やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている   作:サラリーマン

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待たせてしまって申し訳ない。やっと復活しました。
しかし、テストが終わったはずなのに書く時間がないとかなぜなんだろうね


千葉村4

楓子さんと鶴見先生にユイに抱き着かれている理由を説明し、やっと気まずい雰囲気がなくなった。それからユイについてわかったことを説明し鶴見先生がユイに質問をする。

 

鶴見 「ユイちゃん少し聞きたいんだけどユイちゃんはどうやってここまで来たの?」

ユイ 「わかんない」

 

ユイが首を横に振る。

 

鶴見 「じゃあおうちの場所は?」

ユイ 「わかんない」

 

またもユイは首を横に振る

 

鶴見 「じゃあ本当のパパとママは?」

 

鶴見先生がそう聞くとユイは立っていた俺の足にしがみつき泣いてしまった。鶴見先生と目を合わせ「やめよう」という意味を込めて首を横に振ってから、ユイの頭をなでながらユイをなぐさめる

 

八幡 「ユイ大丈夫だ。パパはここにいるからな」

 

しばらくなでていると泣き止んで泣き疲れたのかまた眠り始めた。ユイをさっきまで寝かせていたところに寝かせると四人で相談を始める

 

鶴見 「比企谷君ごめんなさい。最後任せてしまって」

八幡 「気にしないでください。それより…」

 

誰もなにも言わなくなり沈黙が流れる。そして楓子さんが口を開いた。

 

楓子 「…記憶喪失…ですよね」

鶴見 「たぶんそうなんでしょうね」

謡 「私たちになついてきたのも…」

八幡 「たぶんな。いつから記憶喪失なのかはわからないがひな鳥が初めて見たものを親だと思うように目覚めて初めて見た俺たちを親や家族のように思ったんだろうな」

楓子 「これからどうすればいいのでしょうか」

鶴見 「ユイちゃんが起き次第、小学生を当たってみて本当の家族を探しましょう」

楓子 「それで見つからなかった場合は?」

鶴見「近くの警察署に行ってみましょう。服の汚れからして森に入ってすぐに発見したみたいだから近くの警察署に行けば捜索願が出てると思うわ」

八幡 「そうですね」

鶴見 「これからの方針も決まったことだし私は小学生のオリエンテーションの手伝いに戻るわ。比企谷君にはユイちゃんが起きたら連れてきてもらいたいから残るとして倉崎さんと四埜宮さんはどうする?」

謡 「私は残ります」

楓子 「私は戻ります」

鶴見 「わかったわ。四埜宮さん、比企谷君と一緒にユイちゃんをお願いね」

 

鶴見先生と楓子さんが手伝いに戻り、謡とユイが起きるのを待った。

 

***

 

ユイは30分ほどで起き、ユイを連れて謡とともに小学生にユイの身元について聞き込みをしているが成果はなかった。

そして今はカレーを作るための準備をしている。キャンプといえばカレーらしい。今平塚先生が火のつけ方を実演して見せてくれている。炭を積み上げその下に丸めた新聞紙と着火剤に火をつける。しばらくうちわで火をあおり、火が少し大きくなったらサラダ油をぶかっけた。一気に燃え上がる火。上がる悲鳴。火に照らされ妖しく笑う平塚先生。まあそれは嘘で、満足げに笑ってました。

 

平塚 「ざっとこんなもんだ」

八幡 「先生慣れているのは分かったんでもうちょっと小さい子に気を使ってください。ほら」

 

俺の足にしがみついているユイを見せる。一気に大きくなる火を見てユイが泣きそうになって俺の足にしがみついたっきり離れなくなってしまった。

 

平塚 「あっ…ひ、比企谷どうすれば…」

 

平塚先生がおろおろしだす。結婚していない先生にはどうすればいいのかわからないようだ

 

平塚 「おい比企谷、何か変なこと考えなかったか?」

 

平塚先生がぎろりと俺をにらむ。それを見てユイが完全に泣き出した。

 

八幡 「平塚先生、なにやってんっすか。俺が端の方で泣き止ませますんで平塚先生は指示だしの方をお願いしますよ」

 

ユイを炊事場の端に連れて行き泣き止ませつつ炊事場の方を見ると男子が火をつけつつ女子が食材を取りに行っていた。これはあれかな?先生のトラウマでも混じってんのかな?先生が火をつけていた時に他の男女がイチャイチャしてたとか…男子の方を見てみると葉山と出水と米屋が火をうちわで煽っていた。一番大変な作業お疲れ様です。女子の方は…と

 

八幡 「どうしたさぼりか?雪ノ下」

雪ノ下 「貴方に言われたくはないわね。それに…」

 

雪ノ下がユイを一瞥して

 

雪ノ下 「とうとう少女に手を出して。両手を括って待っていなさい。今すぐに警察を呼んであげるから。ああ、明日警察に行くのだったわね。せいぜい最後の牢屋の外の夜、楽しみなさい」

八幡 「子供になつかれただけで終身刑とかww自分が人に好かれないから嫉妬ですか?ww」

雪ノ下 「そんなわけないじゃない。目だけでなく心も腐っているのかしら」

八幡 「ああ!すいません。嫉妬にしか聞こえなかったもので」

 

雪ノ下と言い合っているとユイが俺と雪ノ下の間に立つ。

 

ユイ 「パパ!けんかしちゃめー!なの!お姉ちゃんもめーなの!」

八幡 「ああそうだよな。けんかはだめだよな。雪ノ下」

雪ノ下 「そうね。…それにしてもあなたが小さい子の扱いが上手なことに驚いたわ。」

八幡 「これくらい普通だろ。むしろ、表裏がない分だけ大人よりもマシだろ」

雪ノ下 「そういうものかしらね」

八幡 「そんなもんだろ」

 

それからユイの相手をしつつぼんやりと炊事場の方を見ていると、ふいに雪ノ下が溜息を吐いた。

 

八幡 「どうした?」

 

雪ノ下に問いかけつつ雪ノ下の目線の先を見ると葉山が一人の少女に近づいていた。雪ノ下が溜息を吐いている理由が分かった。そりゃ、悪手じゃろ葉山(ありんこ)。あの少女はボッチだったのだろう。ボッチに話しかけるなら秘密裏に動かなければならない。そんなこともわからないのか最近の若者は…

 

雪ノ下 「彼女…鶴見留美さんというのだけど、彼はさっきも鶴見さんに話しかけていたわ」

 

雪ノ下に適当に相槌を返しながら葉山と少女――鶴見留美の会話を聞く。

 

葉山 「カレー好き?」

 

好意的に答えれば、周りから調子乗ってると思われ、すげなく答えれば何様?調子乗ってると思われる。この場合だと戦略的撤退が最善策だ。

 

鶴見 「…別にカレーに興味ないし」

 

鶴見もそれが分かっているようで興味ないと言い葉山から離れこっちに向かって歩いてくる。葉山はさらに声をかけようとしていたが他の小学生に囲まれて声をかけることができなかった。葉山は切り替えたように小学生たちに隠し味で入れたいものなどを聞いていく。チョコレートやコーヒー、砂糖など小学生らしいアイデアを披露していく中で、その小学生に混じって由比ヶ浜が「桃!」と言っていた。ただのバカだろ」

 

留美 「ほんとバカばっか…」

八幡 「世の中大概がそんな奴ばっかだ。よかったな早く気づけて。ちょ、ユイ、くすぐったい」

 

ユイが俺の腹を叩いたりなでたりしてくる。鍛えてるので痛くはないがスゲーくすぐったい。

 

雪ノ下 「貴方もその大概でしょ」

八幡 「安心しろ。俺はその中でも一人になれる。…ジャンケンポン。あっち向いてホイ!ジャンケンポン。あっち向いてホイ!」

 

俺の体に飽きたユイに誘われてあっち向いてホイをし始める。俺の体に飽きるって表現なんか卑猥だな…

 

雪ノ下 「そんなに誇って言うほどのことではないでしょうに。さっきからあなたたちは何をしてるのかしら」

八幡 「あっち向いてホイ!みりゃわかんだろ。あっち向いてホイだ」

雪ノ下 「?あっち向いてホイ?何かしらそれは」

八幡 「まじか。さすがいいとこのお嬢様…ジャンケンして勝った方が上下左右のどれかに指をさし、負けた方はいずれかの方向に顔を向ける。それで指の向きと顔の向きが同じなら指をさした方の勝ちっていうシンプルなお遊びだ。ユイ、雪ノ下と遊んで来い」

 

ユイがとてとてと雪ノ下の方に走っていき、あっち向いてホイをする。雪ノ下は戸惑いながらもユイとあっち向いてホイをする。すると鶴見が俺の方へと近づいてきた。

 

留美 「名前」

八幡 「名前がどうした?」

留美 「今ので普通伝わるでしょ。名前を教えて」

八幡 「人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗れって教わんなかったか?」

留美 「鶴見留美」

八幡 「比企谷八幡だ。で、黒髪の…両方とも黒だったな。高校生の方が雪ノ下。小さい方がユイだ。」

 

ユイが俺に呼ばれたと思ったのかこっちに走ってきて俺の足に抱き着く。抱き着いてきたユイの頭をなでているとさっきまで葉山たちのところにいた由比ヶ浜がこっちに来た。由比ヶ浜は俺を見て気まずそうな表情を作り鶴見に名前を言った。

 

由比ヶ浜 「えっと留美ちゃんでいいんだよね?あたしは由比ヶ浜結衣。よろしくね」

 

鶴見は足元に目線をやったままで由比ヶ浜を見ようともしない。そしてそのまま途切れ途切れに口を開く。

 

留美 「そこのロリコン

八幡 「おい誰がロリコンだ。」

 

あのやろう、ロリコンって言うときに俺の方を見やがった。俺はユイがかわいいから愛でているだけだ!ロリコンじゃ…ないよね?

 

雪ノ下 「貴方しかいないじゃない。鶴見さんこんな男なんかにかまわずに続けて。」

留美 「そこのロリコンと雪ノ下さんは違う気がする。あの辺の人たちと」

 

鶴見の目線の先には葉山たちがいた。まあそうだな。リア充のあいつとボッチの俺たち。そりゃあ違うわ。

 

留美 「私も違うの。あの辺と」

 

ボッチという意味だったら確かに違うな

 

留美 「みんなガキなんだもん。だったら一人でもいいかなって」

由比ヶ浜 「でも一人って寂しくない?」

八幡 「ユイ、謡の、ねえのところに行ってこい」

 

俺は小声でユイに言った。

 

ユイ 「やだ!ユイも聞く!」

八幡 「だめだ!ねえのところに行け!」

 

俺が怒ると、とぼとぼと謡たちがいる方へ歩いて行った。

 

雪ノ下 「いいの?ユイさんに怒鳴ったりして」

八幡 「まだユイが知るにはきつい話になるかもしれないからな。悪い。続けてくれ」

 

話のじゃまにならないように小声で話していたが、いつの間にか話を中断させていたようだった。

 

留美 「中学上がればよそから来た人と仲良くなればいいだけだし。」

 

鶴見は夢を見ている。このままではほぼ確実に叶わない絵空事に期待している。

 

雪ノ下 「残念ながらそんなことはあり得ないわ。あなたの進む中学にはあなたの学校からも進学してくるのでしょう?だったら中学に進んでも同じことが起こるわ。今度はよそから来た人も一緒になってね」

留美 「やっぱりそうなんだ…ほんとバカなことした…」

 

鶴見はそのつぶやきと悲しげな表情とともに自分の班の方へ戻っていった。

 


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