モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み) 作:ニルドアーニ四世
「モリアだァァァァァァッッッ!!!!」
“王下七武海”ゲッコー・モリアが森の中へ現れると麦わらの一味を取り巻く海賊達は恐怖に満ちた顔をし、怯んだ。本能が彼を恐れているのだ。これが世界に名を轟かせる男だと肌身に感じさせた。
「さぁ...俺を倒したいのだろう?俺はサシでも全員でも構わない。」
「おめぇがモリアか⁉︎骨の影を返せッッ!」
モリアが余裕の表情でかかってくるように言うとルフィがモリアの前へ現れて声をあげた。だがモリアは身長差からルフィを見下す様に見て言い返した。
「勘違いするなよ。俺は防衛とモーガニア以外の敵には極力こちらからは手を出さないと決めている。」
モリアが冷たく言い放つと一斉に“麦わらの一味”や海賊達は戦闘態勢に入った。銃や刀を持った寄せ集めの集団を見てモリアは嘲る様な笑みを浮かべた。烏合の衆で七武海を落とせる気になっているのかと思ったからである
「ルフィ、こいつはやべぇ...。お前はブルックと先に地下へ行け。
「わかった!行くぞブルック。」
ゾロはモリアからクロコダイル
「無茶です。あの方達は死にますよ!」
「大丈夫だ。ゾロが任せろって言ったんだ。地下はどっから入るんだ?」
ルフィが仲間を信じているから心配をしていないのだとブルックが理解するとジタバタするのは彼らに対する侮辱だと思い、地下へと向かった。
「内乱を起こすなど、無駄な事だが...。一つ格というものを教えてやる。俺はここから一歩も動かずに貴様ら全員を捻り潰せる。」
「舐めてんのか?」
モリアが多くの強者達を管理しているのは記憶の改竄を行っているからだった。管理するまでもないと判断した雑魚をそのまま放流したツケが回ってきたなと感じたが、彼らに危機感を抱くほどモリアは落ちぶれてはいなかった。
「いや...正当な評価だ。それとも貴様らなど取るに足らないと言った方がわかりやすかったか?“
モリアが“
「来ぬのか?せめて俺に触れられるとよいな。」
***
地下
ブルックは7年前に見つけた地下へ侵入できる穴の元へ行き、ルフィと共に中へ入った。そしてしばらく進んだ。薄暗い中一定の間隔で蝋燭が灯され、まるで商店街のようなモノが並んでいたが、店番などおらず自由に持って行っていいようだった。ルフィは何度か摘み食いをしようとしたが、ブルックはそれを認めず先へ進んだ。すると騒がしい酒場があったのでそこへ入った。すると皆が陽気に酒盛りを楽しんでいた。その様子を見た無言でルフィは声をあげた。
「何でおめぇらは自由を望まねぇんだ!!!!こんな所に閉じ込められてていいのか⁉︎」
ルフィが大声をあげると騒がしかった酒場はシンとなった。そして酒場にいた一人が驚いたような顔をしが、追いついた口調で話しかけた。
「あぁ...新入りか?何言ってんだよ。俺たちゃスラム街で落ちぶれてた所をモリア様に拾って貰ったんだ。人並みの生活を保障し、与えてくれた。だからその代わりに俺らは影を渡したんだ。」
「ん?ここにいる奴ら全員か?」
「大抵はそうだな。みんなモリア様にゃ感謝してる。」
ルフィは管理されている人達からモリアに感謝しているのだと知ると強張った顔を緩めた。むろん記憶を改竄していることを知らないからこそ辿り着いた結果である。
「なんだよブルック。案外モリアっていいヤツじゃねぇか。」
「...,」
「ブルック?」
ルフィがブルックへ声をかけるとブルックは一人の老人をジッと見ていた。そして思い出したらしく声をあげた。
「貴方はスラム街の人間じゃない!海賊“コナー・ナルキス”4億7000万の男。 七武海の一人を討ち取った大剣豪ですよね⁉︎」
「俺を知ってるのか?クソ骸骨にクソ麦わら。この老いぼれに何の用だ?」
ブルックは老人を見て声をあげた。見覚えのある人間がいたのだ。かつて“海割”と呼ばれた大剣豪のはずだったのにコナーは何のことかは分からないようだった。
「おいおい何言ってんだよ。確かにコナーじぃさんだが、ただの酒好きな口の悪ぃじいさんだ。」
「そうだぞブルック。これはただのじぃさんだ。」
周囲の人間やルフィがただの老人だと言うがブルックは周囲を見回すと次々に声をあげた
「違います...。はっ!あそこにいるのは“3億ベリー”金棒”のデルコフ、それに2億4000万の“瞬弾”のレミン。彼らは私世代の最高位の海賊達ですよ。」
「じゃあはこいつらは海賊なのか⁉︎」
ブルックは自身のしる海賊達を見つけて声をあげた。当時腕にそこまでの覚えはなかったブルック達が警戒していた海賊達が軒並み捕らえられている。これがモリアという男の強さを物語っていた。
「しかも揃いに揃って悪名を轟かせた強者ばかり...。でもどうして自分をスラム街の住人だと...。」
「何でだ?」
「恐らく悪魔の実の力...。もしかしたら彼らの記憶を改竄して、支配しているのかもしれません。意思を殺し自らに都合よく生きながらせるために...。」
その言葉を聞いた瞬間ルフィはこめかみに筋を入れ、目は鋭くなった。ルフィが嫌いなのは支配をする事だ。そしてそれがより非道であると更に嫌う。モリアは記憶を改竄し、己の都合のいいように生かしてあるだけなのだ。そして息をすぅと吸うと天へ向け怒りに任せて吠えた
「モリアァァァァァァッッッッッッッッッ!!!!。」
森の中で掠れかけたルフィの声を聞いたモリアはニヤッと笑ってルフィのいる方角を見た。エニエスロビーを落とした“麦わらのルフィ”がこの程度だとは思わなかったからである
「ほぅ...。野獣の如き男だ...。だが所詮ネズミ程度のモノ...。まぁ一歩たりとも動かぬ俺に触れる事もできぬネズミらと同じレベルのネズミに過ぎぬが。」
モリアが嘲るように影の大樹の実のように吊るされ気絶している麦わらの一味とその他の海賊達を見ていた。むろん一歩も動かずに...
影血閃の植物のような攻撃イメージは東○喰種の赫子を長くした感じです。