今回は少しだけ零司の超能力が発揮されます!どんな能力なのかはまだ明確にはしませんがあれこれ考えていただければなと思ってます!
さぁ、零司はどうやって実戦試験を突破するのでしょう?
それでは本編です
食堂で知り合った不知火と互いの健闘を祈りつつ別れた俺は間も無く開始される実戦試験のアナウンスに耳を傾けていた。
まぁ、おそらくキンジも不知火も、あとはあの美少女も合格することは間違いないだろう。知り合って間もない、というか美少女とは一言喋っただけで知り合いというレベルにも達してないが、これは確信に近いものだ
まぁ、そんなこと考えてる俺が落ちたら笑い者なんだけどな。
とも思ったが、一般の中学生程度に手こずっていたら神奈川武偵中のATが聞いて呆れる。どのように素早く課題をクリアできるかが問題なのだ。
そんなことを考えていたら間も無く俺の番のようだ
俺は愛銃である青に塗られたベレッタPx4ストームと.44オートマグにちらりと目をやり次に3本の小太刀の重さを確認した。
うん、いつも通りだな
実戦試験は10人ずつに分けられ、その中で他の受験生を捕縛していく形式のもので、使用できる弾はゴムスタンである
でもこれ当たるとすげー痛いし内臓に当たったら破裂の危険もあるんだよなぁ
そして思った通りというかなんというか、試験会場は朝来る時にマークし、昼食時にも予想していた通りの廃ビルであった。
廃ビルの中に受験者が全員入って約1分後に始まるのでそこまでに大まかに作戦を考えたりあるいは他の受験生に共闘を持ち込んだりすることが可能のようだ、まぁ共闘するということは裏切られること前提であるような気がしなくもないが……
廃ビルは5階建てで思ったよりも埃っぽい。そして想像よりも1フロアが広いのであった
あー、これはちょっと能力を使った方が早いなぁ
そう思った俺は即座に能力を発動しどこに人がいるかを判断するが……んん?これはおかしいな……どうして
もちろん俺自身を含んでいるわけでも俺の能力がおかしいわけでもない。
さっきので大体どこにいるのかは特定できたし、捕縛した後に喋らせますか
開始5分、俺は思ったよりも苦戦していた。
7人しか捕縛できてねぇ、もう一度能力を使うかと思った瞬間、背後から刺すような殺気を感じた。
まずい、こいつは結構
「うっそーん、これだけで気づいちゃうかぁ……」
俺は即座にPx4ストームと小太刀を構えるとそう言いながら現れたのは……金髪ツインテの小柄な女子だった。
引っ込むとこは引っ込んでて、膨らんでるとこは膨らんでる感じの俗にいうロリ巨乳という部類の人だ。
「背後を取られたのは久しぶりかもなぁ、俺は明智零司だ。お前は?」
「おっす!りこりんは峰理子なのです!はっ!」
声をかけるとロリ巨乳は敬礼しつつ返してきた。
つーかテンション高いなこいつ……
こんな奴に一瞬とはいえ背後を取られたのか…まぁいい。
「峰か…覚えておこう。背後を取ったアドバンテージだ、好きな戦闘方法を選べ」
「んん〜じゃね!格闘術!」
「格闘術ね。良いだろう、行くぞ!!」
意外だな、体格からしててっきり拳銃か何かでくると思っていたが……
気持ちを切り替え気合を入れつつ格闘の間合いに入ると意外にも中国拳法の構えを取ってきた。なんでやねん。
そのまま発せられた突きを俺は絡め取りそのまま極めに行こうとするとそれを嫌がったのか峰は素早く下がり回し蹴りを放ってきた!
これは……避けられないな、なら防ぐか
俺はその回し蹴りを左手で防ぎその前上へ払い隙のできた峰に対し軽く押して倒した。
「ギブ?」
「うーん、ギブで」
そのままマウントポジションを取り、 そう聞くと峰は自分の負けを悟ったのかあはは……と笑いながら降参をしてくれたのだった。
「すまんな…(にしても、なんで4人増えてんだろうな)」
峰の手首、足首をロープでくくり終え峰に謝りつつ、考えるのは先ほどの違和感であった。
幸い、残った人がいるであろう場所はこの階に1人、一つ下の階に2人、1階に2人である。ワイヤーリペリングの音などもなかったので階下の人が上にいる線はほぼ無いので降りつつ全員捕縛していったのだが…おかしい、階下に固まっている人たちは
強い弱いは個人の資質や努力によって変わるものだが場慣れはそういったものでなく雰囲気でわかるものなのである。
そんなことを考えつつ開始から9分後、廃ビルを出ると試験監督の先生が化け物を見るような目でこちらを見て、驚いていた。
あまりに不思議だったのでこちらから先ほどからの疑問と共に聞かせてもらうことにした。
「あの、すいません。少し質問よろしいでしょうか?」
「はい、なんですか?」
「この試験って10人1組の試験ですよね?なのにどうして俺を含めて14人もいたんですか?」
わからない事は分からないので単刀直入に聞くと試験監督は驚きを秘めた声でこう告げてきた。
「これは余り生徒には言わないことなのですが……有事の場合にそなえ、うちの職員を廃ビルに忍ばせていたんです」
…こりゃ驚いた、俺はどうやら隠れていた試験官をも撃破してしまったようだ。
「げっ、これって少しマズイ展開ですかね?」
「いえ…この試験では相手がどこに隠れているか、相手の力量を測れるかというものを見ています。貴方のような生徒は是非この学校に来て欲しいです」
おずおずと言った感じで聞いてみると眼鏡のほんわかした雰囲気の試験監督は答えた。
「わかりました、捕縛した試験監督の方と受験者の方は階ごとにまとめてありますので、後はお任せしてよろしいでしょうか?」
「はい、これで試験は終了です。お疲れ様でした。……………今年の受験生で教官を捕縛したのはこれで2人目よ……どうなってるのかしら、今年の子は………」
確認の意味を込めてそう聞くとほんわかした試験監督は俺を労いつつ何か考えにふけっているようであった。
とりあえず合格は確実だろう、これから3年間どんな生活になるんだろうな
と期待しつつ少し目にかかる蒼い髪を払いながら帰途につくのであった。
はい、お疲れ様でした
りこりんをやっと出せたけど、なんか出オチ感半端ない…
あと眼鏡のほんわかした試験監督というのは気づいてる方もいるかもしれませんが高天原ゆとりんです
そろそろ主人公の身長とかまとめとかないとな……