モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み) 作:ニルドアーニ四世
〜マリンフォード頂上戦争から半年〜
『“死の錬金術士”ゲッコー・モリア、四皇へ』
半年前に行われたマリンフォード頂上戦争にて“白ひげ”、“火拳”が死に四皇の一角が崩れた。誰もが新世界の海が荒れると予想したものの、実際に荒れたのは最初の二ヶ月程であった。なぜなら当時王下七武海であったゲッコー・モリアが戦争後に脱退し、白ひげ海賊団の縄張りの海域を僅か一ヶ月で抑えたからである。海域を熟知している“不死鳥マルコ”率いる“白ひげ海賊団”の残党達の大半がモリアの傘下になったのが大きな要因の一つである。
元々白ひげとは敵対関係にあったものの、信頼関係があり互いを尊重していたのだろう。少なくとも頂上戦争では互いが認め合っている様に見え、仲間を殺して白ひげ海賊団を裏切った“黒ひげ”がケジメを付けようとした白ひげを卑怯な手段で殺害した。その時に真っ先に黒ひげに立ち塞がったのはモリアであり、白ひげ海賊団もまたモリアに黒ひげの“手打ち”を任せた。
ここからは我が社の予想だが、事前に密約があったと思われる。『白ひげ死後の白ひげ海賊団の面倒を見る』ということだろう。頂上戦争ではモリアは白ひげを討ち取るチャンスは素人目でも何度かあった様に思われた。だが彼は何かしらの理由でそれをしなかった。恐らくモリアは白ひげを討ち取れなかったのではなく討ち取らなかったのだ。そうでもなければ敵対関係にあった男の傘下などには入らないだろう。
少なくともモリアは現段階で最も海賊王に近い男であるのは間違いない。縄張りの海域は今でも広がり始め白ひげ海賊団だけでなく白ひげ海賊団の傘下をも己の戦力は迎え、更にモリア本来の屈強な親衛隊の幹部、豊富な財力にゾンビ軍団、更に元々の傘下の海賊団や新たな傘下の海賊団などがある。確実に頭数は他の四皇より多く、死んでもゾンビとしてこの世に再生するため優位は揺るがない。
それに近日、また一人実力の高い男がモリアの親衛隊へ加わったと発覚した。たった一人で男は先日海軍の軍艦を悪魔の実の能力のみで5隻を戦闘不能にして見せた。政府は彼を大きく警戒するとの発表である。
〜著者アブサ〜
***
〜スリラーバーグ〜
「アブサロムの書いた社説だ。傘下に入ったのは間違いないが確認のためだ。」
モリアは彼の書斎でアブサロムの書いた社説の原稿を男へ渡した。その男は“白ひげ海賊団船長”マルコである。彼はその文を読み終えるとモリアの方を見た。
「問題ないよい...。俺達としては自由にやらせて貰っている。文句なんて言える立場じゃないよい。」
あのエースと白ひげの葬式の後、彼らは正式にモリアの傘下に入った。
戦争が終結後マルコは白ひげ海賊団にへ白ひげがモリアに頼んだ事を皆の前で話した。そして葬式の後の傘下に入るかどうかの提案を皆に伝えた。初めは大いに反発したが、白ひげのいない白ひげ海賊団では縄張りを守れず、更に白ひげに怨みを持つ多くの銀メダリストからの襲撃など予想された。
モリアの傘下に下る条件はただひとつ...彼の海賊団の掟を守ることで、その掟はそこまで問題なかったため、一部の納得しない者のみは白ひげ海賊団から抜け“新白ひげ海賊団”を名乗ったが、予想された通りに怨恨と名をあげる為に毎日の様に襲撃を受け壊滅的被害受けた。そして生存したおよそ半数はモリアの傘下を願いでて今に至る。
モリアは彼らを受け入れ、かつて“白ひげ海賊団”の抑えた海域を全て制覇した。そして現在は力を蓄える時期に入り、資金や武器、悪魔の実などを率先して掻き集めていた。
***
〜そしてマリンフォード頂上戦争から2年〜
吹雪吹き溢れる雪の中に一人の青年が初雪を踏む音を響かせながら大木へ歩む。そして大木の足元にある巨石に載せた麦わら帽子の目の前で立ち止まり呟いた。
「早ぇなぁ...もう2年か...。」
そして雪に埋もれた“麦わら帽子”を掴んだ
次から原作の新世界編へと突入しやす。