斬る?違う、粉砕だ   作:優しい傭兵

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第七話

「うおぉぉぉ!」

 

「(゚∀゚ )キエェェ!」

 

時間的に言うと朝の六時かな?俺は訓練場と言う名のストレス発散所でブラートとガチンコバトルなうだ。あ、武器は模擬戦用な?俺はもちろん能力でだ。この前の俺の勧誘戦でブラートを気絶させたのが悔しかったのか俺を訓練としてよく誘ってくるようになった。この訓練でよく分かる、ブラートはこのナイトレイドで一、二を争うくらいの実力者である。あの時気絶させたのはまったくの偶然、当たり所が良かったのかな?ま、運が良かったと言う事で!(*^_^*)ニコッ

この前のアカメと一緒の任務で俺はナイトレイドで正式にメンバーになった。あれは採用試験みたいなものだったらしい。アカメもそうだが、他のメンバーも俺を温かく迎えてくれた。まるで家族だな!ウレピー!あと、俺はこれから少しの間はアカメの下で働くようになった。ボス曰く、「アカメの下で働いていた方が得られる物も多いだろ?まだ入り立てのタツミもブラートの下で働いているしな」との事。まぁ確かにな!アカメの一つ一つが勉強になる。殺し屋としての動きや心得的な?毎回メモを持ち歩くくらいだぜ!美少女と一緒に働けるとかいいね!最高だ。

 

「必殺ぅ!アンパンチ!」

 

「狙いが甘いぞ!」

 

「ぶへぇ!?」

 

ブラートの槍が俺の顔面に直撃!吹っ飛びそのまま地面で三回ほどバウンドした後、頭から着地。

 

「ああああ!頭がぁぁぁぁ!」

 

「大丈夫かリュウ!」

 

堅い地面に直撃したおかげで頭への激痛が半端じゃない!脳が揺れまくって今何が起こったかも認識できないほど。

 

「な……なんと……か…って、なんで俺をお姫様抱っこしてるでせうか?」

 

「あ?手厚く介抱するために決まってんだろ?」

 

「ゲイに介抱されたくないわ!!」

 

「ゲイ?おいおい…大丈夫だよ、心配すんなよ……な?」

 

「否定しろよぉぉぉぉぉぉ!」

 

ダメだ!このままだと俺の貞操が奪われる!だれか!誰か俺に救いの手ぉぉぉぉぉ!

ヒトに戻れなくなるぅぅぅ!

 

「おいリュウ」

 

俺の色んな物が非常事態の時。神が俺に救いの手を差し伸べれくれた。

 

「朝食を作る時間だ」

 

「アカメ様ぁぁあぁ!」

 

白のエプロンを付けて髪の毛を纏めてポニーテールにしているアカメが来てくれた!このナイトレイドではアカメが炊事担当らしい。理由はつまみ食いが無限にできるから(らしい)。アカメの下で働いている俺も同じく…だ。ねぇみなさん。女の子のエプロンっていいよね?なんか包容力があるというか。あと私め…ポニーテール大好きなのです!

 

ということでブラートの腕の中から逃げた俺は、アカメと共にアジトの厨房へ向かった。

 

 

 

 

 

 

「で、今日のメニューはどうする?」

 

「カツカレーだ!」

 

(朝からごっついもん食うな……。胃がもたれるぞ………)

 

キランとした眼つきでドヤ顔を決めるアカメ。この子の胃袋はどうなっているのでしょう………。肉料理やチーズバーガーをご馳走したら一分もしない内に平らげていた。化け物?貴女はインデックスですか?いやトリコかな?ま、一杯食べるのはいい事だ。健康的!……なのか?

 

 

「よぉし!完成!自分で言うのもなんだけどこれはいけるだろ!」

自画自賛!

 

机にメンバー分のカツカレーを並べ、先にきたレオーネとボスとシェーレと一緒に食事をとった。

 

「おぉ!中々美味いぞこれ!リュウが作ったのか?」

 

「まあね。隠し味に味噌を入れてみたぞ」

 

「確かにおいしいですね。味噌を入れてくれているおかげでコクが一層深まっている感じがします」

 

「ありがと。おかわりあるからな」

 

「おかわりだ」

 

「アカメはもう少し限度というものを考えような!?つまみ食いの時で鍋のカレーもう半分しかないから!」

 

「ふふっ。仲良くしていてなによりだ」

 

少しワイワイした食卓。帝都で一人で生活していたのと比べるとこっちの方が断然いいな。すごく楽しい。

 

 

他のメンバーも来てより一層食卓が賑やかになった。殺し屋ってもっと暗いイメージだけど意外だったな。そしてアカメさん?俺の分無くなるからおかわりストップな?

 

 

朝飯を食べ終えた各々は自分のやることをするために食卓から出て行った。

 

「リュウ、食材や調味料が少なくなっているから買い出しに行ってくれないか?」

 

「買い出し?あいよ。何を買ったらいいんだ?」

 

「これだ」

 

小さなメモを差し出されそれに目を通す。

 

「了解だ。じゃ行ってくる」

 

__________________________________________________

 

帝都に住んでいた時に目に入ってきた人の表情とナイトレイドで話を聞いた今みる表情は違いがありすぎるな。目に入る人の10人中7人は暗い表情をしている。やっぱり今の帝都が腐りきっているからかな?ホームレスも多い。早く革命を起こさないとな。ま、今は少しずつやっていくしかないけど今の俺は買い物を急がなきゃいけないがな………。

 

大体の買い物を終えた俺は大きな風呂敷に食材などを詰め込み、肩に背負い、街をでようとする。

そんな時、ちょっとしたハプニングが起こった。

 

「きゃっ!」

 

「ほえ?」

 

何かにぶつかった手応えを感じ、そちらに振り向くとヘッドホンとかわいいリボンを身に着けた可愛いお姉さんが尻もちをついて倒れていた。いや、俺と同い年か少し上かな?

 

「大丈夫か?お姉さん」

 

「痛た……もう気を付けなさ…………あぁぁぁ!」

 

いきなり叫びだしたかと思うと地面に落ちて粉々になっていた飴が複数落ちていた。

 

「ちょっと君!飴踏み砕いたわね?どうしてくれるの………?」

 

「えぇ!?俺が悪いの!?確かに踏み砕いたのは悪かったけど…そこまで怒らなくても……」

 

「弁償しなさい……ね?」

 

「ひぃっ!?わ、わかりました!!」

 

これはやばい!にっこりと目が笑っていない笑顔を向けられた瞬間、俺の本能がやばいと悲鳴を上げていた。

 

(早くしないとこのお姉さんにちょん切られるぞ?)

(何が!?そしてお前誰!?)

(作者だ!ではさらば!)

 

ってなんだそりゃ!?

 

「さ、まずはごはんでもおごってもらおうかな?」

 

「はぁ!?飴だけじゃ……」

 

「口答え禁止ね?」

 

「わ、わかりました…………」

 

素直に聞いておくか……。

 

 

【食事処】

 

「これとこれと…あとこれとこれね?」

 

「かしこまりました。しばらくお待ちください」

 

(やめてくれぇぇ!俺の財布の中身の金がぁぁぁぁぁ!)

 

さっきからこの子食べる量が半端じゃない!アカメまでとはいかないが食いすぎだ!デザートもあり得ないくらい食ってる!パフェとかクレープとかアイスとかケーキとか!!俺の財布が叫んでるから!!

 

俺の財布「くかかけきこきかくこけかいこけかくきこききけかこかくけくこけか!」

 

叫び声ところじゃねえよ!

 

「いやぁ人のお金で食べるごはんっておいしいね?」

 

「このドSめ…ソウダネ」

 

「あ、自己紹介がまだだったね?私はチェルシー。よろしくね?」

 

「俺はリュウだ。あとそろそろ飯を食うのをやめてくだせぇチェルシー殿……(涙)」

 

「んー、反省しているようだしね。いいよ」

 

「やったぁぁぁぁぁぁ!!」

 

拳を天に掲げガッツポーズ!これで俺は救われた!WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!

 

「リュウはなんで帝都に?」

 

「え?えっと、俺は買い出しかな?」

 

「買い出し?それは家の?」

 

「いや、そうだな…。仲間たちのかな?」

 

「仲間ねぇ……。それってさ?……………」

 

小さな声で俺の耳元で囁く。

 

「ナイトレイド?」

 

「っ!?」

 

なんでわかった!?俺がナイトレイドだっていう素振りは何もしていないのに。この人はそれを簡単に見破ってきた。誰だこの人は…。この人は誰で…何者なんだ?

 

「一つ聞く…。あんたは何者だ?」

 

「そんなに殺気ださないでよ。大丈夫、私も革命軍の人間だから」

 

「革命軍の?なんでそんな人がここに?」

 

「偵察みたいな感じかな?大丈夫だよ。私はかなりの殺し屋だけど手配書なんかに載ってないから」

 

「え?(・・?それどゆこと?」

 

「後で話すよ。今は一緒にごはん食べよ?」

 

「お、おう………」

 

その後、俺とチェルシーは運ばれてきた料理を二人で分けおいしくいただいた。やはりこの人中々食べるな。恐ろしい!

食べている間も俺は彼女への警戒を緩めなかった。

 

 

食事を終えた俺とチェルシーはその食事処から少し離れた路地裏に入っていった。

 

「さて、なんで俺がナイトレイドだと?」

 

「この前ナジェンダさんに聞いたんだよ。ナイトレイドに新しい仲間が入ったって」

 

「ボスが?ほほぅ、なるほどな」

 

「しかもこっちでも有名だよ?帝具なしで帝具持ちを倒した【デストロイヤー】の話を」

 

「そこまで大層な事してないんだが…。ちょっとアイツが俺の癇に障ることをいってきたからな」

 

昔に告白した女の子を出しやがって!嫌で苦い思い出が蘇ってきたよ!憤怒の炎だぁぁぁ!

↑このネタ楽しいな…。

 

「で、さっき言った載らない理由だけど……それはこれだよ」

 

次の瞬間、忍者が消えるようなドロンという効果音を出しながらチェルシーの周りから煙が出た。

 

「ぐわぁぁ!ゲホゲホゲホッ!なんだ今の……………え?」

 

「これが理由だ。わかった?」

 

煙が晴れ、中から出てきたのはチェルシーかと思いきや、出てきたのはなんと!

姿や服もすべて瓜二つの【俺】が出てきた。

 

「な、ななななな!なんで俺が!?」

 

「これが私の帝具・ガイアファンデーション!好きなものに化けれるんだよ?」

 

帝具の変身を解き元の姿になるチェルシー。おいおいこれは反則だろ…。なんでも化けれるっておれにとっちゃ素晴らしい帝具だ!いろんなものに変身できるなら女の子になったり女の子になったり女の子になったり!(女ばっかだな…)

 

「あ!なんでも化けれるから顔がばれないんだ!」

 

「その通り、この帝具のおかげで暗殺がとても楽なんだよ。君の能力じゃ真似できないでしょ?」

 

「確かにな。俺の能力じゃそんな器用なことできないしな」

 

「でも君の能力は強いね。あのエスデスに勝てちゃうんじゃない?」

 

「さすがにそれは分からないよ。試したいもんだけど(試したくないけど)」

 

だってあの帝国最強の将軍だぞ!?俺が勝てるわけないし第一会いたくない!!噂ではドSの塊だとかなんとか……。しかも極度の拷問好き。さらには帝具持ちときたもんだ。まさに最強(最恐)。

 

「あ、チェルシー、飴はどうするんだ?」

 

「飴?今はいいや。結構ご飯食べさしてもらったし」

 

「それならこれどう?」

 

ポケットの中から今日のおやつとして食べようと思っていたグレープの棒付き飴。俺があれを踏み砕いたわけだし、また買ってこればいい話しだしな。

 

「え?いいの?リュウのじゃないの?」

 

「いいよ。飴踏み砕いちゃってごめんな?」ナデナデ

 

「う…うん!ありがとう!大事に食べるね」

 

喜んでもらえてなにより。この世界にない味だから喜んでもらえたらいいかな。わいはグレープが一番大好きだからナァ!

 

そしてお礼を言う時なんで顔が真っ赤?

 

「ぱくっ…ん!?おいしい!はじめての味!」

 

「喜んでもらえてなによりだ」

 

「ん~!甘い~。あ、そろそろ行かないと、また会えたらいいね」

 

「そっか。また会えるさ。その時は飴を大量に用意しとくよ」

 

「やった!じゃまたね!」

 

チェルシーは走りながら大きく俺に向かって手を振り人ごみの中へ消えていった。

中々いい子だな。あんな子が殺し屋とは思えないが…。ま、いっか。

 

「よぉし!今日は気分がいいからアカメに美味いもん食わしてやる!!」

今回はカツ丼だな。

 

 

風呂敷を担ぎ直しアジトへ向かって俺は移動を開始した。

俺は、この時こんな風に思っていただろう。このような楽しく素過ごせる日々が続けばいいなと。アカメと一緒に飯作って、タツミと笑いあって、ブラートと特訓して、レオーネの酒の相手して、シェーレと一緒に落とした眼鏡を探したり(?)、マインの買い物にタツミと一緒にいったり、ラバックと風呂を除いてレオーネに拳骨貰ったり、ボスと一緒にタバコを吸ったり、みんなで力を会わせて任務をこなしたり。こんな毎日が来ればいいと俺は思っていた。

 

 

だが、現実はこうも簡単には行かなかった。俺が買出しに向かっている間に、タツミとレオーネ、シェーレとマインが帝都で薬を作り、スラムで生きている女の人を騙し連れて行き、薬を使って意のままに操る輩がいるらしく、それを暗殺しに任務に向かったらしい。

俺が戻った時に任務を終えて帰ってきていた。………が、悲しい報告を聞いた。マインと一緒に任務に向かっていたシェーレが、任務終了の帰り道、帝都警備隊のあの小女、セリュー・ユビキタスと戦い、マインを庇って【戦死】したという報告を…………。

 




お気に入り40ありがどうございます!これからも頑張っていきます!

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