やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている   作:サラリーマン

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どこかでやったかもしれませんがどこで書いたか見つけることができなかったので改めて書きますが
謡のトリガーのフレイムとは分裂弾のことで、効果はその名の通り撃った矢が分裂します。フレイムとアステロイドの合成弾(矢?)がボルテクスで威力の高いフレイム、フレイムとメテオラの合成弾がト―レンツで分裂した矢が爆発します

キャラ紹介のところに追記しておきます



修学旅行3

修学旅行が終わり次の土曜日。この日は桐ケ谷隊とのチーム戦をする日となっていた。

 

「特に警戒しなきゃならないのは桐ケ谷と結城です。柔軟に行きましょう」

「「「はい!」」」

 

俺の作戦?の確認に返ってきた返事は三つ。楓子さん、謡、それからユイのものだ。陽乃さんは家の方で、めぐりさんは生徒会の仕事が急きょ入ってしまい欠席。ユイにはめぐりさんの代わりにオペレーターをしてもらう。

 

『比企谷準備できたか?』

「ああ。こっちはオーケーだ」

『わかったじゃあ始めるぞ』

 

こうして俺たち比企谷隊対桐ケ谷隊のチームランク戦が始まった。

 

***

 

転送先は道路の上。マップは市街地Aか?

レーダーを確認すると楓子さんと相手のスナイパーの朝田だったか?の分が映らず5個の点がある。

 

「謡、バッグワームを着けて近くの高い建物に上がってくれ。タイミングを見てト―レンツを打ち込むぞ。タイミングは指示する。楓子さんは狙撃地点に。俺は相手が合流する前にちょっかいかけてきます。ユイ、楓子さんの狙撃地点の選定と相手の合流地点からスナイパーを居場所の絞り込み、できるか?」

『任せてくださいパパ!』

 

さてと俺も行きますか。

 

「お、いたいた。バイパー」

グラスホッパーで近づきすでに合流していた結城と桐ケ谷妹を視界に収めるとバイパーを放つ。当たりそうだったバイパーはすべてシールドで防がる。

 

「アステロイド」

 

シールドで防ぐと結城はアステロイドを展開し反撃してくる。

 

「バイパー」

 

それを俺は威力を高めに設定したバイパーをぶつけて相殺すると弧月を展開し接近してきていた桐ケ谷妹と打ち合わせる。桐ケ谷妹の剣は俺たちボーダーに入ってから剣を握ってきたある意味なんちゃって剣士と比べると太刀筋が違う。たぶんボーダーに入る前からずっと剣道をしてきたのだと思う。

しかし俺たちがしているのはルールに縛られた剣道の試合ではなくルールなしの殺しあいだ。桐ケ谷妹が振り下ろす手の軌道上にグラスホッパーを設置。無理やり手を撥ね上げさせると空いた胴に向かって弧月を一s

 

『パパ!』

 

桐ケ谷妹への攻撃を取りやめ、桐ケ谷妹の後ろから飛んできたバイパーをシールドで防ぎ後退する。その間に桐ケ谷妹も結城のところまで後退する。

 

「直葉ちゃん大丈夫?」

「はい、なんとか」

「二人で協力してキリト君が来るまでの時間を稼ごう」

 

結城はそう言うと弧月を手に持ち目の高さで水平に俺に向けて構える。彼我の距離は10メートルくらい。この距離で弧月の攻撃は旋空くらい…違う!確か修学旅行の少し前くらいに材木座が旋空と似た新しいオプショントリガーを開発したと言っていた。そのオプショントリガーの名は…

 

「閃光弧月」

 

そう閃光だ。簡単に言えば突きの旋空。しかしモーションに特徴がある。旋空とは違い刀を振る必要がなく、構えた刀を突き出して手元に戻すだけで打てる。つまりこいつの一番の利点は連射性能だ

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

結城の閃光弧月による連撃が俺の身体を襲う。だが残念。俺には速さ系の遠距離攻撃はきかん!

 

「バーストリンク」

 

一つずつ的確に局所シールドを張り防いでいく。そして結城の閃光の影にかくれて近付いてきていた桐ヶ谷妹にバイパーで牽制をする。あと後のことを考えるとここら辺が限界か

 

「バーストアウト」

 

加速を解くとちょうどユイから通信が入る。

 

『パパ、和人さんが後ろから来てます!』

「了解!」

 

俺がグラスホッパーで大きく移動するとさっきまで俺のいた場所には弧月を持った桐ケ谷がいた。

 

「俺がいない間に俺の彼女と妹にちょっかいかけるのやめてもらおうか」

 

あ?なんつったこいつ。俺の彼女だと…リア充死すべし!

 

『謡!』

『はい!』

 

俺の後方から初めは一本の矢が幾本にも分裂し合流した三人に目掛けて飛ぶ。そしてその矢は着弾いや着矢と同時に爆発し周囲を煙で包み込む。俺はその煙に乗じて横なぎに一閃

 

「旋空弧月!」

 

俺の怒りを込めた一撃は煙を切り裂き、煙の中にいた一人をベイルアウトさせた。

煙が晴れてそこにいたのは腹から少しトリオンを漏らした桐ケ谷と無傷な結城だった。

ベイルアウトしたのは桐ケ谷妹か。たぶん結城は射程範囲外だな

 

「アスナ謡ちゃんの方へ向かってくれ。あの爆撃が続くのはきつい」

「わかった!キリト君も気を付けてね」

 

いやいや二人とも内部通話にしようよ。俺に丸聞こえだよ?まあこの状況で結城がどっかに行けば謡のところに向かったってわかるけどさ

 

『謡、楓子さん、結城がそっちに向かいました。楓子さんは結城をお願いします。謡はすぐにバッグワームを付け直して楓子さんのフォロー。スナイパーの攻撃があったときはそっちの対応をしてくれ。』

『了解!』

 

さぁてやろうか桐ケ谷

 

***

 

楓子は周りの警戒をしながら謡がさっきまでいた場所を目指している結城明日奈――アスナを近くにあるビルから見ていた

 

(さてどうしましょうか。まずはスナイパーの居場所を知りたいですね)

 

『ユイ、スナイパーの位置の絞り込みは終わってますか?』

『はい。現在戦闘中のパパと和人さん、ねえがさっきまでいたあたりで戦闘が起こった場合に最も狙撃しやすい位置を絞り込んであります。視界に表示させましょうか?』

『お願いします』

 

楓子の視界に位置が表示される。そして楓子は自身の勘とスナイパーとしての経験を総動員してそこからさらに自分なりの順位をつける

 

『謡、結城さんは私が止めますので、ト―レンツで今から言う建物を破壊していってください。まずは謡のいるところから左に300m先にあるお店。次は右前方160m先にあるビル。次は―――。最後に200m前方の建物です』

『わかりました』

 

謡の返事を聞くと楓子はイーグレットを展開し移動し続けているアスナに照準を合わせた。

 

***

 

朝田詩乃――シノンは焦っていた。先ほどから狙撃地点が悉く潰されていたことに。一度爆撃の主である謡を倒すことも考えた。しかし、謡が立っているのはここらへんで一番高い建物の屋上。他の建物の高さでは十分に謡の姿を捉えることはできない。そのために謡を倒すことは断念し、楓子に狙いを絞っている

 

(ここなら…大丈夫そうね)

 

先ほどから爆撃は止まっており、たぶんキリトたちの方へ移動したのだろうとシノンは考えていた。シノンは焦っていたがゆえにそれが罠であることに気付かなかった。

そしてそれに気づいたのは自分がベイルアウトさせられた後だった。

 

***

 

(謡は作戦通りうまく仕留めたようですね。そろそろこちらも終わらせましょうか)

 

楓子はアスナとの戦いではアスナの攻撃を避けてから攻撃することを主体として戦っていた。しかし楓子はここでその戦い方をやめた。避けるのではなく受け流す。俗に柔法と呼ばれる方法である。

アスナの弧月による刺突攻撃を掌で円軌道を描くように受け流しアスナの体勢が崩れたところでスコーピオンを出し、アスナの首を斬った。

 

***

 

俺は視界の端でベイルアウトの光が二つ上がったのを捉えた。たぶん楓子さんと謡が倒してくれたのだろう。お願いそうであって。こいつ倒した後にさらにほかの奴の相手なんて面倒で仕方ないから

しかしちょっとやばいな。俺が左腕をくっついてはいるが使えないのに対し、桐ケ谷は身体のあちこちに傷はあるとはいえ部位欠損はなし。

あれさえ使えれば勝てるだろうけどそのためには桐ケ谷の動きを一瞬止める必要がある。

さあどうやって桐ケ谷の足を止めさせるか…とりまメテオラをばらまくか。うまく引っかかってくれよ

 

「メテオラ!」

 

桐ケ谷の周りに煙を立ち込めさせこちらを見にくくする。ここで桐ケ谷が旋空を使ってくれれば

 

「旋空弧月!」

 

来た!桐ケ谷の旋空は狙い通り囮として置いてきた使えなかった左腕を切り裂く。

左腕を自分で切ってさらにトリオンは漏れたものの、たぶん俺の残りのトリオンは60パーくらい。これならいける!見せてやろう陽乃さんでも突破することのできなかった牢獄の威力を!

 

「バーストリンク!」

 

加速した俺は残りのトリオンをすべて使いバイパーとメテオラを合成させトマホークを作る。(加速の状態でも合成弾をいつの間にか作れるようになっていた)それをほぼ止まっている桐ケ谷に向けて何層にもわたる鳥籠を作るように弾道の設定をする。射程にはあまり割かずに威力と弾速にトリオンのほとんどを振る。するとなんということでしょう!自分に向かって狭まる触れると爆発する檻の出来上がり!

あの陽乃さんでさえもこの檻の攻略はできなかったからな。さすがに攻略はできないだろう…フラグじゃないよね?

一応心配していたがそんなことは起こらずに桐ケ谷はベイルアウトした。その瞬間俺たちの勝利を告げるアナウンスが入った

 

『模擬チームランク戦終了 勝者比企谷八幡 倉崎楓子 四埜宮謡』

 

***

 

「あー疲れた。予想外に強かったし」

 

模擬戦が終わり今は4人で作戦室に帰る途中である。

「そうですね。ハチさんは奥の手使いましたし」

「最初は使うつもりはなかったんですけどね。桐ケ谷が予想外に強くて」

「確かに皆さん強かったのです」

「そうそう。あーマッ缶飲みたい」

 

久しぶりにランク戦をしたせいか、すごいのど乾いてんだよね。

 

「確か部屋のマッ缶切れてたのです」

 

げっ。買いに行くしかないか

 

「じゃあ俺はマッ缶買ってきます」

 

俺は来た道を戻り本部の中でも奥の誰も来ないようなところにある自販機に向かう。鬼怒田さんの血糖値のせいでマッ缶が本部の奥の方にしかなくなってしまったのだ。ああつらいつらい

 

自販機にたどり着きお金を入れる。そしてマッ缶のボタンを押そうとしたところで横から伸びてきた指が俺より早くマッ缶のボタンを押した。

伸びてきた指を主を見るとそこには

 

「よう比企谷ぼんち揚げ食う?」

 

ぼんち揚げを片手に持った迅さんがいた

 

 

To be continued

 


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