死神すらヤツに恐れをなすことはもはや常識!
【登場人物】
提督(大人)
偏頭痛と腰痛に悩まされる大人、あとついでに慢性的に首も痛い
イベント海域は第三海域で足止め中
「ティーッス、今日も元気だウ●コもぶっとい」
どんなダセぇやつにも一生に一度はあるたった一度の今日と言う日、そんな今日と言う日も特にいつもと変わらず元気に出勤して執務室の扉を開くといつもの寒色系秘書艦がいた…
「おはようございます、まだ生きてたんですか?」
「なんてコト言うのかね、この子は…」
本来ならば提督への不敬罪として即処刑でも問題なしこちゃんだが、俺は心と懐が広くチ●コもデカい男なのでこの寒色系秘書艦の暴言を許そう
「なんか変わったコトあるか?誰それが付き合ってるとか、付き合ってたけど別れたとか?」
「特にないですね」
「なんだよつまらん」
「人生なんてほぼつまらない日ですよ、あ、そう言えば本部から作戦海域行けってFAXきてましたよ、机の上に置いてます」
「へいへい」
ナニが作戦海域だっつーのな、だいたいイマドキFAXとかどんだけ古風なんだよ、メールにせぇよ!メールに、見ないけどな!
そんな今風のドギマギを感じつつ机に置いてあるFAXの紙を眺めつつ
缶コーヒーを啜っていると、執務室の重厚な扉が勢いよく開いた
「ティーッス、テイトクいるぅー?」
「いるよ、ただし、提督は良い子の前にしか現れないがね」
「じゃ鈴谷良い子じゃん」
「自惚れるなクズが、提督と会った者は多いが何故情報が少ないか?それは提督と出会った者は生きては帰れないからだ」
「物騒か!!」
やって来たのはビッチの中のビッチ、難攻不落のビッチ兵の二つ名を持つ最上型のツラ汚し、鈴谷、見ての通りビッチだ
「ビッチじゃねーし」
「言ってないですが?」
「や、今言った!心の中で鈴谷のコトビッチってディスったしょ?」
「ほぉ…心を読む異能か、貴様、覚醒者だな?」
「や、違いますけど?」
そうか、違うか………まぁ、この程度のビッチが異能に目覚めるとは到底思えぬ、きっと当てずっぽうだろう
「で?何の用だ?用がないなら去れ」
「ゲームしよーぜ、マ●オゴルフ」
「誰がするか、俺は忙しいのだよ、部屋に帰ってオ●ニーでもしてろ」
「しませんけど?鈴谷ビッチじゃないからオ●ニーとかしないし」
「ビッチじゃなくてもオ●ニーぐらいするだろ、いや………むしろビッチの方がオ●ニーをしないのでは?」
むしろビッチであればオ●ニーの必要がないくらい遊んでいると言えよう、つまりはオ●ニーが多い方がビッチではないと考えられるのではないだろうか?グゥゥゥム、この学説は学会に新たなセンセーションを巻き起こすやもしれぬな…
「…その学説ではテイトクが聖女とまで断言するフレッチャーさんとか相当ヤバいのでは?」
「サミー子ッッッ!!オマエはッッッ!!」
こやつめ、俺の心を………いや、今はそれはいい
しかし、たしかに……今の学説を提唱するのであれば、このゴミ捨て場の如き掃き溜めにまるで似合わない現代に生まれ変わりし聖女であるフレッチャーくんはかなり手練のオナ●ストと言えるだろう…
そんなコトはありえるだろうか?
いや、ない、断じてない、ないない、それはない
ジョンくんなら納得できるが聖女たるフレッチャーくんにそれはあり得ない、何故なら彼女は聖女なのだから
聖女はオ●ニーしない、これは既に完成された定義であり、神が定めた世界の理…
「つまりはx=聖女と仮定し、n が3以上のとき、n が m で割り切れるときのみ Fn が Fm で割り切れることにより………いや待て自然数yがビッチとするならば…」
「え?ナニ?テイトク、もしもぉーし?」
「話しかけんなビッチがァ!!今、俺は人類史に新しい公式を生み出そうとしているのがわからんかー!!」
「お…おう!」
なんと言うコトだ、こんな理論………まさかこんな解が存在するのか?これは学会で発表したらトンデモないコトになるやもしれないな、あくまで慎重に扱かわねばならない、慎重に…下手に扱えば人類史を、いや、46億年かけて進化し続けてきた生命進化の歴史を塗り替えてしまいかねない…!!
「クソッ!!なんてコトだ!!」
俺は黒檀の執務机を勢いよくダァン!!した
「サミー子、テイトクってたまに頭おかしくね?」
「そうですね、今更ですけど」
「なんか飲み物ない?コークとか」
「バヤ●ースならありますよ」
ーーーーー
新しい理論をFAXの裏に書き留めた俺は冷たいバヤ●ースでひと心地つき、冷静に考えられるようになったところでふてぶてしくお客様ソファーに座る鈴谷に制裁と言う名のダブルニークラッシャーでダブルニーを破壊し、気分良くタバコを買いに来たワケだが…
「ゲェ!テイトク!」
「ナニがゲェ!だ、ブチコロがされてぇのかこのピンクは?」
この基地の絶対支配者である提督様に対しゲェ!などと失礼なコトを吐くこのピンクは明石、見ての通り淫乱だ
「タバコと缶コーヒーとマンハッタンくれや、あと手書きの領収書な、宛名はフ●ーザ様で」
「うち手書きの領収書やってないんですよ、ってかなんなんですか、そのクソみたいなイヤがらせ」
「イヤがらせじゃない、提督だ」
明石はぶつくさ文句をタレつつ棚からタバコを取り出し、レジカウンターに置いた…
「最近どうだ?儲かってるか?」
「儲かるワケないじゃないですか、毎日毎日ピーピーですよ、売り上げもお腹も急降下です」
「なんだ?下痢気味なのか?どうりでこの店クセーと思ったぜ」
「こないだテイトクが下痢になるツボとか言って私のお腹にパンチしたから下痢気味なんですよ、セキニンとってくださいよ」
「セキニンを痛感している、最大限の補償と補填を検討している」
「政治屋かッ!!」
明石は保温器から取り出した缶コーヒーをスライダー気味に投げつけてきたが、そんなカスみたいな変化は提督には通用しない、これは既に常識
そんなカスみたいな缶コーヒーをキャッチした俺はスタイリッシュにプルトップを開けてイッキに飲み干した
「ふぅー…マズい、もう1本!」
「青汁かッ!!今の子は知りませんよ、そのCM」
「今じゃない子は知ってるんだろ、それでいいんだよ」
ロックンローラーなんてそれでいいんだよ、そんなロックを明石と話していると、店のドアがしれっと開き、緑色のトゲトゲしい頭をしたナニ者かが入ってきた…
「…明石さん、エミューの餌やり終わった」
「ンマー!山風ちゃん!ンマー!ゴクローサマ、いつもいつもお姉さん助かるわー!」
明石は山風クンの頭を撫でようと頭に手を置いてみたが、痛っ!と言ってひっこめ、保温器から温かいティーを取り出して山風クンに手渡した
「お前まだあの鳥牧場やってたのか」
「えぇ、金になると思ったんですがねぇ…」
金になると思って始めたエミュー牧場(提督に無許可で)、当初は新しいビジネスになると期待してみたものの、思ったよりもビジネスにならず、ぶっちゃけ採算が怪しいので処分しようとしたものの、エミューの餌やりのバイトに雇っている山風クンがエミューを大変可愛がっており、事業を打ち切り、エミューを処分するとは言い出せないのが現状であるらしく、提督にもなんか良い知恵ないですか?と前に相談されたが、鼻で笑ってやった
「まぁ、慈善事業ですよ、慈善事業」
「オマエの口から出た慈善と言う言葉のなんと薄っぺらいコトか、うすうす1000並みのペラッペラさよのぉ」
「失礼な」
「…明石さん、うすうす1000ってなに?」
「や、山風ちゃんは知らなくていいものよ!今はね!」
「教えてやれよ明石ィ…」
「イヤですよ!じゃテイトクが教えてくださいよ」
「お断る」
「自分がイヤなコトを人に押し付けるとか………山風ちゃん、山風ちゃんはこんな大人になっちゃダメですよ、クズですよ!クズ!人間のクズ!」
「やかましいわ、クズとかオマエにだけは言われたくないわい」