モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み) 作:ニルドアーニ四世
すいません...遊んでました
シャボンディ諸島 海岸
「一年後に俺の部下のビブルカードを辿ってスリラーバークに来い。フォローはするが表立って派手には動けない。」
モリアは人気のない海岸でアブサロム、タイガーがアブサロムの能力で透明になったまま会話をしていた。周囲から見れば何も存在せず、声が聞こえてくるだけだが、人目がないため気にしないでよく、モリアが見聞色で気配を探っているので問題なかった。また部下とはペローナのことである。モリアは“新世界”のあちこちで海賊達を生け捕ったり殺したり、アブサロムはかつての強者達の死体を荒らし盗んでいるため、スリラーバーグにいるとは限らないからだ。
「あぁ...。一つ聞いていいか?あんたに奴隷を解放するメリットがねぇ。それだけじゃなくあんたの
「さぁな...。俺は天竜人も海賊も嫌いなんだよ。種族間の差別っていうのも気に食わないし、隔たりを無くしたいと思ってる。だが今まで散々迫害してきた
モリアは損得感情抜きに心の内を語った。彼は本来平和を愛する男なのだ。確かにモリアであれば政府に露見せずに奴隷を解放させる事は十分に可能である。だが奴隷の多くは人間の手によって連れ去られ、
「...あんたの想いは俺が受け止めてやる。絶対に俺は全ての奴隷達を自由にしてやるとあんたに誓う。」
「フフッ...任せるぞ。これを持っていけ。金なんて持ってねぇだろ?」
モリアは小さな袋を渡した。タイガーが袋の中身を見ると金貨や宝石などがぎっしり入っている。1000万ベリーは下らないだろう。
「あんた...。」
「早くいけよ...。故郷へ帰りてぇだろ?」
「すまねぇ...。この恩は絶対ぇ返す。」
***
「モリア...。」
「わかってる。お前を墓場の王にするのはもう少し時を待て...。現にお前に世界中の墓場から遺体や遺骨を掻き集めさせてるだろ。あとはその遺体の質を跳ね上げる男を引き入れるだけだ。だがまだ時が満ちていない。」