モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

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歴史の序章 1

 

 

 

 

〜海軍本部〜

 

 

 

“正午”

 

 

 

 

「処刑3時間前です。罪人を処刑場前へ送ります‼︎ 」

 

『カツン...カツン...。』

 

手錠を課せられた“二番隊隊長”ポートガス・D・エースは二人の死刑執行人と共に死へと向かう処刑台までへの階段を一歩ずつ登っていく。通路は細くそして暗いため己の足音のみを感じる空間において生と死の狭間にいるエースは弟との過去を思い出していた。

 

 

 

 

***

 

 

 

...いいかルフィ

 

俺たちは絶対にくいのない様に生きるんだ‼︎

 

 

 

うん‼︎

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「止まれ...門を開けるぞ。」

 

執行人はエースを閉じられた門を開く仕掛けを作動させると錆びた金属と重い木製の扉がゆっくりと鈍い音が響き渡った。

 

『ギィ〜〜...。』

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

いつか必ず海へ出て思いのままに生きよう ‼︎

 

 

誰よりも自由に!!!

 

 

 

***

 

 

 

 

海軍本部により招集された名のある海兵達総勢約10万人の精鋭が

 

三日月形の湾頭及び島全体を50隻の軍艦が取り囲み湾岸には無数の銃砲を立ち並ぶ

 

 

戦局のカギを握る5名の曲者達海賊“王下七武海”

 

 

そして広場の最後尾に高くそびえる処刑台には

 

事件の中心人物“白ひげ海賊団”二番隊隊長

 

その眼下で処刑台を軽く守るのは海軍本部“最高戦力”3人の「海軍大将」

 

 

今考え得る限りの正義の力がエース奪還を阻止する為“白ひげ海賊団”を待ち構える

 

 

 

 

***

 

 

 

 

〜海軍本部処刑台〜

 

 

 

「諸君らに話しておく事がある。ポートガス・D・エース...この男がここで死ぬ事についての大きな意味についてだ...。」

 

捕らえられたエースの真横で“海軍元帥”センゴクが総勢10万人の正義の軍隊を前にでんでん虫を手に演説を始めた。

 

「エース...お前の父親の名を言ってみろ。」

 

「俺の親父は“白ひげ”だ...。」

 

「違う!!!!」

 

「違わねぇ!!!!“白ひげ”だけだ!!!!」

 

センゴクがエースに質問をし、答えたが満足のいく回答は得られなかった様だ。すると海兵達はザワザワとし始めるとセンゴクは諦めた様にゆっくりと口を開いた。

 

「当時、我々は目を皿にして必死に探したのだ...。ある島にある男の子供がいるかもしれないというCPの微かな情報とその可能性だけを頼りに生まれてきた子供、生まれて来る子供。そして母親達を隈なく調べたが見つからない...。

 

それもそのはず、お前の出生には母親が命を懸けた母の意地ともいえるトリックがあったのだ‼ ...それは我々の目を...いや、世界の目を欺いた‼ サウスブルーに“バリテラ”という島がある。母親の名は“ポートガス・D・ルージュ”。女は我々の頭にある常識を遥かに超えて子を思う一心で実に20ヶ月もの間、子を腹に宿していたのだ。そしてお前を産むと同時に力付き果てその場で命を落とした。父親の死から一年と三ヶ月を経て、世界最大の悪の血を引いて生まれてきた子供...それがお前だ。知らんわけではあるまい...

 

お前の父親は...

 

 

 

 

 

 

 

“海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!! 」

 

センゴクはポートガス・D・エースの母親、そして出生を語り、海兵、映像でんでん虫により世界へと重大な事実を伝えた。そしてその事実を耳にした全ての者は驚き絶句した

 

「ほぅ...海賊王に息子か...。漸く腑に落ちた。政府としてはそんな害悪因子を始末しときてぇはずだ。」

 

モリアがエースの処刑の意味を理解した。かつて自身の目の前で処刑された海賊王の遺伝子がまたしても目の前で処刑されるという事実を皮肉に思った。

 

「まもなくすれば大海賊時代の頂点に立つ資質を発揮し始める‼︎ だからこそ今日...ここでお前の首を取る事には大きな意味がある...

 

 

 

 

たとえ“白ひげ”との全面戦争になろうともだ!!!!」

 

センゴクが大声をあげ世界最強の海賊と戦うかも知れぬ海兵達を鼓舞し士気をあげさせた。海兵達はセンゴクの目論見通り一斉に10万の雄叫びが島に響き渡った。それを他所に処刑台のセンゴクに慌てながら近づく一人の海兵が現れた。

 

「報告します!“正義の門”が誰の許可なく開いてます‼︎ 動力室とは連絡がつかず‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

センゴクが耳を疑う程の報告を受けると政府の三つの機関を繋ぐ一方的な海流から抜けられ、正義以外の船を封じる“正義の門”がセンゴクの指示なしに開いたのだ。

 

『ゴゴゴゴゴ...』

 

ゆっくりと巨大な正義の門がゆっくりと鈍い音を島に響かせると霧の向こうに微かに多くの髑髏マークを掲げた海賊の艦隊が湾内に侵入しようとしていた。

 

「...なぜ門が開く?裏切り者か侵入者だな...。」

 

モリアが鋭い目で海賊の艦隊を見据えると呟いた。動力室はマリンフォードへある為その考察が自然だった。

 

「来たぞォォーッ‼︎全員戦闘態勢!!!!」

 

やがて海賊船に乗る人物らが“新世界”に名を轟かせる者達にして“白ひげ海賊団”の一員だと理解した。合計43隻の大艦隊を前にするとモリアは呟いた。

 

「目標はあの船長格の半分の死体の入手だな...。」

 

海兵達は“白ひげ”や隊長達の乗る本船を見つける為に忙しなく動き始め海上に目を見張り始めた。すると誰よりも初めにモリアが事態を飲み込んだ。

 

「...ッ⁉︎ 布陣のミスだな...。」

 

モリアの呟きから次第に強者達は海底を見つめ始めた。すると湾内からブクブクと空気が湧きあがると見聞色の覇気に薄い者達も理解し始めた。

 

「そうだったのかあいつら全員‼︎ コーティング船で海底をッ⁉︎」

 

『ザパン!!!!』

 

海が揺れ4つの影が現れるとやがて白いクジラをモチーフにしたデザインの巨大な海賊船が海上に勢いよく現れた。

 

「うわァァァッッッ!!!!“モビーディック号”が来たァァァッッッ!!!!」

 

「“白ひげ”...。」

 

 

『カツン...カツン...カツン...。』

 

14名の隊長達の乗るモビーディック号の本船の奥から巨大な金属音が聞こえてきた。そして次第に豪傑と言えんばかりの巨大で強靭な肉体、そして手に持つ太く長い薙刀、更に“白ひげ”の名に相応しい三日月形の白い髭の男が現れた。

 

 

「何十年ぶりだ?センゴク...

 

 

 

 

俺の愛する息子は無事なんだろうな。

 

ちょっと待ってな...エース。」

 

「オヤジィ!!!!」

 




長い会話文は以前私の書いた作品から一部の文をコピペ後に修正したので著作権とかは大丈夫なはずです。

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