IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第106話

 

 

どうも双葉黒です

 

私はみなさんにご迷惑をおかけし過ぎたようで少々心が痛みますがこれも全て私の為であり私が平穏だと思う世界にするためのもの・・・私のやり方は異常だというのも知ってますが私は待つのみ。後は任せましたよ束さん

 

黒は生徒会室で書類仕事をしていた。他の生徒会メンバーである本音は修学旅行に行き楯無と虚は授業に出ていた。だが生徒会室には監視としてナターシャ・ファイルスがいて黒が無茶をしないかの監視をしていた。昼には世界を仰天させるような放送が流れることを知っている黒は正午に近づくと作業をやめ据え置きの小さなテレビをつけ待機していた

 

それを不思議そうに見ていたナターシャは黒が付けたテレビを退屈そうに見てるが正午になると画面が急に砂嵐になり次の瞬間にはISの開発者である束の姿が映し出され驚いていた。束が演説を開始するとまず男性IS操縦者の話から始まる。一夏はありのままの経歴を言うが黒と白の過去を話されるとどうやら人工で作られた人間という内容だった。それを聞いたナターシャは黒に質問するとだいたい合っていると言った。さらに束の演説は続き女性権利団体とIS委員会の話へと移りこの二つが何をしてきたかを話しその証拠を各国の政府にデータ配信をしてしまい結果からすると世界中を取り巻く女性優遇制度を廃止しIS委員会を一度解体しISコアの回収と再配布を約束した上で束を会長としてIS委員会を再構築するというものであった。その二つを話し終えるとそこで演説が終わったようでまた砂嵐が走り通常通りのテレビ放送が始まるがその3時間後には緊急でISについての緊急特番が組まれることになるのである

 

 

 

それから3か月経ち世界情勢は変わった。完全に女尊男卑というものは無くなり失業率も高かった男性の再雇用も増えたのである。そんな中黒は学業と兼用で職についていたが同じ職に就いていた弟の白にかなりの遅れを取りながらも順調に仕事が増えていた。4月になるとIS学園では毎年恒例の入学式が始まるなどのイベントが開始していたが副会長である黒は嫌々ながらも出席し壇上に上がっていた

 

「皆様ご入学おめでとうございます。私はIS学園の副会長を務めております双葉黒と申します。長い話は苦手なので簡潔にまとめますがご了承ください」

 

黒は浅く頭を下げるが奇異な目で見るもの、好意的な目で見るもの、そして差別的な目で見るものなどいろんな視線が黒に襲い掛かる中で話し始める

 

「この学園ではISの危険性を学ぶためのもので決して人殺しの道具ではないということを学ぶということを心に刻んでください、以上です」

 

今度は深く頭を下げ最前列を見ると一夏の友人の妹、五反田蘭が小さく手を振っていたがここで時間を使うのもいけないと思い下がると今度は楯無が壇の前に立ち、入学生一同に挑戦を挑戦してくるように差し向けるという珍事が発生するがそんなこんなで入学式が終わり、新しいクラスに戻るとそこには去年度まで同じクラスだったのはクロエとセシリア、ラウラの3人だけだった。いろんな意味での激動だった去年は大変だったがもうそんなことは無いと祈りつつ教室に入りSHRが開始するのであった・・・

 

 

 

放課後、黒は生徒会の仕事をしているが去年までいた虚は卒業しており黒、楯無、本音の3人で仕事を回すことになる。さすがに人員が少なく補強しようとするがどうしようか迷っている所にクロエが頭をよぎり提案をしてみるとそれに賛成した楯無はすぐに呼ぶように指示し黒に向かわせる。道中で1年生に絡まれ迷惑してるところにクロエがこちらを見つけたようでこっちの方にやってくる

 

「すみません、どいてください!!」

 

「助かりましたよクロエ、ありがとうございます」

 

クロエの言葉で1年生は道を開け黒を連れ出すと追いかけられるため黒は逃げるためにクロエをお姫様抱っこをして生徒会室まで逃げ中に入ると中には見慣れた顔が2人いた

 

「おや黒じゃないか、お姫様でも攫ってきたのかい?」

 

「黒さんお久しぶりです!!」

 

中には黒を待っていた同業の二宮飛鳥と南条光がいた、どうやら黒がここで仕事をしていると聞いたらしく生徒会室に来たそうなのだが楯無と本音と一緒にお茶をしていたのである。黒はクロエを降ろすと残念な顔をされるが頭を撫でて誤魔化す

 

「やっほ~クー」

 

「あのどうして私がここに連れてこられたのでしょうか?」

 

「それはねクロエちゃんに生徒会に入ってほしいのよ」

 

「私がですか?」

 

「ええ、去年まで虚ちゃんがいたけどさすがに3人じゃ足りなくなるからね。かといって今年の夏休みが終わったら黒君に生徒会長を受け渡すつもりだけどそれでも人数は少なくなるわ」

 

「私なんかが務まるでしょうか?」

 

「黒君からの推薦よ?どうやってみる気はない?」

 

クロエは少し考えた後に同意し晴れてクロエも生徒会のメンバーとなった

 

「生徒会長さんその話、僕にも咬ませてくれないかな?」

 

「あら飛鳥ちゃんどうしてかしら?」

 

「ここに居ればいい経験をできそうだと思った。それにここを居場所にしたいだけさ」

 

「説得に欠けるわね。同業の黒君はどう思う?」

 

黒は何度か飛鳥の仕事をしている所を見ているが素人同然でも完璧と思えるものでもストイックにチャレンジし予想を上回るものを作り上げるのでスタッフからの信頼は大きいのは知っていた

 

「そうですね。こう見えて飛鳥さんは任された仕事以上のものをしてくれる人材ですので構わないかと」

 

「高評価ね、隣にいる光ちゃんはどうかしら?黒君の言ってることは本当?」

 

「確かに黒さんの言ってることは本当ですよ。でも話し方に・・・ね」

 

「それは勘弁してくれよ光、これは個性だよ」

 

「まぁいいわ、あなたも生徒会入りを認めるわね」

 

「感謝するよ」

 

「さて早速だけど仕事に移るわよみんな」

 

いの一番にソファから立ち上がる楯無だが本音よりかは仕事の進むスピードが早いが集中が続かないので今年こそ頑張ってほしいと願う黒

 

「それじゃアタシは校内探検してくるからね」

 

光は立ち上がり仕事の邪魔をしてはいけないと思い生徒会室から出ていく

 

「それじゃあ黒君作業しながら2人に教えてやってね」

 

「分かりましたよ、さてお2人とも仕事しますよ」

 

黒はあることを思いながら2人に仕事を教えていた

 

(この幸せな平和がいつまでも続きますように・・・)

 

その後夕暮れになるまで仕事が続くのであった

 

 

 

その後は何事もなく黒は男性IS操縦者という異常を除けばごくごく平凡と呼べるかわからない生活を送ることになる

 

 

 

                      完?

 

 

 




今回までお読みいただきありがとうございます

今回で最終回となりますが、一応報告がありますのでそれもご覧ください

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