やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている   作:サラリーマン

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職場見学4

俺と佐鳥、千種が訓練室に着くと、すでに戦闘訓練開始されていた。各クラスから10人の生徒が選ばれ、A組から順番にやっており、今はE組だ。訓練の最短タイムは40秒で千種明日葉という生徒だった。2位以降は1分を下回っていた。

 

八幡 「佐鳥、嵐山さんに報告してこいよ。それから職場見学中はもう近づいてくるなよ」

佐鳥 「失礼します、比企谷先輩、千種先輩」

 

佐鳥が嵐山さんに報告に行く。ちょうどE組の最後の生徒が終わった最後の人のタイムは3分28秒。次はF組の番だ

 

八幡 「千種、うちのクラスからは誰が出るんだ?」

千種 「確か…うちの一番うるさいグループの葉山、三浦、由比ヶ浜に、川…川何とかさん、あとはモブだ。」

八幡 「読者にいらない情報は与えない雑で簡潔な説明だったな」

千種 「比企谷、読者とかメタい」

八幡 「ほっとけ」

 

F組の訓練が始まる。最初はモブ三人と由比ヶ浜、三浦だ。由比ヶ浜は…バイパーか?弾道設定がなかなかできないのか変な方向に飛んで行ってた。三浦はスコーピオンを使っていた。千種と並んで見ているとひとりの女子生徒が近づいてきた。

 

女子生徒 「お兄、スナイパーの方どうだった?」

霞 「普通だった」

女子生徒 「そうなんだ。こっちは結構面白かったよ。それで隣の人は?」

霞 「比企谷。クラスメートだ。」

女子生徒 「千種明日葉。よろしく。」

 

千種のことをお兄と呼び仲よさそうにしゃべっていた女子生徒は千種明日葉と名乗った。同じ苗字ってことは

 

八幡 「比企谷八幡だ。お前らって双子なのか?」

千種 「いやただの兄妹だ。俺が4月で明日葉が3月だからな。」

八幡 「そうか。それで千種妹。あのランキングの一位はお前で合ってるか?」

明日葉 「合ってるけど…千種妹って…普通に明日葉でいいじゃん」

八幡 「俺は誇り高きプロボッチだぞ。女子を名前呼びなんてできるわけないだろ。それよりトリガーなに使ったんだ?」

明日葉 「それよりって…使ったトリガーは拳銃型のア…アス…」

霞 「アステロイド?」

明日葉 「そうそれ!比企谷なんでそんなこと聞くの?」

八幡 「気になっただけだ。」

 

千種妹が俺をじろじろ見てくる。なに俺のこと好きなの?そんなことを考えていると千種が俺をにらんでくる

 

八幡 「千種妹。俺をじろじろ見てるけどなんかついてるのか?」

明日葉 「いやなんか、お兄と同じにおいがする気がするんだよね」

八幡 「ちなみにどんなにおい?」

明日葉 「シスコンのにおい」

八幡 「…」

 

そうこうしているとF組の一組目が終わり、二組目が訓練室に入っていった。一組目で一番早いのは三浦でギリギリ一分をきり、56秒。それからモブ三人と続いて最後に由比ヶ浜で3分47秒。最初の様子から察するにたまたま当たっただけだろうな。というか、初心者にバイパー使わせんなよ。

 

明日葉 「あ、負けた…」

 

千種妹のつぶやきでモニターを見ると葉山が終わって36秒だった。続いて川…川…川島?が40秒で終わった。川野?はこのタイムならボーダーでも問題ないだろう。川崎?…川崎は訓練室から出ると、まっすぐこちらに向かってきた。

 

川崎 「比企谷ちょっといい?」

八幡 「ああ。」

 

俺が返事をすると川崎は訓練室の人がいないところに歩いて行く

 

川崎 「あたしのタイムってどうなの?」

八幡 「ボーダーでは初めてで1分きれればいいほうだな」

川崎 「そっか…比企谷あたしボーダーに入るよ」

八幡 「家族と相談したのか?」

川崎 「多少しぶったけど、オーケーしてくれたよ」

八幡 「なら俺が言うことは何もない」

川崎 「それでさ、ボーダーに入ったらあたしの師匠になってくんない?」

八幡 「断る。俺はまだ人に教えられるほど強くない」

川崎 「わかった。これからはボーダーでもよろしくね」

八幡 「おう。とりあえず戻るぞ。二人でいるとこ見られると面倒だからな」

 

今はまだ葉山が最高タイムを出したことでそっちに視線が集まっているが、そろそろ次の組が始まるからな。千種兄妹がいたとこまで戻ろうとして振り向くと、後ろには千種兄妹がいた

 

明日葉 「比企谷ってボーダーだったんだね」

八幡 「お前ら何でここいんだよ」

明日葉 「別についてくるなとは言われなかったし」

八幡 「いやいや普通わかるでしょ」

明日葉 「それより、そこの川崎さんと同じタイムの私も優秀ってことでいいんだよね」

八幡 「優秀とまでは言ってないが、いい方ではあるな」

明日葉 「じゃああたしもボーダー入ろっと」

八・霞・川 「「「は!?」」」

 

千種妹の発言に俺たちの声がそろった。

 

明日葉 「なんでみんな声そろってんの?ウケる」

八幡・霞 「「いやウケないから」」

 

またも千種と被った。

 

川崎 「ちょっとあんたこんな大事なこと家族に相談もしないで決めていいの?」

明日葉 「お兄いいよね?」

霞 「明日葉ちゃん、言い出したら聞かないでしょ」

明日葉 「ほら」

川崎 「親と―

明日葉 「親はもういないし」

川崎 「ごめん。」

明日葉 「いいよ。別に気にしてないし。お兄はどうする?」

霞 「明日葉ちゃん一人で危険なことさせるわけにはいかないでしょ」

明日葉 「というわけで、比企谷。ボーダーに入るにはどうしたらいいの?」

八幡 「ボーダーのホームページを見ろ。やり方は全部書いてある」

明日葉 「お兄。じゃああたしは友達のとこ戻るから。じゃね~」

 

千種妹が去っていく。

 

八幡 「…千種おまえも大変だな」

霞 「わかってくれるか比企谷…」

 

俺と千種は手を固く握った。そんな俺たちを川崎は温かい目で見ていた。

 

霞 「まあ明日葉ちゃんが世界一かわいいからいいんだけどね」

 

その一言をきっかけに握った手を離す。

 

八幡 「一つ訂正があるぞ千種。世界一かわいいのは俺の妹だ。」

霞 「…」

八幡 「…」

霞 「明日葉が」

八幡 「小町が」

霞・八幡 「「一番かわいい!」」

 

それから俺たちはにらみ合う。そこに川崎が割って入ってきた。

 

川崎 「ちょっと待ちなあんたら。一番かわいいのはうちの京華だよ。」

 

ここで第三勢力、裸エプロン同盟…違った。川崎が入り三つ巴の攻防戦が繰り広げられた。実際にはそれからしばらく三人でにらみ合っていただけだけど。

 

 

 

 

のちにこの光景を見ていた者はこう語った

「あそこだけなんか気温が違ったんですよね。少し遠くで見ていたんですけどこっちまで寒くなってきました。ちょうどその時葉山君がすごい早いタイムを出していて片方では歓声や何やらですごい気温が上がっていたのに三人の方に意識を向けると気温が下がっているんですよね。三人がただにらみ合っていただけなのに周りにすごいプレッシャーを与えていて。まるで熟練の剣士が三人でにらみ合っていてほかの二人の様子を伺いつつ、いつ誰に仕掛けるのか探っている。そんなふうにも見えましたね。ええ。私のほかにも何人か見ている人がいたんですが誰も間に入って止めようとはせずに、ひたすらに身を小さくして目の前にある大きな脅威が過ぎ去るのを待つ。そんな感じでしたね。三人から伝わってくるプレッシャーがすごくて見ていた人は内心で早く終わってほしい。そう思っていたと思いますね。ええ。三人がにらみ合いをやめたときは生きてるってことに心から安堵しましたよ。私はもう二度とあんな現場には遭遇したくないですね。そういえば、三人がにらみ合っていた時に嵐山さんが何か言いたそうな顔で三人を見ていたんですよね。なぜだったんでしょうか…」

 




なんとなく作者は第三勢力と聞くと、某めだかの箱の裸エプロン同盟を思い出します。
ずっと載せようと思っていて忘れていたボーダー所属の総武高生の表を載せておきたいと思います

総武高ボーダー隊員
3年…荒船・犬飼・城廻・倉崎
2年…比企谷・那須・熊谷・奈良坂・仁礼
1年…菊地原・歌川・鳥丸

こんな感じになっています。もしかしたら変更するかもしれませんが現状はこんな感じです

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