まだピシッとした感じで書けない…
いつものこと?またまたー、ご冗談がお上手で
推理パート、もう少しだけ続くんじゃよ
「ぎゃー!300点の夢がぁ!!」
「お前は何でもかんでも大げさに表現しなきゃ死ぬのか、アホ理子!」
アホ理子に突っ込みをいれるキンジを見ながらあいつも変わったなぁ、とは思う。
……まぁ髪の毛をギャグ漫画みたいに逆立てながら言ってたらそう突っ込みたくなるのはわかるが。
だがキンジは気づいてるのか?中学の時は極力女子に関わりたくないって理由で休み時間中基本的に居眠りしていて昼行灯なんてあだ名を付けられたお前が、今や女子と一緒に楽しげにゲームしてるってことを。それはお前の進歩だ。
……気づいてないんだろうなぁ、こりゃ白雪も大変だ。まぁ相手が趣味とか距離感の詰め方が割と男みたいな理子だから気づきづらいってのもあるんだろうけどさ。証拠に理子が”女”を見せた時はめちゃくちゃ慌ててるしな。
……理子、か。フルネームなら峰・理子・リュパン四世。いつだったかシャーロックと話した時に言われたこと……というか推理して正解と言われたことさえなければフラットな目で見られるんだがな。キンジのHSSと『パートナー付きのホームズ家』を同時に引き出すためにいるとかいう話だったか。そのためにキンジに近づいてると考えたら少し寂しい話ではあるがあの笑顔は割と本気で楽しんでる顔だろうな。
ここで理子をあの
とここまで考えたわけだが、ここでやはり足踏みに陥ってしまうわけで。パズルを埋めるためのピースが足りない。1つ目は先ほどの理子=武偵殺しという証拠。2つ目はシャーロック自身。というかやつに関わることだろうか。
そもそもがおかしいのだ。シャーロックが活躍した時代は一世紀くらいは前の話。それなのに未だ健在でなおかつ何かやろうとしている。ゾンビやキョンシーみたいな
となると不老になるためのカラクリが必要になる。そのカラクリってのはなんだ……?
シャーロック曰く『超能力とは似て非なるもの』らしいのでその発言を信じるとすれば超能力ではない。何が言いたいかというと奴の不老のカラクリは先天的なものでも後天的に発現したものでもなく、『何か』を触媒にしているということ。
簡単な例なら『発火能力』と『マッチを擦って火をつけること』の違いの認識だろうか。前者は自身の精神力が尽きることで発火できなくなるのに対し、後者はマッチを取り上げると火をつけられなくなる。
問題は延命、ないしは不老に必要なマッチに相当するものなんだが……、全く見当がつかないな。第一にそんなものが見つかったなら世紀の発見どころの騒ぎじゃなくなる。世界の 法則が 乱れる!って奴だ。
そんなものを考えても俺の頭は世界の法則に縛られているのでどんなことが起こるのか分からない。……?なんか聞いたことのあるフレーズだな。ま、いっか。
ともかくシャーロックの不老のメカニズムが解明できないなら他のこと、具体的にはなんでイ・ウーだったかのトップをやっているのかを考えてみるべきか。そこからあいつに対する切り口が生まれるかもしれない。
理由その1、シャーロックさん年食い過ぎた上にコカイン吸ってたからボケた。
……は、なさそうだな。話をする限り会話に齟齬が生まれたりはしてないしそもそもボケを隠すだけの頭があるならボケとは言わないしな。
理由その2、何かを成すため。簡潔だがこっちだろう。まずあいつ、シャーロック・ホームズの本質を考えてみようか。昔資料として読んだことがあるが彼の基本姿勢は『不可能なことを取り除いて最後に残ったものがどんな奇妙なものであれ真実だ』という消去法とアリストテレスのアパゴーゲー、論理的推論の両立だ。
であれば逆から考えて『最後に何かを残すためにどんな奇妙なことでもやってのけている』と考えるのが一番わかりやすいことだろうか。いかにもあいつが好きそうなことだ。
あいつにとってイ・ウーのトップになることは必要なことである、ということになる。
それではイ・ウーとは何か……
「……っちー?あっちー!おーい!聞いてる〜?」
「んえっ!?なんだよ理子」
「だから〜スマブラ!やるんだけどあっちも入る?」
「あ、あぁ。そんじゃあ参加するかね。久しぶりにマルス使おうかな」
「りょーかいなのであります!」
ビシッと謎敬礼をして準備に取り掛かる理子を見ながら俺は1つの結論に辿り着く。
そして
俺はとりあえず手帳に2.3個メモ書きしてから理子たちのスマブラに加わることにした。
「あっ理子お前!カービィで自爆突貫とか小癪なことしやがって!!」
「くふふ、マルスは横復帰が出来ないのはりこりん知ってるのですよ〜!いっちょあがり!あっちもちょろいのであります!!」
「その前にお前ら共闘で俺をボコしたこと忘れてないからな!」
「くぅ〜、疲れました!これにて帰宅であります!」
「部屋片付けて鍵閉めるの俺だからボケてないで早く帰ってくれよ理子さんや」
「あっちは相変わらずだねぇ〜。んじゃキーくん、か〜えろ?」
「誰がお前と帰るか。っておいやめろ引っ付くなッ!……あぁ明智、いきなり来て悪かったな」
「いいってことよ、最近キンジも忙しそうであんまり話できてなかったしさ。休養はしっかり摂るんだぞー」
「俺より忙しい明智が言っても説得力ないけどな」
「俺は休み取れる時は取ってるっての!ほら、帰った帰った」
結局2人で帰るらしいキンジと理子を見て間違いが起こらないか少しだけ心配になるが、まぁキンジのことだ。逃げるのはそこそこ早いし、万一ギリッギリの
……でも心配だなぁ。
そう思いながら俺は何をしてるのかと言うと部屋の掃除である。ほぼ毎日いるとはいえいつ依頼人が来るのか分からないのが武偵の仕事。信用を得るという面でも部屋を片付けておくということはそれなりに重要なのである。ま、依頼が来なけりゃ来ないで楽だし平和な証拠なんで来ないに越したことはないけどな。警察じゃ手に負えないって理由で回されるような荒事多いし。
……ってあれっ?なんだこの監視カメラ?俺のよく使う型じゃないし誰か覗き見でもしてたな…?生憎この角度なら鏡の反射とかも込みでPCの画面は見えないはずだから機密とかは盗られてないな。他にないかチェックしとくか。
……結局これともう1つしかカメラは見つからなかったがこれからは更に警戒度を上げていこうか。何しろ相手はお国の方々も手を焼いてるアホ共のしかもトップだ。細かな落ち度も許されない。気を引き締めなきゃな。
さて、時計も七時を差しかけてるし帰ってタ○ガース…はオフシーズンか。晩御飯の用意しなきゃな、じゃないと意外と大食漢のお姫様がジトーっと見てくるし。
女性に大食『漢』って使って良いのだろうか?ま、いいや帰ろっと。
この後レキにすっごくジト目で見られつつ晩御飯を作りました、はい。レキごめんね?