モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み) 作:ニルドアーニ四世
活動報告でのアンケートを取らせてください。このモリアさんとBLEACHの方が完結しだい新しく投稿する作品を考えています。参考にしたいのでご協力をお願いします
〜マリンフォード頂上戦争から数日後〜
“とある島”
「赤髪...モリア...なんと礼を言ったらいいか。」
ここでは頂上戦争で亡くなった“白ひげ”、“火拳”の葬儀が行われており、名を刻まれた墓石の側には遺品の帽子やナイフ、薙刀やマントが供えられ、その背後には白ひげ海賊団達の刀が突き刺ささっていた。
二つの墓石の前で中心に立つマルコ、右側には裏切り者で“白ひげ”を殺した黒ひげを仇打ちにしたモリア、そして左側には戦争を止めにきて二人の亡骸を無事にここまで連れてきた赤髪。白ひげ海賊団から見ると二人は恩人であった。
「敵でも白ひげは敬意を払うべき男だった。センゴクですらそうだった。」
「俺は約束を守っただけだ。恩を得るために動いたのではない。」
赤髪とモリアは礼には及ばないという心情であった。本来であればモリアはマリンフォードで敵対関係にあり、白ひげの腹を貫いたりオーズの胴体を狙った。更に多くの雑兵達を攻撃した。この場にいる事さえ不自然なのに白ひげ海賊団は立場と恩義の狭間にあったモリアが立場を選び政府の味方をしたというやむをえない事情をマルコから聞き理解した。そして白ひげ亡き後は約束通り白ひげの家族を守る為に尽力した。だから大半の者達は一部の反発者を除いてモリアに敵意を持ち合わせていなかった。
「じゃあ...俺達はもう行く。」
「あぁ...ありがとよい。」
赤髪は白ひげとエースの墓場を後にすると引き返し、己の部下の待つ船へ戻った。
「...。」
「...。」
マルコとモリアは赤髪が立ち去った後もその場にいた。二人は黙って白ひげとエースの墓を見つめているとモリアが口を開いた。
「“白ひげ”エドワード・ニューゲート...貴方は俺の目標だった。自惚れ...王になれると傲慢だったこの俺に海賊としての在り方を示してくれた。本当に感謝している...
願う事なら一度だけでも貴方と二人で酒を飲み交わしたかった...。」
11年前モリアは白ひげに挑み敗れた。だが今振り返ると海賊としての覚悟も現実も理解しておらず、“
「俺は貴方から頂いた享受は一生かかっても返せぬ程の価値がある。だからこそ俺は貴方の守りたかった
マルコ...俺は七武海を脱退し、海賊王になるべく新世界へ出る。お前達白ひげ海賊団も俺と共に来ないか?」
「...。」
モリアはマルコへ白ひげ海賊団が己の傘下に加わらないかと提案をした。もちろん一番隊の隊長とはいえ独断で返事をして皆がすぐに従うという事にはならない。
「返事はまだいい...。俺も何かとせねばならぬ事がある。少なくとも白ひげの海域は早く抑えろ。俺が加勢しても構わぬ。」
モリアはマルコへ忠告をしてその場から去った。白ひげの家族を守るのであれば傘下にする必要はない。ただ援軍を与えればいいのだ。更にモリアは個人的には新世界の均衡を揺るがしかねない事なので都合が良かった。
モリアが白ひげ海賊団達からの何とも言えない表情に見向きもせず歩き続けた。そして海岸に己の腹心として連れてきたアブサロムがその場から離れてモリアの前で止まった。
「ボス...。ひとまず俺をシッケアールに送ってください。あの二人を迎えに行きます。」
アブサロムは真剣な表情で“くま”にシッケアール王国に飛ばされたペローナとアルフレッドを自分が迎えに行くと言った。海賊として尊敬し憧れていた白ひげの葬式だからという腹心の彼としての気遣いである。
「あぁ...すまない。二人を見つけたらでんでん虫をかけろ。」
「了解です。」
するとアブサロムの地面から影の円が揺らめいてゆっくりと沈んだ。周囲に誰もいない空間でモリアは天を見上げて固まるとやがて覇権争いで激動の渦に巻き込まれる新世界の王へなるべくゆっくりと動き始めた。
頂上戦争編終了です。原作の改変により2年後、パンクハザード編にドレスローザ編へと物語は進んでいきます。ちなみにBLEACHの方と一話ずつ交互に投稿していく予定ですので少し投稿頻度は半分になりますが、目標1日一話で頑張りたいと思います。ストーリー展開は完成していますので、あとは忙しさで決まります。
戦争編が丁度50話終わったのは偶然ですね。ほんとに長かった...
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