モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

38 / 69


改訂版云々の話ですが、出させて頂く事となりました。活動報告のアンケートでは選択肢①の『出さなくていい』という意見が最も多かったですが、理由の多くが「投稿ペースが落ち込みそうだから」、「作者の好きにしたらいい」というモノでした。

私としては「文章力がないから勿体無い」という意見が多かったので改訂版を出したいという想いでした。改訂してくださる方が名乗り出てくださり、その方の改定した文章を見た瞬間に文章の格が違うと思い知らされました。この方に是非ともお任せしたいと思いました。

心配された投稿ペースは“問題ありません”。今の所の予定ではこれまで通り私は『ここで投稿を続けます』。そして改訂者さんがお暇な時に以前の話から改訂してくださるので続きが気になる方はご安心ください。逆に文章を優先したい方は改訂版を是非ともご覧下さい。“モッ...モリアさん〜”が一読者としては生まれ変わったと断言するレベルだと思っています。もちろん内容は一緒ですのでご安心ください。




海軍の策 3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実にくだらぬ茶番だ...。白ひげ海賊団の為、“火拳”の為に命を捨てると言うておきながら、“白ひげ”という男を疑い己らの命惜しさに...怒りに任せて刺すなど実に滑稽...。」

 

 

(脳が足りぬにせよ少し考えればわかる話だ。なぜ海軍と既に話がついているのに奴一人がその情報を知り得たのか...。ましてや傘下の海賊達を売るだけで済むのなら戦争などという面倒な真似を両軍せぬはずだ。間違っても公開用でんでん虫など配備せぬ...

 

そもそも奴のいう見返りの通りなら戦争の初めに本船にのる“白ひげ海賊団本体”は初めから来ぬ。傘下の海賊vs.海軍となるからな...

 

 

そんな回りくどいことではなく“火拳”を捕えたという情報を世間に隠し、白ひげにのみ取引の情報を流せば事は自然に運ぶ...

 

『息子を助けにこなかったという“白ひげ”の面子は立ち』

 

『“海軍”としても白ひげ海賊団全軍との全面戦争を回避できる』

 

その状況が回避された以上白ひげが仲間を売るなど断じて無いと断言できる。)

 

 

 

 

 

人の心とは実に脆い...

 

 

 

***

 

 

 

 

〜モビーディック号〜

 

 

 

 

 

「「「「「「オヤッさん!!!!」」」」」」」

 

スクアードに刺され出血した白ひげは膝をついて胸を抑えた。マルコは両腕を炎の翼に変えてモビーディックへ戻りスクアードの顔を掴んで地面に叩きつけた。

 

「スクアードッ!!!!なぜお前がこんな事!!!!」

 

マルコは冷や汗をかきながら吠えた。心から信頼している家族が白ひげを突然刺したのだ。

 

「うるせぇ!!!!こうさせたのはお前らじゃねぇか!!!!」

 

スクアードはマルコへ大剣を振るうがマルコは軽々躱し、スクアードを攻撃しようとしたが白ひげが静止させた。

 

「こんな茶番劇やめちまえよ“白ひげ”!!!!もう海軍と話はついてんだろ⁉︎お前ら“白ひげ海賊団”とエースの命は必ず助かると確約されてんだろ⁉︎」

 

スクアードの一言に“白ひげ海賊団”が響めき始めた。そしてこの戦争を見守る世界中の人々をも驚かせた。ほんの少しでも“白ひげ”という男を知っていれば断じてその様な事はしないからである。スクアードはそのまま大声で戦場に散らばる家族へと話しかけた。

 

「俺達ァ罠にかけられたんだよォォッ!!!!

 

俺達傘下の海賊団の船長の首を売り!!!ひきかえにエースの命を買ったんだ!!!!“白ひげ海賊団”とエースは助かる!!!すでにセンゴクと話はついてる!!!そうだろ⁉︎

 

そんな事も知らずにどうだ⁉︎俺たちはエースの為白ひげの為と命を投げ出してここまでついて来て...よく見ろよ!!!!

 

 

海軍の標的になってんのは現に傘下の海賊団(俺達)じゃねぇか!!!!」

 

「オヤッさん⁉︎本当かよ!!!!」

 

「ウソだろ⁉︎言われてみりゃコイツら俺達しか狙わねぇぞ!!!!」

 

後方からのパシフィスタの猛攻に傘下の海賊団ばかりが次々と崩されて行くことからスクアードの叫びが強ち嘘ではない可能性があると思ってしまったのだ。

 

「ハァハァ...一度刺せただけでも奇跡だ...もう覚悟はできてる...殺せよ。」

 

「バカ野郎!!!担がれやったなスクアード!!!なぜ親父を信じない!!!!」

 

胸からの出血を抑える白ひげをよそにマルコはスクアードの胸ぐらを掴んで大声をあげる。だがスクアードには正気を失われた顔をしており、白ひげから裏切られたと思っているようだった。インペルダウンの囚人達に奪われた映像用でんでん虫が彼らのやり取りを映す中センゴクは海軍に不信感を持たれるのを防ぐために部下へ指示をだした。

 

「青雉!!!!」

 

青雉がその場から素早く移動し、辺り一帯にいた映像でんでん虫を待つ囚人達を一瞬で凍結させた。その様子を見たセンゴクは最後の策を打った。

 

「“包囲壁”作動!!!!」

 

“白ひげ”の疑惑に揺れる中で密かに海底でボコボコと気泡があがり始め、確実に海軍の包囲壁が作動し始めていた。その様子に気づかずにクロコダイルはかつて己が敗れた男への怒りを露わにした。

 

「あの野郎...

 

みっともねぇじゃねぇか!!!“白ひげ”!!!!俺はそんな“弱ぇ男”に敗けたつもりはねぇぞ!!!!」

 

「...。」

 

 

(今までのオヤジなら仲間の攻撃だろうとこんなんくらうアンタじゃなかったよい...体調は悪化するばかりだ...。)

 

 

「スクアード...おめぇ仮にも親に刃物をつき立てるとはとんでもねぇバカ息子だ...。」

 

「ウァァッッ!!!!」

 

白ひげがゆっくりとスクアードへ近づくと彼は悲鳴をあげた。命を覚悟したとはいえ世界最強と呼ばれる男に殺されるという恐怖は何一つ変わらない。スクアードの目の前へ来ると白ひげは彼を優しく抱きしめた。

 

「バカな息子を...それでも愛そう。」

 

 






原作を見比べながら書く戦争編は難しいですね。モリアさんが出せない話も出てくるかもしれません。ちゃんと流れは抑えてありますので安心してください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。