【登場人物】
ヒメ
提督の後輩で同僚、女性将校
市丸●ンとかバルゴのシ●カみたいな目をしており、開いてるのか閉じているのかよくわからないが、ちゃんと見えているらしい
知り合いから女狐とも呼ばれる事がある
ヴェーちゃん
ヒメ艦隊の所属のヴェールヌイ、標準サイズより2まわりほど小さいが性格は標準、カレーパン大好き
「キミんトコの予算はどうなっとるのかね?」
「第三者の厳しい目で精査して頂きたいと思います」
「不明瞭な鋼材の流れを明確化して頂きたい」
「それも第三者の厳しい目で精査して頂きたいと思います」
定例会議、午後の部…
予算とか戦果とかにメスが入るメインイベント的なものなので心当たりのある各自はそれなりの言い訳を用意して来るのが通例だ
「あ、今、あの娘スイッチ入ったっすよ!マジスイッチONっすよ!」
「やかましい」
午後の部から俺の隣に座る同僚はさっきからあの艦娘バ●ブONになっただのアイツ穿いてないだのうるさかった
「少し黙ってろ」
「えー?久々なんすからちょっとお喋りしよーじゃないっすか?」
「会議中だぞ、会議中」
「昔はセンセーの見回りくるのを警戒しつつ好きな子の名前言いっこしたじゃねーすか?」
「してねーよ、修学旅行か!」
コイツ、まるで緊張感とか職務感とかねぇな、しかし、それでいて俺より階級も戦果も上っーのが腹立たしい
「なんでそんな真面目なんすか?大人っすか?大人になったんすか?」
「うるせぇな、後でコーヒーでも買ってやるから黙ってろ」
「ういっーす」
ただでさえ素行不良で目を付けられてんのに会議でも態度悪いとか思われると予算減らされるかもしれん
「提督、飴舐めますか?」
「貰おう」
俺のイライラを察知して飴を取り出す五月雨、実に気の利いた対応だ、しかし…何故、塩飴?
「へぇ、よく調教された子っすねぇ」
「調教とかゆーな」
「うちの五月雨ちゃんなんか真面目でちょっと頭のネジの緩いゆるふわガールだから新鮮っす、ナニしたらこんな殺人以外の悪い事は全部ヤったみたいな目をした五月雨ちゃんになるんすか?」
たぶん、その真面目で頭の緩いゆるふわガールが正常なんだろうがな
「やかましい」
「えー?教えてくださいよぉー?今後の参考にするんでぇー」
「何の参考にするんだ、っーか黙ってろ」
「えー?同じ風呂に入った仲じゃないすかー?」
コイツ、またを誤解しか招かねぇ言い方を…
「…え?同じ風呂…?艦娘には手を出さないホモ提督かと思いきや同僚の異性とはヤンチャするまさかの快男児!?」
「同じ風呂じゃねぇ、同じ浴槽を使っただけだろーが、そもそも男女の使用時間帯が違う」
「あ、そう言うコトですか、この五月雨、ちょっとびっくりしました」
「アヒャヒャヒャ」
コイツ、マジでぶん殴りたくなってきた…
「あ~そうそう、あの話、聞いてるっすか?」
「あの話?」
「そうっす、軍上層部の…」
「…さぁな」
コイツ、こっちが知ってる前提か…
おそらくこの召集にも何か裏があるとは思うが、それを知ってしまえば面倒な事になるだろう
「あんまクビ突っ込むなよ」
「大丈夫っす、知らないんすか?イイ女は死なないんすよ?」
「じゃオマエは死ぬな、100パー死ぬ」
「ひっど!」
◆◆◆◆◆
「フーッ~…」
会場となった鎮守府の門をくぐり、胸元に入れてあった煙草に火を点ける
「お疲れ様です」
「まったくだ」
ひ●こ饅頭と倶楽部HO‐SHOWの顧客の甲斐あってか、とりあえず会議は無事に終わる事ができた
ママの店でヤンチャしちゃうナイスミドルが多いと話が通じ易くて非常に有り難い
「とりあえずデパートでも寄ってお土産でも買って帰りましょうか?」
「オカーサンか、お前は」
「セーンパイ!今からヴェーちゃんの服買いに行ってオシャレなトコでティーしよーと思うんすけど付き合わないっすかー?」
「付き合わねーよ」
コイツ、やっぱり出やがったな、先に出たから待ち伏せしてると思ってはいたが…
「えー?いいじゃないすか?私とセンパイとヴェーちゃんで川の字で歩いてみたいじゃないすか?あら?もしかして仲良しファミリーかしらって道行く人に噂されたいじゃないすか?」
「やかましい」
「ってかそれ、私居ませんよね?」
「ハラショー、ヒメは人の話を聞かない人」
…だろうな、まぁコイツの部下なら承知済みだろう
「あ、そーだ!ヴェーちゃんスタジオア●スでも行って写真撮る?」
「俺達はデパート行ってテキトーな土産買って帰る、じゃあな」
「あ、ちょっと待ってくださいよー!」
「やかましい!付いてくんな!」
この後、デパートでちょっと高いスウィーツと珈琲豆を買い、俺と五月雨はいつもの田舎基地へと帰路についた
何か含みのある会議編
とりあえず今回で終わりです
前後編でも平然とオチがありません
次回はヒロ引力全開、スーパービッチ・ゴッド・スーパービッチ回 です