モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

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新生“麦わらの一味”

 

 

 

 

 

 

 

 

〜六ヶ条の掟〜

 

 

 

 

其の一 民間人、政府関係者には如何なる害を加えてはならない。但し自衛及び友を守る為なら例外である

 

其の二 己及び仲間の命はシンボルより優先せよ

 

其の三 仲間間での争いは禁止であるが対等な条件での喧嘩、そして鍛錬は例外とする

 

其の四 裏切り者は即座に始末せよ。但し止むを得ない場合は例外とする

 

其の五 世界の均衡は己及び仲間の命の次に尊重すべきであるが、時としてそうでない場合もある

 

其の六 主人が錯乱すれば始末してよい。主人とはゲッコー・モリアのみである

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

〜シャボンディ諸島〜

 

 

 

 

2年前、かつて海賊“麦わらの一味”船長モンキー・D・ルフィが天竜人を殴りつけて七武海の一人の経営していた店にて立て篭もり事件を起こした。

 

麦わらの一味(彼ら)”の起こしたのはその大事件だけではない。“王下七武海”サー・クロコダイルを討ち取り、司法の島“エニエスロビー”を落とし、“インペルダウン”から囚人達を脱獄させ、マリンフォードに二度も乗り込んだ

 

だがこの2年間麦わらの一味は一切の活動の痕跡が見られなかった。世間もかつての出来事と忘れ始めていた。その間、“麦わらの一味”は未熟だった己らの牙を研いでいたのだ

 

 

そしてその一味がシャボンディ諸島に再び現れたという情報を得た海軍が彼らを捕らえに迫ってきた。

 

そして麦わらの一味船長“麦わら”ルフィ、“海賊狩り”ロロノア・ゾロ、そして“黒脚”サンジを確認した部隊が銃をむけ投降する様呼びかけた。

 

『ホロホロホロホロ...』

 

舌を出しており、可愛らしさを漂わせるゴースト達が海兵たちの身体を通り抜けた。すると一瞬で膝をついて倒れ始める。

 

「俺は...シラミになりたい。」

 

顔を青ざめさせながら、ネガテイブになって倒れていた。すると海兵達の後ろから二人の人影が現れた。

 

「おい...あれは確か。」

 

サンジとゾロの目線の先にはゴスロリファッションの可愛らしい女の子とこの騒ぎにイライラしている人型のウサギがいた。

 

「やっぱりお前らか?この大騒ぎ。」

 

「あぁ面倒くせぇ、この上なく面倒くせぇよ。あぁ怠い、この上なく怠ぃよ。」

 

四皇“死の錬金術師”ゲッコー・モリアが部下の航海士“ゴーストプリンセス”ペローナとその副官“黒兎”アルフレッドである。

 

ペローナとアルフレッドはバーソロミュー・くまにより、“シッケアール王国”へ飛ばされた。まもなくゾロが飛ばされた数日後に王下七武海“ジュラキュール・ミホーク”が現れた

 

戦争後ゾロはミホークに弟子入りをした次の日にモリアとアブサロムが迎えにきた。だが“くま”に敗れた事からアルフレッドも修行の為の2年間の休暇を願い出て許され今に至る。そしてアルフレッドに付き添ったペローナは方向音痴なゾロを心配になったのか、この島まで連れてきたのだ。

 

「ウォォォォッッ!!! 君はスリラーバークのォォォ!!!!」

 

ゾロの呆れた声はサンジの感性により掻き消された。そしてサンジはくにゃくにゃしながらペローナへ近づく。

 

「お前ら、なんでまだこんなとこにいるんだ?」

 

「はぁぁぁぁん?」

 

「この島にまで送ってやった恩人になんて言い草だ?私がいなきゃお前、今頃...ん?」

 

ゾロの言葉に苛立ちを覚えたアルフレッドは見下す様な顔をし、ペローナは少しだけ大きな声をあげた。

 

ゾロは確かに正論だと感じバツの悪い顔をして反論できずにいると、サンジがくんくんとペローナの匂いを嗅いでいた。

 

「本物の女...。」

 

「当たり前だろうがなんの病気だテメェ!!!!」

 

ペローナが叫ぶと同時にアルフレッドはペシッとサンジを殴って、地面に叩きつけた。

 

「んだよ。どっかで経験済み(デジャブ)かと思ったらアブサロムのお友達(ただの変態野郎)じゃねぇか。」

 

アルフレッドが幸せそうな顔をしているサンジをゲシゲシ踏みつけながら悪態をつく

 

「それはそうとこの島に軍艦がきてるぞ。」

 

「なんだと⁉︎」

 

ペローナの言葉を耳にしたゾロは声をあげると、アルフレッドは空気を読み足を退けた。すると五人は影に覆われると、愛らしい声が響いてきた。

 

「やっと見つけたァァァッ!」

 

「おぉッ!!!」

 

空から巨大な怪鳥が現れ、その上にはツノの生えたタヌキの様な生き物が乗っていた。

 

「“綿あめ大好き”チョッパー。ミンク(同族)なのかな?」

 

「さっさと行きな。私らもスリラーバークに帰りたいんだよ。」

 

そして三人はチョッパーに言われ、怪鳥の背中に乗って去っていった。そしてその道中にルフィはあの二人が誰なのかをようやく思い出しかけていたのだった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

およそ一ヶ月後

 

 

 

 

 

〜魚人島付近の海底〜

 

 

 

 

 

“魚人島”でホーディとバンダーデッケンの野望を打ち砕き、ヒーローとなった麦わらの一味は盛大に見送られ次の目的地へ向かっていた。

 

「どうしたルフィ?」

 

珍しく考え込んでいた船長の様子を見た一味の一人が彼に声をかけた。

 

「ここ上ったら...。シャンクスの海だ。」

 

 

そう呟いたルフィはかつて出会い己に影響を与えた者達の言葉を思い出し始めた。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

「この帽子をお前に預ける。俺の大切な帽子だ。いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな...。」

 

シャンクス(目標)...

 

 

 

 

 

 

「お前なら必ずやれる。俺の弟だ。」

 

エース()...

 

 

 

 

 

 

 

 

「確認せぇ!!! お前にまだ残っておるものはなんじゃ!!!!」

 

ジンベエ(恩人)

 

 

 

 

 

 

 

 

「頂点にまで行って来い。」

 

レイリー(師匠)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気にいらねぇなら潰しに来い。」

 

モリア(強者)

 

 

 

 

 

 

 

「その最後の海を人はもう一つの名前でこう呼ぶんです。次の時代を切り開く者達の集う海。その海を制した者こそが海賊王です。」

 

コビー(友達)

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「この海底を抜けたら世界最強の海だ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行くぞ野郎共ォォォ新世界へェェッッッ!!!!」

 

 


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