創造世界が終わる頃   作:雨風日傘

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1ヶ月何も動き無いって……
現実が忙しいという言い訳が効くのでしょうか。
効くわけ……ありませんね……ごめんなさい

果たして!この小説をまだ覚えてる人は居るのでしょうか……
俺が若干忘れてたりしました。

言い訳の続き

空いた時間に少しずつ勧めていました。
最近ようやっと2500文字を超えて、今日一気に書きました。
秋人君の異能?
……次回です、決まってはいます。

今後なるべく急ぎめで書くようにします頑張ります……

「帰宅してからの合間」にでも、どうぞ!


第7話

えへへ、と私こと星咲 明は笑ってみせる。

手帳を「あえて」持った状態で赤元秋人君の前に出た事には2つ意味があるの。

 

1つは、警戒心をお互いに高めるため。

少なくとも私は一人で相手は四人。

相手の中に秋人君が居るから油断なんて出来ない。

ぶっちゃけそれ以外ならなんとか……なる?

……いや、不安たけどね。

その不安の要素が2つめの理由。

 

2つめは、私自身がこの力をまだ完全に使いこなせる訳では無いからだ。

その場で「開けるページ」が変わってしまうから、たまに何の役にも立たないこともある。

だが、手帳を手に持っていれば、ページは固定される。

自分でペラペラ出来ればそれが一番だけどね……

つまり今はもう固定した状態なのだ。

昨日、風を起こせたり、火の玉を出現させられたのもたまたまだった。

 

 

……まぁ、このページは目くらましの光を発光するだけなんだけどね?

何故なら、今ここに私がいる理由は決して戦いに来た訳では無いからだ。

仮に戦いに来たのなら、恐らく外からこの家ごと吹き飛ばしていただろう。たぶんね?

 

「こんなところに何氏に来たのかしら?お帰り下さる?」

またあの茶髪の子が秋人君の前に出てきた。

うーん、私そんな嫌われちゃったのかな?

それに加えて言うなら、もう1人の男の子をチラリと見てみる。

ありゃ、あっちは昨日と違っていつでもかかってきそう…

 

ん?

あぁ、後ろの方で「あわわ…」って声に出ちゃってるかわいげのある女の子も居るね。あの子の方が可愛いな。

私がそんなふうに部屋を見渡していると今度は秋人君が尋ねてきた。

 

「ま……まぁ落ち着こうぜ、星咲さんが会って早々何もしてこないって事は何か他の用が有るからかもしれないじゃん?」

 

おぉ!さすがだね秋人君!

私はパチパチと、心の中で手を叩く。

 

「この女に情でも移ったのかしら?だとするならそんな甘い考え捨てなさい」

 

どっかの教育ママみたいになってるよ茶髪ちゃん……

これ以上は私が黙っていても仕方ないので、言おうと思った。今ここにいる理由を。

 

ーーーーー

 

「秋人君、本当に君は自分の異能を知らないの?それとも分かってるけど出したくないみたいな?」

 

私は、これが聞きたくてここに来た。本当にそれだけだ。

昨日の1件で、秋人君は一切何もしていなかった。

私は「最後の攻撃」以外は殺すつもりのない攻撃ばかりしていたから、いつだって反撃は出来たはずなのに。

裏路地の初手は茶髪ちゃんに防がれたが、アレだってギリギリまで近づけて逸らすものだったのに…

まぁ、回想はともかく、私はそれがとても気がかりだった。

秋人君は10年前に取り上げられた7人の内の1人。

私は自分の異能にすぐに気が付き、あやふやでは確かにあるが、だが、使い方もすぐにわかった。

あ、手帳の方、一つ目とされる方は未だにさっき言った通りなんだけど…

まぁでも、二つ目の異能は自分がすぐに気がついたから相手も気がついてるはず……とまでは思ってないにしても、やはり気にはなる。

それを今日、確かめたくてここに来た。

 

「……あぁ、本当に分からない。」

一言、そう呟くと、律儀にも私の分の飲み物を入れてこちらに歩み寄る秋人君。

優しいなぁ…これで毒が入ってたりとかしたらなんてことある訳ないy

 

「ちゃんと毒は仕込んだの?」

 

……茶髪ちゃん、仮に仕込んでたとしても私が目の前に居るのに入れたなんて言えるはずないでしょ。

 

「若葉なぁ、うちにそもそも毒自体ねぇからな」

 

「つまらない家ね」

 

「いや毒が置いてある家とか怖いわ」

 

机に人差し指をとんとん、と音を立てる茶髪ちゃんはチラリと私を見てから「ふん」とわざわざ言葉にしてそっぽを向いた。

嫉妬なの?なんか可愛く見えてきたな。

 

そんな物思いに耽っていると、秋人君が一言「悪いな」って言ってから私の前に飲み物を置く。

1口飲むと至ってシンプルにそのままお茶でした。

でも市販とかの味って感じでは無いから、家で沸かしてる物だろう。

……私の家のより美味しいのが納得いかないけど

 

「それで、星咲明さん?秋人の異能を昨日から教えてくれっていうなら、自分のも教えるのが筋だろ?」

 

単刀直入、初っ端から話をねじ込んできたのは秋人君じゃないもう1人の男の子。

秋人君と比較するならこちらの子の方が体格とかがすごく整ってる。

顔つきは悪くない目も穏やかそう。

だけどなんか秋人君の方が好みなんだよなぁ。

 

「今絶対、秋人より俺の方がカッコイイって思ってくれたな?ありがとう。だけど今はそこじゃない、後で1杯聞いてあげるから俺の質問に先に答えて欲しい」

 

なんか盛大に間違った勘ぐりされた…

しかも秋人君ともう1人の女の子は二人揃って「はぁ」と

声を出してまでの溜息を付いていた。

 

すると、すぐ顔を上げて女の子がねぇねぇ、と手をピシッと上げた。

 

「私達は星咲さんの名前を知ってるけど星咲さんは私達の…秋人以外は知らないでしょ?自己紹介から始めようよ~」

 

気の抜けたふへへ、みたいなちょっと恥ずかしかったのか頬を赤らめて笑ってみせる彼女はとても可愛く見えた。

普段からこうなのかな……

すると、その隣に座る茶髪ちゃんがはっきりと断りを入れてきた。

 

「馴れ合うつもりも無いわ、敵よ?」

「若葉さんもそんな事言わずにとりあえず、ね?」

 

いや今あなたが名前言っちゃったよ……

文句を言わせまいとそのまま続けて手を差し出されて、

「私は木原桜です!よろしくね星咲さん!」

ニコニコ笑顔でそう名乗った木原さんは私が少しだけ手を差し出すと喜んで掴んで2回ぶんぶんと振った。

木原さんの調子を見てなのか、誘発されてなのか、普段からなのかは分からないが、秋人君の隣の男の子も若干ウザイぐらいの大声で自己紹介を始める。

 

「敵味方はともあれ名前くらいは覚えてもらおう!俺様の名前は

 

「あ、このうるさいのは高瀬バカ樹って言う奴だから適当に返事してあげてね」

握ったままの手に少し力を込めて「危ない人に近い存在だからね!」と小さく囁いて……るつもりなのだろう。おもいっきし聞こえてたみたいだ。

 

「おい桜ちょっとまて、聞こえてるし変な事言うな」

はぁ、と今度は高瀬君が溜息をついて、改めてと普通に自己紹介に入る。

 

「俺は高瀬冬樹ってんだ、よろしく?な」

 

さすがに手は差し出され無かったが、こちらも普通に…?接してくれた。

 

その手を握り返した後、木原さんが茶髪ちゃん。もとい若葉さん前に行ってほらほら、と私の方に体を向けようとしていた。がこちらを向いてはくれないまでも声だけほそぼそと、

 

「……若葉よ」

それだけ言うと、若葉さんはそれで?と話をだいぶ前に戻す。

 

「貴女は秋人の異能を気にして入るけど、貴女の異能を教えてからにしてくれる?まぁ、本人が分かってないらしいから聞けないかもしれないけど」

 

それはそれで、なんとも私だけが損をする話だ。

でも、損ばかりじゃない。

それを今から話そう。

それも含めて「今日」なのだ。

私は、私以外の特別に「私を助けてもらいたくて」今こうしてここに居るのだから。

 

ーーーーー

 

「私の「特別」は「時間」に触れることが出来る……というか、説明の仕方が難しいから実際見せるね」

 

私、星咲明はの特別は「時間」なのだ。

それだけ言われても、は???

となるが普通だ。

実際今目の前で木原さんは?と首をかしげている。

対して高瀬君と若葉さんは平常を保っていた。

秋人君は腕を組んだ。

 

私が飲んだお茶の上に手をかざす。

すると、たぶん私以外には見えてないだろうけど、認識したお茶の上に時計が映る。

針を逆回ししてあげると、お茶が元に戻った。

以上ッ!!

 

「……は?」

秋人君が遂に声に出してしまった。

みんなそれを聞いてから、木原さん以外のふたりが同時に溜息を付いた。

 

「今の見てなかったのかしら、馬鹿なの?」

「今の見てて分からなかったのか?平気か?」

「お前らの順応が凄いわ」

 

木原さんが、わぁーって手を叩く。2人は秋人君をバカにして少し笑っていた。

よくこんな状況で笑えるなって逆に私が拍子抜けしてしまった。

 

「まぁそうなるよね、私もちゃんとは伝えられてないし、だけど、本当に時間なんだよねー」

 

「時間って……もしかして7人って皆して曖昧なものなのか?俺自身がわからないけどさ」

 

「それは知らないよ~、でも秋人君の異能に私の力を使って見ようと思うの」

 

「……は?」

 

本日2回目の「は?」に対して私は真剣な表情をした、 はず。

 

「昨日、私は秋人君は自分の力を認識してると思ってた。だけど違った。そのお詫び……なんておかしいけどさ、秋人くん自身も異能を知っておいた方がいいでしょ?「人間相手」には使えないけどね、「異能や空間」には干渉出来るの、それで調べることが出来ると思うんだ」

 

私が一気に話しかけ終わると、手を組んで目を閉じていた若葉さんが、人差し指をポンと音を立てて話し始める。

 

「教えようという口実の元、「消し去る」つもりなんじゃないの?干渉出来るということ、時間を操るということ。含め含めで考えると、「異能だけ無かった時間」まで戻すことも可能なんじゃないかしら?」

 

……考えたことも無かった~

そうか、そんなことも出来ちゃうのか…な?

 

「いや、声出てるぞ、声」

 

「……はっ!?」

私まで言っちゃったよ……もういいや…

……こほん

一旦仕切りなおそうとしたところを、若葉さんがもう1度溜息をついて先に話を始めた。

 

「でもまぁ、教えて上げてちょうだい。この先不便だろうし、消させないから」

 

「……いいの?そんな簡単に私に任せても」

 

「元々そのつもりだったのでしょう?それに何度も言うけれど、消させないから」

 

2回も、自信満々に消させないと。そう言い切った。

何かあるのはわかる。

それに、不思議な感じだから伝えずらいけど。

「この2人」から同じような雰囲気を感じてはいる。

 

ムスッとした若葉さんが、「いいから早くしなさい」と急かしてきた。

なんだろう、もしかして……

 

「私が思いついても無かった事を逆に教えちゃったから断りづらくなったの?」

 

「……」

なんだ、ちょっと可愛い感じだなと思ったまる

 

「……若干怖いんだが」

 

秋人君が一人ははっ、と乾いた笑いを浮かべていた。

 




なーんのための話なのだろうか。
俺にはまだこの先の展開がわからない(進行速度的な意味で)
久しぶりすぎて、色々おかしい部分あるかと思いますが、今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m

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