艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜   作:正海苔

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017.02.19
大幅な改訂を致しました。


2-5 遠州灘沖大演習〜慈悲と情無用、裏切り御免〜

これより遠州灘沖特別大演習を開始します…と言う放送が流れ、それと同時に出雲は行動を開始し、飛行甲板からすぐさま無人偵察機を演習相手(標的艦隊)上空に飛ばした。

 

先遣偵察隊として無人機を発艦させた後、両舷と中央部のエレベーターからおびただしい数の艦載機が一斉に飛行甲板に揚げられ、直ちに武装が取り付けられていった。

 

そんな中、その様子を艦橋から出雲と副長達は目の前にあるレーダーと無人機から得た映像画像を見ながら。先立たれた標的郡(特別演習艦隊)をどう相手にするか…考えていた。

 

 

「いや〜、始まりましたね現代の厳島決戦が」()

 

出雲も内心、元帥から直々の許可をもらったのだが…

 

「副長よ、俺たちが毛利軍、柴崎提督と深沢提督が村上水軍、ブラック鎮守府連合が陶晴賢軍か?」

 

既に今回の件で、その事を知る副長は…。

 

「ですね、まぁ村上水軍役のお二人がすでに艦娘擁護派ですし、初戦で彼らには可哀想ですが、こちらの砲撃で早々に引いてくれるみたいですし」

 

「だな、この一戦彼女達の為にも……な」

「ですね。では艦長のいつもの奴を」

 

出雲は副長からマイクを受け取り「仕方ない」と、口にするが…こればかりは負ければ洒落にならない事になるからであった。

 

「あぁ〜、総員に告ぐ本艦はこれより偽りの演習を開始する。檣楼に八咫烏の旗を掲げよ!我らの精強を奴らに見せつけよ!そして囚われの姫達を救うのは我らの仕事であるそしてそれらの行いをして来た畜生共に天誅を下す。総員仕事にかかれ!」

 

出雲が何時もの(・・・・)を話し終えた途端に、それぞれが各々の仕事に取り掛かろうとした矢先に!航空管制所の中にある無人機運用管制所から緊急連絡が入ってきた。

 

「艦長!後方の4個輪形陣の空母部隊の飛行甲板に妙な動きがあります!どうやら演習用に使われる魚雷では無く、実戦時に使用される弾頭部分(・・・・)黒色(・・)の魚雷と思われます!」

 

当然この話を偶然にも聞いた、乗組員は…。

 

「ん?ちょいまち?わざわざ実弾(・・)なんぞ使うか普通によ!」

「どうやら艦娘とやらに罪をおっ被せて、シラを切るに決まってる!」

「艦娘という女の子を蔑ろにする奴らは許せねぇ、マジ許せねぇ。殺ってやるぜ!」

 

という感じで激おこプンプンになり、対峙するブラック提督共(柴崎・深沢を除く)に死に勝る天誅を実行に下す準備をしていたが…。

 

副長は艦長の出雲に「艦長どうします?」と一言話し終えると、出雲は…。

 

「仕方ない俺から直接、檜垣に連絡する。警戒を維持し、第1次攻撃隊と直掩隊の準備を頼む。」

「わかりました。」

 

 

 

 

同時刻、特別演習連合艦隊では…

 

柴崎提督・深沢提督側。

 

柴崎と深沢両名は事前に矢沢元帥と檜垣中将から話し聞いて、自分達の艦隊旗艦にすぐさまこの事を話し、彼ら兵器派の艦隊に混ざること無く出雲との緒戦の開戦で早々に手を引くようにと命令を受け、会えて彼らの前衛に立つことにした。

 

そんな中で、柴崎艦隊旗艦「長門」と深沢艦隊旗艦「大和」がそれぞれの提督と打ち合わせをしていた。

 

「では提督、私達が深沢提督達の艦隊と一緒に前衛に立ち、初戦で敗走するように見せればいいんだな」

 

「あぁ、それで頼むすでに奴らはこちらの艦娘達を何人か目をつけているらしい、後は出雲に託すしかない」

 

「分かりました。」

 

「了解だ!提督」

 

 

 

 

ブラック鎮守府連合側

 

こちらブラック連合軍は、出雲を獲得する為に味方を妨害したり、あの手この手で互いの提督達を牽制しあっていた。

 

「貴様らに出雲轟沈判定取られてたまるか、出雲はわしの物だ」

「いいや、儂のだ」

「老害共に渡してたまるか、出雲はこのエリート様の出世の道具してやる」

「奴は俺のだ渡してなるものか」

 

と言う感じに周りは腹黒い考えになっているが…ただ1人(・・)の前線に立つ提督は、彼らとは違う事を口に出し、そこにはいない2人に詫びるようにこう口ずさんでいた。

 

英二(檜垣)正行(出雲)、本当にすまん!やっとようやく逢えたて再会できた矢先に、いきなりあんな事を言って本当にすまない、許してくれ…」

 

その提督が座る席の右側に立つように、ある艦娘はこう呟いた…

 

「…提督…」

 

 

 

彼らの考えとは裏腹に、一方の演習本部は……檜垣が5人の艦隊を探っていた時に、とんでもないのを聞いてしまった。

 

「総長、やはりあの5人の艦隊には全て実弾が積まれていました」

「なんだど‼︎どういうことだ」

 

「どうやらほとんど入れ替わっていたようです。もし露見したとしても自分達は知らないとシラを切るようです」

 

「そこまで腐りきったか奴らは自分の出世や保身の為なら艦娘達を平気で差し出す気だ」

 

「出雲に知ら…ん?こんな時に着信か、誰だ?…出雲?」

 

檜垣が携行していたスマホから着信の電話がなり響き、相手先を見ると何と!出雲からの着信だったので大急ぎで電話に出た。

 

「正行それどころじゃないぞ?奴らはお前のことを…」

 

「その事で電話したんだよ、そっちに今の映像送っているけど見える?奴らの空母部隊の飛行甲板上に乱雑に置かれている魚雷を見たら弾頭黒だぞ!これで奴ら実弾で、俺の殺す気だと言う事が分かったわ」

 

元帥でもある矢沢は、檜垣に通信を変わってくれないかと頼み込み、元帥は通話先の出雲にこう話した。

 

「出雲、艦娘達には恨みはないが船体消失までは許可する。ただし間違っても艦娘達は殺さないでくれ、あっ!あの5人は殺しても構わないからね、精神錯乱で自殺という形で処分するから思う存分やりたまえ」

 

「分かりました。その言質さえ頂ければ後はこちらでやります」ピッ

 

その後、レーダーに2個艦隊接近して来た…。

「打ち合わせ通り艦隊がやって来ましたね~艦長」

 

「そうだね、んじゃあ!砲術長始めてちょうだいな」

 

「わかりました。左舷砲撃戦、全主砲!射撃開始!」

 

左舷砲撃をする為に主砲15基45門からなるバースト射撃(8連射)が開始された。

 

その出雲を待ち構える柴崎・深沢両艦隊にとっては、事前に横須賀基地の艦娘達からの話と出雲が撮影した主砲射撃映像を見ていたが…。

後に演習が終わった本人たちからは、この一言だけだった。

 

「アレは担なる砲撃じゃない、なぶり殺し(・・・・・)ダヨ」

 

前衛2個艦隊を主砲射撃のみだけで、撃沈判定に取られた艦娘達が安全に退避するの確認してした直後、深沢提督の艦娘「金剛」から通信が入った。

 

「あちらには私達と同じもう1人のシスターズがいまス、出雲さんお願いします助けてやってください」

 

「分かった、任せろ」

 

出雲は金剛との通信を終えると、今度はCDCからの連絡が飛び込んで来た。

 

「艦長、第一次攻撃隊8個戦闘飛行隊160機、戦闘攻撃隊48機、爆撃隊24機、空中警戒管制機2機、直掩隊120機、各種対潜航空隊出撃準備完了です」

 

「了解、第一次攻撃隊・直掩隊・対潜航空隊全機発進せよ、戦闘飛行隊は、ミサイルの他にガンポッドを2基積んで行け、接近戦になったら火力が勝負だ」

 

「艦長、不味い事になりました敵腐れ艦隊艦載機を発進させました。数は2400機います(ふぁ?マジですか?)マジですよ」

 

「砲術長、主砲弾にMPBM弾装填最初から全てを滅せよ、タイミングは任せる」

 

「はっ、主砲MPBM弾了解しました、タイミングを見て斉射で行きます」

 

「各種対空砲群は奇数を艦爆、偶数を艦攻に当てよ、また向こう側の提督共は艦載機妖精に出雲に対しカミカゼをやって来る可能性あるため十分に対応せよ」

 

「了解しました、並び各種航空隊全機発進完了しましたなんとか間に合ったようです、直掩隊は主砲弾炸裂後に残存機殲滅を図ります」

「了解、砲術長、主砲左舷対空砲撃撃ち方始め」

 

「了解主砲撃ち〜方始め〜」ズドドドォー

 

 

最初の砲撃で1800機近くを撃墜し残存機は直掩隊に殲滅された

これにブラック鎮守府連合は泡食ったらしい

同時刻に攻撃隊が艦隊に襲撃し4割を撃沈判定に取ったが…

 

「おい、貴様らの計画で艦載機を全部出して止めに戦艦の砲撃で沈める話じゃなかったのかよ」

 

「しらん儂に聞くな」

 

「こうなったら空になった空母と撃沈判定した艦艇を弾除け代わりにして全軍突撃するぞ」

 

「待って下さいそれでは赤城さんや他の子が「五月蝿い、お前らは兵器なんだ黙っていうこと聞けばいいんだよ」はい…分かりました」

 

大和は何処からか拳銃を取り出して…提督を射殺(・・)した。

パンパンパン、ドサッ

 

カチッ「こちらは第一海上機動隊呉基地所属旗艦大和です提督は戦意喪失、拳銃自決されました本艦隊はこれ以上の継戦能力はありませんよって投降します」

「こちらは演習本部了解しました」

「ふざけるな貴様らまさか反乱か?なら貴様らを裁く権利はあるら死ね〜」

 

「死ね?それが自分の遺言状か?」

 

「はっ、こいつらは全て出世の道具よ、俺たちの本当の船はあっちだ」

 

「艦長、超兵器ノイズを検知これは、超巨大高速戦艦「インテゲルタイラント」と超巨大双胴戦艦「播磨」です」

 

「なるほどね、この為に準備したんだ艦娘達を生け贄に超兵器と手を組み真の国賊に成り下がったか、それにしても久しぶりだなぁ播磨」

「あぁ久しぶりだ出雲、いつぞやの恨み晴らさせてもらうぜと言いたいがその前に「おい、貴様はなんの真似だやめ」」

 

何処からか50AEを取り出して、躊躇わず

 

「あんたらいわゆる売国奴って奴でしょ?ならば殺されても文句言えないよね、無賃乗車(・・・・)したんだから」チャキ

バァンバァンバァン

 

播磨に勝手に乗船した提督3人は全員播磨に撃ち殺された。

 

「さてと邪魔者は消えたしさぁ、出雲、早速殺し合うかと言いたいが駄目だな?また改めて日時と場所を指定したいいいかな?その間は艦娘達に手を出さない約束する」

 

「分かった、場所と時間は?」

 

「場所はここ、2週間後の13時だ相手は播磨のみ、他は立会人だそれでは2週間後に」ブヂッ

「奴め、その気になればまとめて殺れたはず、様子見ということか」

 

次の話に続く




はい、やっと超兵器が出てきましたしかも演習の真っ最中です、この話に出て来る超兵器の登場順はランダムで出します

ちなみに生き残った舞鶴第一基地の提督とその正体は次の話で分かります

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