艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜   作:正海苔

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この作品で出雲がアーカードなら、檜垣はアンデルセン神父、じゃあ少佐は誰になるんだろう?

でもアンデルセン神父の台詞は私個人的には好きです。

米英独仏の艦娘達のはこの世界にいるのは、ある摩天楼と蜃気楼の波動砲Rushの余波で次元の裂け目により。艦これと戦艦少女Rとの世界が繋がり始めてこちらでも出現するようになりました。


4-7 横須賀居残り組みと叛逆者を粛清する者達

出雲と艦娘達がフィリピンで切磋琢磨をしのぎあっている頃、ある地域(・・・・)では…話は出雲がシブヤン海からレイテ湾に向けて移動をしている頃へ時間が巻き戻されていく。

 

10月13日 日本時間1435時 横須賀基地()

 

ここ横須賀基地では出雲や提督達がフィリピンへ出撃している頃、基地守備部隊として残っていたのが天龍型2名、香取型3名(・・)、神風型2名、睦月型11名、初春型4名その他の支援艦艇11名。

更に米国艦娘がアイオワ、アラスカ、グアム、ワスプ、レンジャー、オヒキンズ、ヘレナ、ウィチタの8名が在籍。

実際には、出雲が先遣隊と共に出発後、軍令部からの支援で横須賀基地に配属されたので出雲はアイオワ以外あっていない事になる。

 

同じく英国艦娘ウォースパイトの他にレナウン、ロドニー、ネルソン、プリンス・オブ・ウェールズ、フッド、アークロイアル、ヴィクトリアスの8名が米国艦娘達と同じように横須賀基地に配属されていた。

 

合計戦力は戦艦6、巡洋戦艦3、空母4、重巡1、軽巡7、駆逐17、補助艦艇11名の合計48名の艦娘達が、提督や出雲達のいない留守を預かっていた。

 

「ちっくしょうが、出雲め後で覚えてろよ」ウガー

「天龍ちゃん落ち着いてよー、駆逐艦達が怖がっているから」

「あっ、あぁぁ悪りぃ」

「提督や出雲さん達みんなが頑張っているんだからこそ、私たちは基地を守っていかないといけないのよ」

 

なんでこんな人員になるのかと思うのは更に時系列を9月23日まで更に逆戻りする。

 

彼女の名は天龍、超大規模近代化改装を終えて共にフィリピン防衛に参加(・・)できると思った矢先に出雲から横須賀基地守備をお願いしたいと頼まれた。

 

これには多少ながらショックを受けた天龍達5人の軽巡艦娘が、提督室とは別にある。出雲の執務室に訪れていた時に彼女達5人に頼み事をしていたが…。

 

「おい出雲、なんで俺と龍田は留守番なんだよ!訳を教えろよ」

 

「天龍と龍田は共に大規模近代化改装を終えて、実戦経験があるのは君達だけだ。君達まで連れて行ったら後に残るのはまだ改装を終えていない者や改装されたばかりで実戦経験(・・・・)が無い者、更に軍令部から増員(・・)されて来る海外艦娘達がやって来る。それじゃまずいんだよこれを天龍、龍田、香取、鹿島、香椎の5人で彼女達の講義と実地訓練をやってもらいたいんだ。」

 

5人は納得してくれたが、その中で香取が出雲にこう言い放った。

 

「では出雲さんは、この時(・・・)が来るのを予期して、私たちの近代改装を最優先で行っていたんですね。」

出雲はバツが悪そうにして答えた。

 

「香取の言う通りだよ、君達5人の他にも妙高型艦娘達が教官としてやっているのは聞いていたからね、だからさ……」

「分かりました。」

 

そして話は、10月13日の時間に戻る。

 

「ふふ…」

「どうしたの香取姉?」

「出雲さんから、私たち香取型姉妹にこうしてまた教官として、教鞭をとらせていただいたのが嬉しくてさ〜」

「そうだね、私たちが学行の教鞭を執って」

「天龍さん達が実技の教官としてやっているから、私たちは……」

「カトーリ、ここ分からないから教えてくださ〜い」

「あらあら」

 

基地内の講堂で香取型姉妹が海外艦娘達相手に教鞭を執り、天龍達がそれを実技訓練で扱い方を教えていく、そして提督や出雲達が帰国する頃には十二分にこなせる様に仕上がっていた。

 

10月13日 日本時間1500時 東京 軍令部

 

軍令部の総長執務室である男たちが話し合っていた。

「東さん、政府から超非公式にこの7人を捕縛(・・)要請が降りてるんですか?」

「はいその通りです。先のマリアナ諸島での敗走と今回の秘匿通信を傍受した結果、この7人は全員、兵器派であり深海凄艦に内通(・・)しています。」

 

「どうせ、自分達の保身と地位の確保そして姓奴隷と化して不要になった艦娘達の売買に、密輸か……彼奴(出雲)がこの書類を見たら。すぐさま殺しに行くぞ」

 

「東、奴らの居場所は?」

 

「横浜港にある、本牧コンテナ埠頭で本日深海凄艦と取引きがありその後艦娘乱交式典があるようです。押さえますか?」

「そうだな、東京基地と横浜基地から艦娘の応援を要請して檜垣中将頼んだよ」

 

「ただ、1つ問題がありますね」

「なんで?」

「7人の内1人が陸自自衛軍の現役中将で元自衛軍や現特殊作戦群(・・・・・)に空挺団の将兵が奴の私兵に成り下がって、埠頭一帯の警備をしています。もちろん完全武装ですが……」

「そこまで堕ちたのか?陸 軍(陸自自衛軍)は?」

「そうらしいです。海軍や政府も同じようですがね」

「更にその中の政府高官の1人は反政府艦娘解放団体「愛国者」と手を組み銃器で武装しています。」

「元帥、最悪は殺害(皆殺し)も辞さないという形でよろしいですか?」

「許可する、存分に発揮せよ警察の装備では10分も持たないだろう何せ愛国者という連中は5カ所同時テロ(東京 横浜 名古屋 大阪 博多)を起こし同じ日本人(・・・)や元艦娘を殺すテロリストに成り下がった連中だ。慈悲は……必要無かろう。檜垣、君の部隊(・・)の出番があるかもしれない…出動準備だけはしといてくれ」

「了解しました。」

 

この彼らの言う。愛国者と名乗る反戦団体は右翼団体やISIL(イスラム国)以上にタチが悪い、「即時戦争中止、艦娘解放、深海凄艦と和平(・・)を結べ」という。まさに花畑を歩きながら酒を飲み覚せい剤(・・・・)を打ったパッパラーパーの状態みたいな物だ。だが彼らの意図に反するものは一切合切容赦がない。

 

かつて、この愛国者の前身たる組織がセクト(・・・)と呼ばれる…重武装の反政府組織にして都市ゲリラだった。特にこのセクトは、彼らの世界での昭和40年代~平成7年にかけて暴動や反政府活動・テロ・暗殺事件に大きく関与していた。

 

そして、海軍軍令部総長直轄下の名目上に置きつつ、横須賀鎮守府総司令指揮下の青葉通信(アクアス機関)の直系部隊にして彼女達の剱となる。

直接軍事作戦行動が可能な機関13課こと、第101装甲猟兵戦闘団。通称"ケルベロス"を指揮しているのが…あの、出雲の盟友でもある。檜垣英二だった。

 

そして、擁護派側に付き別の世界の出身者でもある。横須賀鎮守府総司令官黒木大将と彼の部下で元特機隊(3代目)副長の半田が創設した。対敵諜報機関「人狼」を結成させ。更にこれらの多くは、各基地や鎮守府や方面軍総司令部。軍令部と国防総省にまで、深く構成員を送り込んで情報収集を行っていた。

 

これら「アクアス機関」や「人狼」を使って、軍内部の情報収集や造反者の捕縛や情報漏えいを防いでいたが…。

もし、造反者と手を組む反政府組織があれば海軍軍令部5課とその執行部隊「ケルベロス」が真っ先に投入される。

 

 

 

そして軍令部側の言う。「愛国者」と言われる…テロリスト集団は、元艦娘に対しは強姦殺害を起こし。果は同時テロでは地上と地下鉄、交通、政府主要各所に爆弾を置き日本人役2万3千人が虐殺して逆にISIL以上に有名になった。現在は深海凄艦の尖兵となって鞍替えし、諜報・テロ活動をしている。

 

 

同日1900時 横浜港 取引き現場

 

 

東中将指揮下の機動大隊600名、檜垣中将率いる武装鎮圧部隊500名、更に応援で駆けつけた渡瀬少将率いる陸軍将兵2000名更に東京、横浜基地からの艦娘50名が強襲制圧に参加する事になる。

そんな中でこちらの動きに気付いた特戦群の将兵から銃撃を受けてきた。

 

「それじゃ行きますか、総員突入!」

各所から一斉に対戦車ミサイルを放ち。彼らの戦闘車両を片っ端から破壊した。

 

「こちら渡瀬、裏切者とテロリストの始末はこちらでやる、本命の捕縛を頼んだよ」

 

それぞれの思惑と信義が槍衾という銃弾で応射していく

 

「くそ、政府の狗共がやって来たわ迎え撃つぞ」

「まぁ落ち着つけ、最悪彼女達(深海凄艦)の力を得られる()を打てば勝てるさ」

「その薬、大丈夫なのか?」

 

東中将率いる鎮圧部隊は叛逆者共を撃ち滅していく…

 

「こちら檜垣、艦娘達は彼女達の保護を頼む」ザァー

「こちら大和、了解です」

 

そして取引き現場に到着し……

 

「海上自衛軍、守谷 篤志大将あんたを国家叛逆罪並び複数の容疑で貴様を逮捕する。」

 

「ふん、政府の狗が。面白いやれるもんならやってみな」

 

するとポケットから薬品の入った注射器を取り出しいきなり自分の首筋に打ち込んだ。10秒もしない内にいきなり皮膚の表面が白く変わりはて見事に深海凄化(・・・・)へと姿を変えたのだ。

 

他の部下達もそれに続いて、あら不思議?あっという間に658名の深海凄化が出来上がった。

 

「フハハハハ、どうだこの高貴なる姿は、諦めろ人間共」

 

「フッ、お前らは人間という存在からいる事に耐えられなかった。売国奴たちの哀れな姿を見て実に残念だよ」

 

そして深海凄化の1人が東中将に向かって襲いかかった……

「上等ぉ!死ねやー」

 

…しかし……

 

「檜垣さん、化物退治(・・・・)お願いします」

「了解」シュッ

 

ドカカッ

 

「な…んらなんらぼれわ(なんだこれは)た…助け」

 

チャリ、チャリ、チャリ

 

「助ける?人間を辞めた(・・・)売国奴に助ける義理あるかい?」

 

ザシュ

 

いきなり無数の短剣が男に降り注ぎ、串刺しになりその男に頸を刎ねられた。

いきなり仲間の殺されたじろいだがその服装(・・)装備(・・)を見て誰かが気付いた。

 

「お前は、まさか!海軍軍令部総長付き武官にして軍令部第1部第13課(ケルベロス)頭目の…… 」

 

五月蝿(やかまし)いや‼︎化物共が喋べんじゃねーよ‼︎」

 

両手にはいつの間にか抜刀した日本刀を持ちながら、こう語る。

 

「この俺の前で色白の裏切者が歩き、叛逆者達(深海凄化)が軍団を成し、前進し戦列を組み前進する」

 

「唯一の理法を外れ、己が腐れ外道の法理をもって、無断通過を企て踏み倒していくものは」

 

「我ら海軍が、我ら軍令部第13課(ケルベロス)が、この俺が目の前(・・・)にいる叛逆者共を赦してくれるとおもうたか」

 

「貴様らは震えながらではなく、化物(・・)として、藁ように潰され死んでいくのさ」

 

東中将の部隊とそれに対峙する叛逆者達との間に檜垣は独白を続ける。

「俺は汝等に問う、お前達は何ぞや‼︎」

 

するといきなり、黒き装甲服を着た兵士達がコンテナの上に並んでいた。

「我らは海軍装甲兵(ケルベロス)、全の海軍兵(ケルベロス)の先駆けなり‼︎」

兵士は一斉に飛び降り1列に整列した。

「ならば黒き装甲兵士達(ケルベロス)よ貴様等に問う、貴様等の右手に持つ物は何ぞや‼︎」

 

ヒトラーの電鋸(MG3)と銃剣なり‼︎」ザンッ

 

「ならば黒き装甲兵士達(ケルベロス)よ貴様等に問う、左手に持つ物は何ぞや‼︎」

 

擲 弾 筒(パンツァーファウスト)と鋼にして防人の盾なり」

 

更にまた2人が、檜垣に襲いかかるが……1人は三等分に身体が別れ、また1人は串刺しになり斬り刻む。

 

黒き装甲兵士(ケルベロス)達よ、お前達は何ぞや‼︎」

 

「殺せ〜、奴を討ち取れ」

「ウォォォー」

 

「我らは軍人にして軍人にあらず、兵隊にして兵隊にあらず、兵士にして兵士にあらず、狂戦士して狂戦士にあらず、我らは黒き幽霊なり亡霊の群れなり」

 

「ただ伏して総大将に許しを請い、ただ伏して我らの敵を討ち滅ぼす者なり。闇夜で叛逆者の頸を刎ね飛ばし。その集団に向けて擲弾筒を放つ者なり、我らは刺客なり海軍の刺客(ケルベロス)の先駆けなり。時倒らば‼︎我らの敵が潜む建物の壁に擲弾を撃ち込み、その盾を持って悪しき者共の攻撃を守るものなり」

 

檜垣は情け無用で、近づいてくる者共を片っ端から。斬って斬って斬りまくっていた。

 

「されば我らは、徒党を組んで海底と下り隊伍を組みて方陣を布き、七百四十万五千九百二十六の深海の叛逆者達と合戦所望するなり」

 

「反逆者粛清の日まで」

 

この日、800名余りの深海凄艦の死骸と元艦娘73名が助け出された。

同時にトカゲの尻尾切りに過ぎないが着実に進んでいった。

 

出雲が戦場で悪鬼羅刹のように戦い、檜垣もまた彼や艦娘達に仇をなす愚か者共を粛清するように……


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