やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている 作:サラリーマン
教室のドアがノックされ、雪ノ下が返事をしたことで教室のドアが開かれる。そしてそこから入ってきたのは二人の俺が知ってる女子生徒だった。
那須・熊谷 「「失礼します」」
熊谷が一緒にいたことは想定外だが計画に支障はない。
八幡 「悪い那須、熊谷。買い物行くことすっかり忘れてたわ」
那須も熊谷もさっき頼んだように俺に合わせて話をしてくれる
那須 「約束の時間になっても比企谷君が来ないから探しに来たよ」
熊谷 「ほら早くいくよ」
そういって俺の腕をそれぞれがつかんで引っ張っていく。どうやら俺が呼び出した意図は分かったようで俺が何も言わなくても廊下の方へ歩き出していた。そんな中で那須たちが来てからずっとポカンとしていた平塚先生が声を上げた。
平塚 「ちょっと待て。確か…那須と熊谷だったか。君たちは比企谷とどんな関係だ?」
那須 「どんなって友達ですけど」
八幡 「おい聞いたか雪ノ下。俺はお前と違って友達はいるんだよ」
雪ノ下 「比企谷君、女の子脅して友達と言わせてうれしいのかしら」
プチ。とうとう俺の堪忍袋の緒が切れた。雪ノ下に殺気を出そうとするとまたしても那須に止められた。
那須 「雪ノ下さん、私たちは別に脅されてるわけじゃないよ。比企谷君のことよく知らないのにそんなこと言わないでほしいな」
那須がそう言うと教室に沈黙が流れる。そろそろここから出るか
八幡 「話も終わったんで帰ります。あと俺はこの部活に入りませんから」
那須・熊谷 「「失礼しました」」
俺たちは教室から出た。教室の中からは平塚先生の声が聞こえたが無視をして俺のカバンがおいてある教室に向かう。それからげ下駄箱へ向かった。
八幡 「悪いな。助かったわ」
那須 「気にしないで。それより何があったの?」
八幡 「ああ実はな…
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それから俺は那須たちが来るまでの出来事をかいつまんで話した。話し終わると二人にそろってため息をつかれた。
八幡 「なんだよ二人そろってそのため息は。」
那須 「何でってねえ」
熊谷 「うん。あんたばかなの?作文でそんなこと書いたら呼び出されるに決まってるじゃない!」
那須 「比企谷君って成績よかったよね?だったら嘘でもいいからまともに書くことを考えなかったの?」
八幡 「防衛任務終わった後だったからななんか考えるのが面倒になった。」
熊谷 「比企谷らしいね。それで奉仕部?だっけ?入るの?」
八幡 「入んねーよ。防衛任務あるし、それに毒しかはかないやつと一緒に部活なんて死んでもごめんだわ」
ほんとにあいつは初対面の相手にあんだけ毒はけるのか不思議でしょうがねーわ。
那須 「それって雪ノ下さんだよね」
八幡 「ああそうだが」
那須 「なんか意外だね。噂に聞く雪ノ下さんと全然違って」
熊谷 「それより比企谷あんた大丈夫なの?平塚先生はたぶんあきらめてないと思うけど。」
八幡 「大丈夫だ。何個かプランは考えてあるしな」
那須 「聞いてもいい?」
八幡 「ああ。今んとこ考えてるプランは三つ。プランA理詰め、プランB脅迫、プランC屠る。」
熊谷 「後半二つが怖いんだけど。特に最後の」
八幡 「まあCは最終手段だ。たぶんBまでで何とかなるだろ。それに陽乃さんに言えばどうとでもなる。」
那須 「あ~…やりすぎないようにね。」
八幡 「そうだな。っと、お前らこれから本部行くのか?」
話しながら歩いているといつの間にか下駄箱についていた。ここからボーダー本部に行くには左にいかなければならない。俺の家がある方向はまっすぐなので那須たちがボーダー本部に行くならここで別れることになる。
那須 「そのつもりだけど」
八幡 「俺一度家に帰ってから行くつもりだからここまでだな」
那須 「そうなんだ。じゃあね比企谷君」
熊谷 「じゃあね比企谷。明日よろしくね」
八幡 「ああ。じゃあな」
それから俺は那須たちと別れひとり家に向かって歩く。朝に雨が降ったおかげでチャリに乗って学校に来ることができなかった。俺はポケットからスマホを出し、ある人に電話を掛ける。
??? 『もしもし八幡君。どうしたの?』
八幡 「もしもしめぐりさん。ちょっと聞きたいことがありまして。今って電話しても大丈夫でしたか?」
そう俺は奉仕部のことについて詳しく知るために総武高の生徒会長であり、比企谷隊のオペレーターであるめぐり先輩に電話をかけていた。
めぐり 『大丈夫だよ~それで聞きたいことって?』
八幡 「奉仕部って部活のことなんですけど」
めぐり 『う~ん奉仕部か~』
八幡 「どうしたんですか?」
めぐり 『それがね私たち生徒会もよくわかってないの。新学期入ってからすぐに平塚先生が来て無理やり話を進めて強引に成立させたらしいから』
八幡 「らしいってどういうことですか?」
めぐり 『私はその場にいなくてね。その場にいた副会長にあとから聞いた話だから』
八幡 「そうなんですか。それでも部員数くらいはわかりますか?」
めぐり 『それくらいならわかると思うよ。ちょっと待ってね。えーと、一人だけ…だね』
八幡 「ありがとうございます。あと、無理やり先生が生徒を部活に入れることってできないですよね?」
めぐり 『もちろん。部活動に入れるには本人の同意が必要だよ。さっきからなんで奉仕部だったり部活動のことなんて聞くの?もしかして…』
八幡 「たぶんめぐりさんが想像してるのであってますよ。ちょっと今平塚先生に奉仕部に入れられそうになってましてそれを断るために情報がほしいんですよ」
めぐり 『そうなんだ…気を付けてね。三年生の中で平塚先生ってあまり信用ないから』
八幡 「わかりました。またなんかあったらお願いしますね」
めぐり 『うん!もし八幡君が断り切れなくても生徒会長の権力を利用して入れさせないから安心してね!それにはるさんに頼めば一発だよ!そんなわけだからあまり無理しないようにね。明日の防衛任務遅れないようにね。じゃあね!八幡君』
八幡 「めぐりさんや陽乃さんのお手を煩わせないように頑張ってみます。それじゃあ、明日の防衛任務の時に」
めぐりさんとの電話を終え、一つの作戦を思いついた俺はもう一件ある人物に電話を掛けながら家に帰るのだった。