やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている   作:サラリーマン

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なんとなく分割して短いです。


原作突入編
原作突入1


≪ザ・ディザスター≫の一連の騒動が終わった後すぐに総武高では生徒会の選挙が行われた。普通の高校生だと選挙に関わるのが投票の時など少ない機会しかないのでへぇーあるんだ的な反応だけでそこまで印象に残らないが、俺の場合は違った。去年は既に部隊を組んでいためぐりさんの当選を確実にするためにいろいろ奔走した。今年こそ何もしないでいいと思ってたのに、めぐりさんが面倒な依頼を持ってきた。今年の総武高の選挙管理委員会は現役生徒会が行っているが何でもめぐりさんが防衛任務でいないときに一年の一色という人物から届け出があったらしいんだが、その投票は本人が望んだものではなく、その一色はクラスの中でもめぐりさん曰く悪目立ちしているらしく、周りの人間が勝手に届け出たらしい。選挙規約に記載されていないから立候補の取りやめもできずに、じゃあ投票で落ちればいいと言ってみたところ、立候補が一人しかいないので信任投票で分けるのはカッコ悪いと言われ、どうやって一色に引き受けさせるのか(もうすでに選挙で負けることは考えないことにしたらしい)を一緒に考えた。結局、舐められたままでいいのかと煽ること、そして好きな人がいるならその人に手伝ってもらえば合法的に二人っきりになれる等のメリットを提示することに決まった。今考えてみればけっこう穴だらけの作戦だったが何とか一色に会長を引き受けさせることができた。それが3週間くらい前。それから期末テストがあって、やっとゆっくりできた今日この頃。俺は謡と作戦室のコタツでぬくぬくしていた。

 

***

 

今作戦室には俺と謡しかいなかった。陽乃さんの持ってきたコタツを囲んでみかんを食べつつ本を読む。これぞ冬って感じがするな。ちなみに俺が読んでいる本は「ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)」通称「ロクアカ」だ。アニメを見て面白くて一気に大人買いをしてしまった代物だ。ただ、今俺が読んでいるのは「ロクアカ」だが俺の正面のコタツの上にはまだ読んでいない「ロクアカ」のほかに、「エロマンガ先生」と「週末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」通称「すかすか」が積みあがっている。この二つも「ロクアカ」と一緒に大人買いをしてしまったのだが、一時に買いすぎてしまった。テストが終わってからコツコツを読み進めているのだが、いっこうに減らない。それでも今日、なんとか読み進めて積み本の5分の1は減らした。今日はもう少し時間があるからもう1、2冊は読み終えたい。でもその前に

 

「謡、なんか飲むか?いるようならついでに買ってくるが」

 

謡に声をかけておく。トイレに行くついでに何かしらの飲み物を買おうと思うが謡は何かいるだろうか。

 

「それなら緑茶をお願いするのです。」

「緑茶な。了解」

 

トイレを済ませ、謡の緑茶と自分のMAXコーヒーを持って戻る。

 

「謡ここ置いとくぞ」

「ありがとうなのです」

 

そして、また読書を再開しようとしたところで慌ただしく作戦室の扉が開かれた。

 

「八幡君、ういちゃん!ゲームしようぜ!」

「いきなりどうしたんすかめぐりさん…」

 

***

 

話を聞いてみると、まあ予想通りではあったが国近先輩のせいらしい。ひたすらにコンボつなげられてこちらが動く間もなく殺されたと。国近先輩容赦なさすぎだろ。それで国近先輩でネイバーフッド遠征に行ってる隙にうまくなって驚かせてやろうと思ってるようだ。そんなわけでゲームの準備をしているのだが…

 

「これ4人用のゲームじゃないですか…あと一人どうするんですか」

「それはもう大丈夫!ユイちゃんに頼んであるから!だから八幡君。ユイちゃんをお願い」

「わかりました。」

 

自分のスマホに触れ、トリオンを込める。スマホからあふれ出てきた光が少女の形を作り、それがユイへと変わる。

 

「よろしくお願いします!パパ、ねえ、めぐりさん!」

「よろしくね!ユイちゃん。よしじゃあ、『さあゲームを始めよう』」

 

アンタはどこの引き籠り人類最強ゲーマーだと心の中をツッコミを入れつつゲームを始めようとする。

 

≪ねえハチ君!あの女の子は誰!?それにハチ君のことをパパって!それよりハチ君のスマホ?から出てこなかった!?≫

≪そんないっぺんに質問すんな。答えられないだろうが。で、ユイは娘。どっかの国のトリオン兵だったけどいろいろあって今は俺のスマホに住んでいる。以上だ。≫

≪ひどく簡潔だね。どういう原理なの?≫

≪悪いが俺もよくわかってない。林藤さん、ボーダーの上層部の一人な。その人が個人的にネイバーフッドから持ち帰ったトリガーをエンジニアが使ってこの仕組みを作ってくれたんだよ。≫

 

「あ」

「パパ!油断怠慢すなわち怠惰!です!」

 

フランとファルと会話をしていたせいで手元がおろそかになっていたみたいだ。そんなことより

 

「ユイ。パパと約束だ。もう二度とペテルギウスのマネしちゃいけないのデスよ」

 

………

 

この後二時間くらいゲームしたら解散となりました。

 

***

 

「―――――て!」

「――君―きて!」

「――君!起きな―――キスし―――よ?」

「ちょっ!―ラン!」

 

なんか耳元でうるさいな。こっちは気持ちよく寝てるって言うのに。どうせ小町だろ。

 

「あと10分寝かせてくれ小町」

 

瞬間、部屋の温度が下がり、今まで不鮮明だった声がクリアに聞こえる。

 

「…やっちゃおうかファル君」

「そうだねフラン」

 

ん?今フランとファルって…すぐに目を開けるとそこにはベッドの片側を持ち上げようとしている二人の姿が…

 

「さっさと起きろーー!!」

 

その声とともにベッドが持ち上げられ、俺は抵抗することもできずに床にたたきつけられた。

 

 

 




心意があると、くまちゃんが村上先輩に勝つ未来もあり得るな…

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