IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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黒と白の過去の説明回です


第17話

 

皆さんごきげんようセシリア・オルコットですわ

先ほどは(第15話)では驚かされましたわ

黒さんと白さんが生身でISを一方的に制圧してしまう光景が広がっていましたの

 

ISを纏った3人の女生徒は医務室に搬送され、黒達は生徒指導室にいた

 

「とりあえず双葉兄弟、貴様らはやりすぎだ」

 

「知らんよ」

 

「ふざけてるのか双葉弟」

 

「こっちは殺されかけた身だ。そうだよな箒」

 

「ああ、あいつらは一夏、黒、白の3人をこの学園から追い出そうとして攻撃してきたのだ織斑先生」

 

「なんだと」

 

「挙句の果てに白を人質にして黒のISを奪ったんだ、千冬姉!!」

 

「・・・そうか」

 

「まぁ俺ら兄弟に勝てるもの無しってな」

 

「黒君、白君はどうしてそこまで強いのですか?」

 

「そうですね山田先生、束さんからの許可がでましたので話しますか。その前に・・・」

 

黒は扉の方を見つめ

 

「出てきたらどうです、現生徒会長の楯無さん」

 

黒と白以外の全員が扉を見つめる

 

「・・・驚いた、気配を殺してたのに」

 

「そこに存在してるだけで気配を発してるのに気配を殺せるわけありませんよ」

 

「・・・あなたホントに何者?」

 

「これから説明しますので」

 

「いいのですか黒様」

 

「どのみち、こうなることは予想できたので」

 

「んじゃ説明すっか」

 

「まず私たち兄弟は造られた人間です」

 

「は?」

 

「有り体にいうなら遺伝子強化試験体(アドヴァンスド)だ」

 

「「んな!?」」

 

「織斑先生に楯無さんは知ってるみたいですね」

 

「なんだ、その遺伝子強化試験体は?」

 

「遺伝子強化試験体はクローンを作ってその遺伝子を改造した人間のことよ」

 

「本当ですの楯無さん!?」

 

「本当ですよセシリア嬢」

 

「そんな・・・どうしてそこまで平然としているのですか!!」

 

「どうしてと言われてもそれが普通だと思っていましたので」

 

「なぁ白」

 

「なんだ一夏」

 

「お前はなんでISに乗るんだ?」

 

「守りたいものがあるからな」

 

「それだけか?」

 

「どういうことだ?」

 

「勘なんだが人に言えないようなことをしてそうな気がしてな」

 

「そうね、白君に黒君には悪いけど異様に血の匂いがするわ」

 

「「・・・」」

 

「どうなんだ双葉兄弟」

 

「面白いこといいますね楯無さん」

 

「ふざけないで」

 

「ふざける気なんてないですよ」

 

「ならどうなの?」

 

「俺らが気に入った人間や場所に牙を向ける輩は」

 

「「老若男女容赦しない」」

 

千冬、楯無は察したようで目を見開いた

 

「どういうことですか?」

 

「世の中には知らなくていいこともあるのですよ」

 

「ふざけんな!!」

 

「どうしました一夏」

 

「重要なことをぼかすんじゃねえよ!!」

 

「・・・わかった」

 

「おい弟よ」

 

「なんだ兄貴」

 

「こうなったら全部言っちまった方が楽だ」

 

「・・・はぁ、わかりましたよ」

 

「おうよ。まず聞きたくない人はここから出ていけ」

 

白が問いかけるが誰一人として出ていかない

 

「大丈夫ですか山田先生?」

 

「なんで私だけなんですか!?」

 

「メンタル的に脆そうだしな」

 

「酷い!!・・・私達の生徒を知る機会ですので耐えてみます!!」

 

「さいですか」

 

「それから、この話を聞いてから『勝手に』失望すんなよ」

 

「どういうことですか?」

 

「私たちの全てを否定する発言になるので」

 

「そうなのですか?」

 

「そうですよクロエ」

 

「それでいいなみんな」

 

生徒指導室にいる全員が無言で頷く

 

「OKだ、どっから説明しますかね」

 

「まずは真名からでしょう」

 

「そうだな、双葉白こと<W-0046>だ」

 

「こちら双葉黒こと<S-0096>です」

 

「なんで番号なんだ?」

 

「識別しやすくするためよ一夏君」

 

「はあ」

 

「それでどんな計画のもとに造られたのだ?」

 

「そうっすね先生、元は「最強人類計画」だかそんな感じの計画で造られたみたいっすね」

 

「なんだそれ」

 

「計画名の通りで最強人類を目指し造られました」

 

「何度か戦場に投入されたしな」

 

「なんですって!?」

 

「生きるために人を殺しました」

 

「記憶できないくらいの人を殺したよ」

 

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

 

黒と白以外のみんなが絶句していた

 

「でも計画は変更された」

 

「なんでですか?」

 

「ISの登場だ」

 

「そこで更に改造された」

 

「今度は対IS殲滅用に改造された」

 

「なんだと!?」

 

「この改造に成功したのは俺たちだけだった」

 

「ということはもっといたんですか?」

 

「いましたよ」

 

「でも改造に失敗して死にました」

 

「それで研究者を恨み、何もかも破壊しましたよ」

 

「当時の大切な仲間を殺されたようなものだったしな」

 

「そうでしたのね」

 

「ならあの強さも納得だわ」

 

「その後はどうしたんだ白」

 

「その後は孤児として扱われとある日本の家庭に養子として引き取られたな」

 

「そうだったのか」

 

「んで中学まで学び、そこからは世界中を旅を始めたな」

 

「どうしてそうなったのですか?」

 

「気まぐれだよ、親御さんには話したけどあいつには悪いことしたかな」

 

「あいつって誰だ?」

 

「義妹だよ」

 

「「「「「「「え!?」」」」」」」

 

「失礼ですね」

 

「いたんですの!?」

 

「いたさ、自堕落ニートが」

 

「うわぁ・・・」

 

「これが俺たちの過去と現在だ」

 

「そうだったのか・・・」

 

「そうね、黒君に白君」

 

「なんでしょうか楯無さん」

 

「とりあえずこれだけは言わせて、わたし達は味方よ」

 

「そうですか?」

 

「そうですわ!!」

 

「そうだぞ」

 

「そんなの当たり前だろ!!」

 

「そうですよ黒様、白様」

 

「そうですね黒君、白君!!」

 

「双葉兄弟、私は貴様らの味方だ」

 

楯無、セシリア、箒、一夏、クロエ、真耶、千冬の順で励ましの言葉が贈られる

 

「ありがとうございます皆さん」

 

「サンキューな、みんな」

 

「それと楯無さん」

 

「何かしら」

 

「盗み見に始まり盗み聞きでしたね」

 

「・・・さーてと生徒会の仕事しに行かなくちゃ」

 

「どうぞ」

 

「あら怒らないのかしら」

 

「次はないですよ」

 

「・・・怖いわね」

 

「黒さん、目に光が!!」

 

「ハイライトさーん無断欠勤しないで!!」

 

「双葉兄を怒らせては・・・」

 

「あの織斑先生が・・・なにをしたの?」

 

「さぁ、なんでしょうね?」

 

「そろそろ19:00になるぜ兄貴」

 

「そうですかクロエ」

 

「なんでしょうか黒様」

 

「今日は食堂で夕食にしましょう」

 

「そうですね」

 

「皆さん行きますか」

 

「楽しんでこい双葉兄」

 

「先生方も行きませんか?」

 

「今日のことでやることがあるんでな、行くぞ山田先生」

 

「は、はい」

 

千冬と真耶が生徒指導室を出ていく

 

「先生方には、今度料理でも振る舞いますか」

 

「せやな兄貴」

 

「行きますよ皆さん」

 

「わたしは?」

 

「楯無さんは仕事あるのでは?」

 

「あ・・・」

 

「本当はないのでしょう、なら行きませんか?」

 

「ありがとうね、いくわ」

 

「「はぁ・・・」」

 

急に溜息をつくセシリアとクロエ

 

「どうしました?クロエにセシリア嬢」

 

「「どうもしません(わ)!!」」

 

「そうですか、ともかく今日は私たちの奢りですので」

 

「「「「本当!?」」」」

 

「いいですよね弟よ」

 

「いいぜ兄貴」

 

こうして生徒指導室を出て食堂にむかう

 

 

 

食堂に移動し各々食事を取っていた

 

「一夏、少しよろしいですか?」

 

「どうした黒」

 

「明日は本格的に行きますよ」

 

「ウゲェ」

 

「頑張ってくださいまし」

 

「セシリア嬢もですよ」

 

「えぇ、やりますとも」

 

「私も頑張ります」

 

「私、監督してあげようか?」

 

「いいんすか?」

 

「時間があるときでいいならね」

 

「ならお願いしたします」

 

「その代わりなんだけど手伝って欲しいことがあるんだけど~」

 

「なんでしょうか?」

 

「それはまた今度話すわ」

 

「わかりました」

 

「あんま抱え込むなよ兄貴」

 

「多分大丈夫ですよ」

 

こうして一日が終えていく

 

 

 


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