IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第101話

白は何かの視線を感じていたが振り返るとやはりそこには何かがいる気配は感じたが人はいなかった

 

(襲撃者か?いやでもこの視線は昼に感じたものと同じ・・・でも嫌な予感はある)

 

「白様どうかなされたのですか?」

 

「なんか誰かにつけられてる気がしてな」

 

「確かに私たちを見ているわね。姿を現したらどうなのかしら!!」

 

楯無は小石を拾い振り向き物陰の方に投げると何かに当たり跳ね返ってくる

 

「・・・確認しましょ」

 

「俺が行ってくる」

 

白は予めISの拡張領域に忍ばせていた鈍を取り出し物陰を確認しに行くとそこには誰もいなく1匹の蛇の死体があった

 

「誰もいねぇじゃねぇかって蛇の死体?」

 

白が確認しようとするとその奥から何かの光が見えた瞬間、肩に何かが当たり血が噴き出る

 

「ぐっ!?・・・楯無用意しろ!!」

 

「大丈夫白君!?」

 

楯無は白が血を噴き出したのを見て駆け寄ってくる

 

「危ないぞ、この奥から狙撃された」

 

「そうみんな警戒して!!」

 

「わかりました!!」

 

周囲を警戒し始めるとまたしても白を狙って狙撃されるが鈍で銃弾を切り飛ばす

 

「おうおう!!さっさと出てこいや!!」

 

『ちぃ!!いくわよ!!』

 

奥から汎用ISを纏った相手が10機出現してくる

 

「やるしかねぇか・・・かかって来いよ雑魚ども今日で全部終いにしようや!!」

 

白が<ヴァイス>を展開するとそれに合わせ他の専用機持ちもISを展開を始めるがセンサーで後方を確認すると1つを除いて女性を模したISが10を超えてやってくる。もう1機は黒を主体として緑のラインが入った全身装甲のISが1番後方に存在していた

 

「挟撃のようだぞ白兄貴」

 

「めんどくせぇな、一夏に箒、鈴、ラウラ、簪、クロエは後方の方を頼む。残りは正面を叩くぞ」

 

「分かりました、白様御武運を」

 

「あいよ」

 

一夏達は後方から来ていたISを迎え討ちに行くが女型のISは専用機持ちを避けていくが全身装甲の黒いISだけが目の前に仁王立ちして待っていた

 

『よぉ一夏君、今はてめぇらに興味ねぇからちとどいてな』

 

「とかいって貴様は私達に攻撃するつもりなのだろ!!」

 

『そんなちゃっちいことするわけねぇだろ』

 

「なら一時的にでも拘束させてもらう」

 

ラウラのAICによって全身装甲の黒いISは動きを止められる

 

『AIC、結界の中の物体のあらゆる慣性を停止させる結界。その実は集中しなければ意味をなさない』

 

「だから・・・何?」

 

それぞれ銃器やブレードを展開し相手をロックオンしてくる

 

『俺は何もしねぇって言ったのによ。全く面倒なことしてくれんなぁちとウゼェから黙ってろや』

 

ラウラはAICを使っていたため気付かなかったが6人にはいつの間にか巨大な蛇に絡まれていた。その為集中が途切れAICが切れてしまう

 

「な、なんだこれ!?」

 

「やはり攻撃してきたではないか!!」

 

『馬鹿言ってんじゃねぇよ箒ちゃん、俺は何もしねぇって言ったのによ先にしたのはそっちだろうがよ』

 

「放しなさいよ!!」

 

一夏達は暴れるが一向に蛇が振りほどける気配がない

 

『あぁ?何してんのか俺にはさっぱり分からんよ、てめぇらが何で苦しんでるかわかんねぇけどな』

 

「あなたが何を言ってるかはわかりませんが私たちはあなたには負けません!!」

 

『よく言えるなクロエちゃんよぉ、新しく専用機を貰って珍しく強気だな』

 

「私達には黒様がついています!!」

 

『へぇその黒の居場所を知ってるけどな、元気に生きてるぜ』

 

「てめぇ!!黒の居場所を教えやがれ!!」

 

『その内帰るってさ、んじゃ俺は用があるんで勝手に暴れてな』

 

全身装甲の黒いISは白の方に行ってしまう

 

「くそ!!俺はあいつから黒の居場所を聞かなきゃいけないんだ!!」

 

 

 

白達は唖然としていた。先ほどまで後方にいたISが前方のISを攻撃し始めたのである

 

「挟撃しにきたんじゃなかったのですの?」

 

「さぁ?あれが何をしに来たのは後ろから来るあれに聞けばいいんじゃないかな?」

 

シャルロットはガルムを展開し後方から来る全身装甲の黒いISに銃口を向けたとたんどこからともなく巨大な蛇が縛るように巻き付かれる

 

「きゃぁ!?なにこれ!?」

 

「どうしたのシャルロットちゃん?」

 

「蛇に巻き付かれて身動きが取れないんです!!」

 

「蛇なんてどこにもいないぞ?」

 

「噓だよ!!だって私には見えるし今だって巻き付かれてるよ!!」

 

『俺が用があんのはそっちの雑魚共だ、邪魔すんなよ?』

 

機械音でそう告げられると向こう側で戦ってるISの方に近づく

 

『さぁ仕上げだ!!こんな下んねぇことは終いにしてお前らに!!』

 

全身装甲のISの前からとてつもなく巨大な蛇が現れるが一緒に来たISごと相手を飲み込んでいくと最終的に自らの尾を喰らい消えていく

 

「あら味方も巻き込んでいいのかしら?」

 

『あれは俺の操縦者が作った無人機だ』

 

「あれが無人機?お前ふざけてんのか?」

 

『ふざけてんのはあいつらだろうが俺は何も悪くはねぇ』

 

「でしたらどうしてシャルロットさんに変なことをしたのですの?」

 

『俺に敵意を向けたそれだけだ、それじゃあな』

 

「少しお待ちなさい、あなた黒さんの居場所を知っています?」

 

『おう知ってるさ、知っているともその内帰るってな』

 

「信用できませんわ」

 

セシリアはスターライトmkⅢを展開するがその前に相手が告げる

 

『なら信用すんじゃあねぇよ、あとロックオンや敵対すんじゃねぇよ?』

 

「はぁ?」

 

『もししたら幻覚が見えるぜ?あっちで苦しんでる一夏君たちやシャルロットが見てるものの正体だぜ』

 

「なによそれ?幻覚?おかしいんじゃないのかしら?」

 

『それが俺の力だ、それじゃあまた会おうぜ』

 

そう言い残すとどこかに行ってしまう

 

「行っちまったなあれ」

 

「でもあれは何だったのかしら?」

 

「・・・もしかして暗号の通りでしたら黒さんだったのでは?」

 

「かもな、でもそれを証明するすべはねぇしな。でもあれどうするよ?」

 

白はシャルロットや一夏達を指さすといまだ縛られてるようにしていた

 

「とりあえずおろしてからISを解除して見ましょう」

 

「そうね」

 

その後一夏達を地上に降ろしてISを解除させると何もなかったようにする一同

 

「白は大丈夫だったか!?」

 

「俺はなんともねぇさ、ただあいつらを喰ってどっかに行った」

 

「喰ったって・・・ISを食べたのか?」

 

「いやとても大きな蛇に食わせた味方もろともね」

 

「なんだと!?」

 

「でも俺たちには何もしてこなかったのは何を意味するか・・・まぁいずれわかるだろ。今は帰ろうぜ?」

 

「でもあいつは黒の居場所が分かるって言ったんだぞ!?なんで追わなかったんだ?」

 

「それはね、ここに来た目的を思い出してちょうだい?戦うためにここに来たの?違うでしょ私たちは下見に来たのよ」

 

「そう・・・ですね」

 

先に幻覚によって縛られていた6人は苦虫を噛み潰したような表情になるがそのままホテルへと戻ることにした

 

 

 

そんな表情をしている一夏達を遠くから見ている影が4つあった

 

『終わったぜ、雑魚共はマズかったけど喰らったけどよ』

 

『それにしてもお前のISは物騒だな』

 

『お前の蜘蛛に比べたらこんなん可愛い方だろうが』

 

『S、今回もお疲れ様。これで重要な人物は揃ったわ』

 

『これでお別れになるんですか?』

 

『今日は疲れたから適当に寝るから明後日には帰るぜ』

 

『そうあなたがいなくなると残念ね』

 

『俺はこいつがいなくなってせいせいするぜ』

 

『んじゃてめぇの飯は自分で作れよ?』

 

『それだけは・・・』

 

『はいはい喧嘩をするのはやめて帰りましょ』

 

森の中に姿を隠していったのである

 

「みなさんもう少しで帰りますのでどうか待っていてくださいね」

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

かなり急展開になってしまいましたが許してください

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