やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている 作:サラリーマン
次回更新は12月の中頃になると思います。
理由は来週の危険物の試験と12月初めの期末テストに向けてガチで勉強しないとまずいからです。中間の結果がひどすぎた。勉強してる間も息抜きとして書いてはいると思うのでもしかしたら投稿するかもしれないですけど…
じゃあ本編へどうぞ
どうしてこうなったんだろう…
ボランティアに参加しているボーダー女性陣と小町と戸塚の会話に耳を傾けながらみんなの後ろをついていく。しばらく歩いているとふいに服の後ろを引っ張られた。振り向くとそこには縦ロールがいた。
三浦 「比企谷、ちょっといい?」
なぜ俺に来いと言っているのかわからないが縦ロールの真剣な表情が気になった俺は縦ロールの誘いに乗った。
八幡 「…ああ」
縦ロールは安心したように一回息を吐くと再び気を引き締めたような表情になり、近くにあったわき道に入っていった。俺も縦ロールについてそのわき道に入る。縦ロールは少し進んだところで立ち止まりこちらに向き直る
三浦 「ごめんなさい!」
振り向いた縦ロールは俺に向かって謝ってきた。正直俺は驚いていた。プライドの高そうなこいつが俺に謝るなんて思ってもみなかった。
八幡 「それは何に対してだ?テニスの時か?それとも職場見学の時のか?」
三浦 「両方。テニスの時はあーしのわがままで迷惑かけたし、職場見学の時はあんたのことよく知りもしないのにバカにした。そのことについて謝りたかった。」
八幡 「テニスの時のことを俺に謝るのはお門違いだ。あれで迷惑をかけられたのは戸塚だ。」
三浦 「うん。あとで戸塚にも謝る。…あーしさ、姫菜と一緒にボーダーに入ろうと思うんだ」
八幡 「姫菜っていうとメガネ女子で合ってるか?」
三浦 「うん」
八幡 「なんでボーダーに入ろうと思たんだ?」
三浦 「職場見学の時からずっと考えていたんだ。あんたあの時あーしがあんたの仲間をまた侮辱するようなこと言ったら本気であーしの首を斬るつもりだったでしょ」
縦ロールが言ってるのは俺が首に弧月を当てていた時のことだろう
八幡 「ああ」
三浦 「やっぱり。あれからずっと考えてたんだ。あーしにもそんな信頼関係があんのかなって?」
八幡 「葉山グループがそうなんじゃねーのかよ」
三浦 「なんかさ薄っぺらいんだ。みんな隼人とは友達だけど他とはただの友達の友達でしかない。みたいな。それに隼人もあーしたちを心の底から信頼してるのかわからないんだ」
八幡 「人間そんなもんだろ。心の中身は自分しかわからない」
三浦 「けど、あんたたちは心の底から信頼している気がした。そんなあんたたちを見てそんな関係があーしもほしくなった。だからボーダーに入ろうと思ったの」
八幡 「ボーダーに入ってもそんな信頼できるやつが見つかるかわからないぞ」
三浦 「それでもずっとこのままでいるよりましだから」
八幡 「そうか…ひとつ言っておくが、職場見学の時にいた連中にはしっかり謝っておけよ。」
「その必要はありませんよ」
突然聞こえてくる楓子さんの声。さっき俺の前を歩いていた人たちが元の道から顔をのぞかせていた。
楓子 「お話は聞かせてもらいました。三浦さん、私たちがあなたに言うのは一つだけです。」
「「「ボーダーへようこそ!」」」
三浦 「えっ」
楓子 「私たちボーダーはあなたを歓迎しますよ。」
それから三浦は静かに泣き出した。まるで今までためていたものを流しだすかのように静かに涙をながしていた。泣いている女子を見続けるわけにもいかないので俺は周りを見ていると、森の中に一人の少女がいた。遠くからなのであいまいだが、その少女は白い服を着ていて、見た感じだとまだ十歳にもなっていないような見た目だった。その少女はしばらくその場でボーっとしたかと思うといきなり倒れた。
八幡 「ッ!」
俺は急いでその少女の下へ駆け寄る。
八幡 「おい!大丈夫か!」
俺は少女に呼びかけるが反応がない。何度か呼び掛けていると後ろから楓子さんの声が聞こえた。
楓子 「ハチさん。どうしたんですか?」
八幡 「この子が急に倒れて、呼びかけているんすけど返事がないです。」
楓子さんも駆け寄ってくる。
楓子 「気を失っているだけですね。参加している小学生の妹さんでしょうか」
八幡 「たぶん。ここで寝かせておくわけにもいかないですし、とりあえず俺はこの子を連れて先に行きます。後、任せていいですか?」
楓子 「わかりました。ういうい、ハチさんと一緒に先に行きなさい」
謡 「了解なのです!ハチ兄行きましょう」
そして俺は少女をおんぶし謡と集合地点を目指した。
***
集合地点に着く。ここに来るまでに出水たちとしか会わなくてよかった。雪ノ下たちと遭遇してたらもっと時間がかかっていただろう。
平塚 「おい比企谷。背中にいる女の子は誘拐したのか?」
集合場所に着くなり平塚先生にこう言われた。
八幡 「平塚先生、そういうのいいんでこいつを寝かせられるとこに案内してください」
平塚 「すまん
鶴見 「比企谷君こっち!」
鶴見先生が場所を探してくれていた。案内された場所に少女を寝かせる
鶴見 「改めて比企谷君、その女の子は?」
八幡 「俺たちが山を登ってる途中で見つけて急に倒れたんで連れてきました。たぶん参加している小学生の妹だと思うんすけど」
平塚 「まあそうだろうな。事情は了解した。後で小学校の先生に聞いてもらうとしよう。さあ、せっかく早く来たんだ。比企谷には昼食の準備を手伝ってもらうぞ。四埜宮はこの子を見ていてくれ」
それから平塚先生たちの手伝いをしつつ楓子さんたちの到着を待った。
***
手伝いをしていると一番先に出ていた出水たちが戻ってきた。
出水 「おいハッチ!さっきおんぶしてたあの子誰だ!?」
米屋 「まさか誘拐したのか?」
三輪 「比企谷、自首したほうが罪は軽くなるぞ」
八幡 「おいてめえら殺すぞ。ってか三輪まで馬鹿どもに乗るなよ」
三輪 「すまん。で、本当に誰なんだ?」
八幡 「わからん。森の中で倒れたから連れてきた。誰かあの子見たか?」
出水 「見てないな。」
米屋 「俺も見てねーな」
八幡 「なんかわかったら頼む」
三輪 「わかった」
出水たちとしゃべっていると楓子さんたちが到着した。
楓子 「ハチさん!あの子は!?」
八幡 「今奥で謡が見ています。さっき見に行ったときはまだ起きてはいませんでした」
楓子 「そうですか。心配ですね」
俺と楓子さんが話していると平塚先生が来て次の指示をしてきた。
平塚 「全員そろったようだな。次の指示を出す。まずは全員で弁当の配膳をしてくれ。それが終わったら食後のデザートとして梨を用意している。それを切って用意した紙皿に盛り付けてくれ。それで終わりだ。終わり次第君たちも昼食にしてくれ。では作業に移ってくれ」
平塚先生の指示通り全員で分担して弁当の配膳を終わらせる。それから包丁が5本しかなかったので、梨を切る担当とようじを刺す担当分かれた。切る担当には俺と小町、楓子さん、雪ノ下、由比ヶ浜。ようじ担当にはそれ以外となった。しかし、由比ヶ浜は大丈夫なのか?クッキーを兵器にできるほどの腕を持っているが。加古さんと同じようにある一つの料理では無駄な才能を発揮するタイプなのか?自分から志願してきたところを見るとたぶんそうなのだろう。
そしてその予想はすぐにはかなく消え去った。
由比ヶ浜 「えー!?なんでこんなになっちゃうのー!?ママがやってるの見てたのにー!!」
由比ヶ浜の手元にはグラマラスな、俗にボンッキュッボンと呼ばれるような形になった梨の姿があった。いやなんで見てるだけなんだよ。やれよ。見ただけで覚えられたら人生苦労することなんてなんもねえよ
雪ノ下 「由比ヶ浜さん違うわ。包丁じゃなくて梨を動かすの」
由比ヶ浜 「こう?」
雪ノ下 「そうじゃなくて…」
雪ノ下が由比ヶ浜に教えているがこのままだと由比ヶ浜の上達より梨の全滅の方が早い。
八幡 「雪ノ下、ストップだ。料理教室は今度にしろ。このままだと梨の全滅の方が早い。」
雪ノ下 「そうね」
それから俺はようじ担当に呼びかけた。
八幡 「誰か切る担当を由比ヶ浜と変わってくれ」
戸部 「あーじゃあおれやるべー」
名乗りあげたのは戸部(さっき三浦に教えてもらった。)だった。そしてしぶしぶといった感じで包丁を渡す由比ヶ浜から包丁を受け取ると上手に皮をむき始めた。
八幡 「上手いな」
戸部 「だべー。たまに料理とかするから慣れてんだ。そういう比企谷君も上手だべ。」
戸部が俺の手元を見て言う。おれはずっとしゃべりながら梨を切り続けていた。
八幡 「まあ俺も結構料理するからな。」
戸部 「おっ!じゃあ勝負しようベー!お互い残り一個だしこれを早く切った方が勝ちってことで!」
各自に梨のノルマが振り当てられており、俺も戸部(由比ヶ浜時からの引き継ぎ。もともと数は少ない)も残すところあと一個となっていた。
八幡 「いいぜ。じゃあスリーカウントで始める。3,2,1 イテっ!」
後ろを向くと楓子さんがいた。どうやら俺は楓子さんに殴られたようだ。
八幡 「楓子さん何するんすか。こっち包丁持ってるんですよ」
楓子 「なにするはこっちのセリフです。勝負なんて速さ競って両方とも残念な結果になるのがお決まりじゃないですか。梨の余りはないんですから普通に切りなさい」
八幡 「だってさ戸部」
戸部 「倉崎先輩の言うとおりだべさ。機会があったらそんなときしようぜ!料理勝負!」
八幡 「機会があったらな」
まあそんな機会は来ないだろうな。さて、
八幡 「これで昼食準備は終わった感じですかね」
あたりを見てみると一足早く終わっていた米屋と出水が騒いでいてそれを呆れた目で見ている三輪と熊谷がいた
楓子 「そうですね。みなさーん!お弁当ここに置いておきますので終わった人からここからとっていってください!」
楓子さんの指示で終わった人から弁当を取っていく。最後に俺と楓子さん、謡の分の弁当と梨が残った。
八幡 「俺は謡のところに行ってあの少女の様子を見ながらメシにしようと思いますが楓子さんはどうします?」
楓子 「もちろんご一緒しますよ」
八幡 「じゃあ行きましょう」
俺は謡の分の弁当と梨を持って、少女が寝ている部屋へと向かった。
***
楓子さんと謡といまだに眠っている少女の下で昼食を食べる。やはり俺たちが昼食を準備している間も目覚めなかったらしい。しばらく三人で少女を見守りながら昼食を食べ続けていたが一足早く食べ終わると襲ってきた眠気に逆らえなくなり身をゆだねた。
***
「-チに-!-チ兄!ハチ兄!」
謡の声で目が覚めた俺の目に映ったのは、目を開け上体を起こした少女だった。
謡 「ハチ兄、今楓姉が先生を呼びに行きました。私たちはこの子から聞けることを聞いてみましょう。」
八幡 「ああそうだな」
それから俺は少女の目の前でしゃがみ、目線を合わせてから優しい声で少女に話しかけた。
八幡 「名前はなんて言うんでしゅか?」
噛んだ。おい謡。後ろで笑ってるんじゃーない。ひとしきり笑うと、俺の隣に座った。
少女 「?」
そして少女。なぜ名前を聞かれて?マークを浮かべる。何?不思議ちゃんなの?
八幡 「俺は八幡っていうんだ。で、こいつが」
謡 「謡です。」
少女 「な…まえ…ユ…イ。ユイ!はいまん!うい!」
八幡 「はちまんとうたいな」
ユイ 「はいまん?うあい?」
間違いを正そうとしてみるが治らなそうなので好きに呼ばせることにした。
八幡 「好きなように呼んでいいぞ」
するとユイは今度は通じたようで少し考えてから
ユイ 「はいまんは…か…える?」
グサッと!俺の心にナイフを突き刺してくるユイ。なんでこの子は俺の心をえぐったの?とユイが首を横に振っている。
ユイ 「パパ。はいまんはパパ!ういはねえ!」
素早く謡とアイコンタクトを交わす。
八幡 「えーとパパだぞ?」
謡 「ねえですよ~」
あの謡さん?ノリノリすぎじゃありません?あれかいつもみんなを姉って呼んでるからたまには自分も姉って呼ばれたいみたいな?
ユイ 「パパ!ねえ!」
ユイが俺と謡に飛びつき、何度も「パパ!ねえ!」と連呼する。そしてそこに入ってくる楓子さんと鶴見先生。気まずくなりました。
ちゃんちゃん
saoが小説として存在してるのにユイちゃんが出てくるという恐怖
投稿予約してて気が付きました。