モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

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原作通りの部分は可能な限りスピーディに行きます


スライム

 

 

 

 

 

 

「もしもし、マスター?応答願います!こちら炎の土地、指示通り扉を開けました!」

 

ガスを防ぐスーツを身に纏っていたシーザーの部下達は彼へ連絡を取ろうとしていた。しかし何度もかけても繋がることはない。

 

「だめだ、出てくれねぇ。とにかく走れ!仲間はやられちまった。」

 

仲間は声を張り上げるように走って逃げるように言う。なぜなら背後には自我を持つゼリーのような生き物が自分達を追ってきているからである。

 

 

 

 

***

 

 

 

〜ゾロ、サンジ、ブルック、錦えもんside〜

 

 

 

自分の身体を探しに行ったサムライの捜索を続けていると氷で凍って倒れているのを発見して救助した。そして彼は自身が能力者であり、上半身が水中の中らしいという事を話す

 

「なぁ、あそこが湖だよな?あんなトコに山なんかあったか?」

 

話し終えると目の前に巨大で大きな何かがそこにはあった。

 

 

***

 

 

 

〜シーザー、モネ、ハリスside〜

 

 

 

「シュロロロロ、“スライム”は四年前にパンクハザードを襲った化学兵器暴発事故そのものだ。俺様が圧縮してモンスターに変えたのさ。」

 

先ほどのゼリーのような生き物の正体はシーザーの作り出した化学兵器だった。そして今回の公開実験の商品でもある。

 

「あぁ、...ん?それはローの刀だな。」

 

「そうやね。」

 

彼の手には先ほど消えたはずのローの刀があった。彼はバスケットにちょんと触れた後に中に一つだけ入っていた林檎を一瞥すると剣を抜刀して一閃放ち、素早く鞘へ戻す。

 

するとバスケットには切り傷一つ付くことはなく、林檎だけは真っ二つに切り離した。満足そうに笑うとこれが名刀であると納得させられる。なぜなら彼は剣術が得意でない(・・・・・)からである。

 

 

***

 

 

 

 

〜研究所、玄関〜

 

 

 

 

スモーカー率いる海軍と研究所の元囚人達は交戦を続けており、ローがオプジェにした艦船に隠れるようにして様子を伺っている者達がいた。

 

「海軍がいるが、回り込む時間はねぇ。突っ込むぞ。」

 

フランキーが手はず通りに両手を合わせて玄関の扉へ向けるとレーザーを扉へ放つ。

 

扉を容易く撃ち抜くと爆発し、破壊する。海軍と囚人達が呆気にとられる隙をついて彼らが研究所内へ侵入しようとする。

 

だがロビンが何かに気がついた。海の上を漂う一隻の船にドロドロとした小さなスライムが船のマストにへばりついていたのだ。

 

船の甲板には海兵がおり、動いている小さなスライムを斬ったり銃で撃っても毒ガスを出すだけで傷がつかない。

 

業を煮やした彼らは火炎放射器でスライムを燃やしてみる。すると嫌がり始めたソレがやがて動きを止めると大爆発を引き起こし、船を木っ端微塵にした。

 

 

 

「シュロロロロ、いい子だ。3年も閉じ込めて悪かったな。」

 

マスターと大声で囚人達は敬愛を込めてその名を誇り高く呼ぶ

 

ローがオプジェにした船の上にシーザーは立っているのを確認した海兵達は警戒態勢に入り、銃を彼へ向ける。

 

「アイツは水が苦手だからよ、あの湖を越えるために自分のカケラを飛ばしてるのさ。」

 

シーザーは笑いながらスマイルの解説をしてやる。敵へ情報は漏らすべきではないが、彼の自己顕示欲の強さ故にペラペラと語る

 

「“ルーム”。」

 

ローが一瞬でシーザーの目の前へ移動すると、武装色で硬化した拳を振り上げて殴りかかる。

 

シーザーは意地悪そうにニヤリと笑うとポケットの中から鼓動し続ける何かを取り出した

 

「コレを忘れてねぇか、ロー?」

まるで彼が襲ってくるのが想定内であるかの様に拳が触れる前に心臓を握り潰した。

 

ローを激痛が襲い、彼は大声をあげて悶え苦しんだ。シーザーは満足そうに笑っているとフランキーとロビン、たしぎ、スモーカーが同時に彼の間合いへと飛び込んだ

 

それもまた予測していたのか片手で空気を握り潰すような所作をすると、彼らは突然苦しみ出すとまもなく気絶した。

 

「コイツらを海楼石で縛り上げろ。お前達は研究所へ戻るんだ。」

 

 

 

 

***

 

 

 

 

〜ゾロ、サンジ、ブルック、錦えもんside〜

 

 

 

 

湖の前にいた4人はスライムの体液で魚が死ぬ様子から水中に毒が蔓延していることを理解した。

サンジの人格のナミが錦えもんの胴体を見つけようと毒が滲む湖へ飛び込んだ。

 

 

サメや毒を回避しながらサンジは胴体を抱えたまま陸へあがった。そして侍に渡すと彼は完全な人としての形態を取り戻すと土下座をして感謝の意を述べる。

 

「拙者、名を錦えもんと申す。決してこの御恩ッ、忘れはせぬ。かなじけない!」

 

 

***

 

 

 

〜研究所〜

 

 

 

ローから研究所への行き方を聞いたチョッパーは警備の目を掻い潜りながら進んでいた。なんとか目的地へ侵入すると何だか見覚えのある背中がそこにはあった。

 

彼の尊敬する医者がそこにいたのだ

 

「ドクトル!」

 

世界一の医者と呼ばれる男にしてモリアの船医であるホグバック。彼は振り返ると目の前にいるチョッパーを見る。

 

「んぉ?なんだ、お前。見覚えあんな。」

 

そして思い出したように彼と会話を始める

 

「なぁドクトル、ここでなんの研究してんだ?」

 

チョッパーは目をキラキラさせながら彼へ尋ねる。ホグバックは照れながら正直に質問に答える。

 

「スマイルっていうものを研究してんのよ、あと、まぁ巨人化だな。」

 

シーザーと同じく天才であり、自己顕示欲の強い彼は機密情報を喋る。チョッパーはスマイルという意味はわからなかったが、後半の彼の言葉を聞き逃さなかった。

 

「ドクトル、お前がやったのか?」

 

チョッパーは突然静かにそう尋ねた

 

(ん〜、ガキ共の体調管理と診察は俺がしてるし...)

 

「おう。」

 

ホグバックはそう答えるとチョッパーが突然巨大な大男に変化した。

 

「俺はお前を許さねぇ!」

 

「え?」

 

そうつぶやくとチョッパーの巨大な拳がホグバックを襲った。そして鼻血を出して気絶した彼を放置して薬について調べ始める。

 

 

 

***

 

 

 

 

〜ナミ、ウソップ、シーザーside〜

 

 

 

 

 

「なぜ連れ出した、子供達が苦しんでるじゃないか!」

 

ナミ達はシーザーの仕込んだドラックキャンディの禁断症状で凶暴化した子供達を鎖に繋いで眠らせていたが、目を覚まし暴れ出していた。

 

しかしその場にシーザー自ら子供達を奪還しに来ていた。

 

「みんな家に帰りたがってるわ!親達だってずっと探してるに決まってる!」

 

サンジの外見をしたナミがそうシーザーへ言い放つが、彼はニヤニヤと笑っていた。

 

「キャンディくれよ〜ッ!」

「いつものキャンディ!」

 

子供達は次々と彼の作ったドラックキャンディを求める声を出す。

 

「シュロロ、どこに帰りたがってる子がいる?」

 

彼は若いながら冷たく言い放つと、彼の能力で酸素を抜いた。酸欠状態となったナミとウソップは首元を抑える。

 

 

 

「シーザーッッ!!!」

 

茶ヒゲが巨大で太い鉄パイプを持ってシーザーへ振るった。しかしロギアの彼にただの打撃は無意味である。そのおかげで彼の技が中断させられナミとウソップはむせながら酸素を吸う

 

 

「俺は目が覚めたぜ。」

「我が有能な部下、茶ひげ。全身黒コゲで目も当てられない。」

「お前の差し金だ!」

 

シーザーは挑発するように茶ヒゲを揶揄うと彼は激情して鉄パイプで叩き潰そうとする

 

「子供達、いますぐ外のガス風船に乗るんだ!」

 

彼はそう指示すると子供達はキャンディ欲しさに素直に言う事を聞く。

 

「俺が騙されてたことはいい、だが部下達は返してもらう!」

「はぁ?いつまで船長気取ってんだ新世界落ちのクズ海賊。あいつらはまだ俺を救いの神だと信じてる、ただのモルモットなのによ。」

 

茶ヒゲはかつての部下を連れてここから出ようと考えたが、現実はそうはいかない。それだけシーザーの洗脳は上手くいってたのだ

 

「貴様ァーーーーッッ!!!!」

 

茶ヒゲは怒りに身を任せて鉄パイプへ力を込めるが、シーザーは彼程度の海賊などより遥かに強かった。

 

「“ガスタネット”。」

 

ガスで固めたカスタネットをカカンと鳴らすと激しいガス爆発が起き茶ヒゲをいとも容易く倒した。

 

ナミとウソップは爆風から逃れようとして外へ出ようとするが、シーザーに背後を取られ“ガスタネット”で吹き飛ばした。

 

 


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