 

黒はウロボロスを楯のように振り回す

 

「せいやぁ!!」

 

「かかりましたね」

 

千冬は黒に正拳突きを放つがウロボロスに当たると黒が目の前からいなくなる

 

「き、消えただと!?」

 

「皇蛇懺牢牙!!」

 

黒は千冬の後ろに回り、蹴り上げウロボロスで千冬を噛みつき地面に叩き付ける

 

「がっ!!」

 

「まだです、牙鎌撃!!」

 

千冬を踏みつけ蹴り飛ばす

 

「蛇境滅閃牙、蛇顎から大蛇武錬殲」

 

突進し拳を叩き入れウロボロスで引き付けて連続で踏みつけ思いっきり蹴りとばす

 

「がぁぁぁぁ!!」

 

「こんなものでしょう」

 

「貴様やりすぎだろ!!」

 

千冬は立ち上がる

 

「黙っていろラウラ!!」

 

「き、教官!?」

 

「まだ立ち上がれますか」

 

「やるな双葉兄」

 

「まだですよ?」

 

黒は思いっきり走った

 

「また消えたか!?」

 

「終いです、蛇翼崩天刃!!」

 

千冬を背後から思いっきり蹴り上げ、自由落下で落ちてくる

 

「おっとやりすぎましたね」

 

落ちてきた千冬を受け止めた。所謂お姫様だっこで

 

「・・・降ろしてくれ」

 

「はいわかりました」

 

黒は千冬を立たせるように降ろした

 

「どうしますか?まだ続けますか?」

 

「・・・降参だ、負けるヴィジョンしか見えてこない」

 

「そ、そんな教官が・・・」

 

「せんせーだって完璧じゃあないんだ。負けるときは負けるんだ」

 

「・・・そうだぞラウラ。私は力について、この兄弟には勝てるものは無い」

 

「そんなのありえない!!」

 

「ならなぜ私は今負けたのだ?」

 

「・・・」

 

「先ほどの質問の答えだ。私はラウラ達には力をつけたがそこで終わってしまった」

 

「どういうことですか?」

 

「本来力は何かを守るためのものだ。個人を、家族をを、家を、仲間をそして国を守りためのものだ。だがそれが行き過ぎると力は暴力と変わる。今のラウラは力を振るっているのではない。暴力を振るっているのだ」

 

「・・・」

 

「私は力のあり方、振る舞い方を教えるのを忘れていた。申し訳ない」

 

千冬は頭を下げる

 

「そ、そうでしたか・・・」

 

「それに私はたった1人の家族を守れなかった情けない人間だ。一夏が誘拐された時もすぐに駆け付けることもできずにいた」

 

「それはあいつが!!」

 

「ラウラ、ただの子供に軍人みたいなことができるか?」

 

「・・・できません」

 

「そうだ、できるわけがない。その後はラウラも知っている通り、私はドイツ軍で教官になった」

 

「ではなぜ落ちこぼれと言われた私にあそこまで厳しくしてくれたのですか?」

 

「私の姿に酷く似ていたのでな。それで強くなってほしくてな」

 

「そう・・・ですか」

 

「ラウラ、幸い貴様と同じ境遇の人間がいるのだ頼ってみたらどうだ?」

 

「・・・考えておきます」

 

ラウラは立ち去る

 

「ありゃ~陥落ならずか~」

 

「こればかりは仕方ありませんね」

 

「今日は有意義な時間をありがとう双葉兄弟」

 

「そういえば、せんせー」

 

「なんだ双葉弟」

 

「同じ境遇ってなんすか?」

 

「・・・ラウラは遺伝子強化試験体だ」

 

「まじで!?」

 

「本当だ」

 

「・・・はぁ」

 

「それでは賭けの内容を発表しますね」

 

「何をするつもりだ双葉兄弟」

 

「「私(俺)達アイドルになります」」

 

「・・・まるで意味がわからんぞ」

 

「有り体に言うならばスカウトされました」

 

「お前たちなぁ」

 

「俺ら二十歳なんでキチンと責任は取りますよ」

 

「ISの企業ではなくてアイドルか」

 

「はい」

 

「好きにしろ。後はこちらでも根回しはしといてやろう」

 

「ありがとうございます」

 

「そろそろ貴様らも寮に帰れよ」

 

「「はい」」

 

千冬と別れた黒と白も寮に戻っていく

 

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

次回学年別トーナメントが開始します

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