緋弾のアリア〜蕾姫と水君〜   作:乃亞

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どうも乃亞です
筆のノリが良いカンジなんで1日2話投稿できました!
なら1話にまとめろよってね(笑)
あんまり長いのもどうかなって思ってるんで個人的なキリの良さで話の長さを決めてます。
それではどうぞ!


第8話

昼ご飯後の午後の時間は基本的に専門によって分かれて訓練を行うのだが、1年の入学式ということで幸か不幸かSランクに判定されたものは武偵高屈指の危険地帯の教務科(マスターズ)に来るように言われていた。ということで俺とレキは昼ご飯を食べた後そのまま教務科の前に来て他のやつを待っているとキンジともう1人、至って真面目そうな顔の男がやってきた。

 

「明智、やっぱお前もSランクになってたんだな。んでその隣の子は誰だ?」

「あぁ、まあな。こいつはレキって名前だ。狙撃科らしいぞ。」

 

紹介するとレキはちょこんとお辞儀をした。

 

「んで、そこの真面目そうなのは初めましてだな。俺は明智零司、探偵科だ。」こちらから名乗り、自己紹介を促すと男子は答えた。

「A組の一石マサトだ。強襲科と狙撃科、あと車輌科(ロジ)の掛け持ち予定だ。ATの噂は聞いているぞ、力を借りるかもしれないからその時はよろしくな」

 

握手を求めてきたのでそれに応じると見ての通りいい鍛え方をした筋肉であることがわかった。

「よく鍛えているな」

「そちらこそ」

見たままの賛辞をおくるとこちらもあげてくれた。うん、お世辞でも嬉しいもんは嬉しいね。

ってそれよりも…確かめたいことがある。

 

「キンジ君やキンジ君。こっちゃ来い」と2人に聞こえないよう口元を隠してキンジに近づく。

「HSS使ったんだな?」

「事故でなって実戦試験まで解けなかったんだよ、あんまり言うなよ?」

 

気になっていたことを聞くとキンジは不満そうに返してきた。

こいつは節操なしじゃないし、中学のこともあったから本当に事故なんだろうな。大方白雪とぶつかってなっちまったんだろう。

 

「分かってる。お前はその力、好きじゃないもんな」

そこまで考え、了承の意を伝えると本当に助かった、という顔で一言。

「ありがとう」と返すのであった。

 

教務科に4人で入り、マサトが代表して「1年のSランク4人です。」と名乗るとラリったような目の吸っちゃいけないようなものを吸ってる女教師…多分尋問で有名な綴梅子だろう…その人が反応した。

 

「あぁ〜、今年は4人かぁ。ほんじゃこっち来いよぉ〜」

 

そう言い言い指し示したのは校長室のあるエレベーターだった。

 

「綴です。今年のSランク4人を連れてきました」

 

綴先生の誘導で校長室前に着くと流石に緊張した面持ちで彼女が言うとどこにでもいそうな男の声で返ってきた。

 

「鍵は開いています。入ってきなさい」

 

口々に失礼します、と言いつつ入るといたのは本当にどこにでもいそうな男の人だった。

これが緑松校長か…『見える透明人間』の異名は伊達じゃないな…などとおもっていると校長はこれまたどこにでもいる声で語り始めた。

 

「はい、はい。今日君たち来てもらったのはSランクとしての心構えを教えるこいうことと少しの事務連絡をするためです。まずは入学おめでとう。Sランクというのは誰もがおいそれと取れるランクではありません。定員数も決まっているいわばその道のスペシャリストです。君たちは学生ではありますが、プロと肩を並べることもあるでしょう。その時にSランクの名に恥じない、立派な仕事をしてくれるよう祈っています。頑張りなさい。」

「「「「はい」」」」

 

「そこで、です。君たちには時折学校からの依頼という形で任務(クエスト)を請け負ってもらうことになります。この任務は請けないという選択肢はありません。しかし、相応の危険度もありますので成功したらそれ相応の報酬と単位を差し上げます。そう何度も何度もあるものではありませんので記憶の隅にでも留めておいてください。」

「「「「はい」」」」

「うん、いい返事です。それでは私からの話は以上です。綴先生、彼らを出入り口まで送ってあげなさい」

「わかりました。お前らこっちだ。」

 

綴先生の先導で校長室を出て、俺が思ったことは、(つ、つかれた…)だった。緑松校長に敵対したら瞬殺されるのがはっきりわかってしまう、いやわからされたのだった。

 

しかし、学校からの任務か…さすがに世界規模まではいかないだろうがそれ相応のことをやらされる雰囲気だったな、怖いね。

教務科入り口で他の3人と別れた後、トボトボと自室に向けて車を走らせながらそう思うのであった。


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